E03368 Japan GAAP
前期
2,425.5億 円
前期比
113.6%
株価
3,200 (07/12)
発行済株式数
48,800,000
EPS(実績)
276.91 円
PER(実績)
11.56 倍
前期
423.2万 円
前期比
104.5%
平均年齢(勤続年数)
33.2歳(8.9年)
従業員数
4,713人(連結:6,603人)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社18社(株式会社BUZZWIT、株式会社エレメントルール、株式会社ゼットン、株式会社アダストリア・ロジスティクス、Adastria Asia Co.,Ltd.(香港)、愛徳利亜(上海)商貿有限公司(中国)、你可安(上海)商貿有限公司(中国)、愛德利亞台灣股份有限公司(台湾)、Adastria USA,Inc.(米国)、Velvet,LLC(米国)、Adastria (Thailand) Co., Ltd.(タイ)ほか7社)、持分法適用関連会社1社で構成され、主にアパレル・雑貨関連事業及びその他(飲食事業)を行っております。
以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
国内における商品販売は、主に当社、株式会社BUZZWIT及び株式会社エレメントルールが行っております。当社は、「グローバルワーク」、「ローリーズファーム」、「レプシィム」、「ジーナシス」、「レイジブルー」などのカジュアルファッションブランドと、「ニコアンド」、「スタディオクリップ」、「ベイフロー」、「ラコレ」などのライフスタイル提案型ブランドを中心に全国に展開しております。株式会社BUZZWITは、「アプレジュール」などのEC専業ブランドを展開しております。株式会社エレメントルールは、「バビロン」及び「バンヤードストーム」などの洗練された大人に向けたファッションを展開しております。
アジアにおける商品販売は、Adastria Asia Co.,Ltd.、愛徳利亜(上海)商貿有限公司、你可安(上海)商貿有限公司、愛德利亞台灣股份有限公司、及びAdastria (Thailand) Co., Ltd.が行っております。ブランドとしましては、「ニコアンド」、「グローバルワーク」、「ローリーズファーム」などのブランドを展開しております。
米国における商品販売は、Velvet,LLCが行っております。ブランドとしましては、「Velvet by Graham and Spencer」などを展開しております。なお、Adastria USA,Inc.は米国現地法人統括会社であります。
当連結会計年度末時点での当社グループにおける当該事業の店舗数は、国内が1,370店舗、海外が122店舗、合計1,492店舗となっております(WEBストア141店舗を含みます)。
また、当社は、アジア各地の生産工場との間に築いた良好なパートナーシップを基に、オリジナルの素材開発から、商品企画やパターン制作、生産・物流管理までを行っております。
(2) その他(飲食事業)
主に株式会社ゼットンが、飲食事業を行っております。「アロハテーブル」などのブランドを擁し、魅力あるコンテンツで街を活性化させるという思想で店づくりを通して様々な街づくりを進めております。当連結会計年度末時点での当社グループにおけるその他事業の店舗数は、国内外合わせて71店舗となっております。
主なブランドは以下のとおりであります。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(2) 経営成績
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の収束により、外出需要やインバウンド需要が増加し、経済・社会活動の正常化が大きく進みました。また、雇用・所得環境の緩やかな改善などを背景に個人消費の回復傾向が続き、猛暑や暖冬の影響はあったものの、ファッション関連の消費意欲は底堅さを継続しました。一方、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢の長期化、資源・エネルギー価格の高騰、円安の継続、国内外の物価上昇、労働力不足の進行など経済の先行きは不透明な状況が続いております。
このような情勢の中、当社グループは中期経営計画において以下の成長戦略を策定し、着実に推進しております。
当連結会計年度の連結業績は、売上高が2,755億96百万円(前年同期比13.6%増)、営業利益が180億15百万円(前年同期比56.4%増)、経常利益が183億89百万円(前年同期比52.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が135億13百万円(前年同期比79.2%増)となりました。成長戦略に沿ってコロナ禍の中でも投資を続け、外出需要とファッションのカジュアル化の追い風を的確に捉えたことで、ブランド力や商品力の向上に加え、ECの拡大も寄与し、過去最高の連結売上高・利益を実現しました。
アパレル・雑貨関連事業の国内売上高につきましては、好調な外部環境に加え、猛暑や暖冬などの気候変化への適応や、トレンドに対応した商品展開、ヒット商品の育成、高付加価値化による商品価格の見直し、TVCMやポイント還元等のプロモーションなどの結果、前年同期比11.5%の増収となりました。
デジタル戦略では、自社EC「ドットエスティ」のTVCMとリアル店舗でのキャンペーンを連動させた「ドットエスティフェス」、人気アーティストやキャラクターとのコラボ商品などの集客施策、他社商材の取り扱いによる品揃えの拡充などを進めたことで、自社ECの会員数は前期末比200万人増の1,750万人に伸長しました。また、EC専業子会社の株式会社BUZZWITが前期第2四半期から子供服ECの株式会社オープンアンドナチュラル(現 株式会社BUZZWIT)を連結子会社化したことも寄与し、EC売上高は前年同期比10.1%増となりました。
