売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03164 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、脱コロナが明確となり、社会活動、経済活動の正常化が進む中、緩やかに回復しつつあります。一方で、不安定な国際情勢や物価高の長期化などから依然として先行き不透明な状況が続いております。

外食業界におきましては、インバウンド需要回復への期待感はあるものの、原料、資材、エネルギー単価の高騰等により、経営環境は依然厳しい状況が続いております。

このような環境の中で、当社グループは、“みんなの食卓でありたい”をスローガンに、アフターコロナの新たな食のインフラとしての責務を果たすべく、「新規出店」「既存店改装」「人材投資」の持続的成長投資に重点を置き、以下のような諸施策を推進し、業容の拡大と充実に取り組んでまいりました。

新規出店につきましては、牛めし業態38店舗、とんかつ業態6店舗、鮨業態2店舗、海外・その他業態6店舗の合計52店舗を出店いたしました。一方で、直営の牛めし業態店6店舗、海外・その他業態4店舗の合計10店舗につきましては撤退いたしました。また、当連結会計年度より台灣松屋餐飲股份有限公司が連結対象会社となったことにより、既存店5店舗が加わり、当第3四半期連結会計期間末の店舗数はFC店を含め、1,257店舗(うちFC5店舗、海外13店舗)となりました。この業態別内訳としては、複合化によるとんかつ業態からの牛めし業態への業態変更2店舗、その他業態からとんかつ業態への業態変更1店舗を実施し、牛めし業態1,029店舗、とんかつ業態184店舗、鮨業態11店舗、海外・その他の業態33店舗となっております。

新規出店を除く設備投資につきましては、156店舗の改装(全面改装3店舗、一部改装153店舗)を実施した他、工場生産設備などに投資を行ってまいりました。

また、人材投資として、初任給の引上げ、ベースアップ、インフレ手当、奨学金返済支援制度の導入等の待遇改善に加え、従業員へのタブレット配布によるEラーニングの強化等の活動を展開してまいりました。

商品販売及び販売促進策につきましては、農林水産省が立ち上げた『牛乳でスマイルプロジェクト』へ参画し、牛乳廃棄問題への取り組みとして「ホワイトソースハンバーグ定食」の販売の他、新商品として「牛肉チャプチェ定食・チャプチェコンボ牛めし」「デミグラスソースハンバーグ定食」「ねぎたっぷりスパイスカレー」「ネギ塩牛焼肉丼」等の販売、『平成レトロ復活メニュー』として「トンテキ定食」「トマトカレー」「チキン定食」を販売、さらに台湾初上陸5周年記念企画「台湾フェア」として、「鶏肉飯」を発売。その他「牛焼肉・カルビ焼肉定食増量フェア」松屋アプリ冬の大感謝祭「Xmasプレゼント&お年玉キャンペーン」等の開催をいたしました。

これらの取り組みの結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

①財政状態

当第3四半期連結会計期間末における総資産は872億17百万円となり、前連結会計年度末に比べ75億20百万円増加いたしました。このうち、流動資産は300億95百万円となり、原材料及び貯蔵品が7億52百万円減少した一方、現金及び預金が18億64百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が10億74百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ30億99百万円増加いたしました。また、固定資産は571億22百万円となり、新規出店や改装実施、工場生産設備などへの投資による有形固定資産が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ44億21百万円増加いたしました。

当第3四半期連結会計期間末における負債は435億63百万円となり、賞与の支払い、長期借入金の返済等の減少要因があった一方、短期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ52億69百万円増加いたしました。

当第3四半期連結会計期間末における純資産は436億54百万円となり、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末に比べ22億50百万円増加いたしました。自己資本比率は前連結会計年度末の52.0%から50.1%となっております。

②経営成績

売上高につきましては、既存店売上が前年同期比113.0%と前年を上回ったことに加え、前年度以降の新規出店等による売上増加分が寄与したこと等により、前年同期比18.0%増の931億18百万円となりました。

エネルギー費、各種調達価格の上昇等により、原価率は前年同期の33.5%から34.1%と上昇いたしました。一方、売上高の増加により、固定費の占める割合が低下したこと等により、販売費及び一般管理費につきましては、前年同期の64.7%から61.4%へと改善いたしました。なお、当社において重視すべき指標と認識しているFLコスト(売上原価と人件費の合計。FOODとLABORに係るコスト)の売上高比は、前年同期の65.7%と同様で前年並みの推移となりました。

以上の結果、営業利益は前年同期比186.5%増の41億74百万円、経常利益は前年同期比22.1%増の45億64百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比65.9%増の26億93百万円となりました。

なお、当社グループにおいては、飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更を行っておりません。

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は5百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。