E00780 Japan GAAP
前期
801.4億 円
前期比
104.6%
株価
2,009 (04/26)
発行済株式数
17,000,000
EPS(実績)
137.88 円
PER(実績)
14.57 倍
前期
592.8万 円
前期比
104.0%
平均年齢(勤続年数)
40.1歳(15.7年)
従業員数
769人(連結:2,013人)
当社の企業集団は、当社、連結子会社16社及び非連結子会社2社で構成され、化学工業製品の製造販売を主な事業とし、その他の関連事業を行っております。
主な事業の内容と各事業における当社及び関係会社の位置付け等は次のとおりです。
なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一です。
(化学)
当事業の事業内容は以下のとおりです。
・酸化チタン製品… |
ルチル型酸化チタン、アナタース型酸化チタン等 |
・樹脂添加剤……… |
金属石鹸、鉛系安定剤、錫系安定剤、脱鉛安定剤等 |
・バリウム製品…… |
硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム等 |
・触媒製品………… |
脱硝触媒、ダイオキシン分解触媒、還元ニッケル触媒、ポリエステル重合用触媒等 |
・電子材料………… |
高純度誘電体粉末、高輝度無機発光材料、球状シリカ等 |
・亜鉛製品………… |
酸化亜鉛、亜鉛末、透明性亜鉛白等 |
・機能材料………… |
化粧品用超微粒子酸化亜鉛、化粧品用超微粒子酸化チタン、化粧品用板状硫酸バリウム等 |
・その他の化学品… |
有機リン化合物、有機イオウ化合物、水処理剤、有機顔料、加工顔料、機能剤分散体、感光剤中間体、路面標示材、カラー舗装・塗工材、医薬品原薬・中間体、衛生材料、その他の無機及び有機化学品 |
以上の製品の製造及び販売を行っております。
また、当事業に携わっている関係会社は以下のとおりです。
堺化学工業㈱(提出会社)、堺商事㈱、大崎工業㈱、レジノカラー工業㈱、共同薬品㈱、SC有機化学㈱、日本カラー工業㈱、SAKAI CHEMICAL (VIETNAM) CO.,LTD.、㈱片山製薬所、SIAM STABILIZERS AND CHEMICALS CO., LTD.、PT. S&S HYGIENE SOLUTION、SAKAI TRADING NEW YORK INC.、SAKAI AUSTRALIA PTY LTD.、堺商事貿易(上海)有限公司、台湾堺股份有限公司、SAKAI TRADING (THAILAND) CO.,LTD.、常磐化成㈱、韓国堺商事㈱
(医療)
当事業の事業内容は以下のとおりです。
・医療用医薬品…… |
バリウムX線造影剤、消化性潰瘍・逆流性食道炎治療薬等 |
・一般用医薬品…… |
感冒薬・胃腸薬等 |
・その他の製品…… |
機能性食品、医療機器等 |
以上の製品の製造及び販売を行っております。
また、当事業に携わっている関係会社は以下のとおりです。
カイゲンファーマ㈱
事業の系統図は次のとおりです。
※画像省略しています。
子会社及び関連会社は、次のとおりです。
連結子会社
堺商事㈱ |
化学工業製品の販売ならびに輸出入 |
カイゲンファーマ㈱ |
医薬品及び医薬部外品の製造ならびに販売 |
大崎工業㈱ |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
レジノカラー工業㈱ |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
共同薬品㈱ |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
SC有機化学㈱ |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
日本カラー工業㈱ |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
SAKAI CHEMICAL (VIETNAM) CO.,LTD. |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
㈱片山製薬所 |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
SIAM STABILIZERS AND CHEMICALS CO., LTD. |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
PT. S&S HYGIENE SOLUTION |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
SAKAI TRADING NEW YORK INC. |
化学工業製品の販売ならびに輸出入 |
SAKAI AUSTRALIA PTY LTD. |
化学工業製品の販売ならびに輸出入 |
堺商事貿易(上海)有限公司 |
化学工業製品の販売ならびに輸出入 |
台湾堺股份有限公司 |
化学工業製品の販売ならびに輸出入 |
SAKAI TRADING (THAILAND) CO.,LTD. |
化学工業製品の販売ならびに輸出入 |
非連結子会社
常磐化成㈱ |
化学工業製品の製造ならびに販売 |
韓国堺商事㈱ |
化学工業製品の販売ならびに輸出入 |
(注) 堺商事㈱は、東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績
当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりであります。
|
2023年3月期 |
前連結会計年度比 |
売上高(百万円) |
83,861 |
4.6% |
営業利益(百万円) |
4,407 |
△41.2% |
経常利益(百万円) |
4,854 |
