売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00542 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

  当第3四半期連結累計期間における世界経済は、欧米でのインフレ長期化や中国での景気減速、中東情勢の緊迫化などにより、不安定な状態が継続しました。わが国経済は、社会経済活動の正常化が進んだことなどにより引き続き緩やかに回復した一方、原材料価格の高騰による物価上昇などにより、先行き不透明な状況は継続しました。

 このような環境の下、当社グループは当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画に基づき、持続可能な社会実現に向け、「環境・エネルギー」「デジタル化社会」「健康・安心・安全」に貢献するグローバル・ニッチ No.1を創造し続ける企業グループを目指しています。

 当第3四半期連結累計期間では、グラスファイバー事業において高付加価値品であるスペシャルガラスの販売は回復基調が継続したものの、そのほかの汎用品の低迷などもあり、前年同期の販売実績を下回りました。

 この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は68,041百万円(前年同四半期比1.0%の減収)、営業利益は5,704百万円(前年同四半期比2.4%の減益)、経常利益は6,773百万円(前年同四半期比2.6%の減益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5,366百万円(前年同四半期比31.3%の減益)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

グラスファイバー事業部門

 グラスファイバー事業部門に属する原繊材事業、機能材事業、設備材事業の状況と具体的な取組みです

①原繊材事業

 原繊材事業では、強化プラスチック用途の複合材及び、電子材料向け汎用ヤーンの販売が低調に推移しました。

 この結果、当事業は売上高18,946百万円(前年同四半期比1.1%の増収)、営業損失は551百万円(前年同四半期は営業損失114百万円)となりました。

②機能材事業

 機能材事業では、AIサーバー向けの旺盛な需要の継続により、低誘電特性を持つスペシャルガラスの販売が伸長しました。また、半導体パッケージ基盤向けのスペシャルガラスの販売の回復傾向が継続し、収益に貢献しました。

 この結果、当事業は売上高19,445百万円(前年同四半期比4.4%の増収)、営業利益は3,561百万円(前年同四半期比4.2%の増益)となりました。

③設備材事業

 設備材事業では、引き続き、断熱材及び設備・建設資材向けガラスクロスの堅調な販売が収益に貢献しました。

 この結果、当事業は売上高16,264百万円(前年同四半期比6.2%の増収)、営業利益は899百万円(前年同四半期比406.1%の増益)となりました。

 

 

④ライフサイエンス事業

 ライフサイエンス事業では、メディカル事業の販売は順調に推移しました。一方、飲料事業を営むニットービバレッジ株式会社が2023年1月に当社連結対象子会社から除外され収益は減少しました。

 この結果、当事業は売上高10,714百万円(前年同四半期比20.5%の減収)、営業利益は2,157百万円(前年同四半期比6.1%の減益)となりました。

 

⑤繊維事業

 繊維事業では、芯地の販売は堅調に推移したものの、コストアップなどの影響を受けました。

 この結果、当事業は売上高1,882百万円(前年同四半期比2.7%の増収)、営業利益は55百万円(前年同四半期比55.2%の減益)となりました。

 

⑥その他の事業

 その他の事業は、産業機械設備関連事業等の収益確保に取り組みました。

 この結果、当事業は売上高787百万円(前年同四半期比0.5%の増収)、営業利益は143百万円(前年同四半期比89.0%の増益)となりました。

 

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は199,435百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,850百万円増加しました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加、棚卸資産の増加などであります。

 負債は81,733百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,097百万円増加しました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加、借入金の増加などであります。

 純資産は117,702百万円となり、自己資本比率は56.2%と前連結会計年度末に比べ0.3ポイント上昇しました。

 

(2) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は2,350百万円であります。