売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E05393 Japan GAAP

売上高

932.5億 円

前期

912.0億 円

前期比

102.3%

平均給与

409.8万 円

前期

414.0万 円

前期比

99.0%

平均年齢(勤続年数)

42.7歳(6.6年)

従業員数

0.0人(連結:5,329人)


3【事業の内容】

当社グループは、当社および連結子会社2社に加え、株式会社ツクイキャピタルが出資した投資事業有限責任組合1組合で構成され、本格的な高齢社会における介護事業者としての使命と業界大手としての社会的責任を果たしながら、長期にわたる持続的な成長を目指す経営に取り組んでおります。デイサービス事業、住まい事業、在宅事業、人材事業、リース事業およびその他(インターネット通販事業、ツクイ・ケアテック投資事業有限責任組合、新規事業等)を主な内容として事業活動を展開しております。

なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

主な事業内容の区分は、セグメント情報における区分と同一であります。

 

① デイサービス事業について

当社は、介護保険法に規定する通所介護(デイサービス)サービスを提供しております。

通所介護(デイサービス)は、朝ご自宅に送迎車でお迎えに伺い、日中をデイサービスでお過ごしいただき、夕方ご自宅までお送りするサービスです。デイサービス到着後、看護職員による血圧、脈拍、体温のチェックを行いお客様の健康状態を把握します。入浴については、スタッフの介助により安全に入浴していただき、心身の緊張をほぐしていただきます。また、お客様お一人おひとりの状態に合わせた食事の提供を行うほか、在宅生活を支援するため、理学療法士等専門職を配置しお客様の日常生活における生活機能の維持向上に向けた機能訓練を実施しております。併せてお客様のご希望を取り入れた多彩なレクリエーションや文化活動等を通じて、お客様同士のコミュニケーションを深めていただきます。外出の機会が少なくなりがちなお客様が、デイサービスに通うことで社会参加を促し、生きがいを持った在宅での生活の支援と、ご家族の介護負担軽減を図ることができます。当社では、当連結会計年度末現在、521ヵ所の事業所においてデイサービスを提供しております。

 

② 住まい事業について

住まい事業では、都道府県または政令指定都市、中核市から介護保険の「特定施設入居者生活介護」の事業者指定を受けた介護付有料老人ホーム「ツクイ・サンシャイン」、高齢者住まい法に基づく、高齢者向け住宅の提供、生活支援サービスおよび介護保険サービス等を行う「ツクイ・サンフォレスト」、介護保険法に規定する認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を展開しております。

a.有料老人ホーム

有料老人ホーム「ツクイ・サンシャイン」は、都道府県または政令指定都市、中核市から介護保険の「特定施設入居者生活介護」の事業者指定を受けた介護付有料老人ホームです。このサービスは、入居されたお客様に対し、特定施設サービス計画に基づき、入浴、排せつ、食事等の介護、生活相談等日常生活上のお世話を包括的に行います。各施設では、機能訓練指導員を配置し、個別・集団での機能訓練を実施し、心身機能の維持向上に努めるとともに、健康に配慮した食事を楽しんで召し上がっていただくために、食材の旨みや風味・栄養を損ないにくく、柔らかく仕上げることができる調理法を取り入れて、施設内厨房にて調理し提供しております。また、施設は、これまでの在宅介護の経験に裏づけされた設計により、お客様や介護するスタッフの住空間に対するニーズを反映させた建物となっております。さらに、お客様が最期まで当施設で暮らすことを希望される場合は、外部医療機関を含む多職種間の連携とご家族の協力を得て、穏やかで安らぎのある日々を過ごせるようにターミナルケアを行います。