海外売上高(円換算)につきまして、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復や新規出店などの寄与により、前年同期比で中国大陸は73.7%、香港は26.0%、台湾は46.4%の増収となりました。特に台湾ではマルチブランド戦略に沿った新規出店が増収に寄与し、既存店も伸長しました。米国では、景気の先行き不透明感から第2四半期以降に卸売事業が減速しましたが、期間累計では3.5%の増収となりました。この結果、海外事業全体では30.0%の増収となりました。なお、タイでは第1四半期に1号店を出店し、事業を開始しております。
その他(飲食事業)の売上高については、外食産業における原材料価格や光熱費の上昇、労働力不足など厳しい経営環境が続きましたが、人流の回復や飲食サービスへの支出の増加に加え、新施設のオープンや海外店舗の好調により、32.5%の増収となりました。なお、当期の飲食事業の大部分を占める株式会社ゼットンは、前期が決算期変更のため11カ月決算でした。
収益面につきましては、円安による原価上昇の影響が続いたものの、「適時・適価・適量」の商品提供による在庫コントロールと値引き販売の抑制、商品の高付加価値化、商品価値とのバランスを考慮した商品の価格見直し、生産地のASEANシフトによる製造原価の抑制により、収益性の改善を図りました。また、自社ポイント制度の変更による一過性のポイント失効などの影響や、海外事業の収益性改善、前期の2023年1月に発生した当社サーバーへの不正アクセスの影響からの回復などもあり、アパレル・雑貨関連事業の売上総利益率は改善しました。その他(飲食事業)においては、原価上昇などの影響により売上総利益率は低下しました。上記の結果、当連結会計年度の連結売上総利益率は55.3%となり、前年同期比0.6ポイント改善しました。
販売費及び一般管理費につきましては、積極的なプロモーションによる広告宣伝費の増加に加え、従業員の処遇改善や売上高の伸長により、人件費、店舗家賃、カード手数料などが増加しましたが、増収効果により販管費率は48.7%と前年同期比1.2ポイント改善し、営業利益は前年同期比56.4%増と伸長しました。
また、為替差益2億35百万円を営業外収益に、店舗等の減損損失10億29百万円を特別損失に計上しました。
セグメントごとの経営成績は次の通りです。
①アパレル・雑貨関連事業
上記の状況の結果、売上高は2,628億46百万円(前年同期比12.8%増)、セグメント利益は185億58百万円(前年同期比51.0%増)となりました。
店舗展開につきましては、113店舗の出店(内、海外31店舗)、56店舗の退店(内、海外4店舗)の結果、当連結会計年度末における店舗数は、1,492店舗(内、海外122店舗)となりました。
②その他(飲食事業)
その他(飲食事業)につきましては、売上高は128億円(前年同期比32.4%増)、セグメント損失は1億39百万円(前年同期はセグメント損失2億63百万円)となりました。
店舗展開につきましては、11店舗の出店、14店舗の退店の結果、当連結会計年度末における店舗数は、71店舗となりました。
(3) 仕入及び販売の状況
当社グループは、アパレル・雑貨関連事業を報告セグメントとしているため、仕入実績につきましては、商品部門別に区分して記載しており、セグメント情報ごとに記載しておりません。なお、販売実績につきましては、商品部門別、ブランド別、地域別及び単位当たりに区分して記載しております。
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額は外部仕入先からによるもので、連結会社相互間の内部仕入高は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1.雑貨・その他は、契約負債の計上額やポイント引当金繰入額等が含まれております。
2.上記の金額は外部顧客に対するもので、連結会社相互間の内部売上高は含まれておりません。
(注)1.店舗を運営管理しているブランド営業部・地域別に集計しております。
2.上記の金額は外部顧客に対するもので、連結会社相互間の内部売上高は含まれておりません。
3.株式会社BUZZWITの売上高は、同社の連結子会社であった株式会社オープンアンドナチュラルを含めて集計しております。なお、2023年7月1日付で、株式会社BUZZWITを存続会社、株式会社オープンアンドナチュラルを消滅会社とする吸収合併を実施しております。
4.株式会社ゼットンの売上高は、同社の連結子会社であるZETTON,INC.を含めて集計しております。
5.株式会社ADASTRIA eat Creationsは、2024年2月2日付で清算結了しております。
なお、店舗出退店等の状況は、次のとおりであります。
(注) 1.店舗を運営管理しているブランド営業部・地域別に集計しております。
2.店舗数は、他社WEBストア、自社WEBストアを含めて集計しております。
3.株式会社BUZZWITの店舗数は、同社の連結子会社であった株式会社オープンアンドナチュラルを含めて集計しております。なお、2023年7月1日付で、株式会社BUZZWITを存続会社、株式会社オープンアンドナチュラルを消滅会社とする吸収合併を実施しております。
4.株式会社ゼットンの店舗数は、同社の連結子会社であるZETTON,INC.を含めて集計しております。
