岐セン株式会社

上場廃止 (2004/03/01) 上場廃止基準に該当 繊維製品繊維

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E00598 Japan GAAP

売上高

59.7億 円

前期

57.6億 円

前期比

103.6%

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社2社、関連会社2社、その他の関係会社1社で構成され、織物の染色加工とその関連業務と発電事業を行っている。

 当社グループの事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりである。

 染色整理関連事業については、当社が織物の染色加工を主な業務とし、株式会社ギフパッキングは、当社及び得意先の加工品の仕立て、製品保管業務及び包装荷造梱包業務を行っている。その他の関係会社の東レ株式会社は合成繊維及びその他の繊維並びに原料の製造販売を行っており、当社は同社から染色加工を受託している。

 発電事業については、株式会社岐阜バイオマスパワーが木質バイオマスを利用した発電事業を主な業務とし、その木質バイオマス燃料の製造、販売を株式会社バイオマスエナジー東海が行っている。

 事業の系統図は、次のとおりである。

※画像省略しています。

 

 

25/06/24

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、円安による物価高の影響が一部消費を抑制する状況にもかかわらず、約30年ぶりの高水準な賃上げの浸透とインバウンド需要の拡大により、回復基調を維持した。一方で中東及びウクライナ情勢の長期化に伴う、原燃料価格の高騰や、年明け以降は米国の保護主義的政策も加わり、先行きは依然として不透明な状況が続いている。

 繊維業界においては、百貨店を中心とした衣料販売が回復基調にあるものの、原燃料の高止まりにより生産コストが上昇している。加えて、国内のファッション衣料では、国内生産リスクを回避策として中国安価品への転換が進むなど業界を取り巻く環境は、一段と予断を許さない状況が続いている。

 このような状況のもと、当社グループは、染色整理関連事業において「第3次中期経営計画」の初年度として、継続的な黒字化の基盤確立を目標に掲げ、不採算品の縮小・撤退を進めるとともに、コスト上昇分の適正な価格転嫁を図る為に、適正加工料金設定と値上交渉を進めてきた。また、自助努力としては3S・省エネプロジェクトを継続すると共に工程改善などを図り、費用削減の取組みを強化してきた。成約に繋げる商品開発においては、当社グループの強みである開発力を活かして、タイムリーな開発と「サステナビリティ」をキーワードにした商品(ecomoⓇ)の提案を強化してきた。この取組みを通じてSDGs活動も積極的に推進している。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりである。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前年同期比551百万円減少し、8,727百万円となった。

 当連結会計年度末の負債合計は、前年同期比151百万円減少し、5,843百万円となった。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期比400百万円減少し、2,884百万円となった。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高5,965百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益102百万円(前年同期比61.0%減)、経常利益123百万円(前年同期比52.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失201百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益194百万円)となった。

 セグメントごとの経営成績は次のとおりである。

 

染色整理関連事業

 染色整理関連事業においては、ファッション関係は、前半ニット及び起毛商品撤退に伴う補完策が苦戦し、さらに後半は得意とする春夏商品が国内生産リスク回避策として中国転換が加速し低迷した。その中でもナイロン素材の「バゼロ」商品と欧米輸出が業績を牽引した。ユニフォーム関係は、企業別注品、官需品、難燃商品が好調に推移した。中東民族衣装関係は、円安効果と新規商品の受注増により堅調な成長を見せた。一方、人工皮革関係は、年間を通じて低調だった。結果、売上高は前年同期比13百万円減(0.4%減)の2,957百万円となった。テキスタイル販売事業においては、前半は中国向け定番品の受注が停滞し苦戦したが、後半はナイロン素材「バゼロ」商品の受注増と製品在庫販売の強化により挽回を図った。結果、売上高は前年同期比94百万円減(17.7%減)の439百万円となった。また、木材突き板染色加工においては、前期にスポット受注したドアトリムの減少により、売上高は前年同期比48百万円減(30.5%減)の111百万円となった。ステープル加工事業では、売上高は前年同期比2百万円減(3.4%減)の76百万円となった。以上の結果、売上高は前年同期比160百万円減(4.3%減)の3,595百万円となり、セグメント利益は94百万円減(65.0%減)の50百万円となった。

