売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E27655 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

 

2025年3月
中間期
(千円)

2026年3月
中間期
(千円)

増減率
(%)

売上高

19,906,168

19,112,058

△4.0

営業利益

825,782

1,438,572

74.2

経常利益

809,327

1,422,189

75.7

親会社株主に帰属する中間純利益

455,095

757,678

66.5

 

 

当社は、エンターテインメントコンテンツ向けにサービスを提供するDHグループ事業及びエンタープライズシステム向けにサービスを提供するAGESTグループ事業の2つの事業を展開しております。この2つの事業は、それぞれ全く異なるビジネスモデルや専門性を有していることから、当社では現在、両事業の成長ポテンシャルを最大化することを目的に、AGESTグループ事業の中核子会社である株式会社AGESTの株式分配型スピンオフ及び上場を目指しており、その実現に向けた準備を着実に行うとともに、両事業それぞれ専門性に特化した独自の成長戦略を推進しております。

DHグループ事業においては、不具合のない高品質なゲームタイトルを、多様なデバイス、様々な国・地域で同時発売するために必要なデバッグやローカライズに対するニーズが増加しております。そのため当社では、創業事業であるデバッグにおいて、独自の品質メソッドである“DHQ (Digital Hearts Quality)”を推進することでサービスの付加価値向上を図るとともに、翻訳・LQA(Linguistic Quality Assurance)や多言語音声収録、マーケティング支援といったローカライズに関するソリューションを強化・拡充することで“エンターテインメント業界のグローバル・クオリティ・パートナー”として世界市場で戦える企業へと成長することを目指しています。

また、AGESTグループ事業においては、ソフトウェアの不具合が顧客企業に与える経済的損失や企業ブランドの毀損といった影響が年々大きくなっていることから、従来以上に“品質”に対する重要性が高まっている一方、国内におけるIT人材不足は深刻化しています。このような状況のもと、当社では、開発の上流工程から品質を支える“シフトレフト”をはじめとする付加価値の高いサービスの提供に努めるとともに、AIや自動化ツールを積極活用することで、テストの精度向上及び効率化を推進するなど、テスト専門企業ならではのソリューションを強化することで、“エンタープライズシステムの「品質」を先端技術で支えるAI時代のAIテスト企業”への進化を目指しています。

当中間連結会計期間は、Nintendo Switch 2の発売等を追い風に国内デバッグサービスが2桁増収を達成するなど好調に推移し、当社グループ全体の業績をけん引するとともに、QAソリューションも堅調に推移するなど、DHグループ事業、AGESTグループ事業ともにコア事業で増収を達成いたしました。その一方、2024年12月に売却した子会社の連結除外の影響や、AGESTグループ事業で行った収益性の低い事業の戦略的縮小等の影響により、当中間連結会計期間の売上高は19,112,058千円(前年同期比4.0%減)となりました。一方利益面では、収益性の高い国内デバッグサービスの増収による影響や、AGESTグループ事業において前期第1四半期(4月~6月)に発生した低採算案件の解消に伴う収益性の改善等により、両事業ともに大幅増益を達成し、営業利益は1,438,572千円(前年同期比74.2%増)、経常利益は1,422,189千円(前年同期比75.7%増)となりました。また、親会社株主に帰属する中間純利益は、投資有価証券評価損を計上したものの、営業増益の効果により757,678千円(前年同期比66.5%増)と大幅増益を達成いたしました。

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

 

2025年3月
中間期
(千円)

2026年3月
中間期
(千円)

増減率
(%)

売上高

19,906,168

19,112,058

△4.0

DHグループ事業

12,170,799

11,321,396

△7.0

AGESTグループ事業

7,925,835

7,905,328

△0.3

調整額

△190,466

△114,666

営業利益又は営業損失(△)

825,782

1,438,572

74.2

DHグループ事業

832,294

1,154,844

38.8

AGESTグループ事業

△6,512

283,727

 

なお、各セグメントの売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益又は損失は営業利益又は営業損失(△)としております。

 

a DHグループ事業

当セグメントでは、主に、コンソールゲームやモバイルゲーム等の不具合を検出する国内デバッグサービスのほか、ゲームの翻訳・LQA(Linguistic Quality Assurance)、マーケティング支援、ゲーム開発支援、カスタマーサポート等を行うグローバル及びその他のサービスを提供しております。

当中間連結会計期間は、豊富なテスト人材プールや前期末にいち早く調達した600台を超える新型ハード専用テスト機材等を強みに積極的な営業活動を展開することで、コンソールゲーム向けデバッグの新規案件を多数獲得するなど、国内デバッグサービスが好調に推移いたしました。

また、グローバル及びその他のサービスにおいても、当期から独自のゲーム特化型AI翻訳エンジン“ella”を活用したソリューションを本格展開したこともあり翻訳・LQAの新規案件が着実に増加するとともに、さらに、Nintendo Switch 2向けの新作タイトルを含むゲーム開発支援案件の稼働が高水準で推移するなど、順調に事業が進捗いたしました。また、グローバル領域におけるさらなる成長に向け、タイにローカライゼーションを中核事業とする子会社の設立準備を進めるとともに、グループ一丸となって海外クライアントに向けたプロモーション活動を強化するなど、グローバルソリューションの強化・拡充や海外顧客基盤拡大に向けた取り組みを積極化いたしました。

