売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E03518 Japan GAAP

売上高

1,406.3億 円

前期

1,268.6億 円

前期比

110.8%

時価総額

993.4億 円

株価

2,178 (07/12)

発行済株式数

45,609,761

EPS(実績)

120.39 円

PER(実績)

18.09 倍

平均給与

549.6万 円

前期

517.6万 円

前期比

106.2%

平均年齢(勤続年数)

40.5歳(7.0年)

従業員数

23人(連結:2,765人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

  当社グループは、当社(共同持株会社)と子会社23社及び関連会社2社で構成され、コーヒーの焙煎加工並びに販売および多業態の飲食店経営を主力事業とし、そのほか、フランチャイズチェーンシステムによる飲食店の募集および加盟店の指導事業、ベーカリー事業、食料品の販売事業等、また各事業に関連するサービス等の事業活動を行っております。
 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

(1)事業内容

(日本レストランシステムグループ)

 日本レストランシステム㈱が主に「星乃珈琲店」および「洋麺屋五右衛門」を始めとしたレストランチェーンを展開しております。また、仕入機能として日本レストランベジ㈱(青果物の仕入)・日本レストランフーズ㈱(食肉類の仕入)が、製造及び加工の機能として日本レストランプロダクツ㈱(ソース等の製造)・日本レストランハムソー㈱(ハム等の製造)が、物流機能として日本レストランデリバリー㈱が、サービス機能としてD&Nレストランサービス㈱(デザイン、メンテナンス等)を運営しております。また、エフアンドエフシステム㈱は直営店において自然食品を販売しております。

(ドトールコーヒーグループ)

 ㈱ドトールコーヒーが主に直営店及びフランチャイズシステムによるコーヒーチェーンの経営をしており、コーヒー豆の仕入、焙煎加工、直営店舗による販売、フランチャイズ店舗への卸売りやロイヤリティの収入、また、コンビニエンスストア等へのコーヒー製品の販売をしております。また、㈱Les Deuxが直営店の運営を、㈱マグナが国内外においてコーヒーマシン等の販売を行っております。

(その他)

 D&Nコンフェクショナリー㈱は洋菓子の製造および卸販売、㈱サンメリーはパンの製造および販売、㈱プレミアムコーヒー&ティーは希少な高級コーヒー豆および紅茶を直輸入し提供等をそれぞれ行っております。また、海外事業として、シンガポール、台湾、韓国の各国において直営店の運営を行っており、その統括管理を海外統括会社であるD&Nインターナショナル株式会社が行っております。

 なお、当社は特定上場会社等であります。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。

 

(2)事業系統図

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

※画像省略しています。

 ※ その他、関連会社(持分法適用会社)として2社、非連結子会社(持分法非適用会社)として2社、非連結子会社

  (持分法適用会社)として2社、関連会社(持分法非適用会社)として1社となります。

24/05/29

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2023年3月1日~2024年2月29日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスによる営業規制の撤廃や5類への移行もあり、人流が活発化することで経済の正常化が進み、インバウンドの恩恵を受ける中、消費動向は改善してまいりました。また、ウクライナ情勢をはじめとした国際的なさまざま要因から生じたエネルギーや穀物をはじめとしたコモディティの価格高騰や、円安の進行も落ち着きが見られるようになりました。しかしながら、生活に直結する食品などを中心に、消費者物価の上昇は継続しており、大手企業をはじめとした賃上げの活発化はあるものの、物価の上昇には追いついておらず、先行きの不透明感に変化はありません。

 外食業界におきましても、新型コロナウイルスの影響は収まったものの、在宅勤務の継続など、コロナ前の生活習慣がもとに戻ることはなく、完全な回復と言えるまでの状況には至っておりません。また、原材料をはじめ人件費や物流費など、さまざまなコストの上昇は継続しており、今後もコストの上昇が見込まれるなど、厳しい経営環境は継続し、予断を許さない状況となっております。

 このような状況のもとで、当社グループは、「外食業界におけるエクセレント・リーディングカンパニー」の地位確立を目指し、立地を厳選してグループ全体で72店舗(直営店45店舗、加盟店24店舗、海外3店舗)を新規出店しました。

