売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

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最終更新:

E00542 Japan GAAP

売上高

932.5億 円

前期

875.3億 円

前期比

106.5%

時価総額

2,320.0億 円

株価

6,150 (07/12)

発行済株式数

37,723,012

EPS(実績)

193.41 円

PER(実績)

31.80 倍

平均給与

672.6万 円

前期

672.6万 円

前期比

100.0%

平均年齢(勤続年数)

43.0歳(18.0年)

従業員数

793人(連結:2,690人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

 当社グループは、日東紡績株式会社(当社)、子会社26社及び関連会社3社で構成され、原繊材事業、機能材事業、設備材事業、ライフサイエンス事業、繊維事業、及びその他の事業を営んでおり、当該事業における当社及び主たる関係会社の位置づけは次のとおりであります。

 なお、次の6事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) 」の区分と同一であります。

 

原繊材事業(関係会社5社)

 当事業においては、グラスファイバー原繊製品(ヤーン、ロービング、チョップドストランド等)の製造及び販売を行っております。

 日東グラスファイバー工業㈱は、当社へ原料及びグラスファイバー原繊製品を販売しております。

 富士ファイバーグラス㈱は、当社へグラスファイバー原繊製品を販売しております。

 NITTOBO ASIA Glass Fiber Co., Ltd.は、当社へ原料及びグラスファイバー原繊製品を販売しております。

 

機能材事業(関係会社4社)

 当事業においては、グラスファイバー機能製品(ガラスクロス等)の製造及び販売を行っております。

 ㈱双洋は、当社のグラスファイバー製品を販売しております。

 Baotek Industrial Materials Ltd.は、当社から原料を購入し、当社へ原料及びグラスファイバー製品を販売しております。

 

設備材事業(関係会社7社)

 当事業においては、産業資材用途グラスファイバー製品の製造及び販売、グラスウール製品(断熱材用途)の製造及び販売を行っております。

 パラマウント硝子工業㈱は、グラスウール製品の製造及び販売を行っております。また一部、当社から原料を購入しております。

 日東グラステックス㈱は、当社から原料を購入し、当社へ原料及びグラスファイバー製品を販売しております。

 

ライフサイエンス事業(関係会社6社)

 当事業においては、体外診断用医薬品、スペシャリティケミカルス製品の製造及び販売等を行っております。

 ニットーボーメディカル㈱は、体外診断用医薬品、スペシャリティケミカルス製品の製造及び販売を行っております。また一部、当社へ原料を販売しております。

 Nittobo America Inc.は、抗血清の製造及び販売を行っております。

 

繊維事業(関係会社5社)

 当事業においては、繊維製品(芯地製品、機能資材、生活資材、ふきん等)の製造及び販売を行っております。

 日東紡アドバンテックス㈱は、芯地製品、機能資材、生活資材、ふきん等の製造及び販売を行っております。

 

その他の事業(関係会社2社)

 当事業は、産業機械設備等の設計、製作、販売、施工メンテナンス及びサービス事業等を行っております。

 ㈱日東紡テクノは、当社から設備工事等を請負っております。

 

 

以上に述べた事項を事業系統図に示すと次のとおりであります。

 

<事業系統図>

 

※画像省略しています。

 

 

(注) ◎印は連結会社となっております。

24/06/20

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

  当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、欧米でのインフレ長期化や中国での景気減速、地政学的リスクの高まりなどにより、不安定な状態が継続しました。わが国経済は、社会経済活動正常化などにより緩やかに回復した一方、原材料価格の高騰による物価上昇などにより、先行き不透明な状況は継続しました。

 このような環境の下、当社グループは2030年にありたい姿『Big VISION 2030』を長期ビジョンとして再定義し、その実現に向けて2021年4月から3年間の中期経営計画(2021~2023年度)を実行しました。

 2024年3月期は、グラスファイバー事業において汎用品は低迷したものの、高付加価値品であるスペシャルガラスの販売は回復基調が継続しました。

この結果、連結売上高は93,253百万円(前年同期比6.5%の増収)、連結営業利益は8,387百万円(前年同期比71.9%の増益)、連結経常利益は9,752百万円(前年同期比60.7%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,296百万円(前年同期比163.1%の増益)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

 原繊材事業は、売上高26,191百万円と前年同期比9.3%の増収となり、営業損失は458百万円(前連結会計年度は営業損失1,680百万円)となりました。

 機能材事業は、売上高27,528百万円と前年同期比20.4%の増収となり、営業利益は5,550百万円と前年同期比59.6%の増益となりました。 

 設備材事業は、売上高21,637百万円と前年同期比5.6%の増収となり、営業利益は1,188百万円と前年同期比964.5%の増益となりました。

 ライフサイエンス事業は、売上高14,436百万円と前年同期比13.9%の減収となり、営業利益は2,955百万円と前年同期比5.9%の増益となりました。

 繊維事業は、売上高2,386百万円と前年同期比2.5%の増収となり、営業利益は24百万円と前年同期比74.5%の減益となりました。

 その他の事業は、売上高1,072百万円と前年同期比4.4%の減収となり、営業利益は182百万円と前年同期比39.4%の増益となりました。

 

 当連結会計年度末における総資産は212,112百万円となり、前連結会計年度末に比べ26,527百万円増加しました。主な要因は、売掛金、投資有価証券の増加などであります。

 負債は88,404百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,768百万円増加しました。主な要因は、支払手形及び買掛金、長期借入金の増加などであります。

