売上高

利益

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最終更新:

E05669 Japan GAAP

売上高

20.2億 円

前期

19.7億 円

前期比

102.3%

時価総額

45.9億 円

株価

1,175 (05/02)

発行済株式数

3,909,800

EPS(実績)

68.13 円

PER(実績)

17.25 倍

平均給与

651.3万 円

前期

667.8万 円

前期比

97.5%

平均年齢(勤続年数)

47.9歳(10.9年)

従業員数

128人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社は、LSI(Large Scale Integrated Circuit,大規模集積回路)やFPD(Flat Panel Display, フラットパネルディスプレイ)をはじめとした電子デバイス及び磁気ヘッドやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems,マイクロマシン) 等の微細加工部品を設計するための電子系CAD(Computer Aided Design, コンピューターによる設計支援)ソフトウェア製品を自社開発し、販売・サポート・コンサルテーションを行っております。電子系CADソフトウェアは、一般にEDA(Electronic Design Automation,電子設計用CAD)と呼ばれており、電子機器や電子デバイスの設計作業に対して、コ ンピューティングシステムのもとで、設計者の手足となり時には代行者として、設計品質の検証や自動化を支援するものであります。さらに当社は、EDA製品の販売やサポートに加えて、ソフトウェアの受託開発、半導体やFPD等電子デバイスの設計受託、およびEDA環境構築支援等のソリューション・ビジネスも行っております。

 

当社の事業の系統図は、次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

当社は、EDA製品、保守サービスおよびソリューションを、顧客に提供しております。当社の主な顧客は、半導体メーカー、液晶パネルメーカー、電子機器メーカー、マスクメーカー、設計受託会社等であります。国内顧客への販売は、直販が中心でありますが、米国、台湾、中国、韓国等海外顧客への販売は、現地代理店を通じて行っております。

 

23/06/22

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における、当社の主要顧客である半導体やFPD(Flat Panel Display)等を始めとした電子部品業界は、スマートフォン、PC、サーバ等最終製品の世界的な需要減少の影響を受けて、いわゆるシリコンサイクルの「谷間」に突入しつつあります。一部の車載等の分野では供給不足の状況が継続していますが、全体としては供給過多の傾向であり、特にメモリ関連においては厳しい状況に陥り始めました。そのため設備投資に対しても、消極的な動きが散見されており、特に設計設備に対する投資は急速に冷え込んできました。また国内におけるFPD関連においても、歯止めが利かない単価下落により、急速に業績が悪化してきました。

こういった状況の中当社は、主力製品であるSX-Meisterにおいては、アナログLSIやパワー半導体の設計効率向上に向けて自動化を実現するべく研究開発を進めており、6月と12月に最新の自動化機能を実装したバージョンをリリース致しました。国内の販売促進活動においては、各種セミナーをリアル/リモートのハイブリッド方式で開催しました。設計受託分野においては、新規顧客の開拓活動に並行して既存顧客の深耕活動も実施して、売上の安定化を図りました。一方海外市場においては、主力製品:SX-Meisterの販促活動に加えて、半導体市場向けに大規模フォトマスクデータブラウザ:HOTSCOPEの拡販にも注力した事もあり、順調に売上を伸ばしました。

これらの活動の結果、当事業年度の売上高は20億17百万円(前年比2.3%増)となり、営業利益は利益率が増加した影響で2億67百万円(同22.1%増)となりました。助成金収入、投資事業組合運用益及び為替差益を計上したことで経常利益は3億17百万円(同14.8%増)となりました。当期純利益は、外国税額控除等を適用した結果2億66百万円(同57.4%増)となりました。

種目別の売上状況は次のとおりであります。

(製品売上高)

製品売上高は11億62百万円前期比6.0%増)となりました。

製品売上高が増加した主な理由は、特に海外において主力製品:SX-Meister並びに大規模フォトマスクデータブラウザ:HOTSCOPEの売上が順調に推移したことによるもの等であります。引き続き国内外の市場に向けた積極的な営業活動を展開してまいります。

(保守サービス売上高)

