売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E03423 Japan GAAP

売上高

2,422.4億 円

前期

2,241.5億 円

前期比

108.1%

時価総額

1,397.5億 円

株価

9,650 (03/28)

発行済株式数

14,482,100

EPS(実績)

215.16 円

PER(実績)

44.85 倍

平均給与

437.4万 円

前期

451.2万 円

前期比

96.9%

平均年齢(勤続年数)

35.8歳(6.7年)

従業員数

1,363人(連結:1,788人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社のグループは、当社及び連結子会社20社で構成されており、食品を中心としたスーパーマーケット事業を主力事業としております。

 当社グループの位置づけは、以下のとおりであります。

 なお、当社グループの報告セグメントは「小売事業」のみであり、セグメント情報の開示情報としての重要性が乏しいため、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の記載を省略しております。

セグメントの名称

会社名

主要な事業内容

小売事業

大黒天物産㈱

スーパーマーケット事業、食品の製造

㈱バリュー100

スーパーマーケット事業

㈱西源

スーパーマーケット事業

マツサカ㈱

スーパーマーケット事業

㈱小田商店

スーパーマーケット事業

マミーズ㈱

スーパーマーケット事業

㈱恵比寿天

店舗開発に係るコンサルタント事業及び不動産賃貸業

㈲ディープライス

商標権の管理

サイリン・クリエイト㈱

リサイクルに関する業務

アイ・メンテナンス㈱

店舗の清掃

大黒天ファーム笠岡㈱

乳牛の飼育

布袋乳業㈱

乳製品の製造

岡山インスタント麺㈱

麺類の製造

オリーブ水産㈱

魚の養殖

瀬戸内メイプルファーム㈱

生乳の生産

みずたぶる農園㈱

野菜の生産

バルクフィクスチャーズジャパン㈱

店舗什器・備品の輸入販売

その他の事業

大黒天物産㈱

卸売事業

㈱夜寿司

寿司、割烹の提供、販売

岡山インスタント麺㈱

麺類の製造、販売

オリーブ水産㈱

魚の養殖、販売

みずたぶる農園㈱

野菜の生産、販売

バルクフィクスチャーズジャパン㈱

店舗什器・備品の輸入販売

その他 3社

 

 

   当社グループの状況を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

 

23/08/23

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類相当になるなど、経済活動の制限緩和により景気は緩やかに回復傾向に向かう一方で、ロシアのウクライナ侵攻の長期化による原材料価格や原油価格の高騰、円安による物価の上昇など、景気の先行き不透明な状況が続いております。

 小売業界におきましては、物価の上昇による相次ぐ商品値上げによって消費者の生活防衛意識は益々高くなってきており、節約志向がより一層高まってきております。また、光熱費、人件費、物流費の上昇も続いており、さらには飲食業界へ消費者の流れが戻ったことから経営環境は引き続き厳しさを増しております。

 このような環境の中、当社グループでは、「魅力ある店づくり6項目」(①価格、②品質、③売場、④活気、⑤環境整備、⑥接客)の徹底をスローガンに、お客様にご支持いただける小売業を目指して取り組んでおります。また、お客様に「安くて新鮮で美味しい商品」を提供するべく、ESLP(エブリデイ・セーム・ロープライス)による地域最安値価格を目指すことに加え、自社開発商品の中身を徹底的に「アナライズ」(分析)し改良を重ねた、「高品質・低価格」なラインナップを前面に打ち出して展開するほか、自社物流の構築による物流コスト削減、産地からの最短定温物流実現による生鮮食品の鮮度向上を推進しております。さらに成長戦略として、高速多店舗化出店を掲げ、100%センター供給店舗フォーマット(SFO店舗)を構築することにより、店舗運営コスト及び新規出店コストの削減を可能といたしました。当連結会計年度においては、福岡県に5店舗、岡山県に4店舗、香川県に3店舗、大阪府に2店舗、愛媛県、岐阜県、滋賀県、兵庫県、三重県、熊本県にそれぞれ1店舗の計20店舗の新規出店と、既存店舗の老朽化に伴う建替えを1店舗、生鮮売場を強化した大幅改装を1店舗で実施いたしました。また、中国物流RMセンター(岡山県)に次ぎ2拠点目となる関西物流RMセンター(京都府)を7月に竣工し、翌8月に本格稼働いたしました。

 これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,422億4千3百万円(前年同期比8.1%増)、経常利益は48億4千4百万円(前年同期比45.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億1千6百万円(前年同期比44.5%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、投資活動によるキャッシュ・フローの資金の減少要因が、営業活動によるキャッシュ・フローと財務活動によるキャッシュ・フローの資金の増加要因を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ9億9百万円減少し、当連結会計年度末の資金は86億3千万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により得られた資金は、76億1千万円(前連結会計年度の104億6百万円の資金の増加に比べ27億9千6百万円の減少)となりました。

 これは主に、税金等調整前当期純利益(47億4千6百万円)、減価償却費(67億2千9百万円)、減損損失(2億9千7百万円)、建設協力金の家賃相殺額(1億8千5百万円)、仕入債務の増加額(22億2千6百万円)、その他の流動負債の増加額(4億7百万円)、和解金の受取額(1億8千7百万円)、補助金の受取額(2億円)などによる資金の増加要因が、棚卸資産の増加額(14億6千1百万円)、その他の流動資産の増加額(21億6千1百万円)、法人税等の支払額(33億5千万円)などの資金の減少要因を上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により支出した資金は、178億8千9百万円(前連結会計年度の96億2千万円の資金の支出に比べ82億6千9百万円の支出の増加)となりました。

 これは主に、有形固定資産の取得による支出(173億6千7百万円)、差入保証金の払込による支出(4億2千5百万円)などの資金の減少要因によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により得られた資金は、93億7千万円(前連結会計年度の8億9千7百万円の資金の増加に比べ84億7千2百万円の資金の増加)となりました。

 これは主に、長期借入れによる収入(130億円)の資金の増加要因が、短期借入金の減少額(1億5千万円)、長期借入金の返済による支出(29億7千9百万円)、配当金の支払額(4億3百万円)などによる資金の減少要因を上回ったことによるものであります。

③仕入及び販売の実績

イ.仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントに関連付けて示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年6月1日

至 2023年5月31日)

前年同期比(%)

小売事業

 

 

 一般食品(百万円)

88,589

92.1

 生鮮品(百万円)

90,687

133.4

 雑貨等(百万円)

5,230

114.4

 小計(百万円)

184,507

109.4

その他の事業(百万円)

1,541

93.9

合計(百万円)

186,049

109.2

 

ロ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントに関連付けて示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年6月1日

至 2023年5月31日)

前年同期比(%)

小売事業

 

 

 一般食品(百万円)

140,224

108.5

 生鮮品(百万円)

92,081

107.7

 雑貨等(百万円)

5,993

107.0

 その他(百万円)

2,576

100.2

 小計(百万円)

240,876

108.1

その他の事業(百万円)

1,367

110.2

合計(百万円)

242,243

108.1

 

当連結会計年度の販売実績を地域別に示すと次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2022年6月1日

至 2023年5月31日)

前年同期比(%)

小売事業

 

 

 中国・四国地区(百万円)

101,798

107.8

 関西・中部地区(百万円)

123,451

107.7

 その他(百万円)

15,626

112.7

 小計(百万円)

240,876

108.1

その他の事業(百万円)

1,367

110.2

合計(百万円)

242,243

108.1

 

 

当連結会計年度の単位当たり小売事業売上高は、次のとおりであります。

項目

当連結会計年度

(自 2022年6月1日

至 2023年5月31日)

前年同期比(%)

小売事業売上高(百万円)

240,876

108.1

売場面積(期中平均)(㎡)

1㎡当たり期間売上高(円)

319,460.89

754,009

104.5

103.4

従業員数(期中平均)(人)

1人当たり期間売上高(円)

7,890

30,529,345

100.6

107.4

 (注)期中平均従業員数(臨時雇用者を含み、当社グループの製造部門を除く。)は8時間換算をもとに算出しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②財政状態に関する分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、238億9千万円となり、前連結会計年度末に比べ27億3千万円増加いたしました。

 その主たる変動要因は、現金及び預金の減少(95億4千万円から86億3千万円へ9億9百万円減少)などに対し、商品及び製品の増加(71億1千8百万円から83億7千万円へ12億5千2百万円増加)、原材料及び貯蔵品の増加(3億7千8百万円から5億9千3百万円へ2億1千4百万円増加)、その他の流動資産の増加(40億5千万円から62億1百万円へ21億5千万円増加)などによるものであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、733億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ125億3千3百万円増加いたしました。

 その主たる変動要因は、有形固定資産の増加(478億7千8百万円から598億9千2百万円へ120億1千3百万円増加)、投資その他の資産の増加(125億5千6百万円から130億6千7百万円へ5億1千万円増加)などによるものであります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、307億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ44億3千万円増加いたしました。

