株式会社ナリス化粧品

化粧品

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01021 Japan GAAP


3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、昨年に続き新型コロナウイルス感染症の影響を受け、極めて厳しい状況となりました。

化粧品業界におきましては、経済産業省の生産動態統計によりますと、4月から9月までの化粧品出荷個数は前年同期比6.5%減、化粧品出荷金額も前年同期比7.2%減と個数・金額ともに減少しました。

このような市場環境のもと、当社グループは、引き続きWEBを活用した営業活動を積極的に行いました。特に訪問販売部門では、販売員への情報提供のあり方を見直し、動画やWEBツールによる研修を浸透させることができました。その他部門については、度重なる緊急事態宣言の影響を受けた半期でありました。

以上の結果、当中間連結会計期間の業績は次のとおりとなりました。

当中間連結会計期間における売上高は、100億61百万円(前年同期比18.8%減)となりました。これは、「益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。)等を当中間連結会計期間の期首から適用したことによる影響を受けております。

また、営業利益は、4億86百万円(前年同期比38.3%減)、経常利益は6億9百万円(前年同期比40.0%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は3億84百万円(前年同期比21.5%減)となりました。

経営成績の分析における指標としては、各部門の販売数量に焦点を当て、計画対比での進捗状況を定期的に確認しております。

 

当社グループの報告セグメントは単一セグメントですが、部門別の販売実績は、次のとおりであります。

 

訪問販売部門では、前期より新たな活動手法として実施してきたビデオ会議や動画を用いた販売員への情報伝達、WEBツールを用いたアプローチや接客手法にて、「会えない」環境でも活動の工夫を凝らし、「新規のお客様づくり」と「人材育成」に取り組みました。

製品面では、健康志向の高まりにより健康食品が堅調に推移いたしました。

 

一般化粧品部門での展開につきましては、ナショナルブランドでは店頭に来られたお客様にポップや店内放送などで直接アピールし、既存ブランド育成に注力いたしました。プライベートブランドでは高価格帯から低価格帯まで企業のニーズに対応し、信頼関係の構築に取り組みました。しかしながら、緊急事態宣言や外出自粛の影響を受ける結果となりました。

 

海外部門では、中国向け販売として薬事申請許可を取得した「パラソーラ フレグランス UVスプレー」と「ネイチャーコンク ローション」を中心に、一般貿易取引での販売を開始し、販路拡大に努めました。しかしながら、渡航制限やロックダウンの影響で、商談など思うような営業活動が出来ず、また、各国の店舗ではお客様の入店制限が販売に大きな影響を及ぼしました。

 

OEM部門の展開につきましては、「主要取引先との関係性強化」と「新規取引先の開拓」に注力いたしました。しかしながら、マスク生活が続く中、昨年に引き続き口紅をはじめとするメーキャップ品の販売が落ち込みました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

① 生産実績

当中間連結会計期間における生産実績は、次のとおりであります。

生産高(千円)

前年同期比(%)

3,476,680

△13.5

 

(注) 1 金額は、製造原価によっております。

2 当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

② 受注実績

当中間連結会計期間における受注実績は、次のとおりであります。

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

2,133,410

+60.8

3,039,714

+34.4

 

(注) 当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

③ 販売実績

当中間連結会計期間における販売実績は、次のとおりであります。

販売高(千円)

前年同期比(%)

10,061,659

△18.8

 

(注) 1 当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

     2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前中間連結会計期間

当中間連結会計期間

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

LALAMI(GROUP)CO.,LTD.

1,801,301

14.5

1,428,690

14.2

 

 

 

(2) 財政状態

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ16億97百万円減少し、268億33百万円となりました。主なものとしては、受取手形及び売掛金の減少11億63百万円、繰延税金資産の減少1億72百万円、その他に含まれております差入保証金の減少1億71百万円、機械装置及び運搬具の減少92百万円、建物及び構築物の減少89百万円であります。

負債は前連結会計年度末に比べ20億65百万円減少し、141億73百万円となりました。主なものとしては、未払金の減少11億20百万円、その他に含まれております未払消費税等の減少3億95百万円、長期借入金の減少3億36百万円、未払法人税等の減少2億39百万円であります。

純資産は前連結会計年度末に比べ3億68百万円増加し、126億59百万円となりました。主なものとしては、会計方針の変更による累積的影響額5百万円、親会社株主に帰属する中間純利益の計上3億84百万円、剰余金の配当56百万円、その他有価証券評価差額金の減少11百万円、退職給付に係る調整累計額の増加46百万円であります。

流動性に関する指標としては、当中間連結会計期間末において流動比率241.6%、自己資本比率47.2%となっております。

この結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ49円29銭増加し、1,694円95銭となりました。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

当中間連結会計期間のキャッシュ・フローについては、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)が前連結会計年度末に比べ44百万円増加し、中間連結会計期間末には20億51百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は5億47百万円(前年同期は16億95百万円の収入)となりました。これは、その他の負債の減少額4億59百万円、法人税等の支払額3億16百万円、棚卸資産の増加1億26百万円により資金が減少したものの、税金等調整前中間純利益6億34百万円、減価償却費4億93百万円、売上債権の減少1億33百万円等により資金が増加したものによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用された資金は1億78百万円(前年同期は4億87百万円の支出)となりました。これは、差入保証金の回収による収入1億57百万円により資金が増加したものの、固定資産の取得による支出4億27百万円等により資金が減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用された資金は3億24百万円(前年同期は10億70百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出3億38百万円等により資金が減少したことによるものです。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

① 資金需要

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、化粧品の原材料、商品仕入、販売費及び一般管理費であります。

② 財務政策

当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、または短期借入金により調達することとしております。流動資産から流動負債を控除した運転資本については、当社グループでは以前から流動資産が上回っています。前連結会計年度の末日、当中間連結会計期間の末日における当社グループの運転資本は、それぞれ60億23百万円、67億26百万円の超過となっています。
 当社グループでは、資金の短期流動性を確保するため、当座借越の融資限度枠を設定しています。