保守サービス売上高は4億18百万円前期比4.9%増)となりました。

保守サービス売上高が増加した主な理由は、国内市場の縮小傾向に逆行するべく、積極的な新機能提案活動に加えて保守契約の締結促進活動を実施した結果、保守契約の減少を凌駕したことによるものであります。引き続き顧客ニーズに合わせたサポート・サービスの向上に努めてまいります。

(ソリューション売上高)

ソリューション売上高(受託開発等)は4億36百万円前期比8.5%減)となりました。

ソリューション売上高が減少した主な理由は、デバイス設計受託分野においてFPD関連及びターンキー関連の売上減少等に対抗して、半導体関連の売上を伸ばす活動を実施しましたが、カバーしきれなかったことによるものであります。引き続き半導体関連の既存顧客の売上拡大に加えて、新顧客の開拓を積極的に進めてまいります。

 
② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末に比べて1億85百万円(7.3%)増加27億10百万円となりました。

営業活動の結果得られた資金は、前期比4億84百万円(60.9%)減少して3億11百万円となりました。主な内訳は、税引前当期純利益3億17百万円及び、売上債権の減少額72百万円であります。

投資活動の結果使用した資金は、32百万円(163.8%)増加して52百万円となりました。主な内訳は、無形固定資産の取得による支出21百万円を計上したことによるものであります。

財務活動の結果使用した資金は、前期比37百万円(99.6%)増加して74百万円となりました。主な内訳は、配当金の支払額が76百万円あったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

当社はEDAソフトウェアの開発・販売及びコンサルテーション業であり、生産実績の把握が困難でありますので、記載を省略しております。

 

b. 仕入実績

当事業年度における仕入実績は、次のとおりであります。

 

仕入区分(注)

当事業年度

(自 2022年4月1日

2023年3月31日)

仕入高(千円)

前年同期比(%)

材    料

92,122

92.4

商    品

217,341

98.1

合計

309,464

96.3

 

(注)  当社は仕入実績を売上原価の区分別で記載しております。

 

c. 受注実績

当事業年度における受注実績は、次のとおりであります。

 

受注区分(注)

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

受注高
(千円)

前年同期比
(%)

受注残高
(千円)

前年同期比
(%)

製品及び商品

1,007,967

55.7

1,106,549

88.1

保守サービス

355,500

56.0

340,505

84.4

ソリューション

423,542

86.0

10,421

36.6

合計

1,787,010

60.8

1,457,475

86.3

 

 (注)  当社は受注実績を売上区分別で記載しております。

 

d. 販売実績

当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

販売区分(注)

当事業年度

(自 2022年4月1日

2023年3月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

製品及び商品

1,162,447

106.0

保守サービス

418,936

104.9

ソリューション

436,570

91.5

合計

2,017,954

102.3

 

(注) 1. 当社は販売実績を売上区分別で記載しております。

   2. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前事業年度

当事業年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ソニーセミコンダクタソリューションズ(株)

204,675

10.4

245,348

12.2

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたり、資産・負債の残高及び収益・費用の金額に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績や現在の状況並びに現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りを採用しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。但し当社の場合、それらの会計上の見積りに変動が生じたとしても、当社の経営成績に大きな影響を及ぼさないため、重要性は低いと判断しております。

当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況」中、「1財務諸表等(1)財務諸表」の「注記事項」の「重要な会計方針」に記載しております。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当事業年度の経営成績等は次のとおりであります。

(売上高)

当事業年度における当社の売上高は、前期比44百万円(2.3%)増加20億17百万円となりました。

種目別の内訳といたしましては、製品及び商品売上高は、前期比65百万円(6.0%)増加11億62百万円、保守サービス売上高は、前期比19百万円(4.9%)増加4億18百万円、ソリューション売上高は、前期比40百万円(8.5%)減少4億36百万円であります。

市場別にみますと、半導体市場においては、海外市場において前事業年度に成立した大型商談が継続し、また海外向けの代理店製品の販売が拡大した結果、前期比42百万円(3.0%)増加の14億53百万円となりました。液晶パネル等のFPD市場につきましては、国内液晶メーカーの液晶事業撤退の影響を受け、前期比2百万円(0.4%)増加の5億64百万円となりました。

