売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E05496 Japan GAAP

売上高

51.8億 円

前期

44.6億 円

前期比

116.1%

時価総額

287.5億 円

株価

1,563 (04/25)

発行済株式数

18,392,724

EPS(実績)

47.18 円

PER(実績)

33.13 倍

平均給与

615.2万 円

前期

602.9万 円

前期比

102.0%

平均年齢(勤続年数)

38.2歳(7.2年)

従業員数

213人(連結:241人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社アドバンスト・メディア)と連結子会社2社(AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)、株式会社速記センターつくば)により構成されており、事業セグメントは、音声事業の単一セグメントであります。

 

音声事業

当社グループは、AI音声認識AmiVoice®を核とした事業を展開しております。その事業内容は、①AmiVoice®を組み込んだ音声認識ソリューションの企画・設計・開発を行う「ソリューション事業」、②AmiVoice®を組み込んだアプリケーション商品をライセンス販売する「プロダクト事業」、③企業内のユーザーや一般消費者へAmiVoice®をサービス利用の形で提供する「サービス事業」の3つを行っています。

 なお、音声事業の単一セグメントは、既存コアビジネスをBSR1(第一の成長エンジン)、新規ビジネスの創生、M&A、海外事業をBSR2(第二の成長エンジン)と定義し、8のプロフィットユニットで構成されております。

 

BSR1(第一の成長エンジン)

当社のCTI事業部、VoXT事業部、医療事業部、SDX事業部の4つのプロフィットユニットで構成をしております。

 

BSR2(第二の成長エンジン)

当社の海外事業部、BDC本部、および連結子会社のAMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)、株式会社速記センターつくばの4つのプロフィットユニットで構成をしております。なお、ビジネス開発センターは、2023年4月より事業部名称をBDC本部に変更しております。

注)事業部名称の語源は次のとおりです。
CTI: Computer Telephony Integration,

VoXT: Voice Texting,
SDX: Speech DX,

BDC:Business Development Center

 

分野別の導入事例および代表的な製品は次の表のとおりです。

分野

導入事例および代表的な製品

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コールセンター

業務効率化・コンプライアンス強化・音声と文字による通話モニタリング・応対品質向上など、音声認識技術を活用した新しいコールセンター向けソリューションを提供。

導入事例

銀行、生命保険会社、メーカー、製薬会社、通信販売会社484社に導入(2023年3月末現在)

株式会社三井住友銀行

株式会社三菱UFJ銀行

大同生命保険株式会社

朝日生命保険相互会社

日本生命保険相互会社

三井住友カード株式会社

株式会社ジャルカード

東邦薬品株式会社

株式会社ジャパネットホールディングス

株式会社スカパー・カスタマーリレーションズ

株式会社日立ハイテクフィールディング

株式会社日立システムズ

株式会社ベルシステム24

製品

音声認識トータルソリューション「AmiVoice® Communication Suite」

音声認識クラウドソリューション  「AmiVoice® Communication Suite Cloud」

通話録音を全文テキスト化      「AmiVoice® MediaScriber」

通話を探す・見る・聞く・活用  「AmiVoice® SpeechVisualizer」

Amazon Connect向け音声認識API 「AmiVoice® TextStream for Amazon Connect」

 

議事録・書き起こし

議事録支援システムを自治体および民間企業に提供。発言内容をリアルタイムにテキスト化し、議事録作成業務・書き起こしの効率化を実現。情報公開のスピード化、業務量の軽減、コスト削減を実現。

導入事例

東京都議会、北海道議会、宮城県議会、広島県議会、大阪府庁、沖縄県庁、神奈川県庁、兵庫県庁、福島県庁、伊勢市議会、笠間市役所、佐賀市議会、沼津市議会、箱根町議会等自治体、湘南信用金庫、大手民間企業、放送局等1,416施設に導入(2023年3月末現在)

製品

文字起こし支援アプリケーション 「AmiVoice® ScribeAssist」

クラウド型文字起こしサービス  「ProVoXT/ProVoXT for LGWAN」

クラウド型議事録作成支援ツール 「CyberScribe」

 

 

分野

導入事例および代表的な製品

医療

 

医療専門用語を標準搭載した音声入力システムを提供。話すだけで手軽に電子カルテや読影レポート、調剤薬歴などを入力でき、忙しい医療現場での業務効率化を実現。

導入事例

病院、診療所、放射線科、調剤薬局など全国17,023施設に導入(2023年3月末現在)

