E40674 Japan GAAP
前期
99.4億 円
前期比
98.9%
株価
686 (01/29)
発行済株式数
10,000,000
EPS(実績)
57.85 円
PER(実績)
11.86 倍
平均年齢(勤続年数)
36.5歳(4.0年)
従業員数
76人
(1)事業の特徴
当社は、消費者目線を第一として日用品としてのタオルの使い心地にこだわり続けており、「悩んだらこのタオルを買えば間違いない」というタオルのグローバル・スタンダードを創ることをビジョンに掲げております。小売店やキャラクターIP事業者へのタオル製品の企画・販売及びECサイト・Amazon内における自社ブランド「タオル研究所」を軸に、「タオル製品等の企画、製造及び販売」の単一セグメントで事業を展開しているファブレスメーカーです。
当社が事業領域としているタオル業界は、ギフト需要やイベント需要を除く生活需要領域です。当社の主な販売先は、CVS(コンビニエンスストア)、IP事業者(玩具メーカー)、EC事業者、DS(ディスカウントストア)、HC(ホームセンター)、GMS(総合スーパー)、DgS(ドラッグストア)等です。
当社は幅広いターゲット層に対し、ニーズに基づいた日用品タオルを生産する「ODM生産」(ODMは「Original Design Manufacturing」の略であり、委託側からの要望に基づいて製品の設計から製造までを一貫して行うこと)、IP企業と連携し高品質なキャラクタータオルを提供する「キャラクターIP製品」、自社ブランドを展開するB2Cビジネス「EC販売」の3分野に注力をしております。
とりわけ、EC販売において「タオル研究所」ブランドのタオルは、Amazonのタオル売れ筋ランキングで第一位から第三位(注)を占めており、多くの消費者に支持されております。「タオル研究所」では当社が独自に企画・開発したタオルを取り扱っており、そこで得た販売動向や消費者からの声などの情報を利用して、当社の各販売チャネルの製品開発にも反映させることで強みを発揮しております。
当社の特徴は大きく2点あります。1点目はファブレスモデルを採用している点です。当社は自社工場をもたず、主に海外の協力工場に製造委託をしております。製品の設計や製造工程の開発に関しては当社が担っており、詳細にわたって協力工場に指示をすることで品質を保証しつつ大量生産を可能としております。2点目はファブレスモデルを活かしつつ、研究・開発から、企画、製造委託、販売までの商流を一気通貫でマネジメントしている点です。これにより消費者のニーズを踏まえた機動的な生産に対応できる体制を整えております。
(注)2025年2月28日時点 出典:Amazonマーケットプレイス
https://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/kitchen/268267011
当社製品の商流における各工程の特徴については以下のとおりであります。
1.研究・開発
当社は、R&Dにも注力するタオルメーカーであり、従来の枠にとらわれない製造方法や素材、設計等新たな開発を実施しております。また、タオルの使い心地の数値化や、使いやすいタオルを科学的に実証、試作、検証することで開発力を高めております。タオルに関する特許取得にも注力しており、自社のみでの研究・開発にとどまらず、大学との共同研究、大手メーカーとの共同開発など、タオル専門の研究員が中心となって、素材・製法の両面から様々な開発・特許取得を進めております。高い技術力はタオルの製造・製法に関する特許取得にも結び付いており、2025年4月30日時点で18件の特許を保有しております。
2.企画
日本を代表する大手小売企業とのPB商品開発で培った企画ノウハウが社内に蓄積されており、数多くの製品の販売実績を背景とした製品企画が可能となっております。単発のアイデア製品に依存するのではなく、過去の販売データやベーシックながらも、長期的な大量販売が期待できる分野の企画力を強みとしております。
3.製造委託
タオル製造は装置産業であり、製造工程において大型の機械(装置)を保有する工場が必要です。当社は自社工場をもたない代わりに、紡績・製織・加工・裁断・染色といった、糸から製品までのタオル製造の全工程を一貫して対応可能な装置を有する大規模工場へ委託しております。それにより、各製造工程を横断して製品開発を行うことで、顧客ニーズに対応した製品を製造できるようになります。また、高い生産効率からくるコスト競争力を持ち合わせている点も当社の強みであると考えております。また、当社は複数の大規模工場とのコネクションがあることから、製造するタオルに応じた工場を選定することで費用・製造時間両面での効率的な生産を可能にしております。
タオル製造においては、主原料である綿花の栽培や、製品染色等の工程で大量の工業排水が生じることなど、環境負荷が高く、工場はそれに対応するためのリソースが必要となります。当社は、自社工場を持たず、先に述べた大規模工場を製造委託先として複数起用することで、小規模な組織でありながら大規模な製造・販売までのバリューチェーンを手掛けることが可能となっております。委託先の選定にあたっては、工場基本情報、生産管理状況、品質管理状況、品質実績の4つの観点で評価をしております。これらの選定の際の基準に加えて、定期的な往査により工場を評価・教育する体制としております。さらに、複数の協力会社の設備を活用した製造が可能であることは、当社のタオル製造におけるイノベーションを促進し、当社の技術力向上に寄与しております。
4.販売
当社では、営業販売と購買を一体の組織としており、営業担当者が顧客の企画段階からコミュニケーションを重ねつつ、製造委託先ともスペックやコストを交渉し販売・仕入両面を一貫して担当しております。このような体制は営業の迅速さはもちろんのこと、顧客に対して製品詳細や過去データに基づいてより効果的な提案ができることにも繋がっております。また、当社では、過去の様々なODM製品の実績データを下に、価格×スペック×デザインのバランスを最適化するノウハウを社内システム化(IOPMS(注))しており、営業担当者が顧客の要望に応じた製品とその最適な価格を提案することが可能です。
(注)IOPMSは「Izawa Original Production Management System」の略称です。製品の設計図作成から顧客への納品まで、業界唯一のシステム化された管理体制を構築しており、従来のタオル製造を超えるクオリティーと、高いコストパフォーマンスを提供しております。