 

(売上総利益)

売上原価は前期比3百万円(0.5%)増加7億12百万円となりました。売上総利益は、国内市場における自社開発製品の売上が伸び悩んだ一方で、比較的利益率の高い代理販売品の売上が拡大したことにより利益率が向上した結果、前期比41百万円(3.3%)増加13億5百万円となりました。

 

(営業利益)

販売費及び一般管理費のうち、研究開発費に関しては、引き続き主力製品である「SX-Meister」の開発投資を集中的に行った結果、前期比8百万円(2.7%)減少の3億25百万円となり、売上高比率としては16.1%となりました。その他経費については継続的な見直しを行い、販売費及び一般管理費合計は前期比7百万円(0.7%)減少10億38百万円となりました。

以上の結果、営業利益は48百万円(22.1%)増加2億67百万円となりました。

 

(経常利益)

営業外収益は、助成金収入3百万円(13.5%)増加、した一方で、投資事業組合運用益12百万円(73.1%)減少したことにより、7百万円(12.8%)減少50百万円となりました。

営業外費用は0百万円(前年同期比71.4%減)となりました。

以上の結果、経常利益は前年同期比40百万円(14.8%)増加3億17百万円となりました。

なお、当社が目標とする経営指標は経常利益率10%以上でありますが、全般的な利益率向上に加え、助成金収入等を計上した結果、経常利益率15.7%(前年同期は14.0%)となり、目標を達成しております。

 

(当期純利益)

税引前当期純利益は、前年同期比40百万円(14.8%)増加し、3億17百万円となりました。法人税、住民税及び事業税として62百万円(前年同四半期比61.8%減)、法人税等調整額を11百万円(前年同四半期比79.4%減)減算したことにより、当期純利益は前年同期比97百万円(57.4%)増加2億66百万円となりました。

 

当事業年度の財政状態の分析は次のとおりであります。

(流動資産)

流動資産は、前期比1億24百万円(3.1%)増加41億80百万円となりました。その主な要因は、売掛金が55百万円(15.1%)減少3億12百万円となった一方で、現金及び預金が前期比1億87百万円(5.4%)増加36億44百万円になったことによるものであります。

 

(固定資産)

固定資産は、前期比34百万円(12.7%)増加3億10百万円となりました。固定資産の内訳は、有形固定資産が前期比13百万円(30.1%)減少31百万円、無形固定資産が前期比16百万円(270.6%)増加22百万円、投資その他の資産が前期比32百万円(14.3%)増加2億56百万円となりました。投資その他の資産の増加の主な要因は、投資有価証券が前期比16百万円(14.9%)増加1億24百万円となったこと及び、繰延税金資産が11百万円(17.3%)増加80百万円となったことによるものであります。

 

(流動負債)

流動負債は、前期比29百万円(2.4%)減少11億84百万円となりました。その主な要因は、前受金が前期比33百万円(4.0%)増加8億66百万円となった一方で、未払法人税等が44百万円(67.7%)減少21百万円となったこと及び、未払金が31百万円(57.7%)減少23百万円となったことによるものであります。

 

(固定負債)

固定負債は、前期比2百万円(41.4%)減少3百万円となりました。内訳は、資産除去債務であります。

 

(純資産)

当事業年度末の純資産残高は、前期比1億91百万円(6.2%)増加33億2百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が前期比1億89百万円(12.8%)増加16億75百万円となったことによるものであります。

この結果、自己資本比率は前事業年度末の71.8%から73.5%となりました。

 

当事業年度のキャッシュ・フローの分析は次のとおりであります。

当事業年度のキャッシュ・フローの分析は、(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。

なお当社は、事業の更なる拡大に向けて将来的にM&Aや技術提携ならびにIP調達等を行う方針であり、そのための資金の調達源として当社が現在保有している現預金等を充当する予定であります。それらの資金に関しましては、案件が発生した場合に速やかな資金調達を実現するべく高い流動性を維持しております。