ユナイテッド&コレクティブ株式会社

ブランドなど:てけてけ
小売業飲食店グロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E32965 Japan GAAP

売上高

61.7億 円

前期

53.5億 円

前期比

115.3%

時価総額

47.4億 円

株価

1,162 (07/12)

発行済株式数

4,076,300

EPS(実績)

-22.34 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

480.2万 円

前期

465.3万 円

前期比

103.2%

平均年齢(勤続年数)

38.7歳(5.4年)

従業員数

101人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社は、一都三県を中心とした首都圏ならびに大阪府において飲食事業を行っており、鶏料理居酒屋「てけてけ」、ハンバーガーカフェ「the 3rd Burger」、うま味海鮮丼「海鮮丼新太郎」の各ブランドを店舗展開しております。

なお、当社の報告セグメントは飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(1) 当社事業の特徴「PPM戦略」

当社は、手頃な価格で“本当に美味しい料理”を多くの人々に届けるために、店内仕込みを徹底する「ISP戦略(In Store Preparation)」、高品質を担保できる商品に限定して外部委託を行い生産性を高める「PISP戦略(Productive In Store Preparation)」を行ってまいりました。

2021年より、「PPMセンター(注)」を立ち上げ、「PPM戦略(Preparation Process Management)」を推し進めております。一律のセントラルキッチン化でも、一律の店内仕込みでもなく、どの作業を店舗に残し、どの作業をセントラルキッチンに譲るのかを外食ならではの圧倒的な商品力と、食品工場に匹敵する高い生産性を理想に、それぞれの業態、それぞれの商品において、緻密な調理工程管理を行う当社の戦略です。

 

(注)PPMセンターとは

「PPM戦略」の中核を担う、当社の自社加工拠点を指します。これまでは店内仕込みと外部委託(海外・国内)を商品ごとに使い分けることにより商品力と生産性を高めてまいりましたが、新たに自社加工拠点という選択肢を得ることでより一層緻密なコストコントロールと品質の向上が可能となります。具体的には「the 3rd Burger」におけるバンズ及びパティの製造拠点とし、「the 3rd Burger」事業の成長ドライバーとして位置づけております。

 

 <商品ごとの具体例>

 ① 塩つくね/てけてけ

タイの外部委託先において、屠鳥~ミンチ~ミキシング~急速冷凍までを一連の工場ラインで加工しております。店舗では串打ち・成型を行い、じっくり時間をかけて焼き上げます。各店舗で毎日一から作っていた従来の仕込み方法に比べて、鮮度が高くジューシーで均一な品質を実現できております。

 

 ② 水炊きスープ/てけてけ

国内の外部委託先において、鶏ガラ処理~煮炊き~乳化~濃縮までを一連の工場ラインで加工しております。店舗では香りと味わいを高めるための風味付けを行い、お客様の卓上にて他の具材とともに加熱をして召し上がっていただきます。低価格かつ高品質な味わいを実現するため、外部委託先と長年研究を重ねて実現させた水炊きスープです。

 

 ③ ど根性串(ねぎま)/てけてけ

大ぶりの鶏もも肉と長葱の定番焼鳥は、店舗で毎日仕込みを行っております。外部委託に切り替えることでコストは削減できるものの、鮮度・味わい・香りといった品質が当社の基準に満たない商品については、店内仕込みを徹底し手間を惜しまず店舗でお作りします。

 

 ④  バンズ・パティ/the 3rd Burger

従来は各店舗で仕込みを行っていたthe 3rd Burger業態の根幹であるバンズ・パティをPPMセンターでの生産に切り替え、トーストやグリルといった最終工程のみ店舗で行います。製造拠点を1ヶ所に集約させることで、各店舗での日々の仕込みでは実現できない多様な原材料の配合と緻密な温度管理が可能となります。それにより、これまで以上に肉肉しくジューシーなパティや高級食パンを彷彿させるバンズなど時代の潮流に合った品質へと柔軟に改良でき、より一層バリューを感じていただける商品へと進化させてまいります。

 

 

(2) 当社の展開する主な業態とその特徴及び店舗数

2024年2月29日現在

業態

業態の特徴

店舗数

 

※画像省略しています。

高度成長期をコンセプトにした店内で、こだわりの「にんにく醤油だれ」で焼き上げる焼き鶏や、博多生まれの店主が試行錯誤の末たどり着いた、濃厚コラーゲンスープの「博多水炊き」などの鶏料理を中心とした居酒屋です。店内での仕込み・調理にこだわることで安心安全で圧倒的に美味しい料理を提供しています。

70

(2)

※画像省略しています。

 “Real Fresh, Real Burger”
焼き立てのふんわりバンズ、100%ビーフにこだわった自家製パティ、毎日仕入れるみずみずしい新鮮野菜が特徴の「毎日食べても体が喜ぶ」これまでにない第3のハンバーガーカフェです。ナチュラルテイストの店内で、フレッシュな味わいを堪能できる「都会の公園」を目指します。

※画像省略しています。

"The Ultimate UMAMI Experience"

削りたて鰹節とお出汁の『うま味海鮮丼』。海鮮丼・手巻き寿司・海鮮茶漬けと一杯で三度愉しめる、究極のうま味体験をお楽しみいただけます。

 

(注) 店舗数の()内は、FC店舗数で内書きしています。

 

当社の事業の系統図は次のとおりであります。

[事業系統図]

※画像省略しています。

 

24/05/31

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 ① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、5類感染症への位置づけ変更等によるCOVID-19の影響度合いが弱まり、人流や訪日外客数が回復するなど経済回復が進みました。一方で、ウクライナ情勢の長期化に加えてイスラエル・ハマス紛争が勃発するなど世界経済の先行き不透明感が増す中、わが国経済においても円安進行・物価高騰・実質賃金減少・異常気象など依然として先行き不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、原材料・食材・エネルギー等の仕入価格の高騰・生産年齢人口の減少・スポットワーカーの増加など、原材料費・人件費・水道光熱費といった店舗運営コストの上昇が続いており、依然として厳しい経営環境が続いております。

