売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03186 Japan GAAP


 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第3四半期における国内及び海外経済は新型コロナウイルス感染症拡大への警戒が続くも、行動制限緩和も進みました。また最近のインフレ傾向や日用品・消費財における供給ひっ迫は、リユース市場でのニーズの高まりも生起しました。

この様にリユース業の市場環境は概ね堅調ではあるものの、個別のジャンル毎に好不調のサイクルに偏りがあり、またインフレ傾向による買取状況の動向判断等、好調な市場環境の継続については予断できない状況にあります。

当社グループはこのような外部環境に対応し、前連結会計年度に引き続き成長のための体制づくりとマネジメント力の強化を積極的に進めるとともに、リユース市場でのニーズの高まりに応えることで、収益の改善に努めてまいりました。

具体的には、コア事業・スピンオフ事業・海外事業の成長を通じたオーガニックな成長及び前連結会計年度に本格化したインオーガニック面での事業成長を進めました。

営業政策面では、前連結会計年度に引き続き、ネット通販の強化、専門ジャンル強化、高粗利率ジャンル強化による粗利率改善等を進めました。店舗政策面では、2023年6月に、「ワットマンテック・スタイル本厚木店」をオープンいたしました。また、ワットマンタイランドにおいてwarehouse(倉庫)型店舗への集約を進め、2023年2月にWATTMAN Sai3店をオープンし、当第3四半期末時点でタイ王国内の全4店舗すべてwarehouse型となりました。更に、前第3四半期以降、リユース事業セグメントを全社グローバルの観点で効率化するため、グループ企業の物流管理/在庫管理の見直しと改善活動を進めました。

(売上高)

当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年と比べ4億35百万円(8.1%)増収の58億円となりました。これは既存事業売上がリユース事業・新品EC事業の両セグメントが共に伸長し前年同期と比べ3億54百万円(7.0%)増収の54億32百万円、および新規/撤退事業売上が81百万円(28.6%)増収により3億67百万円となったことによります。

オーガニック事業における商品カテゴリー別売上高は、電化製品等が前年と比べ8百万円(1.4%)増収の6億53百万円、服飾等が93百万円(9.0%)増収の11億33百万円、パッケージメディア(本・CD/DVD・ゲーム)が4百万円(0.7%)減収の6億34百万円、ホビーが1億2百万円(18.8%)増収の6億45百万円、その他は38百万円(7.1%)増収の5億78百万円となりました。

また、ホビーサーチにおける商品カテゴリー別売上高は、ホビーが前年と比べ1億97百万円(10.1%)増収の21億55百万円となりました。

(売上総利益)

売上総利益は、売上増収に伴い前年と比べ2億6百万円(8.3%)増益の26億94百万円、売上総利益率46.5%となりました。既存事業は1億53百万円(6.6%)増益の24億82百万円、新規/撤退事業は52百万円(33.3%)増益の2億11百万円となりました。

オーガニック事業における商品カテゴリー別の売上総利益については、電化製品等が前年と比べ12百万円(2.8%)増益の4億40百万円、服飾等が67百万円(10.7%)増益の7億円、パッケージメディア(本・CD/DVD・ゲーム)が2百万円(0.6%)増益の4億19百万円、ホビーが36百万円(15.3%)増益の2億74百万円、その他は48百万円(12.1%)増益の4億46百万円となりました。

また、ホビーサーチにおける商品カテゴリー別売上総利益は、ホビーが前年と比べ39百万円(10.6%)増益の4億13百万円となりました。

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費においては、上記新店初期費用等により前年と比べ1億10百万円(5.1%)増加し22億47百万円となりました。既存事業では19百万円(1.0%)増加し20億円、新規/撤退事業では90百万円(57.9%)増加の2億46百万円となりました。

(営業利益)

上記の結果、ワットマンテック・スタイル本厚木店、及びWATTMAN Sai3店の新店初期費用等計上したものの、当第3四半期会計期間以降はリユース事業セグメント及び新品EC事業セグメントが共に伸長し、営業利益は、前年と比べ96百万円(27.6%)増益し4億47百万円となりました。既存事業は1億34百万円(38.6%)増益の営業利益4億81百万円、新規/撤退事業は37百万円減益の営業損失34百万円となりました。経常利益は前年同期と比べて1億2百万円(29.5%)増益の4億50百万円となりました。

(経常利益以下)

