東京都競馬株式会社

ブランドなど:大井競馬伊勢崎オートレース東京サマーランド
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売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04603 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、行動制限の緩和やインバウンド需要の回復が人流の増加・個人消費の持ち直しに繋がる等、経済活動の正常化が緩やかに進みました。一方、依然として続く世界的な金融引き締め、円安の進行や物価上昇による景気への影響等、引き続き注視すべき状況が続いております。

このような状況の中、当社グループにおける第3四半期連結累計期間の業績につきましては、地方競馬のインターネット投票サービスSPAT4を中心とした公営競技事業が引き続き順調に推移したこともあり、売上高は27,962百万円(前年同期比5.0%増)となりましたが、SPAT4第5次システムの稼動に伴うシステム運用費や減価償却費の増加等が発生し、営業利益は10,481百万円(同8.5%減)、経常利益は10,486百万円(同8.4%減)、また親会社株主に帰属する四半期純利益は、東京サマーランドにおける耐震工事関連費用に伴う特別損失の計上により6,379百万円(同22.8%減)となりました。

 

セグメントごとの業績は、次のとおりです。 

 

[公営競技事業]

大井競馬におきましては、9月に台風の影響による開催取り止め(1日)があり、開催日数は70日となりました。新型コロナウイルス感染症対策として、大井競馬開催時は3月10日まで15,000名を上限とする入場制限が実施されておりましたが、3月27日の開催より入場制限は解除されております。

大井競馬場では、馬場の排水機能強化や厩舎地区におけるウレタン舗装工事等、施設の整備・改善を引き続き行いました。

SPAT4では、各地方競馬の発売が延べ977日、11,332レース実施されました。

SPAT4のポイントサービスであるSPAT4プレミアムポイントでは、新規入会促進キャンペーンを展開したほか、既存会員のさらなる満足度向上を目的として、地方競馬場ツアー企画や競馬解説者を招いての予想イベント等を実施いたしました。

このほか、大井競馬場でのイルミネーションイベント「東京メガイルミ2023-2024」につきましては、場内整備期間を経て本年11月11日より6期目となる営業を開始いたします。

伊勢崎オートレースにおきましては75日開催され、他場の場外発売は延べ224日実施されました。伊勢崎オートレース場に併設の場外発売所「オフト伊勢崎」及び中央競馬を発売する「J-PLACE伊勢崎」につきましても、売上は堅調に推移いたしました。

また、8月には「オフト伊勢崎」において、オートレース選手との交流を通じてお客様に競馬を知っていただくことを目的としたイベント「グループファンミーティング」を開催し、お客様の満足度向上に努めました。

以上の結果、公営競技事業の売上高は19,805百万円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は、SPAT4システム関連の諸経費の増加により8,201百万円(同13.1%減)となりました。

 

[遊園地事業]

遊園地事業におきましては、プール・遊園地エリアの耐震工事実施に伴う休園期間の延長により、東京サマーランドの今季の営業を4月29日より開始いたしました。

夏季期間には、新宿・横浜から東京サマーランドを往復する高速バスの運行や、人気スマホゲームとのコラボレーションによるオリジナルグッズやオリジナルメニューの販売、等身パネルを用いた園内装飾を行う等、集客強化やお客様の満足度向上を図りました。なお、2024年夏にオープンを予定しております冒険体験型プール「MONSTER STREAM(モンスターストリーム)」につきましては、現在順調に工事を進めております。

また、アウトドア複合施設「Wonderful Nature Village(わんダフルネイチャーヴィレッジ)」エリアにおきましては、6月から7月にかけて、本年で47回目となる「あじさいまつり」を開催し、約60種15,000株ものあじさいをお客様にお楽しみいただく等、西多摩エリアの魅力発信に寄与いたしました。