このような環境の下、当社におきましては、当事業年度において通期での営業黒字達成に向け、緩やかな新規出店とトップラインの回復を図りつつ、前事業年度において決議した不採算店の撤退を行い、徹底したコスト管理でCOVID-19以前よりも筋肉質な経営を実現するための取り組みを行っております。「てけてけ」業態においては、2ヶ月に1度の頻度で期間限定メニューを改廃し、オウンドメディアによる集客施策の向上に加えグルメサイト等による販促施策を強化するなど、物価高騰による影響を価格転嫁のみに依存しないよう集客施策の取り組みを行ってまいりました。「the 3rd Burger」業態においては、高価格帯の期間限定商品やセルフレジのUI設計見直し等により、客数・客単価ともに前年比を上回り堅調に推移いたしました。また、1月末には新業態「海鮮丼新太郎」を飯田橋にオープンし、オープン以降当初計画を上回る売上で好調なスタートを切りました。当事業年度は「焼鳥酒場てけてけ渋谷本店」「海鮮丼新太郎」の2店舗の新規出店を行い、10店舗を退店したことで、当事業年度末における店舗数は80店舗(前年同期比8店舗減)となりました。

以上の結果、売上高は6,168,634千円(前年同期比15.3%増)となり、売上総利益は4,674,592千円(前年同期比18.2%増)、営業利益は52,917千円(前年同期は営業損失1,086,810千円)、経常利益は38,905千円(前年同期は経常損失888,808千円)、当期純損失は91,056千円(前年同期は当期純損失1,287,953千円)となりました。

なお、当社は飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

当事業年度末の総資産は3,929,330千円となり、前事業年度末と比較して285,448千円の減少となりました。これは主に、流動資産が50,785千円増加した一方、有形固定資産が249,731千円、投資その他資産が94,747千円それぞれ減少したこと等によるものであります。

また、当事業年度末の負債総額は4,190,531千円となり、前事業年度末と比較して767,549千円の減少となりました。これは主に、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が684,673千円、資産除去債務が52,069千円それぞれ減少したこと等によるものであります。

当事業年度末の純資産は△261,201千円となり、前事業年度末と比較して482,101千円の増加となりました。これは主に、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ278,080千円増加した一方、利益剰余金が当期純損失91,056千円の計上等により80,609千円減少したこと等によるものであります。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前事業年度末と比較して49,588千円増加し、1,548,743千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度末における営業活動による資金の増加は159,905千円(前事業年度は172,216千円の減少)となりました。これは、税引前当期純損失119,030千円、減損損失130,731千円、減価償却費223,948千円の計上等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度末における投資活動による資金の増加は17,037千円(前事業年度は89,081千円の減少)となりました。これは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出92,759千円があった一方、敷金及び保証金の回収による収入133,027千円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度末における財務活動による資金の減少は127,353千円(前事業年度は475,440千円の減少)となりました。これは、長期借入金の返済による支出684,673千円が、新株予約権行使による株式の発行による収入557,319千円を上回ったことによるものです。

 

  ③ 生産、受注及び販売の状況

  a 仕入実績

当社の事業は提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、「生産実績」に代えて、「仕入実績」を記載いたします。

 

事業部門の名称

当事業年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

前年同期比(%)

居酒屋業態(千円)

1,291,962

115.9

その他業態(千円)

203,961

70.2

合計(千円)

1,495,923

106.4

 

(注) 金額は、仕入価格の金額によっております。

 

  b 受注実績

当社は、一般消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので、記載しておりません。

 

  c 販売実績

当事業年度における販売実績は次のとおりです。

 

事業部門の名称

当事業年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

前年同期比(%)

居酒屋業態(千円)

5,446,810

123.3

その他業態(千円)

721,824

77.5

合計(千円)

6,168,634

115.3

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。

なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当事業年度の売上高は、COVID-19の影響度が弱まり経済回復が進んだことで6,168,634千円となり、前年同期比15.3%と前事業年度を大きく上回る結果となりました。

売上原価については、原材料費の高騰を価格転嫁により吸収し、前年同期に比べて全社に占める居酒屋業態の売上が高くなったことで、原価率が前年同期よりも1.9%下回ったことにより売上総利益は4,674,592千円となり、前年同期比18.2%となりました。

販売費及び一般管理費においては、不採算店舗の撤退や本社の縮小移転等によるコスト削減の取り組みにより4,621,675千円となり、前年同期比▲8.2%と前事業年度を下回る結果となりました。主な費用の内訳は、給料及び手当1,871,270千円、地代家賃1,044,843千円となっております。

これらの結果、営業利益は52,917千円(前年同期は営業損失1,086,810千円)と前年同期を大きく上回る結果となり、営業黒字に転じております。

経常利益においても38,905千円(前年同期は経常損失888,808千円)と黒字に転じております。

当期純利益においては、将来の回収可能性を慎重に検討した結果、減損損失130,731千円を特別損失に計上したことにより、当期純損失91,056千円(前年同期は当期純損失1,287,953千円)となりました。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の資金需要は大きく分けて新規出店に係る有形固定資産の取得のための資金、商品仕入や人件費等の支払に係る資金であります。

これらの資金は主に自己資金及び借入金により調達しており、今後も同様の方針で賄う予定であります。また、現状資金が不足するような状況ではございませんが、事業計画に基づく新規出店による資金需要、経済環境等を熟慮した上で調達手段や調達規模を都度判断して参ります。

なお、キャッシュ・フローの状況についての分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。