売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00771 Japan GAAP

売上高

1,042.1億 円

前期

880.8億 円

前期比

118.3%

時価総額

2,582.3億 円

株価

9,660 (03/29)

発行済株式数

26,732,017

EPS(実績)

395.41 円

PER(実績)

24.43 倍

平均給与

709.3万 円

前期

705.2万 円

前期比

100.6%

平均年齢(勤続年数)

42.0歳(16.6年)

従業員数

638人(連結:1,017人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社の企業集団は、2023年3月31日現在、当社、連結子会社15社、非連結子会社1社および関連会社2社で構成されております。当社グループが営んでいる主な事業内容と、グループを構成する各会社の位置づけ、および報告セグメントとの関連は、次のとおりであります。

 

基礎化学品

 主な製品として、かせいソーダ、塩酸、液化塩素、塩素ガス、次亜塩素酸ソーダ、亜塩素酸ソーダ、塩素酸ソーダ、かせいカリ、水素ガス、エピクロルヒドリン、アリルクロライド等の製造・販売を行っております。

 当社が製造・販売するほか、連結子会社であるダイソーケミカル株式会社を通じて販売するとともに、連結子会社であるDSロジスティクス株式会社は当社製品の物流を取り扱っております。ダイソーケミカル株式会社は、塗料原料、接着剤原料等の販売を行い、当社は原料の一部を同社より購入しております。

 

機能化学品

 主な製品として、アリルエーテル類、エピクロルヒドリンゴム、ダップ樹脂、省エネタイヤ用改質剤、医薬品精製材料、光学活性体、医薬品原薬・中間体、電極、レンズ材料等の製造・販売を行っております。

 当社が製造・販売するほか、製品の一部をダイソーケミカル株式会社を通じて販売しております。また、ダイソーケミカル株式会社は、感光性樹脂、カラーレジスト等の販売を行い、連結子会社であるダイソーエンジニアリング株式会社は、電極の製造・販売、連結子会社であるサンヨーファイン株式会社は、医薬品原薬・中間体の製造・販売、連結子会社である株式会社ジェイ・エム・アールは、資源リサイクル事業を行っております。連結子会社であるサンヨーファイン医理化テクノロジー株式会社は、カラム・装置等分析機器の製造を行っており、連結子会社である三耀精細化工品銷售(北京)有限公司は、カラム・装置等分析機器の販売を行っております。連結子会社であるDAISO Fine Chem USA,Inc.は、医薬品精製材料の製造・販売を行い、連結子会社であるDAISO Fine Chem GmbHは、医薬品精製材料・機能化学品等の販売を行っております。また、連結子会社である大曹化工貿易(上海)有限公司は、衛生材料向け吸水性樹脂ならびに不織布等の販売を行い、連結子会社である台灣大曹化工股份有限公司は、カラーレジスト等の販売、連結子会社であるDAISO CHEMICAL(THAILAND)CO.,LTD.は、衛生材料向け吸水性樹脂ならびに不織布等の販売を行っております。また、連結子会社であるDestinHaus Capital Fund 1 LPは、主に北米でのスペシャリティケミカル事業への投資を行っており、連結子会社であるElite Advanced Polymers Inc.はゴム製品の製造・販売を行っております。

 

住宅設備ほか

 主な製品として、ダップ加工材、住宅関連製品等の製造・購入・販売を行っております。ダイソーエンジニアリング株式会社は、各種化学プラント、環境保全設備等の建設業務を行うほか、当社設備の建設および保全を行っております。また、当社は同社の資材購入事務を代行しております。

 

 事業の系統図は次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

23/06/30

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

1)財政状態及び経営成績の状況

 当社グループは、第7次中期経営計画「EMPOWER THE NEXT-22」の最終年度を迎え、「レジリエントな事業基盤の構築」、「マーケットイン型開発の推進」、「SDGsへの取り組み」および「企業文化・組織風土の改革」の4つの基本方針に基づき、全社一丸となって具体的な施策に取り組みました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,042億8百万円と前期比18.3%の増加となりました。利益面におきましては、営業利益は155億5千7百万円と前期比25.4%の増加、経常利益は171億6千4百万円と前期比27.8%の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は105億7千万円と前期比12.0%の増加となり、当連結会計年度の各段階利益は過去最高を更新いたしました。

 