経常利益以下については、税金等調整前四半期純利益が前年と比べ65百万円(17.0%)増益の4億51百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は57百万円(24.6%)増益の2億89百万円となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

①リユース事業

リユース事業セグメントにおいてはタイ王国と国内の新店開店と既存店増収により、外部顧客への売上高は前年に比べ2億38百万円増収の36億44百万円(前年比107.0%)、セグメント利益は売上増加により前年に比べ66百万円増益の5億60百万円(前年比113.4%)となりました。

②新品EC事業

新品EC事業においては外部顧客への売上高は前年に比べ1億97百万円増収の21億55百万円(前年比110.1%)、セグメント利益は前年に比べ29百万円増益の1億37百万円(前年比127.1%)となりました。

なお、第1四半期連結会計期間から当社内にグループ統括本部を設置しグループ全社の管理活動等の間接業務の集中化、事業活動の全社的最適化等の活動を行っております。それに伴い従来リユースセグメント費用の一部に含まれていた、当該活動に伴う費用を全社費用として報告セグメントからその他に区分を変更しております。詳細はセグメント情報等をご参照ください。

なお、上記記述においては2022年3月以前より同一業態で営業中の事業所を既存事業、その他事業所を新規/撤退事業としております。これに伴い第1四半期連結会計期間よりホビーサーチ社は既存事業に区分されます。

 

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、31億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億34百万円減少しております。

これは、商品が1億73百万円増加する一方、現金及び預金が2億69百万円、売掛金が41百万円減少したこと等が主な要因であります。

(固定資産)

当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、14億20百万円となり、前連結会計年度末に比べ43百万円増加しております。

これは、有形固定資産が63百万円増加したこと等が主な要因であります。

この結果、総資産は46億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ91百万円の減少となりました。

(流動負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、11億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億15百万円減少しております。

これは、買掛金が33百万円、契約負債が71百万円、未払法人税等39百万円、それぞれ減少したこと等が主な要因であります。

(固定負債)

当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は4億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ49百万円減少しております。   

これは、長期借入金が79百万円減少した一方、新店開店に伴う資産除去債務が27百万円増加したこと等が主な要因であります。

この結果、負債合計は15億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億65百万円の減少となりました。

(純資産)   

当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は、30億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億74百万円増加しております。

これは、親会社株主に帰属する四半期純利益が2億89百万円計上されたこと、配当金が1億31百万円あったことにより利益剰余金が1億58百万円増加したこと等が主な要因であります。

これらの結果、自己資本比率が66.1%となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当社グループは、中期的な企業価値向上に向け、2018年3月期より「基盤構築フェーズ」として既存事業の基盤強化を図っております。

基盤強化に際しては、中期的に利益を増大するための「攻め」と、中期的かつ継続的に利益を確保するための「守り」両面の強化をへて、リユース業の競争優位の源泉である買取力(仕入力)を強化する体制、多様な商品を効率的に買取、商品化、販売、輸出のサイクルを高速回転させる体制を確立させました。

前連結会計年度に引続き、2024年3月期においても、オーガニック成長戦略として、従前より進めている利益構造改革を引き続き推進し、強い経営基盤の構築に努めるとともに、インオーガニックとしてホビーサーチ事業の成長を戦略に付加し、企業価値の向上を進めてまいります。

オーガニック成長戦略

コア事業(総合リユース事業)・スピンオフ事業・海外事業の3つから構成される成長戦略。

基盤構築フェーズを経て利益構造改革が順調に進捗しており、引き続き生産性の向上に努めてまいります。

インオーガニック成長戦略

2021年7月に子会社化したホビーサーチ事業の成長戦略。まずは喫緊課題の解決後、早期に成長に向けた舵取りを行ってまいります。

これらの成長戦略を強力に推進することにより、更なる飛躍を図り、企業価値の向上へ繋げてまいります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6)従業員数

当第3四半期連結累計期間において、従業員の著しい増減はありません。

 

(7)仕入及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、仕入及び販売実績の著しい変動はありません。

 

(8)主要な設備

当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。

 

(9)経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループのリユース事業のブックオフ業態は、ブックオフコーポレーション株式会社とのフランチャイズ契約によるものです。

今後の出店エリアとして神奈川県東部及び東京都内を視野に入れておりますが、ブックオフ業態の出店に関してはフランチャイザーの承認が必要であります。