当社では、当連結会計年度末現在、28ヵ所の介護付有料老人ホームを運営しております。

b.サービス付き高齢者向け住宅事業

サービス付き高齢者向け住宅業「ツクイ・サンフォレスト」は、高齢者住まい法に基づく高齢者向け住宅の提供、生活支援サービスおよび介護保険サービス等を行っております。このサービスは、高齢者の単身世帯増加等、今後の本格的な高齢社会において、地域の介護・医療・生活支援の拠点として、高齢者が住み慣れた環境で必要な時に必要なサービスを受けながら、安心して暮らし続けるため居住環境を整備して支援するものです。建物は、バリアフリー構造で高齢者に配慮した設計となっており、24時間の見守り(安否確認)、生活相談が受けられる賃貸住宅です。また、食事サービスや介護保険サービスなど各種サービスを選択して受けることができます。

当社では、当連結会計年度末現在、自社運営(賃貸住宅、生活支援サービス、介護サービスの提供)5ヵ所を運営しております。

c.認知症対応型共同生活介護

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、要介護認定を受けた認知症高齢者の方が、5人以上9人以下を1ユニットとして、入浴、排せつ、食事等の生活全般のサポートを受けながら、家庭的な雰囲気の中で共同生活をする介護サービスです。ご自分で食事や掃除等の生活動作を行っていただく「生活リハビリ」を通して、ご自身の生きがいやADL(日常生活動作)を高めていただきます。お客様が、地域住民との交流の中で自分の住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるため、グループホームでは、原則、同一市町村にお住まいの方のみがサービスを利用することができます。ご家族や地域の方、ボランティアのご協力をいただき、地域の皆様とのつながりを大切にしている地域密着型のサービスです。当社では、当連結会計年度末現在、41ヵ所のグループホームを運営しております。

 

③ 在宅事業について

在宅事業では、訪問介護、訪問入浴介護、福祉用具販売、小規模多機能型居宅介護、訪問看護と介護保険法に規定する介護サービスを提供しております。また、介護保険制度を利用して介護サービスを受けるために必要な介護保険の申請代行から居宅サービス計画(ケアプラン)の作成等の居宅介護支援サービスや、運営を受託している住まいにてサービスを提供しております。

a.訪問介護

訪問介護は、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)以上の資格を持ったホームヘルパーが訪問して、居宅サービス計画(ケアプラン)に沿った訪問介護計画に基づいてご自宅で生活されるお客様の自立支援を目的として、身体介護・生活援助の介護サービスと、日中・夜間を通じて定期巡回訪問と随時の対応を行う定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供しております。当社では、当連結会計年度末現在、122ヵ所の事業所において訪問介護サービスを提供しております。

b.訪問入浴介護

訪問入浴介護は、ご自宅での入浴が困難なお客様に対し、当社の看護職員・ヘルパー・オペレーターの3名が入浴専用車で訪問し、移動式のバスタブを居室内に設置して洗髪や入浴のサービスを行っております。入浴の事前事後には看護職員による健康チェックを行う等、安全管理や健康管理には万全を期しており、寒冷地においてもサービスを実施しております。さらに、特定疾病を含む様々な心身状況の方にも対応しています。当社の訪問入浴サービスは、マンションのエレベーターや狭い階段でも浴槽の搬入が可能であり、高層階でも対応可能です。また、お客様の入浴ごとに浴槽を洗浄・消毒しており、スタッフによる衛生管理も徹底していますので、感染症の方でも安心して入浴していただくことができます。当社では、当連結会計年度末現在、52ヵ所の事業所において訪問入浴サービスを提供しております。

c.居宅介護支援

介護サービスを利用するときには、要介護・要支援認定の申請と居宅サービス計画(ケアプラン)の作成が必要となります。居宅介護支援は、当社の介護支援専門員(ケアマネジャー)がご自宅に訪問して、お客様・ご家族と相談しながら、お客様のニーズに合わせた最適なケアプランを作成しております。また、介護サービス事業者等との連絡調整を行います。当社では、当連結会計年度末現在、123ヵ所の事業所においてサービスを提供しております。

d.訪問看護

要介護者・要支援者に対し、ご自宅に訪問し看護職員等が病気や症状のチェック、医師の指示書による医療処置、医療機器の管理等、療養生活の支援を行っております。当社では、当連結会計年度末現在、11ヵ所の事業所においてサービスを提供しております。

