E00677 Japan GAAP
前期
197.5億 円
前期比
110.3%
株価
2,104 (04/25)
発行済株式数
4,664,000
EPS(実績)
193.40 円
PER(実績)
10.88 倍
前期
565.9万 円
前期比
99.9%
平均年齢(勤続年数)
40.7歳(16.3年)
従業員数
337人(連結:545人)
当社グループ(当社、子会社及び関連会社)は、緩衝機能、包装機能をもった包装関連資材の製造・販売を主な事業とし、情報処理機器の販売、ソフトウエアの開発・販売及びデザイン関連事業を展開しており、各連結会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下の緩衝機能材事業と包装機能材事業は、セグメントと同一の区分であります。
緩衝機能材事業
パルプモウルドや段ボール製品等、主に緩衝機能のある製品等の製造・販売を行っております。
(主な関係会社)当社
包装機能材事業
フィルムや紙袋製品等、主に包装機能のある製品等の製造・販売を行っております。
(主な関係会社)当社、柳沢製袋㈱、CORE PAX(M)SDN.BHD.及びENCORE LAMI SDN.BHD.
その他
情報処理機器の販売、ソフトウエアの開発・販売及びデザイン関連事業を行っております。また、不動産の賃貸を行っており、当社はその一部を賃借しております。
(主な関係会社)㈱アクシス
事業の系統図は、次のとおりであります。
※画像省略しています。
(注) ○印 連結子会社
※印 関連会社で持分法非適用会社
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、急激に進行した円安、原油価格の高騰等に伴う物価上昇などがありましたが、新型コロナウイルス感染症との共存、克服が進む中で、企業収益、生産、設備投資において持ち直しの動きがみられました。その一方で海外景気の下振れ、物価上昇、ウクライナ情勢の長期化等、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは「TPS(トータル・パッケージング・ソリューション)提案」により顧客満足を徹底的に追求するとともに、全社をあげてイノベーション活動に取り組み、業績向上に努めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、原燃料価格の高騰に対処するため全製品の販売価格を修正したこと、および業務用鶏卵トレーの需要回復や、パルプモウルドの新製品である食品用容器の拡販等により、217億88百万円(前年同期比10.3%増)と増収となりました。なお、売上高につきましては、包装資材分野に注力して以来、初めて200億円を超える過去最高の売上高となりました。また、営業利益は11億25百万円(前年同期比12.7%減)、経常利益は13億98百万円(前年同期比8.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億2百万円(前年同期比14.6%減)となりました。減益の主な要因は、販売価格の修正を上回る原燃料価格の高騰に伴う利益率の低下等によるものです。また、2023年3月6日に当社八戸工場において火災が発生し、損害額1億59百万円を特別損失として計上いたしました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(緩衝機能材事業)
パルプモウルド部門は、事務機器用および医療用トレーが減収となりましたが、業務用鶏卵トレーの需要回復や、新製品である食品用容器の拡販、外食向け持ち帰り用トレーが引き続き堅調に推移したことにより増収となり、パルプモウルド部門の売上高は56億55百万円(前年同期比13.3%増)となりました。
段ボール部門は、農業分野および工業分野が数量減となりましたが、原材料価格値上がりに伴う販売価格の修正により、売上高は32億84百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
成型部門は、売上高は樹脂成型品と宙吊り式包装容器(ゆりかーご)をあわせて11億97百万円(前年同期比25.0%増)となりました。
その結果、当事業の売上高は101億37百万円(前年同期比11.1%増)となり、セグメント利益は8億80百万円(前年同期比10.6%減)となりました。
(包装機能材事業)
フィルム部門は、食品容器用ポリスチレンフィルムの原材料価格値上がりに伴う販売価格の修正により、売上高は46億59百万円(前年同期比8.6%増)となりました。
重包装袋部門は、国内は、自動車の減産に伴う合成樹脂向けの需要減により減収となりました。海外は、原材料価格値上がりに伴う販売価格の修正により増収となり、重包装袋部門の売上高は66億74百万円(前年同期比12.1%増)となりました。
その結果、当事業の売上高は113億33百万円(前年同期比10.6%増)となり、セグメント利益は9億59百万円(前年同期比7.0%減)となりました。
(その他)
売上高は3億17百万円(前年同期比16.6%減)となり、セグメント利益は32百万円(前年同期比5.1%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より2億2百万円減少し、当連結会計年度末には74億18百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、12億40百万円(前年同期比5億7百万円の減少)となりました。主な収入項目は、税金等調整前当期純利益12億14百万円、減価償却費7億41百万円、主な支出項目は、棚卸資産の増加額5億25百万円、法人税等の支払額4億71百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、11億17百万円(前年同期比4億75百万円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出10億55百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用した資金は、3億33百万円(前年同期比3百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額2億66百万円等によるものであります。
(b) 資本の財源及び資金の流動性
