売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E27655 Japan GAAP

売上高

387.9億 円

前期

365.2億 円

前期比

106.2%

時価総額

270.2億 円

株価

1,131 (07/12)

発行済株式数

23,890,800

EPS(実績)

7.41 円

PER(実績)

152.72 倍

平均給与

674.3万 円

前期

648.2万 円

前期比

104.0%

平均年齢(勤続年数)

43.2歳(3.4年)

従業員数

76人(連結:1,870人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、純粋持株会社である当社、連結子会社23社、非連結子会社1社、持分法適用会社1社(2024年3月31日現在)で構成されております。当社では、「SAVE the DIGITAL WORLD」という企業ミッションのもと、エンタープライズ事業及びエンターテインメント事業を展開することで、顧客企業におけるソフトウェア開発の品質向上を総合的に支援しております。

なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

当社及び当社の関係会社の事業における当社及び当社関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。

 

(1) エンタープライズ事業

当セグメントでは、主に、Webシステムや業務システム等のエンタープライズ向けシステムを対象に以下のサービスを提供しております。

① QAソリューション

主に、エンタープライズシステムの不具合を検出するシステムテスト、セキュリティテスト、ERPの導入支援等のサービスを提供しております。

(主な関係会社)

株式会社AGEST

 

LOGIGEAR CORPORATION

 

AGEST Vietnam Co., Ltd.

 

MK Partners, Inc.

 

TPP SOFTWARE COMPANY LIMITED

 

DEVELOPING WORLD SYSTEMS LIMITED

 

株式会社CEGB

 

株式会社GPC

 

 

 

② ITサービス及びその他

主に、エンジニア派遣、セキュリティ監視、システムの保守・運用支援等のサービスを提供しております。

(主な関係会社)

株式会社AGEST

 

株式会社アイデンティティー

 

 

(2) エンターテインメント事業

主に、コンソールゲーム、モバイルゲーム等のエンターテインメント向けコンテンツを対象に、以下のサービスを提供しております。

① 国内デバッグ

主に、コンソールゲーム、モバイルゲーム等を対象に、ソフトウェアの不具合をユーザー目線で検出し顧客企業に報告するサービスを提供しております。

(主な関係会社)

株式会社デジタルハーツ

 

 

② グローバル及びその他

ゲームタイトルを海外展開する際に必要な翻訳・LQAやマーケティング支援等を行うグローバルサービスのほか、ゲームの受託開発・2D/3Dグラフィック制作を行うクリエイティブサービス、総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」の運営等を行うメディアサービス等を提供しております。

(主な関係会社)

株式会社デジタルハーツ

 

Aetas株式会社

 

株式会社フレイムハーツ

 

DIGITAL HEARTS USA Inc.

 

DIGITAL HEARTS (Shanghai) Co., Ltd.

 

Digital Hearts Linguitronics Taiwan Co., Ltd.

 

DIGITAL HEARTS Seoul Co., Ltd.

 

DIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited

 

DIGITAL HEARTS CROSS Shanghai Co., Ltd.

 

株式会社デジタルハーツクロスTokyo

 

DH & Luminous Media International Corporation

 

 

 

[事業系統図]

当社グループの事業の系統図は、以下のとおりであります。

 

※画像省略しています。
24/06/28

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 

 

2023年3月期(千円)

2024年3月期(千円)

増減率(%)

売上高

36,517,693

38,790,197

6.2

営業利益

3,000,669

2,039,705

△32.0

経常利益

3,152,548

2,059,115

△34.7

親会社株主に帰属する当期純利益

799,550

176,927

△77.9

 

 

 当社では現在、需要が急増するエンタープライズ事業の成長スピードの加速及び祖業であるエンターテインメント事業の安定成長フェーズから成長軌道への転換に注力しております。
 当連結会計年度の売上高は、エンターテインメント事業が前期好調だった国内デバッグの反動等により減収となるも、エンタープライズ事業がM&Aの効果もあり2桁成長を継続したことにより、38,790,197千円(前期比6.2%増)と増収を達成いたしました。一方、利益面では、エンターテインメント事業の減収の影響やエンタープライズ事業に属する海外子会社における収益性の低下、さらにはエンタープライズ事業の中核子会社である株式会社AGEST(以下、「AGEST」)の株式分配型スピンオフ及び上場(以下、「スピンオフ上場」)の準備開始に伴う費用の増加等により、営業利益は2,039,705千円(前期比32.0%減)、経常利益は2,059,115千円(前期比34.7%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社ののれんの減損損失を特別損失として計上したこと等により、176,927千円(前期比77.9%減)となりました。

 資産合計については、前連結会計年度末と比較して1,521,460千円増加し、21,103,096千円となりました。これは、流動資産が997,790千円増加するとともに、固定資産も、子会社ののれんの減少の影響を受けつつも、523,670千円増加したことによるものです。負債合計は、前連結会計年度末と比較して2,143,619千円増加し、12,250,734千円となりました。これは、短期借入金の増加等により流動負債が2,095,429千円増加したことによるものです。純資産合計は、資本剰余金をはじめとする株主資本の減少の影響により、前連結会計年度末と比較して622,158千円減少し、8,852,361千円となりました。

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

 

 

2023年3月期(千円)

2024年3月期(千円)

増減率(%)

売上高

36,517,693

38,790,197

6.2

エンタープライズ事業

16,840,460

19,714,830

17.1

エンターテインメント事業

19,815,786

19,180,801

△3.2

調整額

△138,553

△105,433

営業利益

3,000,669

2,039,705

△32.0

エンタープライズ事業

639,306

423,766

△33.7

エンターテインメント事業

4,214,393

3,325,129

△21.1

調整額

△1,853,030

△1,709,190

 