5.株式会社ADASTRIA eat Creationsは、2024年2月2日付で清算結了しております。
(注) 1.上記の金額は外部顧客に対するもので、連結会社相互間の内部売上高は含まれておりません。
2.株式会社BUZZWITの店舗数は、同社の連結子会社であった株式会社オープンアンドナチュラルを含めて集計しております。なお、2023年7月1日付で、株式会社BUZZWITを存続会社、株式会社オープンアンドナチュラルを消滅会社とする吸収合併を実施しております。
3.株式会社ゼットンの店舗数は、同社の連結子会社であるZETTON,INC.を含めて集計しております。
4.株式会社ADASTRIA eat Creationsは、2024年2月2日付で清算結了しております。
(注) 1.従業員数は臨時雇用者(年間平均人員:1日8時間換算)を含めております。
2.上記の金額は外部顧客に対するもので、連結会社相互間の内部売上高は含まれておりません。
(4) 財政状態
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、129億58百万円増加して687億31百万円となりました。これは主に、現金及び預金が69億91百万円、受取手形及び売掛金が36億44百万円、棚卸資産が21億59百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、35億65百万円増加して591億84百万円となりました。これは主に、店舗内装設備(純額)が7億78百万円、使用権資産(純額)が8億63百万円、ソフトウエアが12億29百万円、繰延税金資産が13億73百万円それぞれ増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて、165億23百万円増加して1,279億15百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、45億2百万円増加して484億91百万円となりました。これは主に、契約負債が6億25百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が7億33百万円、電子記録債務が16億60百万円、未払金が20億30百万円、未払法人税等が6億97百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて、12億3百万円増加して78億42百万円となりました。これは主に、リース債務が6億78百万円、固定負債のその他が4億3百万円それぞれ増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて、57億5百万円増加して563億34百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、108億18百万円増加して715億81百万円となりました。これは主に、利益剰余金が103億17百万円、繰延ヘッジ損益が3億54百万円、為替換算調整勘定が3億54百万円それぞれ増加したことによるものです。
(5) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前年同期に比べて、69億98百万円増加して233億41百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動の結果得られた資金は、222億23百万円(前年同期比87億62百万円増)となりました。これは主に、売上債権の増加が35億47百万円、法人税等の支払額が44億96百万円それぞれあった一方で、税金等調整前当期純利益が171億16百万円、減価償却費が100億73百万円、仕入債務の増加が22億92百万円それぞれあったことによるものです。
投資活動の結果使用した資金は、99億20百万円(前年同期比42百万円減)となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入が6億71百万円あった一方で、有形固定資産の取得による支出が56億70百万円、無形固定資産の取得による支出が33億18百万円、敷金及び保証金の差入による支出が14億75百万円それぞれあったことによるものです。
財務活動の結果使用した資金は、55億81百万円(前年同期比11億82百万円増)となりました。これは主に、配当金の支払額が31億94百万円、リース債務の返済による支出が14億8百万円それぞれあったことによるものです。
(6) 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要は主に、商品仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用です。また、長期性の資金需要は、店舗投資、物流・システム投資及び更なる成長に向けたM&Aを含む成長投資等によるものです。
運転資金及び長期性資金は、主に営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて借入金等による資金調達を実施する方針としています。また、グループの資金は、当社にて一括運用・調達を行うことにより、グループの資金効率の向上を図っています。
(7) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2022年4月13日付で2026年2月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、2024年4月4日に、下記の通り当初目標を上方に修正しました。
それぞれの指標達成のための、具体的な方針と進捗は下記の通りです。