株式会社バロックジャパンリミテッド

ブランドなど:MOUSSYSLYSHEL'TTER
小売業アパレルプライムTOPIX Small 2

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E32697 Japan GAAP

売上高

602.9億 円

前期

588.4億 円

前期比

102.5%

時価総額

278.7億 円

株価

760 (04/18)

発行済株式数

36,676,300

EPS(実績)

25.77 円

PER(実績)

29.50 倍

平均給与

328.5万 円

前期

319.0万 円

前期比

103.0%

平均年齢(勤続年数)

29.7歳(6.0年)

従業員数

1,419人(連結:1,488人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、株式会社バロックジャパンリミテッド(当社)及び連結子会社6社(BAROQUE HK LIMITED、巴羅克(上海)貿易有限公司、BAROQUE CHINA LIMITED、巴羅克(上海)企業発展有限公司、FRAME LIMITED、BAROQUE USA LIMITED)により構成され、主に女性向け衣料及び服飾雑貨の製造小売業、いわゆるSPA(「Speciality store retailer of Private label Apparel」の略語)として、衣料品及び服飾品の企画及び販売を行っております。なお、当社グループの事業は、衣料品及び服飾雑貨等の企画及び販売に係る事業(以下「衣料品等の企画販売事業」)を単一の報告セグメントとしているため、セグメント別の記載をしておりません。

当社グループの各事業区分の特徴は次の通りです。

事業区分

主要
ブランド

主要
顧客層

主要商品

展開
地域

主要販路

店舗
運営

形態

ファッション

ビル・駅ビル

系アパレル

・MOUSSY

・SLY

・rienda
 

20代から

30代の女性

個性的でファッション性に富んだ

カジュアルウェア・

服飾品

都市部

渋谷109

ルミネエスト新宿

直営

FC

ショッピング

センター系

アパレル

・AZUL BY MOUSSY

・RODEO CROWNS
  WIDE BOWL 

・STYLE MIXER

10代後半から
40代のファミリー、
カップル

ファミリー

カジュアルウェア

都市

近郊

郊外

イオンモール

ららぽーと

直営

FC

百貨店系

アパレル

・ENFÖLD

・BLACK BY MOUSSY

・någonstans

・RIM.ARK

20代後半からの

女性

大人レディース

ウェア

大都市

伊勢丹新宿

JR名古屋タカシマヤ等

直営

・STACCATO

20代からの女性

ファッション性に

富んだレディース

シューズ

都市部

伊勢丹新宿、

梅田阪急等

直営卸売

・自社ブランド
 編集型ストア
 (注)1

・オンライン
 ショッピング
 モール
 「SHEL'TTER」

上記ブランド

(一部ブランドを
除く)

各ブランドの

顧客層を包括的に

対象とする

各ブランドの

有力商品を中心に

インポート商品等を

ミックス

大都市

東急プラザ表参道

原宿店等

eコマース

直営

 

(注) 1.自社ブランド編集型ストア…自社ブランド商品を中心に、インポート商品等をミックスしたセレクトショップ型店舗を「SHEL'TTER」という屋号で運営しております。

 

(事業区分)

当社グループの事業は、2000年に、20代の女性を主要な顧客層とする個性的でファッション性に富んだカジュアルウェアや服飾品の企画及び販売からスタートしました。当該事業の主要販路は、渋谷109やルミネエスト新宿等を代表とする都市部の「ファッションビル、駅ビル」に展開する直営店舗であります(ファッションビル・駅ビル系アパレル事業)。

その後、2008年に、10代後半から40代のファミリー、カップル(レディース及びメンズ、一部キッズを含む)を主要な顧客層とするファミリーカジュアルウェアに業態を拡大いたしました。当該事業の主要販路は、イオンモールやららぽーと等を代表とする都市近郊・郊外の「SC(ショッピングセンター)」に展開する直営店舗及びフランチャイズ(FC)店舗であります(ショッピングセンター系アパレル事業)。ショッピングセンター系アパレル事業は、創業当初からの主力事業であるファッションビル・駅ビル系アパレル事業に次ぐ第2の成長ドライバーと位置づけております。

 

2012年には、30代から40代のファッション感度が高いと思われる女性を主要な顧客層とする大人レディースウェアの市場を開拓いたしました。「ENFÖLD(エンフォルド)」の展開を通じて、ドメスティックコンテンポラリー(注)という市場を新たに創造いたしました。当該事業の主要販路は、伊勢丹新宿等を代表とする東京、大阪、名古屋等の百貨店に展開する直営店舗であります(百貨店系アパレル事業)。

