株式会社スタジオアタオ

ブランドなど:ATAO
小売業アパレルグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E32736 Japan GAAP

売上高

32.4億 円

前期

37.1億 円

前期比

87.4%

時価総額

30.2億 円

株価

215 (04/26)

発行済株式数

14,037,000

EPS(実績)

3.56 円

PER(実績)

60.36 倍

平均給与

368.5万 円

前期

353.7万 円

前期比

104.2%

平均年齢(勤続年数)

32.1歳(5.5年)

従業員数

71人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、『ファッションにエンタテイメントを』を経営理念とし、オリジナルバッグ・財布等の提供を通じて『お客様に非日常のワクワク感を提供する』ことを目指しております。

当社グループは、当社(株式会社スタジオアタオ)及び連結子会社1社(ロベルタ ディ カメリーノ ファーイースト株式会社)の2社で構成されており、オリジナルバッグ等の企画・販売、直営店舗の運営、インターネット店舗の運営、キャラクター商品の企画・販売を主な事業としております。

なお、当社グループはバッグ及び財布等の企画・販売を主とするファッションブランドビジネスを行う単一セグメントであるため、セグメント情報は記載せず、店舗販売、インターネット販売及びその他(ロベルタ事業等)について記載しております。

 

(1) 当社グループが展開するブランドについて

当社グループは、『ATAO(アタオ)』『IANNE(イアンヌ)』『Roberta di Camerino(ロベルタ ディ カメリーノ)』『ILEMER(イルメール)』『StrawberryMe(ストロベリーミー)』の5つのブランドを展開しております。

 

ブランド名

ブランドの説明

『ATAO』

(アタオ)

当社グループの代表ブランドであり、神戸のファッションエリア旧居留地から始まった日本のブランドです。

基本的なデザインコンセプトは、正統派ラインのトレンチコートに似合うバッグです。トラッド(※1)にとらわれずニュアンスを引き出してくれるようなバッグをイメージしています。チョコレートをモチーフとした市松模様やヴィンテージ感のあるスウェード素材など、使うほどに愛着を持ってもらえるように素材を選んでいるところも特徴です。

財布市場においてL字ファスナーに特徴のある「limo(リモ)シリーズ」をはじめ、トラッド&エレガントなイメージを有し、かつ機能性も重視したバッグや革小物を展開しています。

主要な商品として、「elvy(エルヴィ)」「Candy(キャンディ)」「chivy(チヴィ)」「booboo(ブーブー)」「Funcvy(ファンクヴィ)」「Weekend(ウィークエンド)」「Holiday(ホリデー)」「Apple(アップル)」「Amulet(アミュレット)」などのバッグのシリーズ及び「limo(リモ)」「Waltz(ワルツ)」「slimo(スリモ)」などの財布のシリーズの他「Hippo(ヒッポ)」(スマホカバー)などの小物を取扱っております。

『IANNE』

(イアンヌ)

「子供の頃に夢中になった絵本のワクワクするような世界と、上質なリュクス(※2)の融合」をテーマに、毎年パリで開催され世界各地から出展者、訪問者が参加するアクセサリー・ファッション小物の展示会、プルミエールクラスでデビューしたブランドです。

パリジェンヌたちのライフスタイルに溶けこみ、「大人が楽しむ」ことができるようなバッグや革小物をテーマとしています。オペラ座近くのパサージュ(※3)にギャラリーを構えています。

主要な商品として、「KATE(ケイト)」「OLIVIA(オリビア)」「IRINA(イリナ)」「ROBEPARKER(ローブパーカー)」「R・P(エルペ)」「TIARA(ティアラ)」「Omelette(オムレット)」などのバッグのシリーズ及び「Nataly(ナタリー)」「PAL(パル)」「Ema(エマ)」などの財布のシリーズの他「PORTE(ポルト)」(スマホカバー)などの小物を取扱っております。

『Roberta di

Camerino』

(ロベルタ ディ カメリーノ)

ジュリアーナ・カメリーノが1945年にヴェネツィアで創業したバッグを中心としたファッションブランドであり、1956年には「ニーマンマーカス賞」を受賞しました。トロンプルイユ(だまし絵)のテクニックを施して、ワンピースを着るだけでコーディネイトができあがることを目指したユニークな発想のアイテムが特徴です。グレース・ケリーが持った「Bagonghi(バゴンギ)」など、ロングセラーとなっているバッグを発表しています。

