売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E00527 Japan GAAP

売上高

1,183.4億 円

前期

1,179.4億 円

前期比

100.3%

時価総額

173.8億 円

株価

301 (07/12)

発行済株式数

57,752,343

EPS(実績)

-94.25 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

562.3万 円

前期

566.0万 円

前期比

99.3%

平均年齢(勤続年数)

42.1歳(20.0年)

従業員数

1,324人(連結:2,907人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社28社及び関連会社2社で構成されている。

当社グループは、主に「高分子事業」、「機能資材事業」及び「繊維事業」の3分野にわたり事業活動を営んでいる。その主な事業内容と、当社グループを構成している主要各社の当該事業に係る位置付けは、概ね次のとおりとなっている。

なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント情報の区分と同一である。

また、当連結会計年度より一部連結子会社の報告セグメントを変更している。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりである。

高分子事業:

当社は、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂の製造・販売を行っている。
連結子会社である日本エステル㈱はエステル製品を製造し、当社グループに供給している。連結子会社であるテラボウ㈱はプラスチック・化成品の加工・販売を行っている。また、海外の連結子会社であるP.T.EMBLEM ASIAはフィルムの製造・販売を行っており、UNITIKA EUROPE GmbH、UNITIKA(HONG KONG)LTD.及び尤尼吉可(上海)貿易有限公司は、高分子事業の商事部門として、当社グループの高分子製品の販売に関わっている。

機能資材事業:

当社は、ガラス繊維製品の販売を行っており、また、活性炭繊維、ポリエステル不織布、コットン不織布、ポリエステル繊維の製造・販売を行っている。

連結子会社であるユニチカグラスファイバー㈱はガラス繊維製品の製造、ユニチカガラスビーズ㈱はガラスビーズの製造・販売、ユニチカスパークライト㈱は反射材の製造・販売を行っている。また、海外の連結子会社であるTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.は、不織布の製造・販売を行っている。

繊維事業:

当社は、繊維二次製品の販売を行っている。
連結子会社であるユニチカテキスタイル㈱は各種繊維(糸・綿・織物等)の製造を行っており、同じく連結子会社であるユニチカトレーディング㈱は、ユニチカテキスタイル㈱から素材の供給を受け、これらの製品を販売している。またユニチカトレーディング㈱は、連結子会社である大阪染工㈱に対して織編物の染色・整理加工を委託し、これらの製品を販売している。海外の連結子会社であるP.T.UNITEXは紡績糸の製造・販売を行っており、ユニチカトレーディング㈱にも製品を供給している。同じく海外の連結子会社である尤尼吉可(北京)貿易有限公司、P.T.UNITIKA TRADING INDONESIA、UNITIKA TRADING VIETNAM CO.,LTD.は繊維事業の商事部門として当社グループの繊維製品の販売に関わっている。

 

以上に述べた事業の概略図は、次のとおりである。

 

※画像省略しています。

 

 

24/06/27

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおり

である。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における国内経済は、国内の人流回復や訪日客数の増加を背景に、観光や飲食等の対人サービス業が好調に推移した。一方、製造業においてはエネルギーコストの高騰や円安の進行などによるコストアップ、物価上昇に伴う個人消費の停滞等の影響を受けた。また、海外では、欧州や中国における景気の減速に伴い消費需要が低迷した影響により、先行き不透明な状況で推移した。

このような状況の下、当社グループは、2023年5月に中期経営計画「G-STEP30 2nd(ジーステップ・サーティ ~セカンド)」を公表し、その基本方針である、「事業ポートフォリオの再構築」「グローバル化の推進」「事業基盤の整備」を骨子とした各施策を推進してきたが、物価上昇に伴う需要の減少や、東南アジアを中心とする海外での販売競争激化などの環境変化に対し、施策の実行が追い付かず、非常に厳しい業績となった。

この結果、当連結会計年度の売上高は前期比0.3%増収の、118,341百万円となった。営業損失は2,475百万円(前期は1,327百万円の営業利益)となった。円安の進行により外貨建資産の為替評価益2,595百万円を計上した結果、経常損失は1,014百万円(同1,069百万円の経常利益)となった。また、不織布事業、産業繊維事業及び衣料繊維事業の事業用資産に対して減損損失3,872百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は5,443百万円(同102百万円の当期純利益)となった。