2014年には、20代から40代の女性を主要な顧客層とするファッション性に富んだレディースシューズ事業へ参入いたしました。当該事業の主要販路は、都市部の駅ビル、ファッションビル、百貨店に展開する直営店舗であります(靴事業)。

(注) ドメスティックコンテンポラリー(通称ドメコン)…主に百貨店の婦人服カテゴリーの新しい分類で、国内のキャリアウーマン向けブランドと欧米のインポートブランドの中間の価格帯やテイストを指す。

 

(主要ブランド)

当社が展開する主要ブランドは、ファッションビル・駅ビル系アパレル事業の「MOUSSY」(マウジー)、「SLY」(スライ)、「rienda」(リエンダ)、ショッピングセンター系アパレル事業の「AZUL BY MOUSSY」(アズールバイマウジー)、「RODEO CROWNS WIDE BOWL」(ロデオクラウンズワイドボウル)、「STYLE MIXER」(スタイルミキサー)、百貨店系アパレル事業の「ENFÖLD」(エンフォルド)、「BLACK BY MOUSSY」(ブラックバイマウジー)、「någonstans」(ナゴンスタンス)「RIM.ARK」(リムアーク)があります。また、シューズ専門ブランドとして「STACCATO」(スタッカート)があります。

 

(店舗展開)

これらのブランドにより、当社は、国内では、全国42都道府県のファッションビル、駅ビル、SC、百貨店等において、ブランド別のインショップ型(注)のカジュアル専門店として主に展開しております。また、「SHEL'TTER(シェルター)」の名称で自社ブランド商品を中心にインポート商品等をミックスしたセレクトショップ型店舗を出店しております。

(注) インショップ型…ファッションビル、百貨店、SC等の大型店の売場に、比較的小規模の独立した店舗形態の売場を設置すること。消費者の購買動機が多様化し、専門化したことによって、豊富な品揃えやその分野に関する深い知識が要求されるようになり、一般的な売場の中に専門店としての機能をもつ売場が必要となってきた結果出現した形態。

 

当連結会計年度(2023年2月期)末現在の国内店舗数は366店(うち直営274店舗、FC92店舗)であります。国内においては、実店舗での販売に加えて、「SHEL'TTER(シェルター)」の名称で直営EC事業を行い、「SHEL'TTER PASS(シェルターパス)」という自社アプリを通じて、情報を発信し、登録会員数の増加に努めてきました。さらに、2016年からファッションやカルチャー等のトレンド情報を提供するキュレーションサイト(注)「SHEL'MAG(シェルマグ)」の提供を開始し、顧客のライフスタイルに沿った情報を提供しつつ自社ECサイト「SHEL'TTER」への集客を図っております。また、ZOZOTOWN等の外部ECモールへの出店を行っております。このほか、小売販売事業者への卸売も行っております。

(注) キュレーションサイト…インターネット上のトレンドや生活の役に立つ情報等を収集し編集した情報提供サイト。

 

海外においては、2010年、中国で直営事業として「MOUSSY」1号店を上海に、2011年には「SLY」1号店を北京に、それぞれインショップ型の専門店としてオープンしました。その後、上海、北京地区を中心に直営22店舗まで拡大しました。2013年、BELLE INTERNATIONAL HOLDINGS LIMITED(Belle社)との合弁事業をスタートし、直営店舗を全て合弁会社に移管しました。その後、Belle社の店舗開発力を活用することにより、上海、北京、天津、成都、南京、重慶、武漢、杭州等の主要都市に展開しております。

当連結会計年度(2023年2月期)末現在の海外店舗数は、アメリカ1店(直営店舗)、台湾2店(FC店舗)、韓国1店(FC店舗)、中国326店(巴羅克(上海)服飾有限公司及び羅克(北京)服飾有限公司による直営店舗)であります。

 

過去5連結会計年度における期末店舗数は次の通りです。

 

2019年
2月期

2020年
2月期

2021年
2月期

2022年
2月期

2023年
2月期

国内事業

352

356

370

367

366

直営

263

268

285

278

274

FC

89

88

85

89

92

海外事業

3

5

5

6

4

直営

3

5

5

4

1

FC

0

0

0

2

3

連結事業合計

355

361

375

373

370

 

 

 

 

 

 

中国合弁事業(注)

249

285

299

332

326

(参考)全事業合計

604

646

674

705

696

 

(注) 中国合弁事業の店舗数は、持分法適用関連会社である巴羅克(上海)服飾有限公司及びその子会社による直営店舗数になります。

 

