売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E05232 Japan GAAP

売上高

325.0億 円

前期

294.9億 円

前期比

110.2%

時価総額

525.9億 円

株価

930 (01/09)

発行済株式数

56,552,028

EPS(実績)

63.37 円

PER(実績)

14.68 倍

平均給与

630.6万 円

前期

692.8万 円

前期比

91.0%

平均年齢(勤続年数)

30.5歳(6.6年)

従業員数

1,174人(連結:1,602人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、当社及び連結子会社14社により構成されており、人材サービス事業、リクルーティング事業、地域情報サービス事業、HRプラットフォーム事業、海外事業の5つの事業セグメントにおいて、事業を展開しております。

 各事業セグメントの事業内容は、以下のとおりです。

(1)人材サービス事業

①人材紹介

 人材紹介におきましては、「職業安定法」に基づき「有料職業紹介事業」の運営を行っております。

 当社グループの人材紹介は、ご登録いただいている転職希望者と求人企業のマッチングを図る登録型人材バンクとしてサービスを提供しております。転職希望者のご登録に当たりましては、自社が運営する登録サイトやインターネット広告等を通じて広く募集を行います。ご紹介に際しては、当社グループのコンサルタントがご登録いただいた転職希望者のキャリアプランや希望条件等をご確認させていただくとともに、求人企業からの採用条件や求人像についてもヒアリングを行い、転職希望者並びに求人企業にとって最適なマッチングを行っております。

 求人企業と転職希望者の間で面接等を経て採用が決定した場合、当社は求人企業より成功報酬として紹介手数料を受領いたします。

②人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等

 人材派遣におきましては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という)に基づき、労働者派遣事業を行っております。

 人材派遣を行うにあたりましては、自社が運営する登録サイトやインターネット広告等を通じて、派遣での就業希望者を広く募集し、ご登録いただいております。このご登録者の中から、企業の依頼内容にマッチした人材を選び、企業との間に労働者派遣契約を締結するとともに、ご登録者との間でも期間を定めた雇用契約を締結した上で、企業へ人材を派遣しております。

 また、当社グループでは、労働者派遣事業及び有料職業紹介事業の許可を持つ事業者のみが行うことができる有料職業紹介を予定して行う紹介予定派遣に加え、業務請負サービスの提供を行っているほか、認可保育園及び小規模認可保育園の運営を行っております。

 人材サービス事業におきましては、①人材紹介は当社と連結子会社である㈱ワークプロジェクト、㈱クイックケアジョブズ、㈱キャリアシステムが、②人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等は連結子会社である㈱ワークプロジェクトと㈱クイックケアジョブズ、㈱キャリアシステムが事業を行っております。

(2)リクルーティング事業

 リクルーティング事業におきましては、当事業を企業が抱える採用課題の解消に向けてのコンサルティングと位置づけており、採用活動全般から入社後の人材育成に至るまでの各種サービスをワンストップで提供しております。

 主力となる求人広告の取り扱い(広告代理)におきましては、求人募集を行う顧客企業に対し、インターネット上の求人情報サイト等に掲載する求人広告の案内を行っております。その際、顧客企業の採用ニーズに合致した広告制作も行い、求人メディアを発行・運営する企業(以下、「出版元」)に求人広告を取次いでおります。求人メディアにつきましては、アグリゲーション型(求職者が指定する特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索型)の採用媒体を中心に、就職活動を行う学生のための新卒情報媒体、転職を考えている人向けの転職情報媒体、人材派遣やアルバイト・パートを希望する人のための情報媒体等の幅広い商品を取り扱っており、顧客企業の採用ニーズにマッチした最適なメディアの提案を行っております。

 出版元との取引形態につきましては、当社が広告掲載枠を仕入れ、広告依頼主である顧客企業に対し販売する「代理店形態」と、当社が顧客企業より依頼を受けた求人広告を出版元に取次ぎ、出版元より販売委託手数料を受領する「販売委託形態」の2つの形態があり、これらについては、出版元によって求人メディアごとに取引形態が定められております。なお、アグリゲーション型採用媒体に関しては、顧客企業の求人広告へのクリック数に応じた広告掲載料に加え、求人広告の掲載に関する運用手数料を顧客企業から受領いたします。

 その他、顧客企業の成長や経営課題解決に向けて、採用コンセプトの構築から採用すべき人材や人数、採用手法等を顧客企業とともに創る採用戦略コンサルティングに加え、実際の採用活動において使用する会社パンフレットの制作や適性検査等の採用支援ツールも提供しております。さらに、求職者集客ツールの運用、採用業務の一部を代行する人事業務請負等、顧客企業の採用活動を円滑に進めるためのサービスを提供しているほか、入社後の教育研修や階層別研修など人材育成サービスも行っております。

