売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

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労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

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最終更新:

E05360 Japan GAAP

売上高

24.7億 円

前期

25.3億 円

前期比

97.6%

時価総額

120.5億 円

株価

1,172 (05/02)

発行済株式数

10,280,000

EPS(実績)

88.65 円

PER(実績)

13.22 倍

平均給与

565.8万 円

前期

521.0万 円

前期比

108.6%

平均年齢(勤続年数)

38.8歳(14.0年)

従業員数

65人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3 【事業の内容】

当社はゲームソフトの企画、制作、開発及び販売を主たる業務としており、製品部門及びライセンス部門の二部門によって事業活動を展開しております。

 

各部門の位置づけは、以下のとおりであります。

(製品部門)

・主にロールプレイングゲーム(注)を中心としたゲームソフトの企画、制作、開発及び販売。

・海外ゲームソフト会社からライセンスを受けたゲームソフトの制作(日本語版制作等)及び販売。

・音楽CDの企画、制作及び販売。

 

(ライセンス部門)

・日本国内の各種家庭用ゲーム機ソフトの開発及び販売のライセンス許諾。

・海外への当社ゲームソフトの現地語化及び現地に限定した販売ライセンス許諾。

・当社のゲームソフト及びゲーム音楽を利用して、モバイル上でサービスを提供するライセンス許諾。

・当社のゲームソフトをインターネット上でダウンロード販売するライセンス許諾。

・書籍等についての製作及び販売のライセンス許諾。

なお、ライセンス許諾は契約一時金、ランニング・ロイヤリティーの契約形態に応じてロイヤリティー収入を計上しております。

 

 

[事業系統図]

 

※画像省略しています。

 

(注)  ロールプレイングゲーム

ロールプレイングゲームとは、物語の主人公を操作して冒険や謎解きのストーリーを進めていくゲームであり、世界観、シナリオ、グラフィックス、音楽、操作性を創り出すものであります。当社はそれらを主に自社内で制作し、販売しております。

 

 

23/12/18

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度のゲーム関連業界におきましては、巣ごもり需要の反動やインフレに伴う可処分所得の減少等により世界のゲーム市場規模が昨年初めて減少に転じるなか、国内ゲーム市場に関しては家庭用ゲーム機を中心にプラス成長となり、PCゲームやモバイルゲームについても勢いは続いているほか、コンピュータゲームをスポーツ競技として捉えるeスポーツに注目が集まるなど、競争は厳しい一方で、優良なコンテンツの引き合いは総じて堅調に推移しております。

当社におきましては、ユーザーの方々に喜んでいただけるゲームコンテンツ・ゲームソフトづくりにこだわり、その制作に邁進してまいりました。

その結果、当事業年度は音楽アルバム「英雄伝説 黎(くろ)の軌跡 SUPER ULTIMATE」や「英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ-CRIMSON SiN(クリムゾン・シン)-オリジナルサウンドトラック上巻・下巻」を、Nintendo Switch向けには「イース・メモワール -フェルガナの誓い-」や「東亰ザナドゥeX+(エクスプラス)for Nintendo Switch」を発売しました。そして、「イース」シリーズ最新作「イースⅩ(テン)-NORDICS-(ノーディクス)」をPlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch向けに発売しました。

引き続き、グローバルに当社ゲームコンテンツ(IP)を活用し、北米・欧州・アジア地域への展開やスマートフォン向けアプリのほか、アニメなどのメディア展開や他社コンテンツとのコラボレーション企画、各種イベントを開催するなど、様々な展開を推し進めております。

 

a.財政状態

当事業年度末の資産合計は、前事業年度末と比較して437百万円増加し、10,128百万円となりました。
 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末と比較して267百万円減少し、595百万円となりました。

当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末と比較して705百万円増加し、9,532百万円となりました。

 

b.経営成績

当社の当事業年度の売上高は2,473百万円(前期比2.4%減)、営業利益は1,328百万円(同9.0%減)、経常利益は1,344百万円(同14.6%減)、当期純利益は911百万円(同11.3%減)となりました。

 

部門別の概況は以下のとおりであります。

<製品部門>

当事業年度は、主に日本ファルコム創立40周年記念タイトル「英雄伝説 黎の軌跡」や「英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ-CRIMSON SiN-」、「英雄伝説 閃(せん)の軌跡」シリーズや「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-(ラクリモサ・オブ・ダーナ)スーパープライス」「イースⅨ-Monstrum NOX-(モンストルム・ノクス)スーパープライス」を販売したほか、2022年12月には音楽アルバム「英雄伝説 黎の軌跡 SUPER ULTIMATE」を、2023年2月には「英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ-CRIMSON SiN-オリジナルサウンドトラック上巻・下巻」を発売し、Nintendo Switch自社参入タイトル第二弾「イース・メモワール -フェルガナの誓い-」を2023年4月に、第三弾「東亰ザナドゥeX+ for Nintendo Switch」を2023年6月に発売しました。そして、「イース」シリーズ最新作「イースⅩ-NORDICS-」を、PlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch向けに、2023年9月に発売しました。