(2)製・商品及びサービスの特徴
1.ODM生産
当社の顧客であるCVS(コンビニエンスストア)、EC事業者、DS(ディスカウントストア)、HC(ホームセンター)、GMS(総合スーパー)、DgS(ドラッグストア)等において、日用品として購入しやすい価格のベーシックなタオルから、当社技術を生かした高価格設定のタオルまで、幅広いプロダクトを展開しております。価格ごとにマーケットが分けられているタオルマーケットですが、より多くの顧客層をターゲットに幅広いプロダクトを扱っていることが特徴です。
2.キャラクターIP製品
当社の顧客である大手玩具メーカー向けに、キャラクター柄を配したタオル製品や雑貨を供給しております。キャラクター製品は、その表現や配色等に関して著作権保有者及び販売元等のチェック体制が必要となりますが、当社のナレッジを活用しつつ管理体制を構築しており、ニーズに対して的確な製品を製造供給しております。キャラクター製品はプリント等の技術力を要する中で、当社の技術力の強みを活かしたプロダクトであると考えております。
3.EC販売
ECサイト・Amazonで自社ブランド「タオル研究所」のタオル製品を販売しております。Amazonにおけるフェイスタオル及びバスタオルの国内売上シェアは順調に拡大しており、消費者からの口コミも多く高い評価をいただいております。現在、機能・サイズ等の異なるバラエティに富んだラインアップを展開しており、今後もシリーズを追加することとしております。また、ECサイト・Amazonでは、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社、株式会社サンリオといった大手キャラクターライセンサーとのライセンス契約を締結し、「タオル研究所」ブランドとキャラクターのコラボ製品も展開しております。
以上の製品群の売上高比率は2025年2月期において、ODM生産が56.6%、キャラクターIP製品が26.5%、EC販売が16.9%となっております。
・事業系統図
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第4期事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
(資産の部)
当事業年度末における資産合計は8,380,076千円(前年同期比7.8%減)となり、前事業年度末と比べて709,153千円減少しました。
流動資産は4,194,779千円(前年同期比7.1%減)となり、前事業年度末と比べて321,125千円減少しました。これは主に現金及び預金が208,254千円、売上債権が196,844千円それぞれ減少したことによるものであります。
固定資産は4,185,297千円(前年同期比8.5%減)となり、前事業年度末と比べて388,028千円減少しました。これは主にのれんが201,539千円、繰延税金資産が29,239千円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は4,497,805千円(前年同期比12.4%減)となり、前事業年度末と比べて635,371千円減少しました。
流動負債は1,432,805千円(前年同期22.1%減)となり、前事業年度末と比べて405,371千円減少しました。これは主に未払法人税等が326,012千円減少したことによるものであります。
固定負債は3,065,000千円(前年同期比7.0%減)となり、前事業年度末と比べて230,000千円減少しました。これは主に借入金を返済したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産合計は3,882,271千円(前年同期比1.9%減)となり、前事業年度末と比べて73,781千円減少しました。これは当期純利益の計上による利益剰余金の増加578,533千円、配当金の支払による利益剰余金の減少652,304千円によるものであります。
第4期事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
当事業年度におけるわが国経済は、物価高による個人消費への影響はあったものの、雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあり経済活動は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続など、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、アメリカの今後の政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響には十分注意する必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。国内のタオル及びタオル製品の小売市場規模について、2021年度は約1,560億円、2022年度は約1,580億円、2023年度は約1,588億円(注1)であり、今後も市場規模は1,600億円前後で緩やかに推移すると予想しております。また大手小売業者の開発するPB商品が拡大傾向にあり、PB商品の開発は、価格面だけではなく競合他社との差別化など、価格以外の独自性を実現する手段となる点はタオル製品も同様と考えております。またEC市場についても、新型コロナウイルス禍を経て、普段使いの商品のまとめ買い需要及び実店舗購入より利便性が高いことなどから拡大しております。このような状況のもと、当社は営業活動からの商品ニーズ発掘や店舗調査等のマーケット情報収集、産学連携による共同研究、糸の織り方や薬剤の選定・工夫をした新製法の開発、ECサイト内での新製品販売への取組み等、研究開発や売上の拡大に努めてまいりました。また中国経済の懸念や地政学リスクへの対応として生産拠点の分散を図るために、中国中心の生産から、インドやベトナムでの生産体制の構築にも努めております。この結果、新規取引先の売上伸長はありましたが、EC販売における一時的な要因による在庫滞留に伴う落ち込みや、当初計画に織り込んでいた案件の一部失注や翌期へのずれ込み等が発生した影響もあり、当期の売上高は9,825,360千円(前年同期比1.1%減)となりました。また、円安の進行、人件費や運送費単価の上昇等の影響により、営業利益は638,137千円(前年同期比34.2%減)、為替差益の減少により経常利益は980,080千円(前年同期比44.7%減)、当期純利益は578,533千円(前年同期比47.6%減)、のれん償却前当期純利益(当期純利益+のれん償却額)は780,073千円(前年同期比40.2%減)となりました。