以上の結果、当中間連結会計期間のDHグループ事業の売上高は、国内デバッグサービスをはじめとする既存事業では2桁成長を実現するなど好調に推移したものの、2024年12月に売却した子会社の連結除外の影響が大きく11,321,396千円(前年同期比7.0%減)となりました。一方セグメント利益は、収益性の高い国内デバッグサービスが伸長したこと等により1,154,844千円(前年同期比38.8%増)と大幅増益を達成いたしました。

 

b AGESTグループ事業

当セグメントでは、主に、エンタープライズシステムの不具合を検出するシステムテスト、脆弱性診断等のセキュリティテスト、ERPの導入支援等を行うQAソリューションのほか、ソフトウェアやネットワークの監視・攻撃検知・対策を行うSOC(Security Operation Center)運営、システムの保守・運用支援等を行うITサービス及びその他のサービスを提供しております。

当中間連結会計期間においては、成長ドライバーと位置付けるQAソリューションにおいて、引き続きハイスキルエンジニアの採用・育成に注力するとともに、開発の上流工程から品質向上を支援するシフトレフト型テストサービス “QA for Development”や、運用フェーズの品質向上を支援するシフトライト型テストサービス “QA for DevOps”といった高付加価値ソリューションの提供に努めることで、着実に新規案件を獲得いたしました。また、AI機能を標準搭載した独自のテストツール「TFACT(ティファクト)」を2025年9月1日付で正式にローンチするなど、テスト領域におけるAI活用をいち早く推進するとともに、今後需要拡大が見込まれる純国産のSBOM(Software Bill of Materials)管理ツールの開発に着手するなど、“テック”企業としての技術力強化や競合他社との差別化に努めてまいりました。

さらに、今後の成長に向けた事業の選択と集中の一環として、保守・運用支援をはじめとする収益性の低いビジネスの戦略的縮小等を継続推進いたしました。

以上の結果、当中間連結会計期間のAGESTグループ事業の売上高は、主力のQAソリューションは増収を達成したものの、保守・運用支援の事業縮小の影響等により、7,905,328千円(前年同期比0.3%減)となりました。一方、利益面においては、前期第1四半期(4月~6月)に発生した低採算案件からの反動による収益性改善や海外事業における事業構造改革の効果等により、セグメント利益は283,727千円(前年同期は、セグメント損失6,512千円)と大幅増益を達成いたしました。

 

② 財政状態の分析

(資産)

流動資産の残高は14,734,935千円となり、前連結会計年度末における流動資産14,069,461千円に対し、665,474千円の増加(前期比4.7%増)となりました。

これは、主として現金及び預金が433,300千円、受取手形、売掛金及び契約資産が230,405千円増加したこと等によるものであります。

固定資産の残高は5,551,983千円となり、前連結会計年度末における固定資産5,880,029千円に対し、328,046千円の減少(前期比5.6%減)となりました。

これは、主としてその他無形固定資産が122,078千円増加したものの、のれんが186,651千円、投資有価証券が327,612千円減少したこと等によるものであります。

 

(負債)

流動負債の残高は10,558,208千円となり、前連結会計年度末における流動負債10,473,095千円に対し、85,112千円の増加(前期比0.8%増)となりました。

これは、主として短期借入金が300,000千円増加したものの、未払金が134,062千円、未払法人税等が106,774千円減少したこと等によるものであります。

固定負債の残高は210,980千円となり、前連結会計年度末における固定負債215,700千円に対し、4,720千円の減少(前期比2.2%減)となりました。

 

(純資産)

純資産の残高は9,517,730千円となり、前連結会計年度末における純資産9,260,695千円に対し、257,035千円の増加(前期比2.8%増)となりました。

これは、主として親会社株主に帰属する中間純利益757,678千円があったものの、配当により利益剰余金が278,579千円、及び為替換算調整勘定が226,574千円減少したこと等によるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、8,027,043千円となり、前中間連結会計期間における資金6,930,124千円に対し、1,096,918千円の増加となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は981,420千円(前年同期は1,257,845千円の収入)となりました。

これは、主として法人税等の支払額556,616千円、売上債権の増加額375,127千円等の資金減少項目に対し、税金等調整前中間純利益1,122,189千円、投資有価証券評価損299,999千円、減価償却費248,334千円、のれん償却額146,648千円等の資金増加項目が上回ったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、支出した資金は472,354千円(前年同期は714,990千円の支出)となりました。

これは、主として無形固定資産の取得による支出223,448千円、子会社株式の条件付取得対価の支払額110,000千円、有形固定資産の取得による支出103,896千円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、支出した資金は131千円(前年同期は612,289千円の支出)となりました。

これは、主として短期借入金による収入300,000千円、配当金の支払額278,625千円等によるものです。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

事業の特性上、該当事項はありません。

 

b 受注実績

当中間連結会計期間における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高
(千円)

前年同期比
(%)

受注残高
(千円)

前年同期比
(%)

DHグループ事業

クリエイティブ

954,398

143.5

99,848

68.8

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.「DHグループ事業」に含まれるクリエイティブ以外の当社グループの事業は、受注から役務提供までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しています。

 

c 販売実績

当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

区分

当中間連結会計期間

(自 2025年4月1日

至 2025年9月30日)

金額(千円)

前年同期増減率(%)

DHグループ事業

11,321,396

△7.0

AGESTグループ事業

7,905,328

△0.3

調整額

△114,666

合計

19,112,058

△4.0

 

(注) 調整額は、セグメント間の内部取引に係る消去額であります。