売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

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最終更新:

E00320 Japan GAAP

売上高

221.6億 円

前期

209.5億 円

前期比

105.8%

時価総額

178.9億 円

株価

1,491 (04/19)

発行済株式数

12,000,000

EPS(実績)

162.24 円

PER(実績)

9.19 倍

平均給与

664.8万 円

前期

647.9万 円

前期比

102.6%

平均年齢(勤続年数)

38.7歳(11.8年)

従業員数

446人(連結:723人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3【事業の内容】

 当社グループは、当社(第一カッター興業株式会社)、連結子会社6社(株式会社ウォールカッティング工業、株式会社光明工事、株式会社新伸興業、株式会社アシレ、株式会社ユニペック、株式会社ムーバブルトレードネットワークス)、持分法適用関連会社2社(ダイヤモンド機工株式会社、株式会社TRY)、持分法非適用関連会社1社で構成されており、切断・穿孔工事事業、ビルメンテナンス事業及びリユース・リサイクル事業を展開しております。

当社グループの事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、事業区分は報告セグメントと同一であります。

(1)切断・穿孔工事事業

 切断・穿孔工事とは、道路等の各種舗装、及びコンクリート構造物の解体、撤去等に必要な切断工事、穿孔工事のことであります。

 当社グループの切断・穿孔工事事業は、工業用ダイヤモンドを使用したダイヤモンド工法及び、水圧を利用したウォータージェット工法を中心に事業を展開しております。

 当社グループにおいては、当社、株式会社ウォールカッティング工業、株式会社光明工事、株式会社新伸興業、株式会社アシレ、株式会社ユニペック及びダイヤモンド機工株式会社が切断・穿孔工事事業を行っております。当社は東日本全域に、株式会社ウォールカッティング工業は主に東海地方に、株式会社光明工事は四国地方に、株式会社新伸興業は沖縄県に、株式会社アシレは主に関東地方に、株式会社ユニペックは主に近畿地方に、ダイヤモンド機工株式会社は九州地方に営業基盤を有しております。

 当社グループの切断・穿孔工事事業の事業形態は、主として専門工事業者としての下請契約であり、主要な得意先は総合建設業者、道路建設業者及び設備業者等の民間企業であります。これらの企業は公共事業関連工事を中心に事業展開しており、当社グループの施工する工事も大半が公共事業関連工事であります。一方、公共事業関連工事以外の工事としては、化学工場・石油プラント・発電所等のメンテナンスや洗浄等が挙げられます。

 また、これらを工事の種類別に分類すると、土木工事、建築関連工事、都市土木工事、道路・空港工事、生産設備メンテナンスに分類されます。

 各工事の分類別の内容については、以下のとおりであります。

①土木工事

 土木工事では、橋梁工事、港湾工事、ダム関連工事といった、大型構造物の補修・撤去工事を行っております。

 具体的には、橋梁工事においては高架橋切断・撤去、コンクリート片剥離防止対策、橋脚劣化コンクリート除去や表面処理等、港湾工事においては護岸・桟橋の改築に伴う切断・撤去、ダム関連工事においては砂防ダムスリット化、魚道開口構築といった作業を行っております。また、水中など特殊な環境下での切断・穿孔作業の場合にも、専属のオペレーターによる施工をしております。

②建築関連工事

 建築関連工事では、建物解体工事、免震工事、耐震工事、改修工事、新築工事といった、解体・リニューアル工事に伴う各種作業を行っております。

 具体的には、建物解体工事においてはブロック解体・撤去、建物基礎の静的破壊、免震工事においては免震装置取付の杭切断、耐震工事においては耐震用スリットの構築、改修工事においては各種切断、鉄筋はつり出し、エレベーター改造に伴う機械撤去、外壁洗浄、塗装剥離、床表面処理等、新築工事においては誘発目地、タイル貼り下地処理といった作業を行っております。また、周辺施設への環境負荷軽減にマッチした施工方法で、従来工法では困難な施工でも対応しております。

③都市土木工事

 都市土木工事では、鉄道工事、廃棄物処理施設工事、上下水道施設工事といった、都市基盤施設における土木関連工事を行っております。

 具体的には、鉄道工事においては階段切断撤去、擁壁ブロック解体・撤去、廃棄物処理施設工事においては煙突内洗浄やダイオキシン類洗浄、上下水道施設工事においてはピット内部劣化コンクリート除去、エポキシ系樹脂塗膜除去といった作業を行っております。また、環境関連工事においては計画立案から施工までトータルで対応しております。