 リクルーティング事業におきましては、当社と連結子会社であるジャンプ㈱が事業を行っております。

(3)地域情報サービス事業

 地域情報サービス事業におきましては、地域情報誌の出版及びポスティング、コンサルティング(対面相談サービス)を行っております。

 地域情報誌の出版につきましては、石川県、富山県、新潟県にて、店舗広告や求人広告、住宅広告まで幅広いジャンルの広告と地元情報に特化した編集記事をまとめた無料戸別配布の生活情報誌「金沢情報」、「富山情報」、「高岡情報」、「新潟情報」を発行しております。その他、北陸の住宅情報誌「家づくりナビ」、住まいの実例等のテーマ別情報誌を発行しております。これら地域情報誌の出版におきましては、顧客企業から出稿された各種広告を情報誌に掲載することによる広告収入及び書籍販売収入を得ております。また、求人領域において人材採用のためのWebプロモーション支援等も行っております。

 ポスティングにつきましては、石川県、富山県、新潟県において、生活情報誌の宅配ネットワークを活用し、顧客企業から委託された折り込みチラシ等の配布を行い、配布物の内容や大きさ、部数等に応じて配布料を受領しております。

 また、コンサルティング(対面相談サービス)では、転職や家づくり、結婚を考える方々から対面カウンター形式にて希望条件等のヒアリングを行い、人材紹介、住宅メーカー紹介、結婚式場等の紹介を行っております。これらのサービスでは、お客様と紹介した顧客企業との間で契約に至った場合、成功報酬として顧客企業より紹介手数料を受領いたします。

 地域情報サービス事業におきましては、連結子会社である㈱カラフルカンパニーが事業を行っております。

 なお、当連結会計年度の期首より、事業内容をより適正に表示するため、これまで「情報出版事業」としていた報告セグメントの名称を「地域情報サービス事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。

(4)HRプラットフォーム事業

 HRプラットフォーム事業におきましては、人事・労務に関する情報ポータルサイト「日本の人事部」サイトの企画・運営、「日本の人事部 HRカンファレンス」をはじめとする「日本の人事部」ブランドのイベント等の企画・運営及び人材ビジネス企業のWebプロモーション支援を行っております。

 「日本の人事部」サイトの企画・運営につきましては、研修やコンサルティング等の人事サービスを提供する企業の商品やイベント等の情報を同サイトやメルマガへ掲載することにより、会員である企業経営者・人事担当者に対して人事労務に関する最新情報の提供やイベント等への集客を行い、その対価として、顧客企業より広告収入を得ております。また、「日本の人事部 HRカンファレンス」をはじめとする「日本の人事部」ブランドのイベント等におきましては、講演枠等の販売を行うことで、人事サービス企業の販促活動をサポートしております。

 HRプラットフォーム事業におきましては、連結子会社である㈱HRビジョンが事業を行っております。

(5)海外事業

 海外事業におきましては、現地日系企業を中心に、米国及び英国では人材紹介及び人材派遣を、中国では人事労務コンサルティングを、メキシコ及びタイでは人材紹介及び人事労務コンサルティングを、ベトナムでは人材紹介及び人事管理コンサルティングを、オランダでは人材紹介を行っております。

 海外事業におきましては、米国の連結子会社であるQUICK USA,Inc.、中国の連結子会社である上海クイック有限公司、英国の連結子会社であるCentre People Appointments Ltd、ベトナムの連結子会社であるQUICK VIETNAM CO.,LTD.、タイの連結子会社であるQHR Holdings Co.,Ltd.及びQHR Recruitment Co.,Ltd.、メキシコの連結子会社であるQUICK GLOBAL MEXICO,S.A.DE C.V.、オランダの連結子会社であるCentre People Appointments B.V.が事業を行っております。

 なお、前連結会計年度において連結子会社でありました上海クイック人材サービス有限公司は、2025年1月26日付で会社清算手続きが結了しております。

 

 当社グループにおける事業系統図は、次のとおりであります。

※画像省略しています。

(注)1.上記関係会社14社は、すべて連結子会社であります。

2.当連結会計年度の期首より「情報出版事業」は「地域情報サービス事業」に名称を変更しております。

3.連結子会社でありました上海クイック人材サービス有限公司は、2025年1月26日付で清算結了しております。

25/06/19

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における日本経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復を背景に緩やかな回復基調で推移しました。しかし、物価上昇による実質賃金の低迷や節約志向の高まり、海外経済の減速懸念、地政学リスク等が重なり、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。直近においても、米国政権による関税引き上げ等の保護主義的な通商政策が為替・金融市場の不安定化を招いていることから、更なる注視が必要な状況となっております。