以上の結果、東京サマーランド及び各施設の入場人員は、人流回復に各種取り組みの効果も相まって、75万人(前年同期比16.5%増)となり、コロナ禍以前の73万人(2019年同期実績)を上回る入場人員を達成いたしました。また、遊園地事業の売上高は2,960百万円(前年同期比21.7%増)、セグメント利益は655百万円(同94.6%増)となりました。

 

[倉庫賃貸事業]

倉庫賃貸事業におきましては、勝島第2地区のマルチテナント型倉庫の稼働が順調に推移したほか、千葉県習志野市茜浜地区に建設中の新倉庫につきましても、2024年3月の竣工に向け予定通り工事が進捗いたしました。

また、実質的にCO2排出量がゼロとなるグリーン電力(再生可能エネルギー由来の電力)の導入を、2022年12月の勝島第1地区に続き、9月より勝島第2地区にもエリアを拡大して導入し、環境負荷の低減にも取り組みました。

このほか、勝島第2地区で開催してまいりました納涼祭を8月に4年ぶりに実施し、多くのテナント様にご参加いただき親睦を深めました。

以上の結果、倉庫賃貸事業の売上高は3,929百万円(前年同期比3.2%増)、セグメント利益は2,452百万円(同8.4%増)となりました。

 

[サービス事業]

 サービス事業におきましては、オフィスビル「ウィラ大森ビル」や空調設備事業において安定的な収益確保に努めました。

 7月には、大井競馬場前ショッピングモール「ウィラ大井」にて「ウィラ大井サマーフェスタ2023」が開催され、品川区・大田区名産品物産展やワークショップを多数展開する等、地域に根差した取り組みを推進いたしました。

 また、空調設備事業においては、本年夏の記録的猛暑を受け、現場の作業に携わる作業員への熱中症対策を例年以上に強化した上で、引き続き安定的な工事の受注、施工に努めました。

 なお、大井競馬場第3駐車場の開発計画につきましては、2024年春のオープンに向け、順調に建設工事を進めております。

以上の結果、サービス事業の売上高は1,682百万円(前年同期比14.0%増)、となりましたが、「ウィラ大井」の事業譲渡(会社分割)による諸費用が発生したことから、セグメント利益は167百万円(同48.0%減)となりました。

 

区  分

売上高

セグメント利益

金額(百万円)

 前年同期比

金額(百万円)

 前年同期比

公営競技事業

19,805

3.3

%

8,201

△13.1

%

遊園地事業

2,960

21.7

%

655

94.6

%

倉庫賃貸事業

3,929

3.2

%

2,452

8.4

%

サービス事業

1,682

14.0

%

167

△48.0

%

セグメント間取引の消去等

△416

 

△995

 

合  計

27,962

5.0

%

10,481

△8.5

%

 

 

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における資産合計額は、前連結会計年度末に比べ11,531百万円減少し、113,116百万円となりました。これは、(仮称)習志野茜浜2号倉庫新築に伴う中間払等により有形固定資産が3,681百万円増加したものの、第3回無担保社債の償還等により現金及び預金が14,736百万円減少したことが主な要因であります。

当第3四半期連結会計期間末における負債合計額は、前連結会計年度末に比べ16,098百万円減少し、28,260百万円となりました。これは、長期借入金が3,625百万円、1年内返済予定の長期借入金が500百万円増加したものの、第3回無担保社債の償還により1年内償還予定の社債が10,000百万円、未払金が7,627百万円、未払法人税等が2,393百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。

当第3四半期連結会計期間末における純資産合計額は、前連結会計年度末に比べ4,566百万円増加し、84,855百万円となりました。これは、期末配当金及び中間配当金2,055百万円の支払いと、親会社株主に帰属する四半期純利益6,379百万円の計上により、利益剰余金が4,323百万円増加したことが主な要因であります。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の64.4%から74.8%となりました。
 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)主要な設備

①重要な設備計画の完了

該当事項はありません。

 

②重要な設備投資の新設等

該当事項はありません。