 

④ 人材事業について

労働者派遣法に基づく労働者派遣事業、職業安定法に基づく有料職業紹介事業および福祉施設等の従業員を対象にした教育研修事業を株式会社ツクイスタッフにて行っております。

福祉・介護・医療業界での慢性的な人材不足による需要拡大を見込み、主に政令指定都市、県庁所在地および大都市において、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設を中心とした福祉施設および民間の有料老人ホームや医療機関を派遣先とした人材派遣・有料職業紹介を行っております。併せて、各自治体が実施する「現任介護職員等研修支援事業」等についても受託しております。

また、福祉施設等を運営する法人や職員のニーズをもとに、福祉の現場で必要とされるスキルに特化した従業員を対象とした教育研修サービスも行っております。

当社では、当連結会計年度末現在、38ヵ所に出店しております。

 

⑤ リース事業について

福祉車両や福祉機器を専門に取り扱うリース事業を株式会社ツクイキャピタルにて行っております。

 

⑥ その他について

報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、インターネット通販事業、ツクイ・ケアテック投資事業有限責任組合、新規事業等を含んでおります。

インターネット通販事業は、「楽天市場」「PayPayモール」「Amazon」「au PAYマーケット」の各インターネットショッピングモールにて紙おむつや車いすなどの介護関連用品を中心に販売しております。

 

以上、述べた事項を事業系統図によって示すと次の通りであります。

 

[事業系統図]

※画像省略しています。

 

 

 

20/06/24

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における経営環境は、企業業績や雇用・所得環境の改善が続くなか、各種政策の効果により緩やかな回復基調が続くものの、英国、米国等の政策動向に関する懸念や中国経済の減速など、先行きへの不透明感が続きました。

介護業界におきましては、わが国の高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)が平成27年には26.7%に上昇、また平成27年度の介護給付費が9.9兆円を超える等、その需要は拡大しております。また、「ニッポン一億総活躍プラン」における介護人材確保対策の一つとして、平成29年度より月額1万円相当の処遇改善が実施される一方、平成30年8月より一定の所得がある高齢者の自己負担が2割から3割に引き上げられることとなりました。

このような状況のもと、当社グループは、各種加算取得により平成27年4月に施行された介護報酬改正による基本報酬の単価減の影響を抑えるとともに、他事業者との差別化を推進しました。また、平成29年度を最終年度とする中期経営計画の方針に沿った各事業別重点施策の推進を図りました。合わせて、テーマの一つである「ツクイの考える地域包括ケア」のモデル事業を「宇都宮・横浜・松山」の3地域で開始するとともに、離職率の低減および資格取得推進によりサービス品質、専門性の向上に取り組んでまいりました。

また、デイサービスを中心に有料老人ホームおよびサービス付き高齢者向け住宅事業所等の開設を進めた結果、当期末における当社グループの事業所数は、47都道府県648ヵ所(本社含む、前期末618ヵ所)、うちデイサービス提供事業所数は475ヵ所(同453ヵ所)となりました。

以上の結果、当社グループの売上高は73,295百万円(前期比9.6%増)、営業利益3,798百万円(同26.7%増)、経常利益3,877百万円(同41.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,261百万円(同97.1%増)と増収増益になりました。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

平成28年3月期

平成29年3月期

増減額

増減率

売上高

66,847

73,295

+6,447

+9.6%

営業利益

(同率)

2,997

(4.5%)

3,798

(5.2%)

+800

26.7

経常利益

(同率)

2,732

(4.1%)

3,877

(5.3%)

+1,145

+41.9%

親会社株主に帰属する当期純利益

(同率)

1,147

(1.7%)

2,261

(3.1%)

+1,114

97.1

 

<セグメントの状況>

(在宅介護事業)