(日本調剤株式会社、クラフト株式会社、北海道大学病院、大阪大学医学部附属病院、聖路加国際病院、熊本赤十字病院、松下記念病院、順天堂大学練馬病院、東京女子医科大学病院、東京医科大学病院、株式会社大阪先端画像センター、東京慈恵会医科大学附属病院、東海大学医学部付属病院、旭川医科大学付属病院、防衛医科大学付属病院、国立病院機構新潟病院、昭和大学藤が丘病院、国立病院機構相模原病院)

製品

診療所/病院電子カルテ向け 「AmiVoice® Ex7 Clinic/Hospital」

放射線読影診断レポート向け 「AmiVoice® Ex7 Rad」

調剤電子薬歴向け       「AmiVoice® Ex7 Pharmacy」

病理レポート        「AmiVoice® Ex7 Path」

内視鏡レポート作成向け     「AmiVoice® EX7 Endoscope」

整形外科電子カルテ向け    「AmiVoice® Ex7 Orthopaedic」

医療メール・論文作成用   「AmiVoice® Ex7 MedMail」

医療・調剤・介護向け クラウド型音声入力サービス

              「AmiVoice® CLx」

医療向け AI音声認識ワークシェアリングサービス

              「AmiVoice iNote®/iNote Lite®」

法医学用音声入力システム  「AmiVoice® Forensic Medicine」

対面診療・オンライン診療向けクラウド型音声入力操作支援システム

              「AmiVoice® OAM」

医療・薬局向け対面コミュニケーションアプリ

              「AmiVoice® Com-Support」

医療従事者と患者の会話を音声録音・文字化

              「AmiVoice® IC-Support」

医療カンファレンス向け 音声認識 議事録作成支援ソフトウエア

              「AmiVoice® Medical Conference」

医療・調剤・介護向け“声マウス”“声キーボード”

              「AmiVoice® VM-H/P/C」「AmiVoice® VK-H/P/C」

 

製造・物流・流通

ハンズフリー・アイズフリーで現場作業の負担を軽減。入出庫管理・在庫管理・棚卸し・ピッキング・製品検査・検品・各種伝票作成・製造工程管理等に活用可能。

導入事例

車両監査業務で音声認識を使ったキーボード入力(岐阜車体工業株式会社)

物流現場で音声認識を使用した仕分けシステム(株式会社銀座コージーコーナー)

音声認識を活用した声によるFAXなどの受注伝票入力システム(和光堂株式会社)

製品

音声認識キーボード入力システム      「AmiVoice® Keyboard」

点検・検査記録向け対話型ハンズフリー音声入力システム「AmiVoice® CSE」

ボイスピッキングシステム                 「AmiVoice® iPicking」

 

ビジネスソリューション

商談、接客の会話を音声認識によって見える化。VOCデータ収集、コンプライアンス強化、トークスキルアップに活用可能。音声からリアルタイムに報告を作成することで、報告業務のスピードアップ、情報量と質を向上。

導入事例

「MR活動報告アプリケーション」(第一三共株式会社)

営業報告アプリケーション(三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)

製品

会話解析ソリューション      「AmiVoice® SF-CMS」

iOS向け音声入力キーボードアプリ  「AmiVoice® SBx」

Windows向け音声入力ソフト         「AmiVoice® Ex7 Business」

一般企業・官公庁向け“声マウス”“声キーボード”

                 「AmiVoice® VM-G」「AmiVoice® VK-G」

営業職向け “声マウス”      「AmiVoice® VMPA」

Webサイトから商談へつなげる    「AmiVoice® UPV」

 

 

分野

導入事例および代表的な製品

建設・不動産

ゼネコンや不動産業界向けの音声認識プラットフォームサービス。検査や議事録作成などの業務効率化と品質向上を実現。建設・不動産会社465社に導入(2023年3月末現在)

導入事例

大成建設株式会社

鉄建建設株式会社

飛島建設株式会社

日本国土開発株式会社

株式会社長谷工コーポレーション

三井住友建設株式会社

製品

建築工程管理のプラットフォームサービス

      「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」

音声認識議事録作成プラットフォームサービス

      「AmiVoice® スーパーミーティングメモ」

建設・不動産向け“声マウス”“声キーボード”

