売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E00573 Japan GAAP

売上高

104.0億 円

前期

98.4億 円

前期比

105.7%

時価総額

78.1億 円

株価

426 (04/19)

発行済株式数

18,342,089

EPS(実績)

40.90 円

PER(実績)

10.42 倍

平均給与

653.2万 円

前期

639.4万 円

前期比

102.2%

平均年齢(勤続年数)

45.0歳(23.0年)

従業員数

409人(連結:566人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は日本フエルト株式会社(当社)及び子会社5社より構成されており、事業は、紙・パルプ用フェルト及び工業用フェルト等の製造、販売及び不動産賃貸事業を行っております。

 事業内容と当社及び関係会社の当該事業にかかる位置付けは、次のとおりであります。

 

区分

主要事業内容

会社

フェルト事業

紙・パルプ用フェルト、工業用フェルトの製造・販売

当社、東山フエルト株式会社、ニップ縫整株式会社、

台湾惠爾得股份有限公司、

日惠得造紙器材(上海)貿易有限公司

NFノンウーブン株式会社

(会社総数 計6社)

不動産賃貸事業

当社所有本社ビルの一部をテナントへ

貸与

当社所有土地建物を不動産事業者等へ

貸与

当社

 

 以上の当社グループについて図示すると次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

23/06/29

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国の経済は、ウィズコロナへの移行が進み、緩やかに回復に向かいましたが、ウクライナ情勢の長期化や円安の進行等を背景とした原燃料価格の高騰、物流の混乱などの影響により、先行き不透明な状況が続いております。

 このような状況におきまして、当社グループは、きめ細やかな営業・技術サービスの提供を継続いたしました。この結果、売上高は、10,399百万円(前期比5.7%増)となりました。原燃料費の高騰もありましたが、円安の影響等により増収となったため、営業利益は824百万円(前期比31.0%増)、経常利益は1,055百万円(前期比27.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は750百万円(前期比50.3%増)となりました。

 なお、セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

<フェルト事業>

品種別の売上高は以下のとおりであります。

品    種

売 上 高

増 減 率

紙・パルプ用フェルト

8,233

(1,870)

百万円

 

前期比

 

5.0%増

(19.7%増)

工業用その他の製品

1,568

 

 

11.8%増

合    計

9,801

 

 

6.0%増

 (注)紙・パルプ用フェルト(  )は国外売上高で、上段の数字に含まれております。

 

 紙・パルプ用フェルトの売上高は、国内は販売数量が減少したものの、コスト上昇分を製品価格に転嫁したことなどにより、84百万円の増収となりました。国外については、主に中国で新型コロナウイルス感染症の影響による営業活動の制限のため販売数量は減少しましたが、韓国、東南アジアの一部で増加したことに加え、円安の影響もあり、307百万円の増収となりました。工業用その他の製品の売上高は、ワイヤーの拡販、高付加価値フィルターの販売が回復基調であったことなどにより、165百万円の増収となりました。

 セグメント利益(営業利益)につきましては1,148百万円(前期比15.7%増)となりました。

<不動産賃貸事業>

 不動産賃貸事業については、高い入居率で推移し、売上高は597百万円(前期比0.4%増)となりました。

 セグメント利益(営業利益)につきましては340百万円(前期比11.1%増)となりました。

 

(注)各セグメント利益(営業利益)の合計額と連結業績における営業利益との差異、663百万円は各セグメントに配分していない全社費用であります。「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」もご参照下さい。

 

 当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ800百万円増加しております。

 これは、現金及び預金が270百万円、受取手形が202百万円、仕掛品が84百万円、原材料及び貯蔵品が44百万円、有形固定資産が97百万円、投資有価証券が253百万円増加した一方、売掛金が52百万円、リース投資資産が51百万円、無形固定資産が51百万円減少したことなどによるものです。

 負債は前連結会計年度末に比べ19百万円減少しております。

 これは、支払手形及び買掛金が74百万円、退職給付に係る負債が109百万円減少した一方、未払法人税等が50百万円、流動負債その他が50百万円、繰延税金負債が62百万円増加したことなどによるものです。