在宅介護事業は、デイサービス22ヵ所およびヘルパーステーション2ヵ所、グループホーム・小規模多機能型居宅介護1ヵ所の開設等を行いました。

主力のデイサービスにおいては、利用率向上に努めるとともに引き続き中重度者ケア体制加算や従来から理学療法士等の専門職を中心に取り組んできた個別機能訓練加算等、各種加算の取得を進め差別化を図りました。

この結果、平成29年3月末時点における利用率は54.0%(前期比+2.3pt)となりました。また、中重度者ケア体制加算の対象事業所数は71.7%(同+8.3pt)、要介護者への提供回数に占める個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱの算定率は86.0%(同+9.4pt)となりました。これら施策により、当連結累計期間のデイサービス延べ顧客数は、過去最高の455,947人(同10.7%増)となりました。

訪問介護は、特定事業所加算等の取得を進めるとともに、人材確保に向けた求人イベントへの参加、営業活動を強化し集客に努めました。また、介護職員等による喀痰吸引等研修(第三号)を開催し医療連携の強化を図りました。

グループホームは、12月に1ヵ所の新規開設をするとともに、既存事業所については引き続き安定的な入居率となりました。また、短期利用認知症対応型共同生活介護や共用型認知症対応型通所介護への取り組みにより売上の確保に努めました。

これらの結果、売上高は、デイサービスや訪問介護を中心に売上が増加したことにより55,230百万円(前期比7.9%増)と増収、経常利益は増収による売上総利益の増加および第1四半期連結会計期間を中心に賃料変更によるリース契約変更益の計上等により3,316百万円(同24.6%増)と増益になりました。

事業所数は、当期末現在572ヵ所(前期末547ヵ所)となりました。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

平成28年3月期

平成29年3月期

増減額

増減率

売上高

51,197

55,230

+4,032

7.9

経常利益

(同率)

2,662

(5.2%)

3,316

(6.0%)

+653

24.6

 

(有料老人ホーム事業)

有料老人ホーム事業は、平成29年2月にツクイ・サンシャイン杉並(102室)を開設するとともに、営業活動を強化し入居促進に努めました。その結果、平成29年3月末時点における入居率は83.9%(前期比+0.1pt)、ツクイ・サンシャイン杉並を除いた入居率は87.6%(同+3.9pt)となりました。また、医療との連携強化、お客様の健康管理に取り組むとともに、心身機能維持向上のための機能訓練や認知症ケア、当施設で最期まで暮らすことを希望される場合のターミナルケア等、サービスの質の向上に努めました。

その結果、売上高は、入居者数が増加し9,831百万円(前期比6.6%増)となりました。経常利益は、ツクイ・サンシャイン杉並の開設に係る費用が発生したものの、増収による売上総利益の増加が寄与し425百万円(同79.3%増)と大幅な増益になりました。

当期末現在、介護付有料老人ホーム27ヵ所・総居室数2,127室(前期末26ヵ所・総居室数2,025室)および調剤薬局1ヵ所を運営しております。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

平成28年3月期

平成29年3月期

増減額

増減率

売上高

9,220

9,831

+611

6.6

経常利益

(同率)

237

(2.6%)

425

(4.3%)

+188

+79.3%

 

(サービス付き高齢者向け住宅事業)

サービス付き高齢者向け住宅事業は、ツクイ・サンフォレスト横浜センター北(リースバック方式・71戸)を含む合計3ヵ所を開設するとともに、新規入居キャンペーンの実施やWEBプロモーションによる入居促進に努めました。また、自立の方から介護の必要な方まで、必要なサービスを選択できるシステムづくりやお客様のニーズに対応した自費サービスの提案などサービス品質の向上に努めました。

その結果、売上高は、入居者数が増加したことにより1,579百万円(前期比105.3%増)となったものの、新規開設に伴う人件費等の諸経費の負担により経常損失318百万円となりました。

当期末現在、サービス付き高齢者向け住宅13ヵ所・総居室数1,003戸(前期末10ヵ所・総居室数724戸)およびツクイ高齢者住宅ケアプランセンター1ヵ所を運営しております。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

平成28年3月期

平成29年3月期

増減額

増減率

売上高

20/06/24