売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E00686 Japan GAAP

売上高

222.8億 円

前期

216.0億 円

前期比

103.1%

時価総額

83.7億 円

株価

1,880 (04/26)

発行済株式数

4,450,000

EPS(実績)

213.03 円

PER(実績)

8.82 倍

平均給与

543.6万 円

前期

528.9万 円

前期比

102.8%

平均年齢(勤続年数)

35.0歳(12.0年)

従業員数

354人(連結:660人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、昭和パックス株式会社(当社)と子会社合計6社により構成されています。その主な事業内容は重包装袋、フィルム製品、コンテナー、その他包装関連製品・商品等の製造・販売並びに不動産の賃貸等であります。

 事業内容と当社および関係会社の当該事業にかかる位置づけ並びにセグメントとの関係は次のとおりであります。

 なお、次の区分は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。

区分

主要製品

主要な会社

重包装袋

石油化学製品用袋、セメント・窯業用袋、化学薬品用袋、農産物用袋、肥料用袋、食品用袋等

当社、九州紙工㈱、㈱ネスコ、山陰製袋工業㈱、タイ昭和パックス㈱

フィルム製品

熱収縮包装用フィルム、パレット包装用フィルム、農業用フィルム、二次加工用フィルム等

当社、九州紙工㈱、㈱ネスコ、タイ昭和パックス㈱

コンテナー

フレキシブルコンテナー、バルクコンテナー等

当社、九州紙工㈱、㈱ネスコ、山陰製袋工業㈱、タイ昭和パックス㈱

不動産賃貸

貸ビル、貸倉庫

当社

その他

包装用原材料、包装用機械、その他関連製品、ビル管理業

当社、九州紙工㈱、㈱ネスコ、山陰製袋工業㈱、山陰パック㈲、タイ昭和パックス㈱、昭友商事㈱

 

 以上の企業集団等について図示すると次のとおりであります。

※画像省略しています。

 (注) 無印 連結子会社

※  非連結子会社で持分法非適用会社

23/06/29

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)のわが国経済は、4~6月期は新型コロナウィルス感染症第6波の収束に伴う個人消費の増加を主因に個人消費や設備投資、在庫投資等の内需の上振れが全体を押し上げました。7~9月期は感染第7波や物価高を受けた個人消費の低迷、輸入の大幅増でマイナス成長となり、10~12月期は全国旅行支援や水際対策緩和を受けたサービス需要の回復が牽引するも、物価高や海外経済の減速が下押しし、力強さを欠きました。1~3月期は個人消費とインバウンド需要などでプラス成長となりましたが、海外経済の減速を受けて財輸出は落ち込みました。

 鉱工業生産指数は期初から中国の都市封鎖に伴う部品供給の不足で一部の企業が工場の稼働を停止したことが、生産の重石になりました。その後中国での都市封鎖の解除などを受けて部材供給不足の影響が緩和して上昇しましたが、海外経済の減速などで再び低下後、2月から再上昇して年度末の基調判断については「生産は緩やかな持ち直しの動き」となりました。

 総じて当連結会計年度の我が国経済は、経済活動の制限などは徐々に緩和され、第3次産業のサービス業などは持ち直してきたものの、一方で中国などの海外経済の減速による財輸出の不振などにより国内の生産は落ち込み、二極化が鮮明となりました。

 当社グループの主要事業は、国内の素材産業や農産物の生産動向に大きく影響される産業用包装資材の製造・販売です。当連結会計年度の当社グループは、売上数量は前期比マイナスとなりました。また、長引くロシア・ウクライナ情勢などにより依然としてインフレ圧力が払拭されていない状況が続いております。

 連結売上高は22,277百万円で前期比678百万円の増収でした。損益では、営業利益1,115百万円(前期比287百万円の減益)、経常利益1,349百万円(同234百万円の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益947百万円(同154百万円の減益)となりました。物価高騰を背景に価格転嫁が進んだ影響で増収となり、一方で原価率上昇の抑制に努めましたが、減益の結果となりました。

 当社単独では売上高16,496百万円(前期比535百万円の増収)、営業利益451百万円(同302百万円の減益)、経常利益765百万円(同231百万円の減益)、当期純利益566百万円(同154百万円の減益)でした。

 

 当社グループの最近3年間におけるセグメント別の業績推移は、下表のとおりであります。

回      次

 第125期

 第126期

 第127期

決 算 年 月

 2021年3月期

 2022年3月期

 2023年3月期

 項      目

金額(千円)

百分比

(%)

前期比

(%)

金額(千円)

百分比

(%)

前期比

(%)

金額(千円)

百分比

(%)

前期比

(%)