④道路・空港工事

 道路・空港工事では、道路の補修等に伴う各種切断や表面処理、劣化コンクリート除去、空港での滑走路グルービングや灯火設置のためのコアドリリング等作業を行っております。グルービングマシンやコア特装車といった特定条件での切断・穿孔作業が可能な点が当社の特徴になります。

⑤生産設備メンテナンス

 生産設備メンテナンスでは、工場メンテナンスに伴う各種設備洗浄、改造工事に伴う無火気切断、床の塗り替え、下地処理等を行っております。当社では産業洗浄技能士を常駐させることで、作業の品質と安全を確保しております。

(2)ビルメンテナンス事業

 ビルメンテナンス事業は、集合住宅やオフィスビル等において、給排水設備の保守点検・貯水槽清掃・雑排水管清掃業務を行うものであり、当社グループにおいては、当社がビルメンテナンス事業を行っております。

 具体的には、排水管清掃、貯水槽清掃、給水設備点検、床清掃、ファイバースコープ調査、機械式ピット清掃などを通じて、得意先・お客様のビルの円滑な運営に貢献することを目指しております。

(3)リユース・リサイクル事業

  主に一般企業よりタブレット、パソコン、サーバー、液晶ディスプレイ等の中古IT関連機器・OA機器を仕入れ、データ消去及び補修・改修を行ったあと、主に法人に対してこれらの機器を販売しております。また、主に法人向けにIT関連機器のデータ消去を行うサービスや、OA機器のオフィス設置サービスを行っております。

  当社グループにおいては、株式会社ムーバブルトレードネットワークス及び株式会社TRYがリユース・リサイクル事業を行っております。

 

事業の系統図は、次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

(注)持分法非適用関連会社は、事業系統図には記載しておりません。

23/09/28

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

(1)経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類へ移行されたことに伴い、経済活動の正常化が一層進み、景気は持ち直しつつあります。しかし、ウクライナ情勢に端を発した資源価格及び穀物価格の高騰や各国の金融引き締め政策等が国内経済に及ぼす影響に対しては、引き続き注視が必要になるものと思われます。国内建設市場におきましては、国土強靭化計画等を背景とする公共投資は底堅く推移し、民間設備投資にも持ち直しの動きがみられる一方で、建設資材の価格高騰等による企業収益の悪化が懸念されており、先行き不透明な状況が続いております。

このような状況下で、当社グループは、全事業セグメントにおいて積極的な事業活動を展開してまいりました。その結果、特に当社グループの主要事業である切断・穿孔工事事業において完成工事高が増加したため、当連結会計年度の当社グループ全体の売上高は22,164百万円前年同期比5.8%増)となりました。また、完成工事高の増加に伴い、営業利益は2,631百万円前年同期比5.2%増)、経常利益は2,865百万円前年同期比5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,946百万円前年同期比23.2%増)となりました。

 

セグメント別の状況は、次のとおりであります。

(切断・穿孔工事事業)

主に高速リニューアル工事の受注が増加したため、完成工事高は19,552百万円前年同期比6.9%増)となりました。また、完成工事高の増加に伴い、セグメント利益は3,469百万円前年同期比8.7%増)となりました。

 (ビルメンテナンス事業)

ビルメンテナンス事業につきましては、首都圏を中心に大手デベロッパーの新規案件開拓に努めてまいりました。その結果、完成工事高は475百万円前年同期比1.3%増)となりました。一方、外注加工費の増加等により、セグメント利益は42百万円前年同期比26.0%減)となりました。

 (リユース・リサイクル事業)

リユース・リサイクル事業につきましては、中古スマートフォン等の販売に係る新規の顧客開拓に努めてまいりましたが、商品売上高は2,135百万円前年同期比2.2%減)となりました。一方、利益率の高い商品が売上の中心を占めたことにより、セグメント利益は181百万円前年同期比34.9%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動で2,740百万円の増加、投資活動で561百万円の減少、財務活動で506百万円の減少となった結果、9,422百万円となりました。

 

