E03406 Japan GAAP
前期
123.8億 円
前期比
112.0%
株価
212 (07/12)
発行済株式数
74,740,400
EPS(実績)
-2.05 円
PER(実績)
--- 倍
前期
507.5万 円
前期比
101.3%
平均年齢(勤続年数)
33.9歳(6.9年)
従業員数
701人(連結:703人)
当社グループは、レストラン21店舗、ホテル7店舗を運営しております。
海外子会社であるHIRAMATSU EUROPE EXPORT SARLは、パリにおいて主に当社グループ向けの飲食材の輸出を行っております。
事業系統図を示すと下表のとおりであります。
(注)1.リストランテASOはカフェ・ミケランジェロを、ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼはサロン・ド・テ ロンド、カフェ コキーユ、カフェテリア・カレを、ジャルダン ポール・ボキューズはカフェ&ブラッスリー ポール・ボキューズを併設しております。
2.上記には、3月31日に退店したアルジェントを含めて表示しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ110百万円増加し、21,872百万円となりました。これは主に、現金及び預金が370百万円増加した一方、建物及び構築物(純額)が287百万円減少したことによるものであります。
負債合計は前連結会計年度末に比べ285百万円増加し、17,525百万円となりました。これは主に、買掛金が274百万円増加したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ174百万円減少し、4,347百万円となりました。これは主に、利益剰余金が153百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)におけるわが国の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限の緩和により社会経済活動の正常化が進み、個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復が見られたものの、世界情勢の緊迫化、資源価格や原材料価格の高騰、円安による物価の上昇などにより、原材料をはじめ人件費や物流費の費用面の上昇は継続しており、予断を許さない状況となっております。
このような状況の中、当社グループは、2022年5月13日に公表した中期経営計画で掲げた2024年3月期の営業利益黒字化達成に向け、「付加価値の向上による単価アップ」、「人員充足」、「コスト削減」を重点施策として営業活動を強化推進してまいりました。新型コロナウイルス感染症の「5類感染症」移行後における堅調な外食及び国内旅行需要を背景に、売上最大化に向けた各種施策の打ち出しや、当社ならではの「付加価値の向上による単価アップ」施策などが奏功し、売上高は、レストラン、ブライダル、ホテル全ての事業において前年を大幅に上回り、連結累計期間において過去最高売上を更新する結果となりました。
利益面においては、原材料価格やエネルギーコストの高騰、さらには業界全体の人員不足により採用コストが想定を大きく上回るとともに、コスト増となる派遣社員を登用したことで人件費の大幅な増加が利益を圧迫しました。一方、前述の大幅な増収効果により原価率、及び人件費率を計画内でコントロールすることが出来たことに加え、電力供給業者の見直しや店舗における照明のLED化、再生可能エネルギー発電促進賦課金制度の活用、省エネ機器の導入による光熱費削減などの「コスト削減」施策を積極的に進めたことにより、営業利益及び経常利益が計画を大きく上回る結果となりました。
付加価値の最大化に向けた戦略投資として「リストランテASO」、「カフェ・ミケランジェロ」(代官山)の改装を行った一方で、財務健全化の一環として将来の回収可能性を検討した結果、店舗の閉鎖と一部店舗の減損損失計上による特別損失を298百万円計上いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高13,859百万円(前年同期比12.0%増)、営業利益266百万円(前年同期は営業損失617百万円)、経常利益175百万円(前年同期は経常損失612百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失153百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失904百万円)となりました。
なお、「中期経営計画」に対する進捗は、売上高が計画比6.0%の増収、営業利益が計画比2,098.4%の大幅な増益となり、経常利益においても経常損失68百万円の計画値に対して経常利益175百万円と大幅な増益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(レストラン事業)
当連結会計年度のレストラン事業の売上高は9,029百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益は999百万円(前年同期比42.8%増)となりました。
新型コロナウイルス感染症の「5類感染症」移行後における堅調な外食需要を背景に、季節やイベント毎に各店の特色を活かした高付加価値かつ高単価のメニューを開発し販売強化したことにより、お客様の来店意欲の喚起と価値向上による単価アップにつながり、ランチ、ディナー売上ともに計画並びに前年を大きく上回る結果となりました。特に中期経営計画にて「付加価値の最大化に向けた戦略投資」として9月にリニューアルオープンした「リストランテASO」、「カフェ・ミケランジェロ」(代官山)においては、内外装のみならず新たなメニュー開発によりお客様の体験価値を更に強化した結果、両店の顧客満足度向上に加え、単価アップにも寄与し、売上は改装後において前年比+11.6%と順調に推移いたしました。