以上の結果、製品部門の当事業年度の売上高は、645百万円(前期比0.8%増)となりました。

 

<ライセンス部門>

当社IPの様々なプラットフォームへの展開、当社キャラクターを利用した商品へのライセンス許諾などを行うライセンス部門では、PlayStation5/PlayStation4/PC・Steam向けに「英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ-CRIMSON SiN-」繁体字中国語版及び韓国語版、PlayStation5向けに「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-」と「イースⅨ-Monstrum NOX-」の英仏語版、PlayStation4/Nintendo Switch/PC・Steam向けに「英雄伝説 碧(あお)の軌跡:改」英語版、PC・Steam向けに「英雄伝説 黎の軌跡」日本語版を発売しました。また、PlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch/PC・Steam向けに「英雄伝説 創(はじまり)の軌跡」英語版、PlayStation4/Nintendo Switch/PC・Steam向けに「那由多(なゆた)の軌跡」英語版を発売しました。Nintendo Switch向けには「イース・メモワール -フェルガナの誓い-」と「東亰ザナドゥeX+ for Nintendo Switch」の繁体字中国語版及び韓国語版、「英雄伝説 零(ぜろ)の軌跡:改」と「英雄伝説 碧の軌跡:改」の日本語版を発売しました。そして「イースⅩ-NORDICS-」繁体字中国語版及び韓国語版をPlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch向けに2023年9月に発売しました。その他、旧タイトルのPCゲーム英語版ダウンロード販売や「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」「英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ-THE END OF SAGA-」「東亰ザナドゥeX+」英語版なども引き続き展開しております。

また、TVアニメーション「The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War」の放映を行い、スマートフォン向け新作RPGの配信も予定しております。また「英雄伝説 ガガーブトリロジー」のスマートフォン向けRPGゲームアプリの配信に関する契約を締結しました。

以上の結果、ライセンス部門の当事業年度の売上高は、1,828百万円(前期比3.4%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して693百万円増加し、8,901百万円となりました。
 営業活動の結果増加した資金は903百万円(前期は1,239百万円の収入)となりました。投資活動の結果減少した資金は5百万円(前期は1百万円の支出)でした。財務活動の結果減少した資金は204百万円(前期は204百万円の支出)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

当社は研究開発事業を主体とする会社であり、生産設備を保有していないため、該当事項はありません。

 

b.受注状況

当社は受注による生産を行っていないため、該当事項はありません。

 

c.販売実績

販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当事業年度

(自  2022年10月1日

至  2023年9月30日)

前期比増減率(%)

製品部門(千円)

645,341

0.8

ライセンス部門(千円)

1,828,242

△3.4

合計(千円)

2,473,584

△2.4

 

(注)最近2事業年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  2021年10月1日

至  2022年9月30日)

当事業年度

(自  2022年10月1日

至  2023年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

NIS America,Inc.

641,142

25.3

576,910

23.3

株式会社コナミデジタルエンタテインメント

525,774

20.8

569,537

23.0

株式会社クラウディッドレパードエンタテインメント

368,562

14.5

303,089

12.3

株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント

385,023

15.2

274,145

11.1

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。

 

② 経営成績の分析

当事業年度の売上高は、前事業年度と比較して60百万円減少し、2,473百万円となりました。

製品売上高は、主に「英雄伝説 黎の軌跡」「英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ-CRIMSON SiN-」や「英雄伝説 閃の軌跡」シリーズ、「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-スーパープライス」「イースⅨ-Monstrum NOX-スーパープライス」のほか、音楽アルバム「英雄伝説 黎の軌跡 SUPER ULTIMATE」「英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ-CRIMSON SiN-オリジナルサウンドトラック上巻・下巻」、Nintendo Switch自社参入タイトル第二弾「イース・メモワール -フェルガナの誓い-」と第三弾「東亰ザナドゥeX+ for Nintendo Switch」、そして、PlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch向けに「イースⅩ-NORDICS-」を販売した結果、前事業年度と比較して4百万円増加し、645百万円となりました。