売  上  高

 19,938,449

100.0

 -7.0

21,598,576

100.0

+8.3

22,277,145

100.0

+3.1

 

重包装袋

 12,396,943

62.2

 -7.8

13,266,423

61.4

+7.0

13,512,254

60.7

+1.9

フィルム製品

 3,590,839

18.0

 -7.0

3,917,940

18.2

+9.1

4,326,658

19.4

+10.4

コンテナー

 1,797,576

9.0

 -4.8

1,925,131

8.9

+7.1

2,035,180

9.1

+5.7

不動産賃貸

 260,676

1.3

+1.0

256,341

1.2

-1.7

244,750

1.1

-4.5

その他

 1,892,413

9.5

-4.2

2,232,740

10.3

+18.0

2,158,301

9.7

-3.3

営業利益

 1,170,209

5.9

 -14.1

1,402,715

6.5

+19.9

1,115,585

5.0

-20.5

経常利益

 1,321,600

6.6

 -12.2

1,583,918

7.3

+19.8

1,349,907

6.1

-14.8

親会社株主に帰属する当期純利益

 901,017

4.5

 -13.0

1,102,210

5.1

+22.3

947,991

4.3

-14.0

 

連結子会社の概況は次のとおりであります。

 

 タイ昭和パックス㈱は会計期間が1~12月です。新型コロナウィルス感染症流行による生産活動への影響は僅かでしたが、自動車関連低迷による主要取引先の減産の影響で売上数量は減少しました。また、原材料価格の高騰がマイナス要素となり、バーツ建てで減収減益となりましたが、為替の影響により円建てでは増収増益となりました。九州紙工㈱は販売数量の増加と価格改定によって増収増益でした。㈱ネスコは、新規需要の開拓と価格改定により増収となりましたが、一部の主要顧客との取引が減少したことにより減益でした。山陰製袋工業㈱、山陰パック㈲の二社は会計期間が1~12月です。価格改定により増収でしたが、数量減や製造費の上昇等により減益となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 

○重包装袋

 重包装袋セグメントの主力製品であるクラフト紙袋の当連結会計年度の業界全体の出荷数量(ゴミ袋を除く)は、前期に対し3.0%の減少となりました。米麦、塩、農水産物の用途は増加しましたが、合成樹脂、化学薬品、セメントの用途が大きく減少したほか、砂糖・甘味、澱粉、その他食品、飼料、その他鉱産物の用途が減少しました。

当社のクラフト紙袋の売上数量(ゴミ袋を除く)は前期比で4.2%の減少でした。米麦、塩、その他食品の用途は増加しましたが、主力の合成樹脂、化学薬品の用途が業界と同様に大きく減少しました。

 ポリエチレン重袋の売上数量は主要な用途である肥料用がマイナスし、前期から6.7%の減少、中型袋も4.9%減少しました。

 タイ昭和パックス㈱のクラフト紙袋は主要顧客の減産が影響し、売上数量は年間では前期比8.1%減少しました。九州紙工㈱は、米麦袋と一般袋の両分野で売上数量を伸ばし、前期から5.7%増加しました。山陰製袋工業㈱は、米麦袋は前期並みの数量でしたが、主力の両底貼袋を含む一般袋が減少したことで、売上数量は前期比3.5%の減少となりました。

 重包装袋の主原材料であるクラフト紙の価格は、原燃料費急騰によるコスト高を理由として、値上がりが続きました。

 当セグメントの連結売上高は13,512百万円で、前期に対して245百万円の増収になりました。

 

○フィルム製品

 当連結会計年度におけるポリエチレンフィルム製品の業界の出荷数量は、前連結会計年度から産業用が減少、農業用はほぼ横ばいで全体では2.0%減少しました。

 当社のフィルム製品の売上数量は、産業用は前期比で3.9%の減少、農業用は2.2%の減少で合計では3.3%の減少となりました。産業用では熱収縮包装フィルム「エスタイト」、マスキングフィルム「HQF」、ポリスチレンフィルム「エスクレア」が数量を伸ばしましたが、一般広幅フィルム、アスベスト隔離シート、発泡フィルムが減少しました。農業用ではハウス用農サクビ、サクランボ用フィルムが増加しましたが、ハウスフィルム「バーナルハウス」、牧草ストレッチフィルム、強化ポリエチレンフィルムが減少しました。主原材料であるポリエチレン樹脂の価格は、原油・ナフサ価格の変動を受けて値上げが繰り返されました。ナフサ価格は、一旦は落ち着いたものの、燃料コストなど諸経費の上昇により、樹脂価格は高止まりしています。

 当セグメントの連結売上高は4,326百万円で、前期に対して408百万円の増収になりました。

 