 既存事業においては、各業態別での新商品の導入やリニューアルをはじめ、テイクアウトメニューや売店商品の拡充、卸売事業の拡大など、コロナ禍に取組んだ活動を継続するとともに、キャッシュレス・キャンペーンをはじめ、さまざまなキャンペーンを実施し、販促活動を強化いたしました。また、季節ごとの商品を中心に、付加価値の高いメニューを随時導入することで顧客単価を上げ、売上の回復に努めました。その結果、経常利益においては、コロナ前の経営数値への改善には至っていないものの、売上高は、顧客単価の上昇に伴い改善傾向が明確化し、コロナ前を超える水準にまで回復しております。

 以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高1,406億25百万円(前期比10.8%増)、営業利益73億22百万円(前期比146.6%増)、経常利益77億1百万円(前期比122.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益54億91百万円(前期比60.1%増)となりました。

 

各セグメントの概況は次のとおりであります。

(日本レストランシステムグループ)

 日本レストランシステムグループでは、新型コロナウイルスの5類移行に伴い着実に売上高が伸長し、回復傾向が顕著に見られるようになりました。

 新規出店につきましては、「星乃珈琲店」や「洋麺屋五右衛門」等の主力ブランドを中心に26店舗を新規出店するなど店舗網の拡大に努め、一部のロードサイドの「星乃珈琲店」においては、既存建物の一部分を「コッペ田島」ブランドとして新たにオープンした結果、より多くのお客様をお迎えすることが出来ております。また、既存ブランドの更なるブラッシュアップを目的として新たに「牛たん焼き仙台辺見」「蕎麦いまゐ」等のブランドを主軸として25店舗の業態変更を実施しております。なお、「星乃珈琲店」の店舗数は、2024年2月末時点で国内においては277店舗となり、うち加盟店は36店舗となりました。

 商品戦略につきましては、引き続き、季節に合わせたメニュー開発のマーケティング力強化に努め、商品力を高めることでお客様にご満足頂ける商品を提供しております。また、多ブランド展開における効率化を考慮した商品開発を実施することで、徹底した原価管理を行っております。

 以上の結果、日本レストランシステムグループにおける売上高は501億72百万円(前期比12.1%増)、セグメント利益は28億70百万円(前期比195.4%増)となりました。

 

 

(ドトールコーヒーグループ)

 ドトールコーヒーグループの小売事業及びフランチャイズ事業は、新型コロナウイルスの5類移行により、人流が  回復したことで、ビジネス街や駅前立地を中心に売上高は上昇傾向が鮮明となりました。回復が遅れがちであったモーニングの時間帯も客数が回復しつつあり、ランチやティータイムの改善も継続していることが、業績の回復に繋がっております。

 小売事業においては、コロナ禍に対応したテイクアウト施策や売店商品の拡大を継続しながら、季節ごとの商品など付加価値の高いメニューを随時導入し、顧客単価を上げることで売上の回復に努めました。また、4種類のポイントプログラムを導入し、客数の回復を目指したキャッシュレス・キャンペーン施策を継続して打つことにより、新規顧客の獲得やリピーターの確保に努めております。また、原材料や人件費、物流費などをはじめとしたコストアップに対し、昨年来取り組んでいる維持管理コストの削減を継続実施することで、コスト全体の上昇は最小限に抑えております。

 卸売事業においては、コンビニやスーパー向けチルド飲料において、プライベートブランド・ナショナルブランドともに、商品展開の幅を広げることで、売上高の拡大に努めました。また、ドリップコーヒーやインスタントコーヒーなど、通信販売や量販店での販売を拡大、新たな商品の開発・販売を展開することで販売強化に努め、引き続き業容拡大に邁進しました。

 以上の結果、ドトールコーヒーグループにおける売上高は834億71百万円(前期比10.6%増)、セグメント利益は35億3百万円(前期比223.2%増)となりました。

 

(その他)