カフェ営業においては、前述の「カフェ・ミケランジェロ」(代官山)に加え、新国立美術館(六本木)内の3つのカフェ「サロン・ド・テ ロンド」、「カフェ コキーユ」、「カフェテリア カレ」が好調に推移し、売上は計画並びに前年を大幅に上回る結果となりました。
パーティ営業につきましては、渡航制限の解除により3年ぶりに再開した海外提携ブランドのシェフ来日イベントをはじめとした当社主催のパーティを積極的に開催したことに加え、法人営業を強化し企業や高級ブランドなどの法人パーティ需要を積極的に取り込んだことにより、売上は計画並びに前年を大幅に上回る結果となりました。
婚礼営業につきましては、コロナ禍において少人数化していた婚礼の列席者数が徐々に回復傾向になる中、レストランウエディングの強みを活かした様々な単価アップ施策や、パートナー企業との連携による高単価商品の開発及び販売強化など、当社ならではの施策により組単価が大幅に上昇し、売上は計画並びに前年同期を上回る結果となりました。婚礼獲得においては、平日見学の強化や外部委託スタッフの有効活用などによる新規獲得の強化に加え、来店前アンケートによる顧客の潜在ニーズの把握から最適化した婚礼プラン提案までをシステム化することにより、成約率及び単価アップを図る取組みや、見学後のフォロー体制強化、社内教育機関による若手スタッフの教育を充実するなど、次期に向けた取組みも着実に進めております。
(ホテル事業)
当連結会計年度のホテル事業の売上高は4,544百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益は170百万円(前年同期は営業損失90百万円)となりました。なお、GOP(販売費及び一般管理費より地代家賃・減価償却費を控除した営業粗利益)につきましては、1,220百万円(前年同期比29.5%増)となっております。
新型コロナウイルス感染症の「5類感染症」移行後における堅調な国内旅行需要やインバウンド需要の増加に向け、各ホテルがそれぞれの特徴や地域性を活かした様々な施策を推進した結果、リピーターの利用も含め順調に集客を伸ばし、高稼働を維持することができました。単価についても料理のアップグレードやペアリングのドリンク提案、及びアクティビティの開発による提供価値の向上を推進した結果、前年を上回り堅調に推移いたしました。
また、富裕層インバウンドの獲得を強化したことにより、特に京都、軽井沢御代田、仙石原において外国人富裕層の予約が徐々に増えており、稼働と単価を引き上げることに繋がっております。引き続き営業活動を強化推進するとともに、インバウンド向け料理メニューや多言語対応スタッフの拡充など、富裕層インバウンドの受入体制も強化してまいります。
(その他)
当連結会計年度のその他の売上高は505百万円(前年同期比43.5%増)、営業利益は114百万円(前年同期比73.3%増)となりました。なお、連結子会社との内部取引にかかる調整額を除いた実績は、売上高285百万円(前年同期比63.9%増)、営業利益114百万円(前年同期比73.3%増)と増収増益となっております。
オンライン販売においては、フランス銘醸地の特別ワインセットや、プレミアムシャンパーニュセットなど、高価格帯商品の販売が堅調に推移したことに加え、取り扱いを開始したフランス以外の銘醸地ワインの販売も好調に推移いたしました。
また、2023年12月には、新たなライセンスビジネスの展開として「カフェ・ミケランジェロ」のライセンス1号店となる「アルベルゴ・カフェ・ミケランジェロ」を株式会社HESTA大倉と共同で「センタラグランドホテル大阪」(難波)にオープンいたしました。このようなライセンスビジネスをはじめとする新たな事業モデルの追求は、当社がこれまで培ってきた知見とブランドを活かした収益多様化への取り組みとして今後も推進してまいります。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の収入実績(合計)に対する婚礼営業の構成比は、26.2%であります。
(注)1.上記には、婚礼営業及びパーティの実績は含まれておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から370百万円増加し5,630百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は1,151百万円(前連結会計年度は99百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失125百万円(同861百万円)、非資金費用項目である減価償却費777百万円(同803百万円)並びに減損損失298百万円(同217百万円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は744百万円(前連結会計年度は179百万円)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出が707百万円(同203百万円)となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は38百万円(前連結会計年度は42百万円)となりました。これは、ファイナンス・リース債務の返済による支出が38百万円(同42百万円)となったことによるものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額並びに開示に影響を与える見積り及び仮定を必要としております。経営者は、これらの見積り及び仮定に基づく数値について過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。