主要な商品として、「ADRIA(アドリア)」「Bagonghi(バゴンギ)」「Stella(ステラ)」などのバッグのシリーズがあります。また、ヴィンテージベルベットを使用した「MONTY(モンティ)」「CAPRICCIO(カプリッチョ)」などのバッグのシリーズを展開しております。

『ILEMER』

(イルメール)

オリジナルのイラスト、テキスタイルに特化したプレミアムエコバッグを中心に展開するブランドです。当社グループの強みであるオリジナルキャラクターを中心に、1つの型でアート、パターン、風景等異なるカテゴリーで描かれたバリエーション豊富な商品を展開していることが特徴です。

主要な商品として、バッグ「WAKUWAKU(ワクワク)」「LUNLUN(ルンルン)」「UKIUKI(ウキウキ)」「KIRAKIRA(キラキラ)」、ポーチの「DOKIDOKI(ドキドキ)」やポシェット、PC/スマホケース、ぬいぐるみ、サプライズトイの「サプライズハッピードール」「着せ替えワンピース」「着せ替えバッグ」等があります。

『StrawberryMe』

(ストロベリーミー)

「心が踊り心を満たす日常」をテーマに、一部に“和”の要素を新しい解釈で取り入れたアイテムや、ユニークなイラストなどを用いたアイテムなど、バッグを中心に、雑貨、アクセサリー、アパレルまで展開するオリジナルブランドです。

主要な商品として、ハンドバッグの「CHO-CHIN(チョウチン)」、トートバッグの「KARA-KURI(カラクリ)」「FUKURO・MONSTER(フクロ・モンスター)」「GEN-JI(ゲンジ)」、エコバッグの「ICHIBA(イチバ)」やポーチ等の雑貨、アパレル、アクセサリー類があります。

 

※1 traditional style(伝統的なスタイル)

※2 優雅、華美

※3 ガラス製アーケードに覆われた商業空間

 

(2) 当社グループの主な販路

① 店舗販売

当社グループは、2023年2月末現在、国内において神戸、大阪、新宿、有楽町、横浜、名古屋等の大都市圏の百貨店・商業施設等に入居している店舗11店(ATAO7店、IANNE1店、ILEMER2店、StrawberryMe1店)を展開するとともに、全国各地の百貨店等において随時イベントを開催し、当社商品を販売しております。また、海外においてパリにIANNEのギャラリー1ヶ所を展開しております。

 

② インターネット販売

当社グループは、2023年2月末現在、自社直営のインターネット店舗「ATAOLAND+」、「IANNE公式オンラインショップ」を運営しております。また、ILEMERの海外における自社直営のオンラインショップを運営しております。

 

③ その他
ロベルタ事業

当社グループは、Roberta di Camerinoのマスターライセンサーである三菱商事株式会社より商標の使用、製造輸入販売に関する権利の許諾を受け、国内におけるRoberta di Camerinoの展開を行っておりましたが、2022年9月末をもって、マスターライセンス契約及びサブライセンス契約が終了しております。今後も2023年9月末まで、アタオランド内の店舗及びECサイトにおいて同ブランドの商品を販売予定となります。

 

 

以上述べた事項を事業系統図に示すと次の通りであります。

 

※画像省略しています。

※ 当社グループによる直接的な売上でなく、消化卸方式の契約等に基づく百貨店等から一般顧客への売上を示しております。

 

(注) 1 商業施設運営会社との賃貸借契約に基づき、賃借した店舗において、消費者に対して直接販売を行っております。

2 「収益認識に関する会計基準」等を2023年2月期の期首から適用しており、これにより当社グループの取引先の一部である百貨店及びインターネット販売に係る株式会社デジサーチアンドアドバタイジングに対する消化卸方式に基づく収益については、従来卸売先から受け取る対価の額を収益として認識しておりましたが、一般顧客に対する販売価額を収益として認識する方法に変更しております。

3 生産効率や生産管理の観点から、生産工場(メーカー)、資材業者、皮革業者等を一括で取りまとめる業務を株式会社サカタに委託しております。

4 株式会社デジサーチアンドアドバタイジングとの商品販売基本契約は2022年7月末をもって終了しております。

5 ロベルタブランドに係る三菱商事株式会社とのマスターライセンス契約及び各サブライセンシーとのサブライセンス契約は、2022年9月末をもって終了しております。

 