(各連結子会社の主要業務)

各連結子会社の主たる業務は次の通りであります。

BAROQUE HK LIMITED(設立地:香港)は、中国及びアジア諸国を生産地とする商品の仕入及び当社への納入を主たる業務としております。

巴羅克(上海)貿易有限公司(設立地:中国)は、中国を生産地とする商品の品質管理を主な業務としております。

BAROQUE CHINA LIMITED(設立地:香港)は、ABLE CONCORD LTDとの合弁契約に基づく中国卸事業に係る持株会社であります。

巴羅克(上海)企業発展有限公司(設立地:中国)は、BAROQUE CHINA LIMITED の100%子会社で、中国での卸事業会社であります。

FRAME LIMITED(設立地:香港)は、グローバルブランド事業の商標管理等を行っております。

BAROQUE USA LIMITED(設立地:米国)は、北米における店舗の運営及び卸事業を世界各国に展開する子会社であります。

 

(各ブランドのコンセプト)

当社が展開する主なブランド及び当該ブランドのコンセプト等は次の通りであります。

ブランド名

対象

コンセプト等

「MOUSSY」

(マウジー)

レディース

デニムというアイコンを軸にメンズライクで格好良いトレンドを生み出すブランド

・デニムを軸に、1)Standard = メンズをレディースに落とし込むスタイル、2)Vintage = 生地や加工へのこだわり、3)Culture = 時代毎のトレンド要素の取り込み の3つを実現・提供する

「SLY」

(スライ)

レディース

モードと女性らしさをミックスし提案するブランド

・1)Casual = 着やすい、気安いスタイル(⇔フォーマル)2)Girly = 女性らしさ、艶やかさ(カラー、素材のエレガントさ)3)Mode = 時代毎のトレンド要素の取り込み を実現するスタイルを提案

「rienda」

(リエンダ)

レディース

フェミニン・セクシーに特化しシーン毎の “勝負服” を提案するブランド 

・1)Feminine = 女性らしい艶やかさがあるモテ服(レース・花柄・ピンク/ベージュ系)2)Sexy = スタイルアップ、女性らしさを強調する大胆な露出も含む 3)華やか = デート、パーティなど、シーンを華やかにする スタイルを提案

「AZUL BY MOUSSY」

(アズールバイマウジー)

レディース

メンズ

ポジティブ・健康的・生命力・艶を感じさせ、服による自己表現を実現できるブランド

・1)自己表現のツール = いきいきとした存在として輝く自分自身を表現する後押し 2)NU STANDARD =古いものが持つ美点を活かし、新しく新鮮なスタンダードを作る 3)着る人/見る人それぞれの良さ = 着心地が、見る人からのスタイル・デザインにも繋がる

「RODEO CROWNS

 WIDE BOWL」

(ロデオクラウンズワイドボウル)

レディース

メンズ

キッズ

時代にあったアメカジ・ストリートカジュアルを、お手頃で着やすく提案するブランド

・アメカジ・ストリートカジュアルを、”ロゴ・キャラクター・スポーティ・カラー” をTシャツとデニムで表現し、ボーイズライクな価値観を提供

「ENFÖLD」

(エンフォルド)

レディース

・”女性の体を包む“ をコンセプトに、美しさを追究したデザイナーズブランド

・世界で通用する高いデザイン性と、価格優位性を両立したブランド

「BLACK BY MOUSSY」

(ブラックバイマウジー)

レディース

・普遍的なベーシックデニムカジュアル+女性らしいミリタリーを表現するブランド

・1)Blackコーヒーが似合う女性 = 大人が楽しめるサイジング、デザイン 2)ベーシック = デニムを中心に、アースカラーをメインとし、肩の力が抜けた女性像を表現 3)着心地・シルエット = 人間工学に基づき、着心地とシルエットを両立する スタイルを提案

「någonstans」

(ナゴンスタンス)

レディース

自然の中で過ごす/旅に出る/リラックスする休日の服を提案するデザイナーズブランド

・いつもの日常とは違う “どこかへ=nagonstans ” 着ていく服を提案 1)アクティブなシーンに特化した服 = バケーション、アウトドア等のシーンに特化したデザイン 2)機能素材も活用した本格的な服作り = シーンに合わせた機能素材を積極活用

「RIM.ARK」

(リム アーク)

レディース

・無駄なものをそぎ落とした、シンプル・リラックスを表現するデザイナーズブランド

・RIM ・・・ ”Relax” “Industrial” “Mode” を実現する柔らかい雰囲気、無駄をそぎ落としたシンプルでミニマルなデザイン、目指すのは自立した女性の美しさを引き立てられる服

