売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00094 Japan GAAP

売上高

6,276.1億 円

前期

5,948.4億 円

前期比

105.5%

時価総額

3,585.7億 円

株価

1,678.5 (04/23)

発行済株式数

213,624,838

EPS(実績)

104.07 円

PER(実績)

16.13 倍

平均給与

772.2万 円

前期

771.5万 円

前期比

100.1%

平均年齢(勤続年数)

43.7歳(17.9年)

従業員数

3,851人(連結:16,772人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、エクシオグループ㈱を親会社とし、シーキューブ㈱、西部電気工業㈱、日本電通㈱を含む子会社152社及び関連会社20社で構成され、エンジニアリングソリューション事業(注1)及びシステムソリューショ

ン事業 (注2)を主な事業としております。

 

 当社グループの構成図は概ね次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

 当社グループの各事業の内容は以下のとおりであります。なお、関係会社のセグメントとの関連は「4 関係会社の状況」に記載しております。

区分

事業内容

エンジニアリング

ソリューション

(注)1

通信キャリア

 - NTTグループ向け各種通信インフラ設備の構築・保守

 - NCC向け各種通信インフラ設備の構築・保守

都市インフラ

 - 自治体、官公庁、CATV会社、鉄道会社、民間企業向けの各種通信インフラの設備の構築・保守

 - オフィスビル、マンション、データセンター、メガソーラー等の電気・空調工事・スマートエネルギー工事

 - 無電柱化・上下水道整備等の都市土木工事

 - 水処理・廃棄物処理プラント、バイオマスボイラ等の建設・運転維持管理

システムソリューション

(注)2

 - 通信キャリアや金融業、製造業をはじめとする各種企業向けのシステム構築・保守等、システムインテグレーションの提供

 - 企業向けサーバ・LAN等の設計・構築・運用やインターネット環境整備等、ネットワークインテグレーションの提供

23/06/23

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ① 経営成績の状況

ア. 売上高

 都市インフラ・システムソリューションセグメントにおける事業拡大が順調に進捗したことにより売上高は、前連結会計年度と比べ 327億6千6百万円増加し、6,276億7百万円(前年同期比 105.5%)となりました。

イ. 営業利益

 好採算案件の減少や資材価格の高騰、不採算案件の発生などが重なり、営業利益は、前連結会計年度と比べ 98億2千8百万円減少し、325億5千2百万円(前年同期比 76.8%)となりました。

ウ. 経常利益

 営業利益の減少により、経常利益は、前連結会計年度と比べ 114億4千5百万円減少し、337億7千1百万円(前年同期比 74.7%)となりました。

エ. 親会社株主に帰属する当期純利益

 経常利益の減少により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ 55億3千2百万円減少し、222億3千3百万円(前年同期比 80.1%)となりました。また、自己資本利益率(ROE)は 2.1ポイント減少し、7.3%となり、1株当たり当期純利益(EPS)は 45.66円減少し、204.98円となりました。

 

 なお、当連結会計年度における新型コロナウイルスの流行による影響は、限定的でした。

 また、当連結会計年度におけるセグメント別の概況は、次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

報告セグメント

通信キャリア

都市インフラ

システム

ソリューション

金額

前年

同期比

金額

前年

同期比

金額

前年

同期比

受注高

(注)2

256,079

88.1%

177,822

122.0%

191,787

120.6%

売上高

(注)2

271,189

93.7%

165,382

109.6%

191,035

123.5%

セグメント利益

17,364

72.8%

10,299

80.6%

4,888

84.9%

(注)1.記載金額は、百万円未満の端数を切り捨てて表示しております。

2.受注高」「売上高については外部顧客への取引高を記載しております

 

 ② 財政状態の状況

資産は、前連結会計年度末と比較して423億2千3百万円増加し、5,779億4千1百万円(前年同期比 107.9%)

となりました。これは主に受取手形・完成工事未収入金等及びのれんの増加によるものであります。

負債は、前連結会計年度末と比較して414億3千4百万円増加し、2,699億9千9百万円(前年同期比 118.1%)