 純資産は前連結会計年度末に比べ819百万円増加しております。

 これは、利益剰余金が503百万円、その他有価証券評価差額金が195百万円、退職給付に係る調整累計額が38百万円増加したことなどによるものです。また、譲渡制限付株式報酬として18百万円の自己株式を処分しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ270百万円増加し5,029百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は1,062百万円(前期は1,281百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が1,055百万円、減価償却費が557百万円となった一方、売上債権の増加が136百万円、棚卸資産の増加が104百万円、仕入債務の減少が75百万円、法人税等の支払が244百万円あったことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、562百万円の支出(前期は251百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が562百万円あったことなどによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、262百万円の支出(前期は431百万円の支出)となりました。これは、配当金の支払が243百万円あったことなどによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

ⅰ) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

フェルト事業

9,495,481

4.1

合計

9,495,481

4.1

  (注)金額は、販売価格に換算しております。

 

ⅱ) 受注実績

 当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

フェルト事業

9,115,020

△8.9

6,050,512

△3.7

合計

9,115,020

△8.9

6,050,512

△3.7

 

ⅲ) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

フェルト事業

9,801,913

6.0

不動産賃貸事業

597,852

0.4

合計

10,399,766

5.7

  (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日本製紙㈱

1,218,723

12.4

1,194,522

11.5

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(2023年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして当社グループは、資産、負債、損益の計上金額に影響する見積りを行う必要があり、合理的な要因に基づき継続的にこれを行っております。実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 また、新型コロナウイルス感染症拡大にかかる会計上の見積り金額への影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照下さい。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(経営成績等の状況の分析)

 経営成績については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 主要な得意先である紙・パルプ業界はコロナ禍からの急激な需要減少からは回復しているものの、新聞・印刷用紙については需要が減少している状況が継続しており、販売重量については減少となっております。一方、単価改定を行ったことや円安効果もあり売上高は増収となりました。工業用その他の製品はフィルター等について販売数量、売上高とも増加となりました。

 売上原価は、原油高に伴う原燃料費の高騰があったことや修繕費用が多かったこと等により増加しております。販売費及び一般管理費については、国内の出張旅費等の販売経費が行動制限の緩和により増加しております。一方、海外についてはコロナ禍の影響が続き、比較的低い水準で推移しました。以上によりセグメント利益(営業利益)は、前期比15.7%増加となりました。

 不動産賃貸事業につきましては、本社ビルのテナントについて、一部退室がありましたが、新しいテナントの入居契約がすぐに決まったことから現在満床であり、その他の賃貸物件も含め堅調に推移しております。賃貸原価については、テナント修繕費用が減少したこと等により減少しております。以上により、セグメント利益(営業利益)は前期比11.1%増加となりました。

 当社グループ全体では、売上高は前期比5.7%増収、営業利益につきましては前期比31.0%増加となりました。経常利益についても前期比27.3%増加でありますが、雇用調整助成金収入が前期より減少したことなどにより、営業利益の増加率よりやや縮小しております。

 

(経営成績に重要な影響を与える要因について)

 経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。特に原燃料の調達につきましては、ロシアのウクライナ侵攻等により原油が急騰しており、当社の主要材料である合成繊維や燃料価格に大きく影響が表れております。

 新型コロナウイルス感染症の拡大による影響について、フェルト事業は、(経営成績等の状況の分析)に記載のとおりであります。不動産賃貸事業については大きな影響はなく、順調に安定収益をあげておりますが、リスク分散の観点から高齢者施設、賃貸マンション、学生寮等多岐にわたった運用を心掛けております。

(キャッシュ・フローの状況の分析)

 キャッシュ・フロー状況については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループの資金需要として主なものは設備資金、製造費、販売費及び一般管理費等の運転資金、配当金の支払等があります。

 当社グループはこれら事業運営上必要な資金の流動性及び資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入とし、大型の設備投資についてはファイナンス・リース又は金融機関からの長期借入をすることを基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金を含む有利子負債は1,607百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,029百万円であります。