 純資産は123,707百万円となり、自己資本比率は55.7%前連結会計年度末に比べ0.2ポイント減少しました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により得られた資金5,057百万円、投資活動により使用した資金7,896百万円、財務活動により得られた資金4,301百万円などの結果、前連結会計年度末に比べ2,057百万円増加し、当連結会計年度末には23,517百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動による資金は、前連結会計年度の7,643百万円の増加から、5,057百万円の増加となりました。これは主に「①財政状態及び経営成績の状況」で記載いたしましたとおりの事業活動の結果、税金等調整前当期純利益が9,083百万円となったほか、減価償却費7,166百万円により資金が増加した一方、売上債権の増加額10,420百万円により資金が減少したことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動による資金は、前連結会計年度の1,979百万円の増加から7,896百万円の減少となりました。これは主に、固定資産の取得による支出6,949百万円及び為替予約の決済による支出1,061百万円により資金が減少したことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動による資金は、前連結会計年度の7,249百万円の減少から4,301百万円の増加となりました。これは主に、長期借入れによる収入14,000百万円により資金が増加した一方、長期借入金の返済による支出6,531百万円及び配当金の支払額2,012百万円により資金が減少したことなどによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

(ア)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

原繊材事業

24,990

△13.7

機能材事業

26,919

16.9

設備材事業

21,038

3.6

ライフサイエンス事業

13,916

△17.0

繊維事業

2,230

4.5

その他の事業

   -

合計

89,096

△2.3

 

(注) 金額は、販売価格によっております。

 

(イ)受注実績

当社グループ(当社及び連結子会社)は主として見込生産を行っており、受注生産はほとんどありません。

 

 

(ウ)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

原繊材事業

26,191

9.3

機能材事業

27,528

20.4

設備材事業

21,637

5.6

ライフサイエンス事業

14,436

△13.9

繊維事業

2,386

2.5

その他の事業

1,072

△4.4

合計

93,253

6.5

 

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 日東紡グループの目標とする経営指標と当連結会計年度の実績は次のとおりであります。

 

2023年度実績

2027年度目標

売上高(百万円)

93,253

135,000

営業利益(百万円)

8,387

20,000

ROE

6.6%

8.0%

自己資本比率

55.7%

55.0%

 

  2024年3月期は、グラスファイバー事業において汎用品は低迷したものの、高付加価値品であるスペシャルガラスの販売は回復基調が継続しました。

 この結果、連結売上高は93,253百万円(前年同期比6.5%の増収)、連結営業利益は8,387百万円(前年同期比71.9%の増益)となりました。

 また、受取保険金169百万円など計210百万円の特別利益を計上し、一方、減損損失585百万円など計879百万円の特別損失を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7,296百万円(前年同期比163.1%の増益)となり、ROEは6.6%となりました。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因及び対応策につきましては、前述の「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

 

 グラスファイバー事業部門に属する原繊材事業、機能材事業、設備材事業の状況と具体的な取組みは、以下のとおりです。 
 

 原繊材事業では、電子材料向けスペシャルガラス・ヤーンの販売が好調に推移したものの、強化プラスチック用途の複合材及び、電子材料向け汎用ヤーンの販売が低調であったことなどが利益の押し下げ要因となりました。

 この結果、当事業は売上高26,191百万円と前年同期比9.3%の増収となり、営業損失は458百万円前連結会計年度は営業損失1,680百万円)となりました。

 また、セグメント資産は86,945百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,026百万円増加しました。

 

 機能材事業では、AIサーバー向けの旺盛な需要の継続により、低誘電特性を持つスペシャルガラスの販売が伸長するとともに、半導体パッケージ基板向けのスペシャルガラスの販売が回復傾向となり、収益に貢献しました。

 この結果、当事業は売上高27,528百万円と前年同期比20.4%の増収となり、営業利益は5,550百万円と前年同期比59.6%の増益となりました。

 また、セグメント資産は31,138百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,897百万円増加しました。

 

 設備材事業では、断熱材及び設備・建設資材向けガラスクロスの堅調な販売が収益に貢献しました。

 この結果、当事業は売上高21,637百万円と前年同期比5.6%の増収となり、営業利益は1,188百万円と前年同期比964.5%の増益となりました。

 また、セグメント資産は21,419百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,990百万円増加しました。

 

 ライフサイエンス事業では、メディカル事業の販売は順調に推移しました。一方、飲料事業を営むニットービバレッジ株式会社が2023年1月に当社連結対象子会社から除外された影響を受けました。

 この結果、当事業は売上高14,436百万円と前年同期比13.9%の減収となり、営業利益は2,955百万円と前年同期比5.9%の増益となりました。

 また、セグメント資産は21,068百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,441百万円増加しました。

 

 繊維事業では、芯地の販売は堅調に推移したものの、コストアップなどの影響を受けました。

 この結果、当事業は売上高2,386百万円と前年同期比2.5%の増収となり、営業利益は24百万円と前年同期比74.5%の減益となりました。

 また、セグメント資産は3,133百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円増加しました。

 

 その他の事業は、産業機械設備関連事業等の収益確保に取り組みました。

 この結果、売上高1,072百万円と前年同期比4.4%の減収となり、営業利益は182百万円と前年同期比39.4%の増益となりました。

 また、セグメント資産は2,098百万円となり、前連結会計年度末に比べ204百万円減少しました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの資金需要は、製品の製造販売に関わる原燃料費や営業費用などの運転資金、設備投資資金及び研究開発などであります。資金調達は主としてフリー・キャッシュフロー(当社グループはフリー・キャッシュフローを営業活動によるキャッシュ・フロー及び資産活用をはじめとした投資活動によるキャッシュ・フローの合計と定義しております。)、社債の発行及び間接調達により十分な資金を確保しており、借入枠100億円のコミットメントラインにより財務の安定性及び流動性を補完しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り) 」に記載しております。