「STACCATO」

(スタッカート)

レディース

シューズ
 

インポートらしいトレンド感・デザイン と 本革・高品質をベストな価格で提供するブランド

・インポート・ラグジュアリーブランドのテイストと品質を持つ靴を、リーズナブルな価格で提供する。1)ラグジュアリー = ラインストーン仕様、華やかで凝ったデザイン 2)品質 = 本革の作り 3)価格 = 百貨店売場における同品質の他ブランドに比して、安価な価格設定  を提供

「SHEL'TTER」

(シェルター)

レディース

メンズ

・バロックに接点がなかったお客様が、ファンになるためのチャネル

・個別ブランドファンを、複数ブランドへのファンへ導くためのチャネル

・各ブランドのイメージを崩さず、MIXすることで新たな価値観を発信

「STYLE MIXER」

(スタイル ミキサー)

レディース

メンズ

・キュレーターがブランディングするEC専業ブランドとしてスタート

ハイデザイン・ハイクオリティ・ロープライスのトレンドファッションを提供し続ける

 

 

[事業系統図]

※画像省略しています。

(注)  BAROQUE CHINA LIMITEDは純粋持株会社、FRAME LIMITEDは商標管理会社であるため、事業系統図への記載を
省略しております。

 

 

※中国事業の合弁ストラクチャー(二重線枠が合弁契約に基づく会社)

 

※画像省略しています。

 

23/05/29

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

なお、本項記載の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営成績等の状況

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、各種行動制限が緩和され、国内経済は回復に向けた動きがみられました。しかしながら、原材料・エネルギー価格の高騰、急激な円安進行などが重しとなり、先行き不透明な経営環境が続きました。また、中国においては、上海ロックダウンが中国内の個人消費のみならず日本向けのサプライチェーンにも影響を及ぼしました。さらにゼロコロナ政策の急緩和に伴う爆発的な感染者増加も発生するなど、個人消費は停滞しました。

 当社グループの国内事業につきましては、行動制限の緩和に伴い人流が回復する中、店舗売上が前年同期比104.0%と増加しました。特に百貨店ブランドが顕著な伸長を示しました。EC売上高についても前年同期比101.2%と増加し、当連結会計年度における国内売上高は前年同期比102.7%となりました。適正量の仕入及びセール販売の抑制に継続して取り組み、当連結会計年度における国内売上総利益は前年同期比101.5%となりましたが、原価高騰と急激な円安による為替影響が売上総利益の重しとなりました。

 全社的に経費抑制に努めたものの、広告及び販売促進費、売上連動の販売手数料等の増加があり、販売費及び一般管理費は前年同期比103.7%となりました。その結果、営業利益及び経常利益については前年同期を下回りました。

 米国事業に関しては、EC及び卸売(高級百貨店、セレクトショップ向け)を中心としたビジネスモデルで事業拡大しており、日本製高級デニムを中心とした販売が好調を継続しました。米国事業は前年同期比、大幅な増収増益となりました。

 また、戦略的事業パートナーであるBelle International Holdings Limitedとの中国合弁事業においては、上海ロックダウンに伴う店舗休業等に加えて、ロックダウン解除後も断続的に中国各地で行動制限が発生するなど、中国の新型コロナウイルス感染症の拡大影響を大きく受けました。商業施設の閉鎖に伴う店舗休業、消費者マインドの冷え込み等が中国事業に大きく影響し、TikTok等のECチャネルからのライブコマース等のEC施策を強化したものの、中国事業は前年同期比、大幅な減収減益となりました。この影響により中国合弁事業からの持分法による投資損失9億40百万円を計上しております。

 一方で、アジア展開強化の一環として、2022年9月、韓国・ソウルにENFOLDの新規出店を行いました。

この結果、当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下の通りとなりました。

 

(イ)経営成績

(売上高及び売上総利益)

売上高は、前連結会計年度に比べて2億97百万円減少し、588億42百万円となりました。国別の売上高及び構成比は以下のとおりです。

 

国  名

当連結会計年度

前連結会計年度比

(%)

売上高(百万円)

構成比(%)

日本

51,811

88.0

103.4

中国(香港含む)

5,047

8.6

67.7

アメリカ

1,983

3.4

126.3

(合計)

58,842

100.0

99.5

 

売上総利益は、前連結会計年度に比べて6億28百万円増加し、334億10百万円となり、売上高に対する比率は55.4%から56.8%になりました。

 

 

(販売費及び一般管理費及び営業利益)

