E00543 Japan GAAP
前期
361.1億 円
前期比
118.8%
株価
8,610 (01/30)
発行済株式数
11,354,000
EPS(実績)
394.31 円
PER(実績)
21.84 倍
前期
624.2万 円
前期比
107.6%
平均年齢(勤続年数)
41.0歳(13.1年)
従業員数
109人(連結:1,319人)
当社グループは、富士紡ホールディングス株式会社(当社)及び子会社12社によって構成され、事業は、超精密加工用研磨材、不織布、化学工業製品の製造・販売、紡績糸及び編物などの素材から二次製品にいたる各種繊維工業品の製造、加工及び販売、車両、自動車部品等の販売、化成品、金型の製造・販売を行っております。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
事業内容と当社及び関係会社の当該事業にかかる位置付け等は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。
以上の企業集団等について図示すると次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や個人消費の持ち直しが見られ、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、米国新政権の関税政策変更、中東やウクライナに関連する地政学リスク、さらには円安傾向が続いた為替や原材料価格の高騰に伴う物価上昇など、依然として不透明な状況が続いています。
このような経営環境の下、当社グループは、2021年から2025年の5年間を計画期間とする中期経営計画『増強21-25』の基本戦略として、「事業ポートフォリオの改革」と「各事業の増強」に取り組んでいます。計画4年目となる当期においては、事業の柱である研磨材事業は、半導体市場の緩やかな回復を背景に、特にAI関連向け先端半導体の需要増加に支えられ増加基調を維持しました。また、化学工業品事業では、一部の機能性材料が堅調に推移したことに加え、電子材料を中心とした厳しい市況が底を打ち、回復傾向を示したため、全体として受注が増加しました。生活衣料事業は、国内での販売が減少傾向にあるものの、海外市場での需要が高まり、海外向け衣料品の売上は堅調に推移しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は前年同期比6,804百万円(18.8%)増収の42,912百万円、営業利益は3,658百万円(129.8%)増益の6,476百万円、経常利益は3,398百万円(103.7%)増益の6,675百万円となりました。これに特別損益、法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比2,359百万円(111.4%)増益の4,477百万円となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
2023年前半に底を打った世界の半導体市場は、2024年に入り緩やかな回復が続いています。このような中、超精密加工用研磨材の半導体デバイス用途(CMP)は、生成AIの普及によるHBMなどのメモリや最先端ロジック向け半導体の需要の増加とそれに伴う一部ユーザーの在庫水準の引き上げにより受注が増加しました。シリコンウエハー用途は、汎用品用途の需要は弱いものの、先端品用途の需要は堅調で一定水準の売上を確保しました。ハードディスク用途はデータセンター向けの需要が戻り、液晶ガラス用途では期後半からTV需要の増加によってパネルの消費も加速しており、受注も回復しました。
この結果、売上高は前年同期比5,891百万円(43.9%)増収の19,307百万円となり、営業利益は3,641百万円(334.8%)増益の4,729百万円となりました。
機能性材料、医薬中間体および農薬中間体などの受託製造は、農薬関連で世界的な在庫調整が継続しているものの、半導体を含む電子材料市場の緩やかな拡大と在庫調整の一巡により需要が回復し、受注が堅調に推移しました。また、新規製品への取り組みが奏功し、工場の稼働は改善しました。
この結果、売上高は前年同期比955百万円(7.6%)増収の13,474百万円となり、営業利益は328百万円(37.0%)増益の1,217百万円となりました。
繊維素材は、物流費やエネルギーコストの高騰に加え、円安の影響を受けたことにより、厳しい環境が続きました。繊維製品は、量販店の店舗減少や消費者の節約志向の高まりにより苦戦しました。一方、ネット販売では、SNSや検索広告などのWebマーケティングを強化し、ネット専用製品を拡充することで、効果的な商品訴求を図りました。また、高品質な日本製品が評価され、海外向け販売は好調に推移しました。しかし、円安の進行に伴う原材料や資材の価格高騰が続いているため、利益面では粗利率が低下しました。
この結果、売上高は前年同期比14百万円(0.2%)増収の6,967百万円となり、営業利益は195百万円(25.0%)減益の586百万円となりました。
化成品部門は、医療機器用部品およびデジタルカメラ用部品の受注が堅調となり、前年比で増収となりました。金型部門は、自動車メーカーの品質不正問題、大手企業の経営統合の動きやEV化シフトの遅れにより、依然として不透明な状況が続いています。また、事務機器用金型が開発案件の端境期にあることや、車載コネクタやスマートフォン向けホットランナーの需要が低調であることから、厳しい状況が続きました。
