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最終更新:

E00453 Japan GAAP

売上高

104.9億 円

前期

95.5億 円

前期比

109.9%

時価総額

56.8億 円

株価

309 (07/16)

発行済株式数

18,392,000

EPS(実績)

25.64 円

PER(実績)

12.05 倍

平均給与

534.9万 円

前期

520.5万 円

前期比

102.8%

平均年齢(勤続年数)

43.3歳(15.4年)

従業員数

382人(連結:388人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、当社及び連結子会社1社で構成され、調理済食品の製造及び販売を主とした事業活動を行っております。

 当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

 なお、当社グループは、食品事業の単一セグメントであります。

 

食品事業(製造部門)

 当社は、八千代工場、京丹波工場、唐津工場の3工場体制にて生産を行っております。

食品事業(販売部門)

 当社の顧客サービス部が小売業者、消費者への販売を行っているほか、子会社の㈱ダイレクトイシイでは、当社製品等の通信販売を行っております。

 

 事業の系統図は、次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

24/06/25

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限の緩和が一層進み、経済活動の正常化による個人消費持ち直しの動きが見られました。しかしながら、長期化するウクライナ情勢及び緊迫化する中東情勢を背景とした資源・資材価格の高騰やエネルギー価格の高止まりが続いているほか、物価上昇や為替変動による景気への影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況が継続しております。

 このような環境のもと、主力商品である食肉加工品につきましては、積極的な営業活動や根強いファンに支えられ売上高は好調に推移いたしました。中でも、ミートボールにつきましては、2024年に販売開始50周年を迎えたことを記念した「ミートボール50th感謝大容量セット」や春のお弁当まつりキャンペーンなどさまざまな施策の展開により売り場を確保・活性化することができたほか、各種プライベートブランド商品につきましても価格改定を実施し利益率改善を講じつつ販売数量も堅調に推移したことから、売上高は増加いたしました。地域商品につきましては、各地域の旬の素材を活かしたハンバーグシリーズを中心に、地域交流イベントに参加し生産者と一体となった販売促進を行ったほか、主力商品と併せた商品導入を推進し新規取扱店が増加したことにより売上高は増加いたしました。一方で、正月料理につきましては、年末年始におけるライフスタイルの多様化への対応を試みたものの、原価高騰による価格上昇が影響し売上高は減少いたしました。

 また、コスト面につきましては、持続的な組織力向上を実現するために必要な人財の採用及び賃金上昇の気運や生活防衛の観点から2年続けてベースアップを実施したことにより人件費が増加しております。その他、製造設備の更新投資や修繕、調達・販売における重要取引先との関係強化を目的とした交流や販売促進施策を積極的に実施したことにより各種経費は増加しております。一方で、水道光熱費及び燃料費につきましては依然高騰しているものの、前年同時期の単価比較では下落に転じたこと及び使用量削減に取り組んだことにより減少いたしました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は前年同期比9億42百万円増の104億92百万円となり、売上総利益は前年同期比5億27百万円増の35億48百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、前年同期比3億33百万円増の31億35百万円となり、4億13百万円の営業利益(前年同期比1億94百万円増)となりました。

 これに営業外収益65百万円、営業外費用21百万円を加減した結果、4億57百万円の経常利益(前年同期比2億0百万円増)となり、特別利益に補助金収入等1億11百万円、特別損失に固定資産処分損7百万円、減損損失39百万円を計上した結果、税金等調整前当期純利益は5億22百万円(前年同期比2億38百万円増)となりました。

 また、今後の業績動向を勘案し、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、回収可能性のある部分について繰延税金資産を計上することとし、法人税等調整額△32百万円を計上した結果、法人税等合計が51百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は4億71百万円(前年同期比1億62百万円増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5億13百万円増加し、24億58百万円(前年同期比26.4%増)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動により増加した資金は12億47百万円(前年同期は3億41百万円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上、その他の負債の増加であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の投資活動により減少した資金は6億11百万円(前年同期は5億45百万円の減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出、無形固定資産の取得による支出であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動により減少した資金は1億22百万円(前年同期は1億25百万円の増加)となりました。主な要因は、短期借入れによる収入、短期借入金の返済による支出、自己株式の取得による支出、配当金の支払額であります。

 

③ 販売の実績

(単位:千円)

 

製品別売上高

前連結会計年度

(2022.4.1~2023.3.31)

当連結会計年度

(2023.4.1~2024.3.31)

比較増減

 

金額

構成比

金額

構成比

金額

前年

同期比

 

 

 

 

食肉加工品
(ハンバーグ・ミートボール他)

8,051,901

84.3

9,020,628

86.0

968,727

112.0

惣菜

619,135

6.5

565,287

5.4

△53,847

91.3

正月料理

299,264

3.1

268,147

2.5

△31,116

89.6

地域商品

284,667

3.0

344,172

3.3

59,504

120.9

非常食

201,984

2.1

198,849

1.9

△3,134

98.4

配慮食

(食物アレルギー・減塩他)

48,907

0.5

41,673

0.4

△7,234

85.2

その他

43,780

0.5

53,262

0.5

9,481

121.7

合計

9,549,641

100.0

10,492,021

100.0

942,380

109.9

 

(単位:千円)

 

チャネル別売上高

前連結会計年度

(2022.4.1~2023.3.31)

当連結会計年度

(2023.4.1~2024.3.31)

比較増減

 

金額

構成比

金額

構成比

金額

前年

同期比

 

 

 

 

量販店(スーパーマーケット他)