 

発電事業

 発電事業においては、燃料調達が堅調に進んだこともあり、発電事業の売上高が前年同期比366百万円増(18.3%増)の2,370百万円となったが、11月末以降の1号機稼働停止によりセグメント利益は前年同期比67百万円減(56.4%減)の51百万円となった。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動において709百万円の資金を得て、投資活動において154百万円の資金を使用し、財務活動において600百万円の資金を使用した結果、968百万円となった。

 

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動による資金収支は709百万円(前連結会計年度693百万円)となった。これは主に、税金等調整前当期純損失が381百万円、営業債務の減少128百万円があったものの、減価償却費が496百万円、復旧費用引当金の増加で491百万円、営業債権の減少246百万円があったことによるものである。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動による資金収支は△154百万円(前連結会計年度△109百万円)となった。これは主に、投資有価証券の取得で300百万円、有形固定資産の取得で151百万円の支出があった一方、投資有価証券の償還による収入が300百万円あったことによるものである。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動による資金収支は△600百万円(前連結会計年度△470百万円)となった。これは主に、長期借入金の約定返済が619百万円あったことによるものである。

 

 なお、中東及びウクライナ情勢の長期化に伴う、原燃料価格の高騰は物価高騰による消費減速が懸念され、米国のトランプ政権の関税政策が日本を含めた世界経済に負の影響を及ぼす可能性があり、先行きが不透明なことから、当社グループの業績や経営状態に悪影響を及ぼす可能性に備え、経営の安定化を図るべく手元流動性を厚く保持することを当面の方針としている。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、染色整理関連事業(織物・編物・不織布の染色加工と付帯業務及び木材突き板染色加工)と発電事業を営んでいる。

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

染色整理

関連事業

織物の染色加工

2,621,984

106.1

編物の染色加工

18,092

10.8

不織布の染色加工

212,143

94.1

木材突き板染色加工

111,666

69.5

その他

76,527

96.6

3,040,414

97.9

発電事業

売電収入

2,370,010

118.3

合計

5,410,424

105.9

(注) 金額は販売価格によっている。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

染色整理

関連事業

織物の染色加工

2,716,063

102.8

381,543

97.1

編物の染色加工

11,664

12.2

2,805

30.8

不織布の染色加工

204,293

88.0

9,030

53.5

テキスタイル販売

439,603

82.3

木材突き板染色加工

111,666

69.5

その他

86,878

96.1

3,570,170

95.1

393,378

93.8

発電事業

売電収入

2,370,010

118.3

合計

5,940,180

103.2

393,378

93.8

 

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

染色整理

関連事業

織物の染色加工

2,727,644

105.8

編物の染色加工

17,965

10.7

不織布の染色加工

212,143

94.1

テキスタイル販売

439,603

82.3

木材突き板染色加工

111,666

69.5

その他

86,878

96.1

3,595,902

95.7

発電事業

売電収入

2,370,010

118.3

合計

5,965,912

103.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去している。

2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

中部電力パワーグリッド株式会社

1,964,810

34.1

2,362,006

39.6

東レ株式会社

1,091,385

19.0

1,019,605

17.1

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、経営陣は過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となる。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。

 とくに、以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えている。

 なお、物価高騰による消費減速が懸念されるが所得環境の改善や賃金上昇が消費を押し上げる要因となり、緩やかに回復基調で進むと予測している。また、政府の経済対策である「103万円の壁」の引上げやエネルギー補助も消費喚起になると予想している。一方、最大の懸念事項は、米国のトランプ政権の関税政策が日本を含めた世界経済に負の影響を及ぼす可能性があり、先行きは依然不透明な状況が続くと予想される。また、発電事業において、1号機のタービン事故の復旧が遅れるリスク、燃料の品質・価格・数量を含めた安定供給が十分にされないリスクも懸念され、先行き不透明なことから、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もあるが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っている。