なお、各セグメントの売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益は営業利益としております。

 

a エンタープライズ事業

当セグメントでは、主に、エンタープライズシステムの不具合を検出するシステムテスト、セキュリティテスト、ERPの導入支援等を行うQAソリューションのほか、エンジニア派遣、システムの保守・運用支援等を行うITサービス及びその他のサービスを提供しております。
 当連結会計年度においては、中核子会社であるAGESTを中心に、“テック”ブランドを活かしたエンジニアの採用活動を継続するとともに積極的な営業活動に注力することで、増加する需要を確実に獲得いたしました。また、開発の最終工程におけるテストの実施だけではなく、開発の上流工程から品質を支える“シフトレフト”に対応した“QA for Development”をはじめとする高付加価値型ソリューションの確立に努めるとともに、AIを活用した独自のツールやソリューションの開発に注力することで、競争力の向上を図ってまいりました。

さらに、欧米事業の成長戦略の見直しや、ベトナム子会社のAGESTブランドへの統一等をはじめとするベトナムリソースの日本活用本格化等、当期上期を中心に収益性が低下していた海外事業の再建に努めてまいりました。また、2025年内でのスピンオフ上場に向け、AGEST独自の本社機能の構築やグループ組織再編の実施、社外取締役・社外監査役の選任をはじめとする上場企業としてのガバナンス体制の構築等の準備を着実に進めてまいりました。
 以上の結果、当連結会計年度のエンタープライズ事業の売上高は、M&Aの効果もあり、19,714,830千円(前期比17.1%増)と増収を達成いたしました。一方、セグメント利益は、海外子会社における収益性の低下や、グループ間における人材の再配置の影響を含めたスピンオフ上場準備関連費用の増加等により、423,766千円(前期比33.7%減)となりました。

 

b エンターテインメント事業

当セグメントでは、主に、コンソールゲームやモバイルゲーム等の不具合を検出する国内デバッグサービスのほか、ゲームの翻訳・LQA(Linguistic Quality Assurance)、ゲーム開発支援、マーケティング支援等を行うグローバル及びその他のサービスを提供しております。
 当連結会計年度の国内デバッグサービスでは、前期上期を中心に好調だったコンソールゲーム向けデバッグの反動があるなか、顧客企業における最適なQCD(Quality/ Cost/ Delivery)を実現する独自の品質管理メソッドであるDHQ(Digital Hearts Quality)を推進しサービスの付加価値向上に努めることで、圧倒的シェアの維持・拡大に努めてまいりました。また、物価高騰等を背景にテスターの時給を従来以上に引き上げるとともに、デバッグに関する専門的な知見・技術力を有する人材を執行役員と同等に処遇する新たな人事制度の導入を決定するなど、優秀な人材の確保及び従業員のモチベーション向上に努めてまいりました。
 一方、グローバル及びその他のサービスでは、依然として中国ゲーム市場の先行きに不透明さが残るなか、アライアンスの積極活用により、欧米事業の本格化や音声収録等のソリューション拡充を推進することで、新規案件を着実に獲得いたしました。また、AI自動翻訳に強みを持つ株式会社ロゼッタとエンターテインメントコンテンツ向けAI翻訳エンジンの共同開発を開始するとともに、JetSynthesys Private Limitedとインドにおけるデバッグの合弁会社を設立するなど、さらなる成長に向けた新たな挑戦を推進いたしました。
 以上の結果、当連結会計年度のエンターテインメント事業の売上高は、前期好調だった国内デバッグの反動
減の影響が大きく、19,180,801千円(前期比3.2%減)、セグメント利益は、3,325,129千円(前期比21.1%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、6,858,575千円となり、前連結会計年度末における資金6,456,803千円に対し、401,771千円の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,759,092千円の収入(前連結会計年度は2,850,927千円の収入)となりました。

これは、主として、法人税等の支払額1,042,594千円等の資金減少項目に対し、税金等調整前当期純利益854,823千円、減価償却費521,605千円、減損損失1,069,446千円、のれん償却額516,620千円等の資金増加項目が上回ったこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は2,369,234千円の支出(前連結会計年度は1,903,485千円の支出)となりました。

これは、主として投資有価証券の取得による支出1,271,935千円、有形固定資産の取得による支出617,470千円、無形固定資産の取得による支出194,795千円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は934,080千円の収入(前連結会計年度は141,472千円の収入)となりました。

これは、主として短期借入金による収入1,988,322千円、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出564,605千円、配当金の支払額466,568千円等によるものです。

 

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績

事業の特性上、該当事項はありません。

 

(b)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

エンターテインメント事業

クリエイティブ

1,311,972

105.8

193,628

39.9

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.当社グループの「エンタープライズ事業」及び「エンターテインメント事業」に含まれるクリエイティブ以外の事業は、受注から役務提供までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しています。

 

(c)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

 区分

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

金額(千円)

対前期増減率(%)

エンタープライズ事業

19,714,830

17.1

エンターテインメント事業

19,180,801

△3.2

調整額

△105,433

合計

38,790,197

6.2

 

(注) 調整額は、セグメント間の内部取引に係る消去額であります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本項に記載した将来事象に関する予測・見通し等は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、それらには不確実性が内在し将来の結果とは大きく異なる可能性があります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討結果につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については「3 事業等のリスク」に記載しております。

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては次のとおりであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成にあたりましては、部分的に資産・負債、収益・費用の数値に影響を与えるような見積り等の介在が不可避となりますが、当社グループの経営陣は過去の実績や提出日現在の状況等を勘案し、会計基準の許容する範囲内かつ合理的にそれらの判断を行っております。

なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。