 その主たる変動要因は、未払法人税等の減少(18億1千万円から5億3百万円へ13億6百万円減少)などに対し、支払手形及び買掛金の増加(145億2千3百万円から167億4千9百万円へ22億2千6百万円増加)、短期借入金の増加(25億8千7百万円から46億1百万円へ20億1千4百万円増加)、その他の流動負債の増加(66億8千2百万円から81億9千3百万円へ15億1千万円増加)などによるものであります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、169億7千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ81億1千8百万円増加いたしました。

 その主たる変動要因は、長期借入金の増加(40億9千5百万円から119億5千万円へ78億5千5百万円増加)、資産除去債務の増加(30億8百万円から33億9千7百万円へ3億8千9百万円増加)などによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、495億1千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億1千5百万円増加いたしました。

 その主たる変動要因は、利益剰余金の増加(439億9百万円から466億2千1百万円へ27億1千2百万円増加)などによるものであります。

 

③経営成績に関する分析

(売上高と営業利益)

 当連結会計年度における売上高は2,422億4千3百万円(前期比8.1%増)となりました。

 当社グループでは、当連結会計年度において、福岡県に5店舗、岡山県に4店舗、香川県に3店舗、大阪府に2店舗、愛媛県、岐阜県、滋賀県、兵庫県、三重県、熊本県にそれぞれ1店舗の計20店舗の新規出店と、既存店舗の老朽化に伴う建替えを1店舗、生鮮売場を強化した大幅改装を1店舗で実施したことなどにより、売上高は堅調に推移いたしました。

 売上総利益は544億8千8百万円(前期比0.8%増)となりました。

 販売費及び一般管理費は499億9千万円(前期比9.8%増)となりました。主たる変動要因は、関西物流RMセンター及び当該センターの稼働を契機とした高速多店舗化出店(20店舗)の初期費用等などによるものであります。なお、売上高対販売費及び一般管理費比率は20.6%となり、前期比0.3ポイント増加いたしました。

 これらの結果、営業利益は44億9千7百万円(前期比47.3%減)となりました。

(営業外損益と経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は、受取和解金の計上などにより、前期比3千7百万円増の5億2千万円となりました。営業外費用は、賃貸借契約解約損の計上などにより、前期比7千3百万円増の1億7千3百万円となりました。

 これらの結果、経常利益は48億4千4百万円(前期比45.7%減)となりました。

(特別損益)

 当連結会計年度における特別利益は、補助金収入の計上額が増加したことにより、前期比1億9千9百万円増の2億円となりました。また、特別損失は、減損損失の計上額が増加したことなどにより、前期比2億3千3百万円増の2億9千7百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 前述の結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は47億4千6百万円(前期比46.4%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等合計を前期比16億1千2百万円減の16億2千6百万円計上した結果、31億1千6百万円(前期比44.5%減)となりました。

 この結果、1株当たり当期純利益金額は223円73銭となりました。

 

④キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの内容分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。

 

当社グループのキャッシュ・フロー指標

 

2021年5月期

2022年5月期

2023年5月期

自己資本比率(%)

54.7

56.9

50.8

時価ベースの自己資本比率(%)

139.8

78.8

70.9

債務償還年数(年)

0.6

0.7

2.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

470.4

421.2

304.3

(注)1.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

2.債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

3.インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い

4.各指標はいずれも連結ベースの財務数値によって計算しております。

5.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

6.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

7.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債の内、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

8.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

⑤経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑥資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は171億4百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は86億3千万円であります。

 

⑦目標とする経営指標の達成状況等

 当社グループは連結ROE(自己資本利益率)を安定的に10%以上とすること、及び連結ROA(総資産経常利益率)を15%以上とすることを目標としております。

 当連結会計年度の連結ROEは6.5%(前期12.8%に対して6.3ポイント減)となりました。これは主に売上高利益率が1.3%(前期2.5%に対して1.2ポイント減)、総資産回転率が2.5%(前期2.7%に対して0.2ポイント減)などによるものであります。

 連結ROEに関しては、翌連結会計年度以降も引き続き維持・改善を目指し、さらなる資本効率の向上を図る所存であります。

 また、連結ROAは5.4%(前期11.3%に対して5.9ポイント減)となりました。これは主に関西物流RMセンター稼働に伴う設備投資による有形固定資産の増加などによるものであります。

 連結ROAは目標である15%を達成すべく、「ローコスト経営」の推進により販売費及び一般管理費を圧縮することで一層の売上高経常利益率の改善を図るとともに、新規出店や新規事業展開等の投資に際しては、投資効果の高いものを厳選することで、投資効率の向上を目指してまいります。