△45.1% |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) |
2,344 |
△65.2% |
当社グループは、中期経営計画『SAKAINNOVATION 2023』の数値目標達成と持続的成長を目指して取り組んでおります。4年目にあたる当連結会計年度(2023年3月期)は、下半期からの景気後退の影響で販売低迷が続き、利益を大きく引き下げました。
化学事業では、原燃料高騰、中国ロックダウンによる在庫調整や半導体不足による自動車の減産等による景気後退の影響を受けました。成長事業である電子材料は、中国を中心としたPC、スマートフォンといった民生品の需要が大きく落ち込み、在庫調整も相俟って、誘電体、誘電体材料の販売が低迷しました。また、他の事業においても、景気低迷の影響で販売数量が減少し、製造コストの上昇をもたらしました。
一方の、日焼け止めやメイク関連向けの化粧品材料は、コロナ禍による外出規制が緩むにつれて、少しずつですが回復基調にあります。
また、医薬中間体・原薬、プラスチックレンズ向け製品などの有機化学品は、景気後退の影響を受けにくく、引き続き堅調に推移しました。
医療事業については、昨年度に続き、新型コロナ感染拡大による行動制限の影響に加え薬価改定の影響も受け、厳しい業績となりました。
この結果、売上高は前連結会計年度比4.6%増の83,861百万円となりましたが、営業利益は前連結会計年度比41.2%減の4,407百万円、経常利益は前連結会計年度比45.1%減の4,854百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比65.2%減の2,344百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりです。
なお、各セグメントの営業利益は全社費用等調整前の金額であります。
(化学事業)
売上高は前連結会計年度比5.2%増の75,992百万円となりましたが、営業利益は前連結会計年度比30.7%減の6,372百万円となりました。
電子材料(成長事業)
誘電体材料(高純度炭酸バリウム)と誘電体(チタン酸バリウム)は市況の悪化に伴う積層セラミックコンデンサ(MLCC)の在庫調整に伴い、売上高は減少しました。
化粧品材料(成長事業)
化粧品材料の超微粒子酸化チタン・酸化亜鉛は、世界的な経済活動の再開に伴う需要回復により、売上高・利益ともに増加しました。
酸化チタン・亜鉛製品(効率化検討事業)
酸化チタンは、景気不透明のため、販売数量は減少したものの、値上げを実施した結果、売上高は増加しました。
亜鉛製品は、販売数量は減少したものの一部製品で採算是正をした結果、売上高は増加しました。
樹脂添加剤(効率化検討事業)
国内向けにおいては、上期は原材料高騰懸念による先取り需要もあり、塩ビ用安定剤も堅調に推移し、売上・利益は前年並みの水準を維持しました。しかし下期に入り、IT関連設備の建設遅れから需要が停滞し、販売数量が減少しました。原材料高騰に対応すべく値上げを実施した結果、売上高は前年同水準を維持したものの、原材料高騰分の一部は価格転嫁できず、利益は減少しました。
海外においては、中国向け製品は上期堅調でしたが、下期は失速しました。一方、東南アジア向け製品は、下期から回復基調で出荷量増となりました。また値上げ実施効果もあり、売上高・利益ともに前年並みの水準を維持しました。
衛生材料(安定事業)
コロナ禍による大幅な需要の増加は一段落したものの、引き続き販売は堅調に推移しました。しかし、原材料の高騰分を製品価格に転嫁し遅れたことや海上運賃高騰等により、利益は減少しました。
有機化学品(安定事業)
有機イオウおよびリン製品は、電子材料分野や自動車関連分野向け売り上げが低調でしたが、原材料高騰による価格改定や円安効果から販売価格が上昇し、売上高は若干増加しました。しかし原燃料高騰の影響は、販売価格の上昇、生産効率の向上による原価低減効果を大きく上回り、利益は減少しました。
医薬品原薬・中間体の生産受託は、主力中間体が堅調に推移したこと、開発品のスポット生産・販売により売上高は伸長しましたが、受託製品の原価率の違いや、原燃料の高騰により利益は微増となりました。
触 媒(効率化検討事業)
ニッケル触媒は、大手顧客の大規模定期修繕による工場停止期間がなかったため、売上高は増加しました。しかし昨年度から続く主要顧客の新工場の立ち上げ遅延により、計画通りの販売とはなりませんでした。
脱硝触媒は、引き続き海外のごみ焼却場向け案件を受注したこともあり、昨年度より売上高は減少したものの、利益は横ばいとなりました。
受託加工(安定事業)
受託加工は、電子材料関連の需要は減少しましたが、OA機器関連で需要が増加しました。
着色剤製品は、海外PVC関連が好調に推移しましたが、電子通信機器関連や自動車関連が低調でした。しかし、原材料高騰の製品価格への転嫁を進め、売上高は増加しました。
混合、濾過水洗、乾燥、焼成等の工程受託については、電子材料向けの需要が減速し、売上・利益ともに減少しました。
(医療事業)
売上高は前連結会計年度比0.3%減の7,868百万円となり、営業利益は前連結会計年度比34.9%減の272百万円となりました。
医療用医薬品
バリウム造影剤は、2016年度厚生労働省発出の「がん検診実施のためのガイドライン」による受診間隔の延長および受診年齢の引き上げ、胃内視鏡検査への移行等厳しい環境のもと、大口検診機関のニーズ対応を強化して市場シェア拡大に努め、国内販売の減少を最小限にとどめるとともに、韓国・台湾への輸出を強化しましたが、新型コロナウイルスの影響はなお大きく残り、売上高・利益ともに減少しました。
消化性潰瘍用剤「アルロイドG」は堅調な需要により販売数量は維持しましたが、薬価引き下げによる影響が大きく、売上高・利益ともに減少しました。
医療機器
世界的な半導体不足で部品が調達できず、本体の生産が滞りました。その後半導体の調達が可能になり、生産が再開されましたが、納入実績は前年を下回り、売上高・利益ともに減少しました。