 その他セグメントにおいては、主に国内及び海外における外食事業に係る小売及び卸売に関する事業となります。売上高は69億80百万円(前期比5.5%増)、セグメント利益は10億56百万円(前期比12.4%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ35億73百万円増加し、357億96百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益74億49百万円、減価償却費42億57百万円、法人税等の支払額12億46百万円等により、117億95百万円の収入となりました(前期は51億71百万円の収入)。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動によるキャッシュ・フローは、新規出店等の有形固定資産の取得による支出44億68百万円、敷金及び保証金の差入による支出7億45百万円等により、49億4百万円の支出となりました(前期は55億88百万円の支出)。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額15億79百万円、自己株式の取得による支出8億93百万円等により、33億73百万円の支出となりました(前期は19億82百万円の支出)。


 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

前年同期比(%)

ドトールコーヒーグループ(百万円)

7,721

108.0

 (注)1.金額は製造原価によっております。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

b.受注実績

当社グループは、見込み生産を行なっておりますので、受注実績については記載すべき事項はありません。

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

前年同期比(%)

日本レストランシステムグループ(百万円)

50,172

112.1

ドトールコーヒーグループ(百万円)

83,471

110.6

その他(百万円)

6,980

105.5

合計(百万円)

140,625

110.8

 (注)1.金額は外部顧客に対する売上高を示しております。

2.主な相手先別の販売実績及びその割合については、いずれも売上高の100分の10未満のため、記載を省略

  しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容、資本の財源及び資金の流動性に関する状況は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績の分析

 「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 

③ 当連結会計年度末の財政状態の分析

 当連結会計年度末における総資産は、現金及び預金の増加や受取手形及び売掛金の増加等により1,277億88百万円と前連結会計年度末と比べ67億51百万円の増加となりました。負債は、支払手形及び買掛金の増加等により283億14百万円と前連結会計年度末と比べ35億70百万円の増加となりました。純資産は、利益剰余金の増加等により994億74百万円となり前連結会計年度末と比べ31億81百万円の増加となりました。

 

④ キャッシュ・フローの分析

 当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが117億95百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが49億4百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが33億73百万円の支出となりました。
 当連結会計年度の詳細につきましては、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

2022年2月期

2023年2月期

2024年2月期

自己資本比率(%)

79.4

79.3

77.6

時価ベースの自己資本比率

(%)

60.6

68.2

70.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.1

0.1

0.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

1,055.3

337.3

679.2

 

 (注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
    2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
    3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
    4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
    5.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
    6.いずれも連結ベースの財務諸表により計算しております。
    7.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
    8.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としており
         ます。
    9.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

 当連結会計年度の運転資金及び資本的支出は、基本的に自己資金により賄いました。当社グループの重要な資本的支出は、主に店舗事業における出店コスト及び改装コストに係る設備投資であります。資金の調達源につきましては、主に自己資金により賄えるものと判断しておりますが、必要に応じ金融機関からの借入金等により対応してまいります。

 

⑤ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況

 当社グループは、企業価値を持続的に高めていくことが経営上の重要課題であると認識しています。

 当連結会計年度における、目標の達成状況は以下のとおりになります。

 

目標

2024年2月期

2023年2月期

2024年2月期

(実績)

(計画)

(実績)

売上高(百万円)

126,864

138,718

140,625

経常利益(百万円)

3,466

7,445

7,701

経常利益率(%)

2.7

5.4

5.5

 

⑥ 経営陣の問題意識と今後の方針

 当社は、日本レストランシステム㈱と㈱ドトールコーヒーの両社の共同株式移転により設立された共同持株会社であります。
 当社グループの経営陣は、近年の外食産業を取り巻く環境は一段と厳しくなっており、企業間の格差も鮮明になることが予想されると認識しております。
 このような状況下、統合により、両社の持つ経営資源とノウハウの有効活用により、㈱ドトールコーヒーの強みである「飲」と、日本レストランシステム㈱の強みである「食」を更に強化・発展させていくとともに、㈱ドトールコーヒーの店舗展開力及び日本レストランシステム㈱の業態開発力の融合による新たな価値創造を最大限発揮できる体制を確立することで、グループ価値の最大化を推進していきます。
 また、多様化したお客様の心の奥底にある期待感に応えることのできる「外食産業における日本一のエクセレント・リーディングカンパニー」の地位確立を目指してまいります。