ライセンス収入は、PlayStation5/PlayStation4/PC・Steam向けに「英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ-CRIMSON SiN-」繁体字中国語版及び韓国語版、PlayStation5向けに「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-」「イースⅨ-Monstrum NOX-」英仏語版、PlayStation4/Nintendo Switch/PC・Steam向けに「英雄伝説 碧の軌跡:改」英語版、PC・Steam向けに「英雄伝説 黎の軌跡」日本語版、PlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch/PC・Steam向けに「英雄伝説 創の軌跡」英語版、PlayStation4/Nintendo Switch/PC・Steam向けに「那由多の軌跡」英語版、Nintendo Switch向けに「イース・メモワール -フェルガナの誓い-」と「東亰ザナドゥeX+ for Nintendo Switch」繁体字中国語版及び韓国語版、「英雄伝説 零の軌跡:改」「英雄伝説 碧の軌跡:改」日本語版、そして「イースⅩ-NORDICS-」の繁体字中国語版及び韓国語版をPlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch向けに発売しました。その他、旧タイトルのPCゲーム英語版ダウンロード販売や「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」「英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ-THE END OF SAGA-」「東亰ザナドゥeX+」英語版等も引き続き展開し、「英雄伝説 ガガーブトリロジー」のスマートフォン向けRPGゲームアプリの配信に関する契約を締結した結果、前事業年度と比較して65百万円減少し、1,828百万円となりました。

売上原価は、原材料・外注コストの増加等に伴い前事業年度より15百万円増加し、239百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、主に広告宣伝費や研究開発費が60百万円増加したことから前事業年度より56百万円増加し、904百万円となりました。その結果、営業利益は前事業年度と比較して131百万円減少し、1,328百万円となりました。

経常利益は、営業利益の減少と、主に為替差益が減少したことにより、前事業年度と比較して228百万円減少し1,344百万円、税引前当期純利益は前事業年度と比較して228百万円減少し1,344百万円となりました。

当期純利益は、前事業年度と比較して116百万円減少し911百万円となりました。

 

③ 財政状態の分析

当事業年度の資産につきましては、前事業年度末と比較して437百万円増加し、10,128百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加が693百万円あったことに対して、売掛金の減少が206百万円あったことによるものであります。

負債につきましては、前事業年度末と比較して267百万円減少し、595百万円となりました。その主な要因は、買掛金の減少が41百万円、未払法人税等の減少が170百万円あったことによるものであります。

純資産につきましては、前事業年度末と比較して705百万円増加し、9,532百万円となりました。その要因は、剰余金の配当が205百万円あったことに対して、当期純利益が911百万円あったことによるものであります。

 

 

④ キャッシュ・フローの分析

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して693百万円増加し、8,901百万円となりました。
  当事業年度における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果増加した資金は903百万円となりました。これは主に、税引前当期純利益を1,344百万円計上したものの、法人税等の支払額が607百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果減少した資金は5百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が5百万円あったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
  財務活動の結果減少した資金は204百万円となりました。これは、主に配当金の支払いによる支出が204百万円あったためであります。

 

(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2019年9月

2020年9月

2021年9月

2022年9月

2023年9月

自己資本比率(%)

92.1

88.8

92.8

91.1

94.1

時価ベースの自己資本比率(%)

213.8

187.2

176.8

133.0

135.3

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

    時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

    キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

    インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

    1.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しております。

2.キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、上記いずれの期においても有利子負債が存在しないため、記載しておりません。

 
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、ゲームソフトの開発費や販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。これらの資金需要につきましては、自己資金により賄うことを基本方針としております。

 

⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

⑦ 今後の見通し

次期におきましては、引き続きイース生誕35周年記念作品「イースⅩ-NORDICS-」を展開いたします。2023年10月には音楽アルバム「ADOL CHRISTIN ~イース生誕35周年音楽作品~」を発売しております。

また、現在進めているNintendo Switch向けゲームソフトの自社展開に関して、次期においては「英雄伝説 黎の軌跡 for Nintendo Switch」を含めた2タイトルを発売する予定です。その他、移植タイトルや廉価版タイトルの発売を予定しております。

海外地域においても、PlayStation5向けに「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」英仏語版や「英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ」英語版、PlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch/PC・Steam向けに「英雄伝説 黎の軌跡」英語版など、順次マルチプラットフォームで翻訳版タイトルを展開する予定です。

そして、シリーズ累計700万本を超える当社代表作の1つ「軌跡」シリーズ最新作を発売いたします。

引き続き、当社ゲームコンテンツを、ワールドワイドに様々なゲーム機やスマートフォンアプリ等のプラットフォームへと展開し、保有するIPコンテンツを積極的に活用するとともに、「軌跡」「イース」シリーズを含めた、新たなチャレンジとなる新規タイトルの制作も進めながら、今後も魅力的なゲームコンテンツを提供してまいります。

現在、発売タイトル数の拡大や新しいIPコンテンツ・ゲームの創出を進めているため、先行して開発費用の発生を見込んでおります。

2024年9月期の業績見通しにつきましては、売上高2,500百万円、営業利益1,200百万円、経常利益1,200百万円、当期純利益800百万円を見込んでおります。