a 営業活動
(1) 損益と収支の状況との関係
当企業グループの連結損益と収支の状況との関係は、今後2年間については減価償却費の大きな変動はない見込みのため、連結会計年度の税金等調整前当期純利益の増減が連結キャッシュ・フロー計算書における営業活動によるキャッシュ・フローの増減となって現れております。
(2) 決済条件の変更等による収入、支出項目の大幅な変動又は非資金損益項目の増減要因等
決済条件の変更等による収入、支出の予定はなく、また、非資金損益項目の増減要因等についても、大きな増減は計画しておりません。
b 投資活動
当企業グループの投資活動としては、各工場の生産性向上、品質改善、新製品の開発等を目的としております。
c 財務活動
当企業グループについては、運転資金については一時的な借入を除き、長期において多額の借入を行う計画はありません。
また、設備資金については、長期借入金および手元資金でまかなうことを基本方針としております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
緩衝機能材事業 |
6,184 |
14.7 |
包装機能材事業 |
8,281 |
15.2 |
報告セグメント計 |
14,466 |
15.0 |
その他 |
160 |
△1.5 |
合計 |
14,626 |
14.8 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、原価によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
緩衝機能材事業 |
1,866 |
19.2 |
包装機能材事業 |
1,188 |
25.0 |
報告セグメント計 |
3,055 |
21.4 |
その他 |
145 |
△20.3 |
合計 |
3,201 |
18.6 |
(注) 金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績
主要製品は得意先からの受注によって即納する一種の受注生産ですが、生産及び商品仕入と販売との関連において製品及び商品の回転が早く、月末における受注残高が僅少なので、a.生産実績及びb.商品仕入実績を受注実績とみなして大差ありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
緩衝機能材事業 |
10,137 |
11.1 |
包装機能材事業 |
11,333 |
10.6 |
報告セグメント計 |
21,471 |
10.8 |
その他 |
317 |
△16.6 |
合計 |
21,788 |
10.3 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、引当金の計上など一部に将来事象の見積りに基づいているものがあります。これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や将来計画を考慮し、合理的と認められる事項に基づき判断しております。なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されている通りであります。
②財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて13億38百万円増加し、255億44百万円となりました。流動資産については、原材料及び貯蔵品、商品及び製品の増加等により、前連結会計年度末に比べて4億79百万円増加しております。固定資産については、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて8億58百万円増加しております。
当連結会計年度末における負債合計は89億94百万円となり、前連結会計年度末に比べて5億16百万円の増加となりました。流動負債については、電子記録債務の増加等により、前連結会計年度末に比べて6億66百万円増加しております。固定負債については、長期借入金、繰延税金負債の減少等により、前連結会計年度末に比べて1億49百万円減少しております。
当連結会計年度末における純資産合計は165億49百万円となり、前連結会計年度末に比べて8億21百万円の増加となりました。これは、利益剰余金の増加等によるものであります。
③経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は217億88百万円(前年同期比10.3%増)となりました。売上総利益は、41億99百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、30億74百万円(前年同期比1.7%増)となりました。
以上の結果、営業利益は11億25百万円(前年同期比12.7%減)、経常利益は13億98百万円(前年同期比8.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は9億2百万円(前年同期比14.6%減)となりました。
売上高については、原燃料価格の高騰に対処するため全製品の販売価格を修正したこと、および業務用鶏卵トレーの需要回復や、パルプモウルドの新製品である食品用容器の拡販等により、増収となりました。利益については、販売価格の修正を上回る原燃料価格の高騰に伴う利益率の低下等により、減益となりました。
なお、2022年5月13日に公表した2023年3月期の連結業績予想である連結売上高214億円に対しては達成となりました。今後も2024年3月期の業績目標及び中期的な業績目標の達成に向けて、イノベーション活動の更なる展開、SDGs理念に合致した製品の開発、積極的な設備投資の実施、TPS(トータル・パッケージング・ソリューション)の推進に取り組んでまいります。
④キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より2億2百万円減少し、74億18百万円となりました。
詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」をご参照ください。
当連結会計年度においての運転資金及び設備投資につきましては、内部資金及び借入れによって調達しております。また、今後当面の重要な資本的支出についても、内部資金及び借入れによる調達を予定しております。