 当連結会計年度末における当社グループの財政状態は次のとおりであります。

 総資産は、前連結会計年度末に比べて、6.9%増加し1,380億2千9百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて、9.1%増加し896億4千万円となりました。これは、主として有価証券が34億9千9百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が23億6千9百万円増加したことによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて、2.9%増加し483億8千9百万円となりました。これは、主として有形固定資産が15億8百万円増加したことによります。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べて、15.0%減少し384億8千5百万円となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて、18.9%減少し323億1千万円となりました。これは、主として1年内償還予定の新株予約権付社債が87億3千3百万円減少したことによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて、14.1%増加し61億7千5百万円となりました。これは、長期借入金4億3千4百万円、繰延税金負債3億5千9百万円それぞれ増加したことによります。

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、18.7%増加し995億4千3百万円となりました。

これは、主として利益剰余金が84億8千6百万円、資本剰余金が26億1千8百万円増加し、自己株式が38億4千7百万円減少したことによります。

 

2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて、1億7千3百万円減少し368億4千3百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、93億5千4百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が160億1千8百万円、減価償却費が36億3千5百万円、法人税等の支払額が48億6千3百万円となったことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、53億8千万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が47億7千3百万円となったことによります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、45億9千6百万円の支出となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が22億3千6百万円、配当金の支払額が22億1千6百万円となったことによります。

 

 

 

3)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品

50,811

+23.5

機能化学品

33,912

+24.9

住宅設備ほか

535

△3.8

合計

85,259

+23.8

(注)1 金額は、平均販売価格により算出したものであります。

2 上記には自家使用分が含まれております。

 

 

② 製品仕入実績

 当連結会計年度における製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品

14,782

△10.4

機能化学品

11,098

△8.1

住宅設備ほか

5,858

+22.7

合計

31,740

△4.9

(注)1 金額は、仕入価格により算出したものであります。

 

③ 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

住宅設備ほか

1,724

389.7

793

+99.7

 

④ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品

44,122

+19.4%

機能化学品

53,108

+15.8%

住宅設備ほか

6,977

+32.6%

合計

104,208

+18.3%

(注)1 販売実績は、外部顧客に対する売上高を表示しております。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、いずれも10%未満であるため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
 

 

2)当連結会計年度の経営成績などの状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和により社会経済活動の正常化が進み、持ち直しの動きが続きましたが、供給面での制約や原燃料価格の高騰に加え、ウクライナ情勢の長期化や中国での感染拡大による経済活動の停滞、急激な為替変動、世界的なインフレの進行等の影響もあり、依然として厳しい状況で推移いたしました。
 当連結会計年度における当社グループの経営成績は下記のとおりであります。

 当連結会計年度の売上高は、1,042億8百万円と前期比18.3%の増加となりました。利益面におきましては、営業利益は155億5千7百万円と前期比25.4%の増加、経常利益は171億6千4百万円と前期比27.8%の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は105億7千万円と前期比12.0%の増加となり、当連結会計年度の各段階利益は過去最高を更新いたしました。

 この結果、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度の404.73円に対して、428.43円となりました。

 

 

 セグメント別の概況は、以下のとおりであります。

 

(基礎化学品)

 クロール・アルカリは、かせいソーダ・かせいカリを中心に原燃料価格上昇にともなう価格改定を実施したため、売上高は増加しました。

 エピクロルヒドリンは、期前半において海外市況が好調に推移したことに加え、原燃料価格上昇にともなう価格改定の効果や為替の影響もあり、売上高は増加しました。

 以上の結果、基礎化学品の売上高は441億2千2百万円と前期比19.4%の増加となりました。

 

(機能化学品)

 合成ゴム関連では、エピクロルヒドリンゴムは、インドで環境規制対応向けの需要が増加したことにより、売上高は増加しました。アクリルゴムは国内外で新規採用が進み、またアジア向けを中心に販売が増加したため、売上高は増加しました。

 ダップ樹脂は、中国での絶縁ワニス用途を中心に販売は増加しましたが、期後半に入り物流混乱が収束した米国で在庫調整の影響を受けたことにより、売上高は減少しました。

 アリルエーテル類は、欧米および中国で塗料および電子材料用途を中心とするシランカップリング剤向けの拡販が進んだことに加え、為替の影響もあり、売上高は増加しました。

 医薬品精製材料は、欧米並びにアジア向けの糖尿病治療薬用途等の需要が拡大し、売上高は増加しました。医薬品原薬・中間体は、糖尿病の合併症治療薬中間体、不眠症治療薬中間体、認知症治療薬原薬および中間体の販売が拡大したため、売上高は増加しました。

 以上の結果、機能化学品の売上高は531億8百万円と前期比15.8%の増加となりました。

 

(住宅設備ほか)

 生活関連商品の販売が堅調に推移した結果、住宅設備ほかの売上高は69億7千7百万円と前期比32.6%の増加となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの分析

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。運転資金は自己資金、短期借入金により賄っております。

 また、当社において子会社の資金を一元管理し、資金効率の向上を図っております。