7,974,091

83.5

8,565,171

81.6

591,079

107.4

質販店(百貨店他)・生協

1,050,177

11.0

1,071,796

10.2

21,619

102.1

飲食店・宅配・官公庁

269,207

2.8

477,196

4.6

207,988

177.3

直販

256,164

2.7

377,857

3.6

121,692

147.5

合計

9,549,641

100.0

10,492,021

100.0

942,380

109.9

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(イ)財政状態の分析

(流動資産)

 流動資産は、前連結会計年度末の37億19百万円に対し、7億81百万円増の45億1百万円(前年同期比21.0%増)となりました。主な要因は、現金及び預金の増加、売掛金の増加であります。

(固定資産)

 固定資産は、前連結会計年度末の29億88百万円に対し、6億5百万円増の35億94百万円(前年同期比20.3%増)となりました。主な要因は、機械装置及び運搬具の増加、無形固定資産の増加、投資有価証券の増加であります。

 この結果、総資産は前連結会計年度末の67億7百万円に対し、13億87百万円増の80億95百万円(前年同期比

20.7%増)となりました。

(流動負債)

 流動負債は、前連結会計年度末の31億94百万円に対し、8億8百万円増の40億2百万円(前年同期比25.3%増)となりました。主な要因は、買掛金の増加、未払金の増加、未払費用の増加であります。

(固定負債)

 固定負債は、前連結会計年度末の6億37百万円に対し、33百万円増の6億71百万円(前年同期比5.3%増)となりました。主な要因は、退職給付に係る負債の増加、リース債務の増加であります。

 この結果、負債合計は前連結会計年度末の38億31百万円に対し、8億42百万円増の46億73百万円(前年同期比22.0%増)となりました。

(純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末の28億76百万円に対し、5億45百万円増の34億21百万円(前年同期比19.0%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、配当金の支払、その他有価証券評価差額金の増加であります。

 

(ロ)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、製造設備の更新及び拡充、基幹システムの更新等の設備投資によるものであります。また、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金及び借入により資金調達することとしております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は19億46百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は24億58百万円となっております。

 

(ハ)経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は前年同期比9億42百万円増の104億92百万円となり、売上総利益は前年同期比5億27百万円増の35億48百万円となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度は、売上高の増加に伴い販売費及び一般管理費は前年同期比3億33百万円増の31億35百万円となりましたが、需要の変化に合わせた積極的な営業活動の展開により、4億13百万円の営業利益(前年同期比1億94百万円増)となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度の営業利益に受取利息や受取配当金などの営業外収益65百万円、棚卸資産廃棄損などの営業外費用21百万円を加減した結果、経常利益は4億57百万円(前年同期比2億0百万円増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の経常利益に、特別利益として補助金収入等1億11百万円、特別損失として固定資産処分損7百万円、減損損失39百万円を計上した結果、税金等調整前当期純利益は5億22百万円(前年同期比2億38百万円増)となりました。また、今後の業績動向を勘案し、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、回収可能性のある部分について繰延税金資産を計上することとし、法人税等調整額△32百万円を計上した結果、法人税等合計が51百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は4億71百万円(前年同期比1億62百万円増)となりました。

 

 製品別の販売実績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

 食肉加工品は、2022年10月に実施した一部商品の価格改定後、無添加調理などの価値訴求に加え、季節や時機に合わせた営業活動の展開により売り場を確保し、販売単価の上昇を売上高増加に繋げることができました。特に、これまで苦戦していた夏場のお弁当需要の変化に着目し、子ども向けでは学童保育や部活動、大人向けでは物価上昇に伴うランチからの転換等、お弁当ニーズが高まっていることを捉え、営業活動に反映したことにより価格改定後の売り場を確保することができ、主力商品の売上高が増加しました。また、「イシイのミートボール×うたのおねえさん小野あつこさんお料理応援キャンペーン」や「春のお弁当まつりキャンペーン」などの販売促進施策を積極的に展開したことで、売上高は前年同期比で12.0%増加いたしました。

 惣菜部門では、原材料高騰や調達環境の悪化に加え、生産拠点の合理化などの要因でごぼうサラダの減産があったことにより、売上高は前年同期比で8.7%減少いたしました。一方で、「イシイの佰にぎり」シリーズは堅調に推移しており、既存の3種に加え新たに「やさしいシリーズ」として2種を販売開始いたしました。そのほか、素材本来の風味を生かした地域のまぜごはんの素シリーズにつきましては、新たにとうもろこし・さつまいも、黒豆をラインナップに加え地域と旬の展開が進んでおります。

 正月料理は、年末年始におけるライフスタイルの多様化が一層進む中で、大勢で楽しめる3段重タイプから個食タイプのお重おせち「迎春小箱」、栗きんとん・黒豆などの単品商品まで展開しましたが、原価高騰による価格上昇が影響し売上高は前年同期比で10.4%減少いたしました。「農と食卓をつなぐ」をテーマとして、生産者とのつながりが見える素材の厳選とストーリーの表現、紙風船等の付録を同梱して家族・友人と一緒に楽しめるお正月の体験を演出するなど、新たな付加価値づくりを進めております。

 地域商品は、日本の各地域の生産者や行政との連携がさらに深まり、食材と季節商品の強化が進んでおり、売上高は前年同期比で20.9%増加いたしました。中でも地域と旬の食材を活かしたハンバーグシリーズにつきましては、販売促進・新規取扱店増加による売上高増加に加え、「神奈川三浦のキャベツを使ったハンバーグトマトソース(ロールキャベツ風)」から、株式会社TBMと共同開発した環境配慮素材「LIMEX」を含んだ包材を使用し、本格的な市場での採用をスタートしました。プラスチック使用量、温室効果ガス排出量の削減が見込まれるなど、環境負荷軽減にも取り組んでおります。