E05307 Japan GAAP
前期
559.2億 円
前期比
94.5%
株価
579 (07/12)
発行済株式数
140,206,002
EPS(実績)
28.68 円
PER(実績)
20.19 倍
前期
600.0万 円
前期比
100.0%
平均年齢(勤続年数)
41.2歳(13.7年)
従業員数
852人(連結:1,474人)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社19社、関連会社10社により構成されており、「広告プロダクション」、「コンテンツプロダクション」、「メディア」、「プロパティ」及び「物販」の5つの報告セグメントで構成されております。
各セグメントにおける主な事業内容並びに当社及び主な関係会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。
なお、次の5つのセグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
セグメントの名称 |
主な事業内容 |
当社及び主な関係会社 |
広告プロダクション |
CM制作 セールスプロモーション |
当社 ㈱二番工房 ㈱ソーダコミュニケーションズ ㈱ENJIN ㈱ダブル・ティー・エフ・シー モバーシャル㈱ ㈱博報堂キャビン |
コンテンツプロダクション |
デジタルプロダクション業務 映画・番組制作 日本語版制作 映像学校の運営 |
当社 ㈱オムニバス・ジャパン ㈱ティーエフシープラス ㈱オフィスPAC ㈱デジタルエッグ ㈱STUN |
メディア |
BS・CSチャンネルの運営 番組販売、編成 放送関連業務の受託 |
当社 ㈱スター・チャンネル ㈱ファミリー劇場 ㈱囲碁将棋チャンネル ㈱東北新社メディアサービス ㈱スーパーネットワーク エーアンドイーネットワークスジャパン(同) ㈱釣りビジョン ㈱RXC |
プロパティ |
映像コンテンツの共同企画・製作 版権事業 劇場配給、テレビ配給 |
当社 |
物販 |
映像用メディアの販売 インテリア商品の販売 酒造、酒販事業 |
ナショナル物産㈱ ㈱木村酒造 ENTERTAINMENT ALIA, INC. |
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
※画像省略しています。
[経営成績等の状況の概要]
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、売上高52,819百万円(前期比5.5%減)、営業利益2,678百万円(前期比36.3%減)、経常利益2,214百万円(前期比54.1%減)となりました。減収に加え、一部の従業員に対する手当の見直し等による人件費の増加や保有する投資事業組合の運用損の発生等が影響し、減益となりました。一方、当社の連結子会社が営むスーパー事業の譲渡や当社保有の不動産及び非上場株式の売却等による特別利益の計上、さらに当社の連結子会社スター・チャンネルの株式譲渡契約締結に伴い株式評価損等に係る一時差異がスケジューリング可能となった結果、法人税等調整額(益)を計上したこと等により親会社株主に帰属する当期純利益は4,021百万円(前期比28.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
① 広告プロダクション
広告プロダクションの売上高は、前期に比べ4.7%増の27,382百万円となり、営業利益は前期に比べ15.5%増の2,337百万円となりました。CM制作部門の受注が好調だったことや株式会社ENJINの決算期を12月から3月に変更したことに伴う増収効果もあり、セグメント全体で増収となりました。利益に関しては、当セグメントは従業員に対する手当の見直し等による人件費増加の影響が大きかったものの、利益率の改善や販管費の削減を推進し、増益を確保しました。
② コンテンツプロダクション
コンテンツプロダクションの売上高は、前期に比べ9.7%減の12,325百万円となり、営業利益は前期に比べ64.2%減の564百万円となりました。映像制作部門において、グループチャンネル向け等の売上が減少したこと、また音響字幕制作部門において、前期好調だった動画配信サービス会社からの受注が減少したことに加え、全米俳優組合のストライキによる洋画、海外ドラマ、ゲーム等の製作中止や延期の影響等も加わり、減収減益となりました。
③ メディア
メディアの売上高は、前期に比べ7.7%減の11,041百万円となり、営業利益は前期に比べ21.2%減の1,399百万円となりました。関連チャンネル子会社2社の決算期を12月から3月に変更したことに伴う増収効果はありましたが、前期に株式を譲渡した株式会社ザ・シネマの連結除外の影響及び契約世帯数の減少もあり、減収となりました。利益に関しては、大幅な費用削減に努めましたが、減収をカバーするには至らず、減益となりました。
④ プロパティ
プロパティの売上高は、前期に比べ37.5%減の2,257百万円となり、営業損失は208百万円(前期は338百万円の営業利益)となりました。前期に比べ『牙狼<GARO>』関連案件の売上等が減少したこと、また当期は出資作品の償却費が発生したこと等により、減収減益となりました。
⑤ 物販
物販の売上高は、前期に比べ34.5%減の3,360百万円となり、営業利益は前期に比べ479.4%増の170百万円となりました。売上高はスーパー事業の譲渡に伴い減収となりましたが、インテリア部門の受注好調に加え、退職給付費用の減少もあり増益となりました。
(注)上記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んだ金額を記載しております。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産の残高は、97,871百万円であり、前連結会計年度末に比べ723百万円増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金の増加8,126百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少3,706百万円、映像使用権の減少430百万円及び土地の減少1,519百万円等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は、15,451百万円であり、前連結会計年度末に比べ3,749百万円減少いたしました。この主な要因は、買掛金の減少1,384百万円、短期借入金の減少700百万円及び繰延税金負債の減少1,336百万円等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、82,419百万円であり、前連結会計年度末に比べ4,473百万円増加いたしました。この主な要因は、利益剰余金の増加3,149百万円及びその他有価証券評価差額金の増加670百万円等であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8,055百万円増加し43,343百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、6,087百万円(前連結会計年度は4,655百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上4,145百万円、売上債権の減少3,455百万円等による資金の増加があった結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の増加は、4,062百万円(前連結会計年度は1,223百万円の減少)となりました。これは、定期預金の預入による支出5,189百万円等による資金の減少があったものの、定期預金の払戻による収入5,269百万円及び有形固定資産の売却による収入3,330百万円等による資金の増加があった結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、2,173百万円(前連結会計年度は1,341百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払854百万円、短期借入金の純減額700百万円及び長期借入金の返済による支出386百万円等による資金の減少があった結果であります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