○コンテナー

 フレキシブルコンテナの業界の出荷量は、国内生産品は減少しましたが海外生産品は増加して全体では前期から4.5%の増加となりました。

 当社のフレキシブルコンテナ「エルコン」の売上数量は、合成樹脂および化学品用途の需要低迷により前期比で3.9%の減少でした。大型ドライコンテナー用インナーバッグ「バルコン」、液体輸送用1,000ℓポリエチレンバッグ「エスキューブ」、液体輸送用コンテナーライナー「エスタンク」は減少しました。

 当セグメントの連結売上高は2,035百万円で、前期に対して110百万円の増収でした。

 

○不動産賃貸

 賃貸契約に一部解約がありました。当セグメントの連結売上高は244百万円で、前期から11百万円の減収でした。

 

 この結果、当連結会計年度末の当社グループの総資産は30,351百万円で、前連結会計年度末に比べて955百万円増加しました。主な増加要因は現金及び預金105百万円、電子記録債権127百万円、棚卸資産345百万円、有形固定資産270百万円およびソフトウエア115百万円です。

 負債合計は9,094百万円で、前連結会計年度末に比べ224百万円減少しました。主な増加要因は短期借入金227百万円および営業外電子記録債務174百万円です。主な減少要因は支払手形及び買掛金269百万円および未払法人税等143百万円です。

 純資産合計は21,256百万円で、前連結会計年度末に比べて1,180百万円増加しています。主な増加要因は利益剰余金765百万円および為替換算調整勘定344百万円です。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金および現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて132百万円増加の7,726百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は773百万円(前期比1,065百万円の収入減)となりました。この主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,346百万円、減価償却費595百万円による資金の増加、棚卸資産の増加額280百万円、仕入債務の減少額319百万円および法人税等の支払額442百万円による資金の減少です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は773百万円(同391百万円の支出減)となりました。この主な内訳は、有形固定資産の取得による支出598百万円および無形固定資産の取得による支出205百万円です。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は38百万円(同162百万円の支出減)となりました。この主な内訳は、短期借入金の純増額172百万円および配当金の支払による支出182百万円です。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

重包装袋

(千円)

12,769,259

3.6

フィルム製品

(千円)

3,090,659

10.2

コンテナー

(千円)

178,738

△0.5

合計

16,038,656

4.8

(注)金額は販売価格によっております。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

重包装袋

(千円)

858,754

13.4

フィルム製品

(千円)

1,239,204

15.6

コンテナー

(千円)

1,795,607

18.8

その他

(千円)

1,909,468

△2.0

合計

5,803,035

9.7

(注)金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

c.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

重包装袋

(千円)

13,470,308

1.2

746,353

△5.3

フィルム製品

(千円)

4,338,390

10.3

210,881

5.9

コンテナー

(千円)

2,088,302

4.0

351,264

17.8

合計

19,897,001

3.3

1,308,499

1.8

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

d.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

重包装袋

(千円)

13,512,254

1.9

フィルム製品

(千円)

4,326,658

10.4

コンテナー

(千円)

2,035,180

5.7

不動産賃貸

(千円)

244,750

△4.5

その他

(千円)

2,158,301

△3.3

合計

22,277,145

3.1

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)財政状態の分析

当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」のとおりであります。

当社グループの自己資本比率は当連結会計年度末で67.5%となっており、財政状態については大きな懸念はないものと認識しております。今後も、中長期的な成長のために、設備投資や研究開発等に必要な資金を投じつつ、安定した配当を実施、着実に利益を上げて健全な財政状態を保って企業価値の向上に努めてまいります。

2)経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」のとおりであります。目標とする経営指標としては1株当たり当期純利益、株主資本利益率を重視しておりますが、当連結会計年度は減益となった結果、いずれも前連結会計年度を下回りました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。

 なお、当社グループの資金需要は、原材料費、人件費、運賃などの経費、設備投資および配当などが主なものです。その財源としては自己資金や外部資金を有効に活用しており、調達に不安はありません。設備投資については、通常の維持更新は原則として減価償却費の範囲内で行うこととしておりますが、重要かつ緊急を要するもの、及び新規導入や製造環境改善を含む戦略的な投資はその範囲にこだわらずに実行しております。当連結会計年度の設備投資額は878百万円ですが、この資金はすべて自己資金によりました。

 また、次期以降も資金の使途に変動はなく、設備投資額が増えてもキャッシュ・フロー上の懸念はないものと認識しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。

 

・棚卸資産の評価

 当社グループの商品及び製品の評価に際して市場の需給変化に基づく正味売却価額の下落や経済的な劣化により、評価が変動する可能性があります。

 なお、重要なものについては、第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表および2財務諸表等 (1)財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。