また、2019年からリリースした内視鏡手術用の粘膜下注入材「リフタルK」および注入材用穿刺針「リフテインニードル」は新規採用が進み、一定の売上増に寄与しました。「リフタルK」はタイでも承認を取得し販売を開始しました。
一般用医薬品・その他
かぜ薬「改源」等アセトアミノフェンを含む一般用医薬品は、外国人による大量購入により、売上高・利益ともに増加しました。
新規事業として位置付けている美容医療機関向けのサプリ事業は引き続き好調で、売上高・利益ともに増加しました。
認知症予防の機能性表示食品素材である「タモギ茸エキス(エルゴチオネイン)」の製造は順調に受託数量を伸ばしました。また、エルゴチオネイン配合の自社のNB製品である認知症予防サプリメント「メモエル」は自社ECサイトでの販売に加え、B to Bでの提供も開始しました。
② 財政状態
当連結会計年度における当社グループの財政状態は次のとおりであります。
|
当連結会計年度末 2023年3月末 |
前連結会計年度末 増減 |
総資産(百万円) |
128,021 |
4,102 |
負債合計(百万円) |
43,304 |
2,092 |
純資産合計(百万円) |
84,717 |
2,009 |
自己資本比率 |
62.9% |
△0.7ポイント |
(資産)
当連結会計年度末における総資産は128,021百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,102百万円増加いたしました。
主な増減項目として、流動資産においては、商品及び製品が3,328百万円、原材料及び貯蔵品が3,074百万円、現金及び預金が1,609百万円それぞれ増加し、受取手形及び売掛金が2,352百万円減少いたしました。また、固定資産においては繰延税金資産が1,049百万円減少しました。
・棚卸資産の増加は、電子材料関連製品の販売が停滞したこと、原燃料の高騰により製造コストが増加したことに加え、世界情勢を鑑み原燃料の安定的な調達が困難になる恐れがあるため在庫を確保していることによります。
・現金及び預金の増加は、運転資金の借入を行ったことによるものです。
・売上債権の減少は、期末にかけて主に電子材料の販売が失速し、売上が減少したことによるものです。
・繰延税金資産の減少は、今後の業績等を総合的に勘案し、繰延税金資産の回収可能性を慎重に判断した結果、取り崩すこととしたためです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は43,304百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,092百万円増加いたしました。
主な増減項目として、短期借入金が4,972百万円増加し、未払法人税等が1,037百万円、支払手形及び買掛金が842百万円それぞれ減少しました。
・短期借入金の増加は、運転資金の借入によるものです。
・未払法人税等の減少は、課税所得の減少によるものです。
・支払手形及び買掛金の減少は、期末にかけて主に電子材料向け製品の原材料の購入を買い控えたことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は84,717百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,009百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は62.9%(前連結会計年度末は63.6%)となりました。
主な増減項目として、利益剰余金が1,049百万円、為替換算調整勘定が402百万円それぞれ増加いたしました。
・利益剰余金の増減内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益2,344百万円及び剰余金の配当1,294百万円です。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度における当社グループのキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
|
2023年3月期 |
前連結会計年度 増減 |
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
773 |
△5,794 |
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
△2,620 |
△965 |
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
3,283 |
8,938 |
現金及び現金同等物の増減額(百万円) |
1,638 |
2,241 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローの収入は773百万円となり、前連結会計年度に比べ5,794百万円減少いたしました。これは、主に税金等調整前当期純利益が4,245百万円、棚卸資産の増減額が4,664百万円、仕入債務の増減額が2,401百万円それぞれ減少したことのほか、売上債権の増減額の5,134百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローの支出は2,620百万円となり、前連結会計年度に比べ支出額は965百万円増加いたしました。これは、主に有形固定資産取得による支出が2,406百万円、投資有価証券の売却による収入が3,398百万円それぞれ減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローの収入は3,283百万円(前連結会計年度は5,654百万円の支出)となりました。これは、主に短期借入金の実行による収入が5,669百万円、長期借入金の実行による収入が2,000百万円それぞれ増加したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は12,188百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