      「AmiVoice® VM-B」「AmiVoice® VK-B」

AI対話

ヒトの代わりにAIが24時間自動応答。キャラクター対話、チャットボット、IVRなど、AI技術を活用した次世代の音声対話システム。

導入事例

AIコンシェルジュ(株式会社TACT)

AI音声対話アプリ「バーチャルアシスタント」(株式会社三菱UFJ銀行)

バーチャルデスク(株式会社レオパレス21)

製品

バーチャルオペレーターソリューション  「AmiAgent®」

AI音声対話アバター           「AI Avatar AOI」

開発キット・API

音声文字化や音声対話、音声制御、音声翻訳等、アプリケーション、Webサイト等の各種サービスにAmiVoice®が利用可能。

導入事例

文字起こしエディタ「もじこ」(株式会社TBSテレビ)

AI音声翻訳機「Langogo」(Langogo Technology Co.,LTD.)

AI音声認識文字起こしアプリ「Notta」(Langogo Technology Co.,LTD.)

通話録音システム「YouWire」(株式会社ギークフィード)

コンタクトセンターのコミュニケーター教育「AIセルフトレーニング」(株式会社東京システムリサーチ)

会議記録サービス「toruno」(株式会社リコー)

オンライン営業システム「bellFace」(ベルフェイス株式会社)

製品

音声認識API開発プラットフォーム 「AmiVoice® Cloud Platform」

音声認識開発キット       「AmiVoice® SDK」

マイクデバイス

音声認識・音声対話に特化したマイクデバイス。

過酷な騒音環境下でも利用でき、高い認識率を実現。

製品

バッジ型ウェアラブルマイクデバイス    「AmiVoice® Front WT01」

オリジナルハンドマイク         「AmiVoice® Front SP01」

超指向性小型スタンドマイク       「AmiVoice® Front ST01」

2ch出力機能搭載マイク集約デバイス    「AmiVoice® Front HUB01」

超小型2ch録音対応マイクデバイス     「AmiVoice® Front FF01」

 

事業の系統図は、次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

23/06/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和などにより社会活動の正常化が進み、緩やかな景気回復の兆しが見え始めました。一方で、世界的な金融引締めや為替相場の変動、エネルギー価格の高騰などもあり、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。

当社グループは、2023年3月期までをBSR展開期、2026年3月期までをBSR拡大期とし、BSR拡大期の最終年度では売上高で100億円、営業利益30億円の実現を目指しております。

そのような計画のもと、当連結会計年度につきましては、(ⅰ)既存フロービジネスの売上増大(ⅱ)「AmiVoice® Cloud Platform(ACP:アミボイスエンジンのクラウド利用のプラットフォーム)」と「AmiVoice® Cloud Service(ACS:アミボイスのクラウドアプリ/サービス)」のサブスクリプションユーザーの増大(ⅲ)顧客のDXを促進するスピーチDXのプラットフォーム「AmiVoice® DX Platform(ADP)」の市場導入を進めました。

その結果、各企業におけるDX推進のニーズに対してAI音声認識AmiVoice®の需要が増大しユーザー数が増加したことにより、特にCTI事業部及びVoXT事業部が増収増益となり売上高、営業利益、経常利益において過去最高を達成いたしました。

売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、CTI事業部及びVoXT事業部の増収により前年同期比15.5%増となりました。また、BSR2(第二の成長エンジン)において、ビジネス開発センターが増収し、前年同期比で19.9%増となりました。よって、当社グループ全体で、前年同期比16.1%増収し過去最高の売上高となりました。

営業利益につきましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、CTI事業部及びVoXT事業部の増益により、前年同期比25.4%の増益となりました。また、BSR2(第二の成長エンジン)において、ビジネス開発センターが増益し、前年同期比で赤字幅が縮小いたしました。よって、当社グループ全体で、前年同期比31.3%と大幅な増益となりました。経常利益につきましては、営業利益の増益等により前年同期比20.7%増益し過去最高益となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前年同期比93.6%と大幅な増益となりました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は5,180百万円(前年同期は売上高4,461百万円)、営業利益1,080百万円(前年同期は営業利益823百万円)、経常利益1,121百万円(前年同期は経常利益929百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益867百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益448百万円)となりました。

 

音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。

 