事業セグメント別の経営成績は次のとおりである。

なお、当連結会計年度より、一部の連結子会社の報告セグメントを変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載している。

[高分子事業セグメント]

高分子事業セグメントは、川下における需要低迷と、サプライチェーン内の在庫調整の影響を受け、販売量が減少した。一方、製品価格の改定を実施したが、原燃料価格の高止まりによる影響と、減産に伴うコストアップの影響が上回り、収益が悪化した。

フィルム事業では、包装分野において、物価上昇の影響により食品類の消費量が伸びず、食品包装用フィルムの販売が減少した。一方、ハイバリアナイロンフィルム「エンブレムHG」は、高いガスバリア性能が評価され、販売が伸長した。工業分野においては、電気・電子用途の製品の製造工程で使用するフィルムを中心に販売が減少した。また、東南アジア市場においては、中国からの安価な競合品の流入により、販売単価が下落した影響で、ナイロンフィルムの採算が悪化した。この結果、事業全体で増収減益となった。

樹脂事業では、エンジニアリングプラスチックは、主に中国での需要低迷等の影響を受け、販売量が減少した。原燃料価格の高止まりを背景に価格改定を実施したが、販売減に伴い減産を行った影響で、売上高・収益ともに悪化した。機能樹脂は、接着剤・コーティング剤用途の販売が堅調であったほか、リサイクル素材などの環境配慮型素材の販売が伸長した。この結果、事業全体で増収減益となった。

以上の結果、高分子事業セグメントは増収減益となり、売上高は51,074百万円(前期比2.2%増)、営業利益は603百万円(同81.7%減)となった。

[機能資材事業セグメント]

機能資材事業セグメントは、一部用途で需要回復の兆しが見られたが、多くの用途で販売が減少した。原燃料価格の高止まりに加え、減産を実施した影響によるコストアップが価格改定の効果を上回り、収益性が悪化した結果、営業赤字となった。

活性炭繊維事業では、空気浄化用途でVOC除去シートの販売が好調であったが、主力の浄水用途やその他の用途は低調であった。

ガラス繊維事業では、産業資材分野は各用途で堅調な販売状況であった。電子材料分野のICクロスは、期末にかけて一部の半導体市況が回復した影響で販売は回復した。しかしながら、在庫調整のための減産によるコスト上昇が響き、収益性は悪化した。

ガラスビーズ事業では、道路用途、反射材用途の販売は減少したが、工業用途は高付加価値品の販売が伸長した。また、各用途において、価格改定の実施とコストダウン施策の効果により、収益性は改善した。

不織布事業では、建築分野、一次産業分野、一般消費財分野など、幅広い分野で需要が低迷し、販売が落ち込んだ。また、原燃料価格高騰などのコスト上昇に対し価格改定を実施したが、販売減少による影響が上回った。

産業繊維事業では、フィルター用途の販売と、差別化品の輸出販売が好調であったが、土木建築用途の高強力糸の販売は苦戦した。

以上の結果、機能資材事業セグメントは減収減益となり、売上高は34,206百万円(前期比0.6%減)、営業損失は2,478百万円(前期は535百万円の損失)となった。

[繊維事業セグメント]

衣料繊維事業では、主力のユニフォーム分野及び婦人服等の一般衣料分野の需要は、後半はやや失速したものの、おおむね堅調であった。一方、寝装分野及びスポーツ衣料分野の販売は不調であった。グローバル事業は、デニム生地の輸出販売が減少した。産業資材事業は、自動車、電気・電子分野の需要回復が遅れた影響で販売が減少した。価格改定やコストダウンの効果により収益改善が進み、営業赤字は前期から縮小した。

以上の結果、繊維事業セグメントは減収増益となり、売上高は33,004百万円(前期比1.4%減)、営業損失は523百万円(前期は1,354百万円の損失)となった。

[その他]