① 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
広告プロダクション(百万円) |
13 |
△17.5 |
コンテンツプロダクション(百万円) |
14 |
△17.3 |
メディア(百万円) |
2,700 |
3.9 |
プロパティ(百万円) |
1,114 |
△31.5 |
物販(百万円) |
2,103 |
△38.0 |
合計(百万円) |
5,947 |
△22.3 |
② 生産実績
当社グループの制作物の種類及び金額はそれぞれに異なっており、また、制作過程も一様でなく生産実績の表示が困難でありますので記載を省略しております。
③ 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高 |
前年同期比(%) |
受注残高 |
前年同期比(%) |
広告プロダクション(百万円) |
28,146 |
4.3 |
6,007 |
7.2 |
コンテンツプロダクション(百万円) |
10,413 |
△17.8 |
4,225 |
△13.0 |
メディア(百万円) |
- |
- |
- |
- |
プロパティ(百万円) |
- |
- |
- |
- |
物販(百万円) |
- |
- |
- |
- |
合計(百万円) |
38,560 |
△2.8 |
10,232 |
△2.1 |
(注)1.コンテンツプロダクションにおける以下の当社部門及び子会社は受注生産を行っておりません。
当社の映像テクノアカデミア、株式会社ティーエフシープラスの一部の部門、株式会社東北新社クリエイツ、株式会社オフィスPAC、COSUCO INC.、CENTE SERVICE CORP.及び8981 INC.
2.メディア、プロパティ及び物販は受注生産を行っておりません。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
広告プロダクション(百万円) |
27,202 |
4.8 |
コンテンツプロダクション(百万円) |
9,684 |
△6.7 |
メディア(百万円) |
10,888 |
△7.6 |
プロパティ(百万円) |
1,797 |
△36.3 |
物販(百万円) |
3,246 |
△34.7 |
合計(百万円) |
52,819 |
△5.5 |
(注)1.上記はセグメント間取引消去後の金額を記載しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
株式会社電通 |
8,253 |
14.8 |
7,395 |
14.0 |
株式会社博報堂 |
6,263 |
11.2 |
6,089 |
11.5 |
[経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容]
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績の分析
A.売上高、売上総利益及び営業利益
当連結会計年度における当社グループの売上高は、前連結会計年度に比べ3,102百万円減少し、52,819百万円(前期比5.5%減)となりました。売上高が減少した主な要因は、コンテンツプロダクションの映像制作部門において受注が減少したこと及び音響字幕制作部門において全米俳優組合のストライキにより製作中止や延期等の影響を受けたこと、また物販において連結子会社が営むスーパー事業の譲渡に伴い減収となったためであります。
売上総利益は、前連結会計年度に比べ1,962百万円減少し、13,800百万円(前期比12.5%減)となり、営業利益は前連結会計年度に比べ1,523百万円減少し、2,678百万円(前期比36.3%減)となりました。
B.営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外損益は、前連結会計年度に比べ1,082百万円減少し、463百万円の損失となりました。経常利益は、前連結会計年度に比べ2,605百万円減少し、2,214百万円(前期比54.1%減)となりました。その主な要因は、連結子会社の投資運用に関する損失906百万円を計上したことによるものであります(前連結会計年度は245百万円の利益)。
C.特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別損益は1,930百万円の利益となりました。その主な要因は、連結子会社が営むスーパー事業の譲渡や当社保有の不動産及び非上場株式の売却等による特別利益を計上したことによるものであります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ941百万円減少し、4,145百万円(前期比18.5%減)となりました。連結子会社スター・チャンネルの株式譲渡契約締結に伴い株式評価損等に係る一時差異がスケジューリング可能となった結果、法人税等調整額(益)を計上したこと等により、法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ887百万円増加し、4,021百万円(前期比28.3%増)となりました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績は、各事業を取り巻く事業環境、例えば当社の提供するサービスに対する顧客の支出動向、技術的優位性、他社との競合状況等により影響を受けます。また、人件費、為替動向、金利水準、固定資産や投資有価証券の評価損・売却損益等も経営成績に影響を与えます。経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は「3 事業等のリスク」に記載いたしました。
③ 課題及び戦略について
当社グループの経営課題については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載いたしました。継続的成長を実現すべく組織体制の整備、人的資源の配置、自社プロパティへの投資等を積極的に実施いたしております。
(2)資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 [経営成績等の状況の概要](3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 資金需要
当社グループの主な資金需要は、CM制作費の支払、オリジナルコンテンツの製作や購入等の投資並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費の支払であります。
これらの資金需要に対応するため、貸付極度額15,000百万円の貸出コミットメント契約を締結しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は839百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は43,343百万円となっております。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。