BSR1の状況(連結調整前)

 

売上高

(前年同期比)

営業利益

(前年同期比)

BSR1(第一の成長エンジン)

4,531百万円

15.5%増

1,154百万円

25.4%増

 

CTI事業部(BSR1)

 SCSK株式会社、三井情報株式会社、株式会社野村総合研究所などの販売パートナー、りらいあコミュニケーションズ株式会社、トランスコスモス株式会社などの開発パートナー/エンドユーザー企業の活発な活動により、コンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite」のビジネスが好調に推移し増収増益となりました。

 ストック比率:前期末67.2%→今期末66.3%

 ライセンス数(累計):前期末56,120→今期末66,730

 

VoXT事業部(BSR1)

 AI音声認識AmiVoice®を活用した議事録作成・文字起こし支援アプリケーション/サービスの需要の増大により、ユーザー数が増加し増収増益となりました。

 また、音声認識辞書をお客様ごとにチューニングするオプションサービス「AmiVoice® ScribeAssist チューニングプラン」や、地方自治体における行政機関専用のコンピュータネットワークである「LGWAN」に対応した、AI音声認識文字起こしサービス「ProVoXT for LGWAN」の提供を開始し地方自治体とのトライアルや提案を進めました。

 ストック比率:前期末79.2%→今期末91.6%

 導入施設数(自治体・民間:累計):前期末1,082→今期末1,416

 

医療事業部(BSR1)

 2024年4月から開始される「医師の働き方改革」で、医師の勤務時間の適正化に向けた取り組みが必要となっております。それに伴い、病院における医師に加え看護師、医療従事者の長時間労働の削減や生産性向上へのニーズが高まっており、主力製品であるAI音声入力ソフト「AmiVoice® Ex7」シリーズや、医療向けAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice® iNote」の提案を進めました。また、新製品として医療分野向けアプリケーション“声キーボード”「AmiVoice® VK-MED」及び、“声マウス”「AmiVoice® VM-MED」をリリースし、トライアルや提案を始めました。

 一方で、病院やクリニックの一部の医師や看護師に対しての製品提案から、病院やクリニック全体に対する上記課題解決のソリューション提案への転換が遅れたこともあり、減収減益となりました。

 ストック比率:前期末26.9%→今期末32.0%

 ライセンス数(累計):前期末46,217→今期末49,398

 

SDX事業部(旧STF事業部)(BSR1)

 顧客のDX化を促進するスピーチDXのプラットフォーム「AmiVoice® DX Platform(ADP)」の市場導入として、キーボードやマウス操作の効率化に資するアプリケーション“声キーボード”「AmiVoice® VK」及び、“声マウス”「AmiVoice® VM」シリーズを医療、官公庁、一般企業向けへリリースを開始しました。

 また、AI音声認識AmiVoice®のAPIなどを提供するボイステックプラットフォーム(ACPを含むアミボイスエンジン・プラットフォーム)の利用企業数及び利用時間数が堅調に増加しました。

 よって、増収するとともに前期の赤字から黒字へと転換いたしました。

 ストック比率:前期末70.4%→今期末70.8%

 API関連ユーザー数(累計):前期末1,872→今期末2,870

 

BSR2の状況(連結調整前)

 

売上高

(前年同期比)

営業利益

(前年同期比)

BSR2(第二の成長エンジン)

681百万円

19.9%増

△82百万円

 

海外事業部・ビジネス開発センター(BSR2)

 ビジネス開発センターは、2024年4月から適用される建設業における残業規制に対するDX化による生産性向上へのニーズの高まりにより、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」のユーザー数を増加させ、増収増益となりました。

 ライセンス数(累計):前期末33,682→今期末44,162

 海外事業部は、収益改善を進め赤字幅を縮小させました。

 

連結子会社(BSR2)

 AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、主要顧客に対する案件獲得を進めたものの、新型コロナウイルス感染症による経済活動停滞の影響を受け、ほぼ前年同期並みの売上高と営業損失となりました。

 株式会社速記センターつくばは、自治体向け・裁判所向け・民間向け案件の受注獲得等を進め増収増益となりました。

 

(財政状態の状況)

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は9,634百万円となり、前連結会計年度末に比べ167百万円減少いたしました。これは主に金銭の信託が200百万円増加したものの、現金及び預金が534百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は5,194百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,823百万円増加いたしました。これは主に金銭の信託が956百万円、投資有価証券が595百万円増加したことによるものであります。