その他の事業については、売上高は54百万円(前期比20.0%減)、営業損失は87百万円(前期は69百万円の損失)となった。

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ575百万円増加し、10,187百万円となった。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失の計上があったが、棚卸資産の減少などにより、8,169百万円の資金の増加(前期は509百万円の資金の増加)となった。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資に伴う支出などにより、7,541百万円の資金の減少(前期は8,092百万円の資金の減少)となった。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、セール・アンド・リースバックによる収入があったが借入金の返済などにより、279百万円の資金の減少(前期は1,657百万円の資金の減少)となった。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループの生産活動の大半は、当社、日本エステル㈱、ユニチカテキスタイル㈱、ユニチカグラスファイバー㈱、ユニチカガラスビーズ㈱、P.T.EMBLEM ASIA及びTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.で行われているため、これらの会社の実績により記載している。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

高分子事業

51,858

△1.6

機能資材事業

23,020

△0.5

繊維事業

760

3.0

報告セグメント計

75,639

△1.2

その他

合計

75,639

△1.2

 (注)生産高を明確に表示するため、外注生産高を含む総生産高で記載している。

b.受注実績

当社グループは主として見込生産を行っている。

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

高分子事業

51,074

2.2

機能資材事業

34,206

△0.6

繊維事業

33,004

△1.4

報告セグメント計

118,286

0.3

その他

54

△20.0

合計

118,341

0.3

 (注)販売実績が総販売実績の10%以上の相手先はない。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.経営成績及び財政状態の分析

a.売上高

当連結会計年度の売上高は118,341百万円となった。販売数量は減少したが、製品価格の改定を行った効果と、高付加価値品の販売が増加した効果が上回ったことにより、全体では増収となった。

b.営業損益

当連結会計年度の営業損益は、前連結会計年度に比べ3,802百万円減益の2,475百万円の営業損失となった。販売数量の減少と在庫調整により生産量が減少したことによるコストアップと、東南アジアを中心に、海外競合製品との販売競争激化の影響により、収益性が大幅に悪化し、減益となった。

c.営業外損益と経常損益

当連結会計年度の営業外損益については、為替の影響などにより、営業外収益は、前連結会計年度に比べ1,165百万円(60.3%)増加の3,097百万円となり、営業外費用は、553百万円(25.3%)減少の1,636百万円となった。これらの要因により、当連結会計年度の経常損益は、前連結会計年度に比べ2,083百万円減益の1,014百万円の経常損失となった。

d.特別損益

当連結会計年度の特別損益については、特別利益は、前連結会計年度に比べ682百万円(98.3%)減少の11百万円となった。特別損失は、機能資材セグメントおよび繊維セグメントでの減損損失を計上したことなどにより、前連結会計年度に比べ3,530百万円(343.6%)増加し4,558百万円となった。

e.親会社株主に帰属する当期純損益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益については、特別損失が増加した影響等により、前連結会計年度に比べ、5,546百万円減少の5,443百万円の親会社に帰属する当期純損失となった。

f.総資産

総資産は、前連結会計年度末に比べ3,670百万円減少し、186,333百万円となった。これは、主として棚卸資産と有形固定資産が減少したことによるものである。負債は、前連結会計年度末に比べ2,000百万円増加し、148,085百万円となった。これは、主として支払手形及び買掛金が増加したことによるものである。純資産は、前連結会計年度末に比べ5,670百万円減少し、38,247百万円となった。これは、主として親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が減少したことによるものである。

ロ.セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析

当連結会計年度の事業セグメント別の経営成績については、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりである。

ハ.資本の財源及び資金の流動性について

a.キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フロー分析については、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。

 

b.契約債務

2024年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりである。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超

3年以内

3年超

5年以内

5年超

短期借入金

3,085

3,085

長期借入金

89,063

2,629

85,992

112

329

リース債務

1,785

417

985

382

 

c.財務政策

当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金または借入により資金調達することとしている。運転資金の効率的な調達を行うため、当社と取引銀行1行との間で5,000百万円のコミットメントライン契約を締結し、資金の流動性を確保している。なお、当連結会計年度末における借入実行残高はない。

また、設備資金調達を目的として、当社と取引銀行5行との間で6,900百万円の限度貸付契約を締結し、契約金額を上限とするコミットメントラインを設定している。設備投資の進捗にあわせて当該貸付枠を利用し資金調達を行うこととしており、当連結会計年度末における設定金額は4,500百万円である。(借入実行残高2,231百万円、借入未実行残高2,269百万円)

財務体質健全化については、在庫削減等による運転資金の効率化によって有利子負債の圧縮に努めている。

②重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要としている。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。