となりました。これは主に長期借入金及び支払手形・工事未払金等の増加によるものであります。

純資産は、前連結会計年度末と比較して8億8千8百万円増加し、3,079億4千1百万円(前年同期比 100.3%)

となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。

 

 ③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 35億2千3百万円減少し、502億4百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

ア. 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果獲得した資金は 54億8千3百万円(前期は 264億6百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益及び法人税等の支払いによるものであります。

イ. 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は 133億3千2百万円(前期は 203億8千8百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。

ウ. 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果獲得した資金は 32億9千8百万円(前期は 50億2千3百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の増加及び配当金の支払いによるものであります。

 

 ④ 生産、受注及び販売の実績

 ア. 受注実績

  当連結会計年度のセグメントごとの受注実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 イ. 売上実績

  当連結会計年度のセグメントごとの売上実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

 なお、当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産実績」は記載しておりません。

 また、主な相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

売上高

(百万円)

割合(%)

売上高

(百万円)

割合(%)

西日本電信電話株式会社

84,829

14.3

82,183

13.1

東日本電信電話株式会社

87,633

14.7

78,024

12.4

株式会社NTTドコモ

47,414

8.0

39,278

6.3

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ① 当連結会計年度の財政状況及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に起因した社会経済活動の制限が緩和され、景気は緩やかな持ち直しの傾向が見られました。一方で、ウクライナ紛争が長期化するとともに世界的な金融引締めが続き、電気料金をはじめとするエネルギー価格の高騰と物価の上昇によるインフレ懸念、半導体をはじめとするサプライチェーンの動向など、景気を下押しするリスクにも引き続き注意を要し、先行きは未だ不透明な状況が続いています。

当社の事業領域である情報通信分野については、社会全体のデジタル化進展に伴い、あらゆる社会経済活動を支える最も基幹的なインフラとしての安定的なサービス提供が求められており、トラヒックの増加に対応したネットワークの強靭化は重要な課題となっています。また、地域の社会課題を解決するためのデジタル化推進など今後もデータ需要が高まるのは確実であり、大量のデータを蓄積・処理するデータセンターの重要性も増大しております。

建設分野については、資材価格の高騰が続いているものの、民間設備投資は持ち直しつつあり、道路等の設備の更新・維持に向けた公共投資も底堅く推移していく見通しです。さらに、エネルギー関連事業においては、脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギー拡大に向け、蓄電池や送配電インフラ等の関連投資が今後加速すると想定されます。

このような事業環境のなか、当社グループは、引き続き新型コロナウイルスの感染防止に努めながら、社内のテレワーク環境を最大限に活用した慎重かつ柔軟な事業運営を行ってまいりました。通信キャリア事業におきましては、NCC各社を含むモバイル分野については、各通信キャリアの設備投資抑制の動きが見られるとともに物品納品遅延も一部で発生しておりますが、柔軟な施工体制による工事完成に努めてまいりました。一方、アクセス分野については、高度無線環境整備推進事業は終了したものの堅調に推移した状況です。都市インフラ事業におきましては、大規模データセンター構築や新築ビル等の電気工事の受注などが引き続き好調に推移しており、太陽光発電設備工事やごみ処理プラント等の維持管理案件も継続して受注しております。また、今後の事業拡大に向けて取り組みを進めている電力線技術者の育成も着実に進展しております。システムソリューション事業におきましては、当社グループが強みを持つお客様に対して引き続き積極的な営業活動を展開するとともに、上流から下流までの一気通貫でのサービス提供を行うため、子会社を含めた事業再編を実施し、効率的かつ積極的な事業運営を推進してまいりました。また、グローバル分野については、デジタル貿易プラットフォームをはじめとするソリューション事業が順調に成長するとともに、中古IT機器を利活用するリファービッシュビジネスを全世界で展開し、インドネシアの屋内通信インフラシェアリング事業においては更なる基地局の取得を行い、同国においてサイトシェア数が最大規模のリーディングカンパニーとなりました。