(生産実績)
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
化学 |
54,106 |
1.2 |
医療 |
6,043 |
△0.3 |
合計 |
60,149 |
1.0 |
(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 セグメント別の生産高を正確に把握することは困難なため、概算値で表示しております。
(受注実績)
当社グループの主要製品については主に見込み生産を行っております。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
化学 |
75,992 |
5.2 |
医療 |
7,868 |
△0.3 |
合計 |
83,861 |
4.6 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、いずれの相手先についても当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に記載しています。
② 財政状態の分析
財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態」に記載しています。
③ キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フロー」に記載しています。
グループの資金調達については堺商事及び一部の借り入れを除き、当社にて一括調達し、グループファイナンスにて関係会社へ必要な資金を供与しています。
調達方法は取引金融機関が組成するシンジケート団によるコミットメントラインからの短期運転資金と個別取引金融機関からの長期設備資金融資の2種類であります。近時は旺盛な設備投資によるキャッシュ・フロー不足分を補うための長期借り入れを増やしており、当面この傾向は続くものと考えます。現時点では、安定的な財務基盤を背景に取引金融機関の当社に対する融資姿勢に変化なく、スムーズな資金調達を実施しております。
一方、堺商事及び海外子会社を除く国内関係会社を結んだキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ各社の流動預金を当社に集中、グループとしての資金効率アップに取り組んでおります。
また、当連結会計年度末における短期借入金の残高は13,175百万円、長期借入金の残高は8,467百万円、現金及び現金同等物の残高は12,188百万円となっております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
1.棚卸資産の評価
当社グループでは棚卸資産の評価に関して、取得原価を基礎としながら、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。正味売却価額は、直近の販売実績による単価が当面継続すると仮定し、販売単価から販売に要する経費を控除した金額として見積もっております。
また、営業循環過程から外れた滞留棚卸資産については、滞留品の処分・販売状況がこれまでと大きく変わらないと仮定し、過去の処分・販売実績をもとに見込まれる損失額を見積もっております。
随時販売状況を見ながら生産調整を行っておりますので、滞留棚卸資産が急激に増加することはないと考えております。販売単価の下落に関しても、当社グループは多岐にわたる製品を製造販売しており、影響は限定的であると考えております。
2.固定資産の減損会計
当社グループでは資産又は資産グループの収益性が低下し、帳簿価額が回収不能となるような兆候がある場合に、当該資産又は資産グループの回収可能価額(正味売却価額と使用価値のいずれか高い方)を見積り、回収可能価額が帳簿価額を下回っていた場合は、減損損失を計上しております。
回収可能価額は、事業計画や市場環境の変化により、その見積り金額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、追加の減損処理が必要になる可能性があります。
3.退職給付引当金
当社では退職給付引当金は、退職金制度ごとに退職給付債務の期末残高から年金資産の期末残高を控除して計算しております。退職給付債務及び費用は、割引率、退職率、予想昇給率などの計算基礎を見積り、年金数理計算により計算しております。割引率は、期末における優良社債の利回りに基づき決定しております。割引率が低下した場合、退職給付債務が増加しますが、数理計算上の差異として発生の翌連結会計年度から一定の年数(5年)による定額法で費用処理されます。また、退職率、予想昇給率は当社の過去の実績をもとに、今後も同様の推移が継続すると仮定して決定しております。
年金資産は期待運用収益率を見積り、退職給付費用の計算に反映させております。期待運用収益率は、金融市場が比較的安定しており、過去の運用実績が今後も継続すると仮定して決定しております。実際の運用実績が期待運用収益率を下回った場合、割引率の低下と同様、数理計算上の差異が発生しますが、発生の翌連結会計年度から一定の年数(5年)による定額法で費用処理されます。
(3)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度における中期経営計画『SAKAINNOVATION 2023』の達成状況は次のとおりであります。
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
営業利益(百万円) |
4,404 |
4,015 |
4,304 |
7,494 |
4,407 |
ROE(%) |
4.6 |
3.3 |
△3.6 |
8.7 |
2.9 |