この結果、売上高は前年同期比57百万円(1.8%)減収の3,162百万円となり、営業利益は116百万円(197.8%)減益の57百万円の損失となりました。
資産合計は前連結会計年度末に比べて4,096百万円増加の66,608百万円となりました。
流動資産は1,362百万円増加の25,052百万円となりましたが、これは現金及び預金や棚卸資産が減少しましたが、売上債権が増加したことなどによります。
固定資産は2,733百万円増加の41,556百万円となりましたが、これは研磨材事業や化学工業品事業における設備投資により有形固定資産が増加したことによります。
負債合計は前連結会計年度末に比べて609百万円増加の19,148百万円となりました。
流動負債は742百万円増加の12,499百万円、固定負債は132百万円減少の6,649百万円となりました。これは、長短借入金や設備関係支払手形などのその他流動負債が減少しましたが、仕入債務や未払法人税等が増加したことなどによります。
純資産合計は前連結会計年度末に比べて3,486百万円増加し、47,460百万円となりました。
これは、剰余金の配当による減少が1,304百万円あった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加が4,477百万円あったことなどによります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、売上債権の増加や法人税等の支払などがありましたが、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上などにより8,656百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、主として固定資産の取得による支出により、6,543百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、短期借入金の減少や配当金の支払などにより、2,360百万円の支出となりました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて197百万円減少の8,048百万円となりました。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については消去しておりません。
2 上記金額は有償受給取引における原材料等の仕入価格を含めた販売価格によるものであります。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については消去しておりません。
2 上記金額は有償受給取引における原材料等の仕入価格を含めた販売価格によるものであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
流動資産は前連結会計年度末に比べて1,362百万円増加の25,052百万円となりました。これは現金及び預金や棚卸資産が減少しましたが、研磨材事業の回復により売上債権が増加したことなどによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べて2,733百万円増加の41,556百万円となりました。有形固定資産は、研磨材事業及び化学工業品事業において設備投資を実施したことなどにより増加しました。無形固定資産については、のれんの償却により減少しました。
資産合計は前連結会計年度末に比べて4,096百万円増加の66,608百万円となりました。
セグメント別では、研磨材事業は2,763百万円増加の25,026百万円、化学工業品事業は2,335百万円増加の14,089百万円、生活衣料事業は41百万円減少の5,870百万円、その他の事業は501百万円減少の5,022百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産などの調整額は458百万円減少の16,599百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べて742百万円増加の12,499百万円となりました。これは短期借入金やその他に含まれる設備投資に係る負債が減少しましたが、仕入債務や未払法人税等が増加したことなどによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べて132百万円減少の6,649百万円となりました。これは、長期借入金や退職給付に係る負債が減少したことなどによります。
負債合計は前連結会計年度末に比べて609百万円増加の19,148百万円となりました。
株主資本は剰余金の配当による減少が1,304百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が4,477百万円計上されたことなどにより、3,195百万円増加しました。
その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定の増加などにより、290百万円増加しました。
純資産合計は前連結会計年度末に比べて3,486百万円増加し、47,460百万円となりました。
当連結会計年度の売上高は前年同期比6,804百万円(18.8%)増収の42,912百万円、営業利益は3,658百万円(129.8%)増益の6,476百万円となりました。