当社グループは、2022年5月、社会の中で果たすべき役割・存在意義を表す“志”としてのパーパス『“つなぐ力”で創れ、未来の“あたりまえ”を。』を制定しました。グループ内の技術をつなぎ、グループ会社やお客様、パートナー企業の人をつないで、当社グループだけでは成しえない価値を創り上げていきたい、という想いを込めています。このパーパスの下に持続的成長に挑戦し続け、「2030ビジョン」及び「中期経営計画(2021~2025年度)」の達成に向け取り組みを進めてまいります。

なお、当連結会計年度におけるセグメント別の概況は、次のとおりであります。

 

(通信キャリア事業の概況)

 通信キャリア事業におきましては、アクセス分野・ネットワーク分野では光回線工事等が順調に推移しました。

NCC各社を含むモバイル分野では、PHS等古い設備の撤去の取り組みも一部始まっているものの、モバイルキャリア事

業者の投資の抑制により弱含みの状況が続いており、手持ち工事の消化と効率的な業務運営に努めております。

 なお、2022年10月に開催された「第46回技能五輪国際大会」において、情報ネットワーク施工職種で当社の海老原

社員が当社として通算6個目となる金メダルを獲得したことに続き、2022年11月、光通信設備工事における若手社員

育成の功績が認められ、厚生労働省による令和4年度卓越した技能者(通称「現代の名工」)として、当社の中山社

員が表彰されました。当社グループは、今後もさらなる技術力の強化・向上並びに優秀な技術者の育成を押し進め、

社会に貢献してまいります。

 

(都市インフラ事業の概況)

 都市インフラ事業におきましては、大規模データセンターに関する引き合いが強く、その他の大型ビルの案件も含

め電気工事が好調に推移しました。また、高速道路トンネルの通信線路工事等道路インフラ工事も堅調に推移しまし

た。

 再生可能エネルギーの普及への取り組みとして、東急不動産株式会社様を含む12社と営農型の太陽光発電施設「ソ

ーラーシェア」の実証実験を開始しました。ソーラーシェアは太陽光発電施設を設置した地面を農地として活用する

もので、効率的な開発及び運営の手法の研究や、最適な発電量を確保するための検証、そして作物の生育データの収

集・分析を通した収穫高や栽培品質に影響の少ない営農の実証などを行っております。

 

(システムソリューション事業の概況)

 システムソリューション事業におきましては、システム開発・運用保守における中核会社2社を中心に、上位コン

サルから保守運用までワンストップでのサービス提供を行うことで更なる収益向上を目指す取り組みを続けておりま

す。また、地方自治体におけるデジタル化やシステム最適化事業に積極的に営業活動を行うとともに、文教系のお客

様に対しても引き続きアプローチを続けてまいりました。グローバル分野におきましては、物価高騰や納期遅延等に

よる影響はあるものの、概ね順調に事業を展開いたしました。リカーリングビジネスの強化に向けて国内外における

リファービッシュビジネスの拡大に取り組んでおり、2022年5月に、Procurri Corporation Limited 、2023年1月

にTelistar Solutions Pte. Ltd.をグループ会社化しました。

 

 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

ア.キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

イ.資金需要の動向

当社グループの資金需要は、経常的な運転資金のほか、DXをはじめとした成長基盤構築のための設備投資資金、事業拡大を目的としたM&A等の投資資金であります。

また、株主還元については、積極的かつ安定的な配当を継続していくことを基本方針としており、連結自己資本配当率(DOE)4.0%を目途に配当を実施するとともに、自社株式の取得についても機動的に実施いたします。

ウ.資金調達の方法

当社グループの資金調達の源泉は主に営業活動によって獲得したキャッシュでありますが、不足が生じた場合は、健全な財務体質の維持を考慮しつつ、負債を中心とした資金調達を実施しております。一時的な資金不足に対しては、金融機関からの短期借入により調達し、投資等の長期的な資金需要が生じた場合は、サステナブルファイナンスを主に検討し、対応しております。

また、グループ会社の資金は当社において一元管理しており、当社グループ内の資金効率化、および流動化を図っております。

 

 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項」の(重要な会計上の見積り)に記載しております。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える可能性がある事象につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。

 

(4)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。