1)固定資産減損

 当社グループは、多くの固定資産を保有しており、事業計画や市場環境の変化により前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性がある。

2)繰延税金資産の回収可能性

 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際し、将来の課税所得やタックスプランニングを合理的に見積もっている。将来課税所得の見積り額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額または減額される可能性がある。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態の分析

(資産合計)

 当連結会計年度末の総資産は、前年同期比551百万円減少し、8,727百万円となった。

 流動資産は、前年同期比213百万円減少し、2,620百万円となった。これは主に、有価証券で85百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が246百万円減少したことによるものである。

 固定資産は、前年同期比337百万円減少し、6,107百万円となった。これは主に、投資有価証券が72百万円、有形固定資産が261百万円それぞれ減少したことによるものである。

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は、前年同期比151百万円減少し、5,843百万円となった。

 これは主に、復旧費用引当金が491百万円、未払金(設備未払金を含む)が107百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が96百万円、長期借入金(1年内を含む)が269百万円、リース債務(1年内を含む)が296百万円減少したことによるものである。

(純資産合計)

 当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期比400百万円減少し、2,884百万円となった。

 これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失が201百万円となったことによるものである。

 

2)経営成績の分析

(売上高及び営業利益)

 当連結会計年度における売上高は、前年同期比206百万円増加し、5,965百万円となった。セグメント別売上高については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載している。

 売上原価は、染色整理関連事業の主力の染色加工事業の不採算品の撤退及び価格転嫁による損益改善に加えて、国のエネルギー補助金による費用減少や省エネ・工程改善が寄与し費用削減が進んだものの、発電事業において、燃料調達が堅調に推移したが、燃料価格の高騰及び灰処理費の増加により、前年同期比369百万円増加の5,410百万円となった。

 販売費及び一般管理費は、前年同期比1百万円減少し、452百万円となった。

 その結果、営業利益は前年同期比161百万円減少し、102百万円となった。

(経常利益)

 経常利益は、受取利息で12百万円、持分法による投資利益で10百万円の増加があったものの、営業利益の減少により、前年同期比136百万円減少し、123百万円となった。

(親会社株主に帰属する当期純損失)

 親会社株主に帰属する当期純損失は、経常利益の減少に加え、特別利益では、受取保険金23百万円計上があったものの、特別損失では、岐阜バイオマスパワーの1号機タービン事故の設備復旧費用を521百万円計上したことにより、201百万円(前年同期 親会社株主に帰属する当期純利益194百万円)となった。

 

3)キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。

 当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりである。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、これらの状況を踏まえて、当社グループが業界において強固な地位を占める合繊複合織物の染色整理関連事業に特化し、付加価値商品をタイムリーに提供できる体制を構築するとともに、将来の事業の一角を担うため、テキスタイル販売部での海外事業等を含む自販での事業展開、関連事業部での木材突き板染色の自工メーカー等への品質・量産体制の確立及び新規ステープル加工事業の安定操業を図り、また、子会社である株式会社岐阜バイオマスパワー及び関連会社である株式会社バイオマスエナジー東海の安定操業、安定販売を図っていく。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、染料、薬品等の原材料のほか、製造費、一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものである。資金調達については、自己資金又は金融機関からの借入により資金調達を行い、資金の安定化を図っている。

 今後の設備投資計画等については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりである。

 

d.目標とする経営指標の達成状況等

 当社グループは、経営基盤を確かなものとするため、事業活動の成果である連結売上高経常利益率を重要な指標として認識している。この指標を重要な指標と位置づけ、安定した収益確保が出来る経営基盤づくりを進め、企業価値を高めるための経営を行っている。

 なお、当連結会計年度の連結売上高経常利益率は2.1%(前連結会計年度4.5%)となっている。

 

e.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しているとおりである。