半導体デバイス用途(CMP)は、生成AIの普及によるHBMなどのメモリや最先端ロジック向け半導体の需要の増加とそれに伴う一部ユーザーの在庫水準の引き上げにより受注が増加しました。シリコンウエハー用途は、汎用品用途の需要は弱いものの、先端品用途の需要は堅調で一定水準の売上を確保したことに加え、海外市場での需要が高まりました。液晶ガラス用途は、期後半からTV需要の増加によってパネルの消費も進み、ハードディスク用途もデータセンター向け需要が戻りつつあり、売上が増加しました。
機能性材料、医薬中間体および農薬中間体などの受託製造は、農薬関連で世界的な在庫調整が継続しているものの、半導体を含む電子材料市場の緩やかな拡大と在庫調整の一巡により需要が回復し、一部の機能性材料を中心に受注が堅調に推移しました。また、新規製品への取り組みが奏功し、工場の稼働は改善しました。
繊維素材は、物流費やエネルギーコストの高騰に加え、円安の影響を受けたことにより、厳しい環境が続きました。繊維製品は、量販店の店舗減少や消費者の節約志向の高まりにより苦戦しました。一方、ネット販売では、SNSや検索広告などのWebマーケティングを強化し、ネット専用製品を拡充することで、効果的な商品訴求を図りました。また、高品質な日本製品が評価され、海外向け販売は好調に推移しました。しかし、円安の進行に伴う原材料や資材の価格高騰が続いているため、利益面では粗利率が低下しました。
その他の事業では、化成品部門は、医療機器用部品およびデジタルカメラ用部品の受注が堅調となり、前年比で増収となりました。金型部門は、自動車メーカーの品質不正問題、大手企業の経営統合の動きやEV化シフトの遅れにより、依然として不透明な状況が続いています。また、事務機器用金型が開発案件の端境期にあることや、車載コネクタやスマートフォン向けホットランナーの需要が低調であることから、厳しい状況が続きました。利益については、次世代事業の開発費の増加やのれん償却費等の発生もあり、減益となりました。
セグメント別の売上高・営業利益については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
営業外収益は、前年同期比233百万円(34.1%)減少の449百万円となりました。これは、前連結会計年度に化学工業品事業において工場増設による補助金が発生したことなどによります。営業外費用は固定資産賃貸費用や為替差損が増加したことにより、前年同期比26百万円(12.0%)増加の250百万円となりました。この結果、経常利益は前年同期比3,398百万円(103.7%)増益の6,675百万円となりました。
特別利益は固定資産売却益や有価証券売却益などを計上し、214百万円となりました。特別損失は固定資産処分損109百万円や減損損失141百万円などを計上し、251百万円となりました。
これから法人税等を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比2,359百万円(111.4%)増益の4,477百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、IT業界の景気状況や競合他社の状況、法的規制などがあります。詳細については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループは、2021年度から2025年度を計画期間とする中期経営計画『増強21-25』を策定し、2021年4月よりこれを実行しています。中期経営計画『増強21-25』では、2025年度の連結業績目標を売上高600億円、営業利益100億円、営業利益率16.7%、ROE10%以上、ROIC10%以上、自己資本比率65%以上としております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、8,656百万円の収入となりました(前年同期比3,669百万円収入増)。法人税等の支払768百万円、売上債権の増加1,399百万円などがありましたが、税金等調整前当期純利益が6,638百万円、減価償却費が3,382百万円計上されたことなどによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは6,543百万円の支出となりました(前年同期比3,449百万円支出増)。これは主として研磨材事業や化学工業事業を中心とした設備投資を実施したことなどによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは2,360百万円の支出となりました(前年同期比573百万円支出増)。これは、配当金1,299百万円の支払や、長短借入金1,007百万円返済したことなどによります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び銀行等金融機関からの借入により資金を調達しております。また、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、流動性を補完しております。当社グループの運転資金需要の主なものは、商品・原材料の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要の主なものは、設備投資、M&A等であります。なお、重要な設備投資の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、特に以下の事項は経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。その他の重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。