(注)1.株式会社矢野経済研究所「繊維白書2025」
③ キャッシュ・フローの状況
第4期事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,676,593千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は643,784千円(前年同期は1,422,418千円の収入)となりました。
これは主に税引前当期純利益980,080千円、のれん償却額201,539千円、為替予約(資産)の減少211,648千円により資金が増加した一方で、法人税等の支払額698,311千円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は4,132千円(前年同期は52,656千円の収入)となりました。
これは有形固定資産の取得による支出4,132千円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は884,304千円(前年同期は271,254千円の支出)となりました。
これは主に配当金の支払額652,304千円、長期借入金の返済による支出230,000千円により資金が減少したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社は、生産活動を行っていないため、生産実績に関する記載はしておりません。
当事業年度における受注実績は、次のとおりであります。なお、当社の報告セグメントは「タオル製品等の企画、製造及び販売」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社の報告セグメントは「タオル製品等の企画、製造及び販売」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。なお、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
第4期事業年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
(財政状態)
財政状態については、前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
(経営成績)
(売上高)
当事業年度における売上高は9,825,360千円(前年同期比1.1%減)となりました。これは主に、新規取引先への販売拡大があった一方で、主要顧客に対する売上高が減少したことによるものであります。
また、各事業区分別の売上高は、ODM生産が5,557,558千円、キャラクターIP製品が2,604,893千円、EC販売が1,662,908千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は7,791,047千円(前年同期比1.8%増)となりました。これは主に、円安の影響によるものであります。
この結果、当事業年度の売上総利益は2,034,312千円(前年同期比11.1%減)となりました。売上総利益率は2.3ポイント減少し、20.7%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は1,396,175千円(前年同期比5.8%増)となりました。これは主に、人員増加による役員報酬及び給与手当が53,033千円増加したことによるものであります。
この結果、当事業年度の営業利益は638,137千円(前年同期比34.2%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度における営業外収益は374,798千円(前年同期比57.3%減)となりました。営業外収益の主な内訳は、為替差益367,048千円であります。また、営業外費用は32,855千円(前年同期比55.9%減)となりました。営業外費用の主な内訳は支払利息27,193千円であります。
この結果、経常利益は980,080千円(前年同期比44.7%減)となりました。
(特別利益、特別損失、当期純利益)
当事業年度における特別利益、特別損失は発生しておりません。法人税等合計を401,546千円計上しております。
この結果、当期純利益は578,533千円(前年同期比47.6%減)、のれん償却前当期純利益(当期純利益+のれん償却額)は780,073千円(前年同期比40.2%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性について、当社の資金需要の主なものは運転資金、法人税等の支払、借入金の返済等であり、その資金の源泉としては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入により、必要とする資金を調達することとしております。また、不測の事態に備えて、金融機関と当座貸越契約を締結し、必要な資金を適時に確保する体制を整えております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。当社の財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(のれんの減損)
当社は、のれんについて、その効果の発現する期間にわたって均等償却しております。また、その資産性について対象会社の過去の業績や事業計画を基に検討しており、将来において当初想定していた収益が見込めなくなった場合は、のれんの帳簿価格を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の当社の経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、のれん償却前当期純利益を重視しており、中期的な事業拡大と収益率の向上により企業価値の向上と株主価値の向上を図ってまいります。