23/05/31

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、活動制限の緩和により消費活動が徐々に正常化に向かう一方、ロシア・ウクライナ情勢に起因する世界的なエネルギー価格の高騰や急激な円安による為替相場の変動など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

このような環境の中、当社グループは、「ファッションにエンタテイメントを」を理念とし、オリジナルバッグ・財布等の提供を通じて「お客様に非日常のワクワク感を提供すること」を目指し、引続き販売促進費への投資やSNS活動の強化等を行っております。また、店舗とECのOMOを実現し、当社が展開する各ブランド価値の更なる向上、顧客サービスの強化、売上及び利益の一層の拡大を図るべく、ATAO(アタオ)、IANNE(イアンヌ)、ILEMER(イルメール)、StrawberryMe(ストロベリーミー)、Atelier Atao(アトリエアタオ)のオンラインサイトが集積したモール型の新ECサイト「ATAOLAND+(アタオランドプラス)」を2022年5月にオープンし、同年8月以降に同ECサイトに係るプロモーションを本格化しております。加えて、キャラクターブランドであるILEMERのブランド価値向上のための投資を継続し、サプライズ・ハッピードールの関連商品等の拡充を図るとともに、新たに玩具類及びオリジナルスイーツに関する同ブランドのライセンス商品の展開を開始しております。

その結果、当連結会計年度の販売業態別の売上高は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う影響の低減やATAO京都店の新規出店等の影響により、店舗販売が1,762,143千円(前連結会計年度比24.5%増)となりました。また、収益認識会計基準等の新規適用等の影響があった一方、ATAOLAND+への移行に伴う旧ECサイトに係る販売促進費の抑制や旧ECサイトに係る知的財産権及び顧客情報等が旧ECサイトの運営委託先である株式会社デジサーチアンドアドバタイジングに帰属する契約となっていたこと等の影響により、インターネット販売が1,903,930千円(同10.4%減)となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。

a.財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ42,555千円増加し、3,799,541千円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ335,465千円増加し、1,235,125千円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ292,910千円減少し、2,564,415千円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度の業績は、売上高が3,709,366千円(前連結会計年度比2.6%増)となり、ATAOLAND+への移行に伴う販売促進費の強化、ATAOブランドのテレビCMを含むプロモーションの実施、在庫評価損の計上等により、営業損失は256,813千円(前連結会計年度は営業利益12,751千円)、経常損失は245,092千円(前連結会計年度は経常利益11,234千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は228,786千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失21,877千円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,834,598千円となり、前連結会計年度末より281,553千円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用したキャッシュ・フローは239,550千円(前連結会計年度は86,025千円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の減少額249,679千円による資金の増加があった一方、税金等調整前当期純損失242,736千円の計上及び棚卸資産の増加額353,769千円による資金の減少があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用したキャッシュ・フローは236,404千円(前連結会計年度比211,400千円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出178,218千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得したキャッシュ・フローは194,400千円(前連結会計年度は293,087千円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入475,000千円があったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.仕入実績

仕入実績については、次の通りであります。

 

品目

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

仕入高(千円)

前年同期比(%)

オリジナルバッグ等

1,621,681

118.5

合計

1,621,681

118.5

 

(注) 1 金額は、仕入価格によっております。

 

c.受注実績

当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

d.販売実績

当社グループの事業セグメントは、バッグ及び財布等の企画・販売を主とするファッションブランドビジネスを行う単一セグメントであるため、販売実績について販売の業態別に示すと次の通りであります。

 

業態

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

インターネット販売

1,903,930

89.6

店舗販売

1,762,143

124.5

その他

43,291

56.4

合計

3,709,366

102.6

 

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

㈱デジサーチアンド

アドバタイジング

1,865,491

51.6

885,573

23.9

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループ経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析、検討内容

財政状態の分析

a.資産

当連結会計年度末の資産については、総資産3,799,541千円であり、前連結会計年度末と比較して42,555千円増加しております。主な要因は、商品が353,769千円、建物及び構築物が136,350千円増加した一方、現金及び預金が281,553千円、売掛金が249,679千円減少したことであります。

b.負債

負債につきましては、負債合計は1,235,125千円であり、前連結会計年度末と比較して335,465千円増加しております。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が148,135千円、長期借入金が115,228千円増加したことであります。

c.純資産

純資産は2,564,415千円であり、前連結会計年度末と比較して292,910千円減少しております。主な要因は、利益剰余金が298,910千円減少したことであります。