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて12億30百万円増加し、312億59百万円となり、売上高に対する比率は50.8%から53.1%になりました。

この結果、営業利益は21億50百万円となりました。

 

(営業外損益及び経常利益)

為替差損1億47百万円計上されていること、持分法による投資損失9億40百万円計上されていること等により営業外費用は、8億71百万円増加し、11億71百万円となり、この結果、経常利益は前連結会計年度に比べて16億35百万円減少し、12億11百万円となりました。

 

(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)

減損損失が計上されたことにより、特別損失は1億38百万円となりました。

この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べて15億2百万円減少し、10億72百万円となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて12億28百万円減少し、2億43百万円となりました。

 

(ロ)財政状態

当該連結会計年度における資産、負債及び純資産の状況については以下の通りです。

(総資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて13億86百万円減少して372億45百万円となりました。これは、現金及び預金が2億66百万円減少したこと、売掛金が8億46百万円減少したこと、商品が3億66百万円増加したこと、持分法投資損失を反映し投資有価証券8億29百万円減少したこと等によるものです。

(負債)

負債につきましては、前連結会計年度末に比べて10億35百万円減少して151億59百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が3億39百万円減少したこと、未払金が1億33百万円減少したこと、未払法人税等が6億13百万円減少したこと等によるものです。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べて3億51百万円減少して220億85百万円となりました。これは、配当金の支払いにより利益剰余金が13億76百万円減少した一方、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により2億43百万円増加したこと、為替換算調整勘定が3億95百万円増加したこと、及び非支配株主持分が3億79百万円増加したこと等によるものです。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて2億66百万円減少し、147億44百万円となりました。
 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、20億41百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が10億72百万円、持分法による投資損失が9億40百万円、売上債権の減少額が13億33百万円、法人税等の支払額が11億25百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、12億73百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が5億73百万円、無形資産の取得による支出が6億59百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は、13億81百万円となりました。これは主に、配当金による支出が13億76百万円あったことによるものです。

 

③生産、受注及び販売の状況

(イ)生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(ロ)仕入実績

当連結会計年度の仕入実績は次の通りであります。なお、当社グループは、衣料品等の企画販売事業を単一の報告セグメントとしております。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2022年3月1日
  至 2023年2月28日)

前年同期比(%)

衣料品等の企画販売事業(百万円)

25,799

95.6

合計(百万円)

25,799

95.6

 

 

(ハ)販売実績

当連結会計年度の販売実績は次の通りであります。なお、当社グループは、衣料品等の企画販売事業を単一の報告セグメントとしております。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2022年3月1日
  至 2023年2月28日)

前年同期比(%)

衣料品等の企画販売事業

 

 

 

実店舗販売(百万円)

39,087

103.3

オンライン販売(百万円)

10,679

101.6

卸販売(百万円)

7,956

82.1

その他(百万円)

1,119

101.4

合計(百万円)

58,842

99.5

 

(注) 1.参考として販売経路ごとの内訳を記載しております。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

巴羅克(上海)服飾有限公司

7,416

12.5

5,258

8.9

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表作成に当たって、資産、負債、収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

財政状態の分析

当連結会計年度の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

資本の財源及び資金の流動性の分析

これまでの当社グループの運転資金需要の主なものは、商品仕入れのほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。投資を目的とした資金需要は、主として国内出店・改装等の設備投資によるものです。

当社グループの運転資金及び出店資金については自己資金及び銀行借入で賄っております。

今後は国内出店・改装以外にも海外出店及び拠点設立、国内店舗・自社ECにおけるデジタル化、ICT化の推進、基幹システム整備、物流倉庫の自動化等を目的に設備投資を計画しておりますが、資本と有利子負債の最適配分を見極め、投下資本の効率的な活用を主眼とした事業運営を行ってまいります。

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営方針・経営戦略については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)経営の基本方針」及び「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)中長期的に目標とする経営指標」に記載のとおりであります。

また、当社グループは、営業利益、経常利益及び自己資本利益率(ROE)を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として用いており、各指標等の状況は次のとおりであります。

 

 

 

(単位:百万円)

経営指標

2021年2月期

2022年2月期

2023年2月期

営業利益

1,312

2,752

2,150

経常利益

1,187

2,846

1,211

自己資本利益率(ROE)

1.9%

7.4%

1.2%

 

(注)2021年2月期、2022年2月期及び2023年2月期の営業利益、経常利益及び自己資本利益率(ROE)低下の主な要因は、新型コロナウイルスの影響により、売上が減少したためであります。