各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動による資金の増加は2,740百万円前年同期は2,239百万円の増加)となりました。主に、売上債権の増加が451百万円、法人税等の支払額が733百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が2,996百万円、減価償却費が644百万円あったこと等によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動による資金の減少は561百万円前年同期は847百万円の減少)となりました。主に、有形固定資産の売却による収入が119百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が807百万円あったこと等によります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動による資金の減少は506百万円前年同期は289百万円の減少)となりました。主に、長期借入による収入が200百万円あったものの、配当金の支払による支出が321百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が300百万円あったこと等によります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1)生産実績

当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

商品仕入高(千円)

前年同期比(%)

リユース・リサイクル事業

1,083,972

95.5

合計

1,083,972

95.5

 

(注) 1.上記の金額は、仕入価格によっております。

2.切断・穿孔工事事業及びビルメンテナンス事業については、商品仕入高がないため記載しておりません。

 

(3)受注実績

  当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

切断・穿孔工事事業

19,770,316

107.6

584,467

159.4

ビルメンテナンス事業

475,990

101.3

合計

20,246,307

107.5

584,467

159.4

 

(注)リユース・リサイクル事業の一部については、受注販売活動を行っておりますが、金額的重要性が低く、また受注状況の記載が営業の状況に関する実態を表さないため、記載を省略しております。

 

(4)売上実績

  当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(2022年7月1日から

2023年6月30日まで)

金額(千円)

前年同期比(%)

切断・穿孔工事事業

19,552,494

106.9

ビルメンテナンス事業

475,990

101.3

リユース・リサイクル事業

2,135,909

97.8

合計

22,164,394

105.8

 

(注)1.当社グループの事業は主として請負形態を取っており、販売実績という定義は実態にそぐわないため、売上実績を記載しております。

2.前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、売上実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

この連結財務諸表の作成にあたりまして、連結決算日における資産、負債及び損益に関して報告数値に影響を与える見積りを行っております。しかしながら、多様化する社会のニーズ、市況の変化等により見積り及び判断が実際の結果と異なる場合があります。

 

(2)財政状態

当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,157百万円増加し、21,565百万円となりました。

負債につきましては、未払法人税等及び長期借入金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ777百万円増加し、4,332百万円となりました。

また、純資産は前連結会計年度末に比べ1,379百万円増加し、17,233百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は77.1%となりました。

 

(3)経営成績

①売上高

売上高につきましては、22,164百万円(前年同期比5.8%増)となりました。主な要因としては、高速リニューアル工事の受注が増加したためであります。

なお、売上高のセグメント別の実績につきましては、切断・穿孔工事事業が19,552百万円前年同期比6.9%増)、ビルメンテナンス事業が475百万円前年同期比1.3%増)、リユース・リサイクル事業が2,135百万円前年同期比2.2%減)であります。

②営業利益

売上原価につきましては、主に切断・穿孔工事事業に関して完成工事高の増加に伴って外注費も増加したため、15,113百万円前年同期比5.8%増)となりました。

また、販売費及び一般管理費につきましては、4,419百万円前年同期比6.2%増)となりました。主な内容は、従業員給料手当が1,719百万円、支払手数料が364百万円等であります。

この結果、営業利益は、2,631百万円前年同期比5.2%増)となりました。

③営業外損益及び経常利益

営業外損益は234百万円の利益(前年同期比15.8%増)となりました。主な内容は、持分法による投資利益77百万円、匿名組合投資利益111百万円等であります。

この結果、経常利益は2,865百万円前年同期比5.9%増)となりました。

④特別損益及び税金等調整前当期純利益

特別損益は、131百万円の利益(前年同期は126百万円の損失)となりました。主な内容は、受取損害賠償金70百万円等であります。

この結果、税金等調整前当期純利益は、2,996百万円前年同期比16.2%増)となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,946百万円前年同期比23.2%増)となりました。また、1株当たり当期純利益は171円97銭となりました。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

「3 事業等のリスク」の項をご参照下さい。

 

(5)キャッシュ・フローの状況

「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」の項をご参照下さい。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性について

当社グループは、運転資金や設備投資に必要となる資金を、主に自己資金により調達することを基本方針としております。また、将来の経営環境への対応や業務拡大に備えるため、必要な資金を内部留保しております。

当社グループの資金需要のうち主なものは、切断・穿孔工事事業に必要な運転資金であり、材料の購入費、従業員への人件費及び協力業者への外注費の支払いに係るものです。