 この結果、総資産は14,828百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,655百万円増加いたしました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は2,362百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,007百万円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が768百万円、売上に関する前受金が253百万円増加したことによるものであります。固定負債は2,757百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,660百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が2,680百万円増加したことによるものであります。

 この結果、負債合計は5,120百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,668百万円増加いたしました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は9,707百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,012百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益867百万円を計上したものの、自己株式の取得等により2,790百万円減少したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は65.2%(前連結会計年度末は88.7%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

営業活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)

1,149

1,266

投資活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)

△367

△2,861

財務活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)

-

601

現金及び現金同等物に係る換算差額

52

7

現金及び現金同等物増減額(△は減少)

834

△985

 

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ985百万円減少し、5,704百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。

 

〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉

 営業活動の結果、獲得した資金は1,266百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,155百万円を計上したことによるものであります。

 

〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉

 投資活動の結果、使用した資金は2,861百万円となりました。これは定期預金の預入による支出2,300百万円、定期預金の払戻による収入1,600百万円、金銭の信託の取得による支出1,000百万円、投資有価証券の取得による支出846百万円等によるものであります。

 

〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉

 財務活動の結果、獲得した資金は601百万円となりました。これは主に長期借入れによる収入4,000百万円、長期借入金の返済による支出551百万円、自己株式の取得による支出2,848百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

音声事業(百万円)

1,299

122.2

合計(百万円)

1,299

122.2

 (注) 生産実績は当期総製造費用で表示しております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

音声事業

5,471

117.2

1,505

124.0

合計

5,471

117.2

1,505

124.0

 (注) 上記の金額は販売価格によっております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

音声事業(百万円)

5,180

116.1

合計(百万円)

5,180

116.1

 

(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮説

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りによって作成されております。具体的には、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度につきましては、(ⅰ)既存フロービジネスの売上増大(ⅱ)「AmiVoice® Cloud Platform(ACP:アミボイスエンジンのクラウド利用のプラットフォーム)」と「AmiVoice® Cloud Service(ACS: アミボイスのクラウドアプリ/サービス)」のサブスクリプションユーザーの増大(ⅲ)顧客のDXを促進するスピーチDXの プラットフォーム「AmiVoice® DX Platform(ADP)」の市場導入を進めました。

その結果、各企業におけるDX推進のニーズに対してAI音声認識AmiVoice(アミボイス)の需要が増大しユーザー数が増加、特に、CTI事業部及びVoXT事業部の増収増益により売上高、営業利益、経常利益において過去最高を達成いたしました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

音声認識分野にGoogle、Apple、Amazonなどの欧米系巨大企業や、国内大手企業やベンチャー企業が参入し、市場競争が活発化する中での収益拡大が重要になります。そのような中、当社グループは巨大企業などの競合企業が提供する汎用型の音声認識ではなく、長年の経験、ノウハウとデータの蓄積に裏付けされた、領域特化型高精度のAI音声認識により市場競争に勝ち、収益拡大を行ってまいります。

 また当社は、生成AI・「Chat GPT注)」で価値が顕在化した大規模言語モデルを音声認識に適用しビジネス化に成功した先駆的な会社です。この先行体験、蓄積データやノウハウなどで汎用型「Chat GPT」などではできない、利用企業に特化した特化型「GPT」を市場投下すると共に、「Chat GPT」が前提とするテキストによる質問入力などのキーボード入力の非効率性を改善する当社ならではのAI音声認識製品も普及させてまいります。

更には、「Chat GPT」などは人がうまく使えば効能を発揮する副操縦士であり、そのための手段としても音声認識が必要となります。これは、まさに当社が掲げている“AIが人を助け、また、人がAIを使って能力を高める”「AISH(AI Super Humanization)」の未来が始まりつつあり、AI音声認識が極めて重要な役割を担うと考えております。

 一方で、想定通りの市場拡大ができず、想定していた以上の期間を要する可能性もあります。

 その他の要因については、「3 事業等のリスク」を参照ください。

注)大規模言語モデルを巧みに使い質問に対して人のような回答を返す仕組み。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ985百万円減少し、5,704百万円となりました。

当連結会計年度においても、安定的に利益を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。

 当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。