 

経営成績の分析

a.売上高及び売上総利益

当連結会計年度の売上高は売上高が3,709,366千円(前連結会計年度比2.6%増)となり、売上原価1,267,912千円(同4.7%減)を計上した結果、売上総利益は2,441,454千円(同6.8%増)となりました。

b.販売費及び一般管理費及び営業損失

販売促進費893,663千円(前連結会計年度比4.4%減)、支払手数料242,266千円(同29.0%減)、販売手数料429,225千円等を計上した結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,698,268千円(同18.7%増)となり、営業損失は256,813千円(前連結会計年度は営業利益12,751千円)となりました。

c.営業外損益及び経常損失

受取保険金13,860千円等により営業外収益14,566千円(同754.0%増)を計上し、営業外費用2,844千円(同11.7%減)を計上した結果、当連結会計年度の経常損失は245,092千円(前連結会計年度は経常利益11,234千円)となりました。

d.特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損失

特別利益として助成金収入2,445千円(前連結会計年度比76.9%減)、特別損失として固定資産除却損90千円を計上し、税金等調整前当期純損失は242,736千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益14,726千円)となり、法人税等△13,949千円(前連結会計年度は法人税等36,603千円)を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は228,786千円(同945.8%増)となりました。

 

キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。

 

 

③ 資本の財源及び資金の流動性について

当社グループは、事業運営上必要な運転資金及び設備投資資金等を確保するとともに、経済環境の急激な変化等に備えた財務基盤の強化を図ることを基本方針としております。当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、業容拡大に伴う仕入、販売促進費、人件費等の運転資本の増加であり、設備投資資金の需要は、主に新規出店や店舗リニューアルによるものであります。所要資金については、内部資金を活用するとともに、必要に応じて金融機関からの調達等により賄うこととしております。なお、2023年2月に金融機関から475,000千円の借入を実行しております。

当連結会計年度末における有利子負債の残高は916,440千円、現金及び現金同等物の残高は1,834,598千円であり、ネット・キャッシュは918,158千円となっております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りでありますが、ブランド力の維持、ファッショントレンド、出店、特定取引先との関係等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、市場動向等に留意し、内部管理体制の強化、取引先との関係維持・強化、市場のニーズに合った商品の開発等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。

 

⑤ 経営戦略の現状と見通し

当社グループの経営の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。

今後の見通しにつきましては、引続き「トレンドに左右されない商品企画と、定番商品を人気商品化するノウハウ」を強みとして、O2O戦略の強化を図り、インターネット販売及び店舗販売等の継続的な成長を目指してまいります。また、キャラクターとブランドを融合させたエンタテイメントビジネスの強化に向け、積極的に先行投資を行い、中長期的に取り組んでまいります。

当連結会計年度中にオープンした新ECサイト「ATAOLAND+」における売上及び販売促進費率等は改善傾向にあるものの、旧ECサイトに係る知的財産権及び顧客情報等が旧ECサイトの運営委託先である株式会社デジサーチアンドアドバタイジングに帰属する契約となっており、また、同社が当社との契約が継続している期間中に新たに立ち上げたブランドに関して、お客様から、ECサイトや商品の形状等が当社ブランドと類似している、知らないブランドから頻繁にメルマガが配信される、両ブランドの関係性、誤って購入してしまった等の問い合わせや苦情等が多く寄せられており、お客様が両ブランドやECサイト等を誤認、混同するケースが当社の想定以上に多く発生していること等により、インターネット販売の再拡大には一定の期間及び販売促進費等の継続的な投資が必要になると考えております。また、自社ECサイトへの切り替えに伴い、ブランディング等の観点から、従来出店していた楽天等のECモールにおける展開については引続き慎重に検討する方針としております。

ILEMERブランドに関しては、新商品の投入を強化しながら販売促進費をコントロールすること等により、売上の拡大を図っていきたいと考えております。

引続き、店舗とECのOMOの強化、各種プロモーション施策の実施、新ECサイトのオープンによる業務の最適化及び効率化等により、各ブランド価値の更なる向上、売上及び利益の中長期的な拡大を図ってまいります。

 

※ OMO(Online Merges with Offline)とは、店舗とECの融合を図ることにより、顧客体験を向上させることを目的としたマーケティング手法のことをいいます。

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、新規販売チャネルの展開、店舗とECのOMOの実現、生産体制の強化、人材の確保・育成等が必要であると認識しております。