 また、国内の雇用情勢は2025年2月の有効求人倍率(季節調整値)が1.24倍、完全失業率(季節調整値)が2.4%と、各雇用関連指標も依然として企業の人手不足を反映した結果となっております。

 このような事業環境の中、当社グループでは既存事業の更なる拡大とともに、新たなマーケットの開拓、グループ内での連携強化、M&Aによる事業領域の拡大等により、人材に関する顧客企業の課題解決をサポートし、他社との差別化や顧客満足度の向上に取り組んでおります。さらに、積極的な採用活動等、人材に関する投資による事業基盤の強化も進めております。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

 当連結会計年度末における連結総資産は25,130百万円(前年同期比14.0%増)となり、前連結会計年度末と比較して3,088百万円増加しました。

 連結総負債は7,288百万円(前年同期比29.6%増)となり、前連結会計年度末と比較して1,666百万円増加しました。

 連結純資産は17,842百万円(前年同期比8.7%増)となり、前連結会計年度末と比較して1,421百万円増加しました。

b.経営成績

 当連結会計年度における当社グループの売上高は32,501百万円(前年同期比10.2%増)、営業利益は4,533百万円(同8.7%減)、経常利益は4,611百万円(同8.3%減)となりましたが、政策保有株式の縮減を図るため、保有する投資有価証券の一部を売却したこと等による投資有価証券売却益718百万円を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は3,583百万円(同2.2%増)となりました。

 なお、当連結会計年度の期首より、事業内容をより適正に表示するため、従来「情報出版事業」としていた報告セグメントの名称を「地域情報サービス事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。

 セグメントごとの経営成績(報告セグメント)は、次のとおりであります。

 各セグメントにおける売上高は外部顧客への売上高を記載しており、営業利益はセグメント間取引消去前の金額を記載しております。

(人材サービス事業)

1.人材紹介

 人材紹介では、注力領域である建設や電気・機械、IT分野等の各職種に加え、看護師や保育士の採用ニーズが旺盛でした。こうした中、面談強化や新たな注力職種、看護師領域における成果報酬型求人サービスの新規顧客開拓に引き続き取り組みました。また、2024年5月よりスタートさせた看護学生向けサービスでは、ユーザビリティ向上や機能拡充等を目的として、看護学生向けの就職サイト「看護roo! 就活」を全面リニューアルしました。さらに、リクルーティング事業と連携して全国各地での「看護roo! 就活合同説明会」開催等に取り組みました。その他、「看護roo!」ブランドの認知向上や登録者獲得に向けたTVCM等の各種広告への積極的な投資に加え、SNSを活用したプロモーション強化にも努めました。これらの取り組みにより、人材紹介は増収となりました。

2.人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等

 人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等では、注力領域である看護師派遣において、引き続き介護施設や病院への営業強化、派遣希望登録者の掘り起こし、面談対象者の拡大による面談強化に取り組みました。また、保育士派遣においても競合他社との登録者獲得競争が激しさを増す中、派遣希望登録者の掘り起こしや運営サイトのコンテンツ充実、SNSの活用等を通じて登録者獲得強化に努めました。これらの取り組みが奏功し、看護師及び保育士を含めた人材派遣の業績は堅調に推移しました。

 これらの結果、人材サービス事業の売上高は22,744百万円(前年同期比10.2%増)となりましたが、プロモーション強化をはじめとする看護師領域への投資を積極的に行った影響等により、営業利益は3,924百万円(同11.5%減)となりました。

(リクルーティング事業)

 リクルーティング事業では、注力商品である「Indeed」等のアグリゲーション型(特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索エンジン型)求人サービスや、「Indeed」による求人配信プラットフォームサービス「Indeed PLUS」の取り扱いが順調に拡大しました。一方、掲載課金型の正社員、アルバイト・パート、派遣スタッフ採用のための従来メディアは、単独利用での広告効果の減退がさらに進んでおります。こうした採用環境の変化を受け、顧客企業に対する採用手法の見直しをはじめとする採用成功に向けたトータルな提案や新規顧客開拓等の営業強化に取り組みました。

 また、求人広告以外のサービスについては、パートナー企業との営業連携強化やブランディング強化に引き続き取り組みました。これらの取り組みにより、新卒採用の企画や面接官研修等のコンサルティング領域のサービスが堅調でした。さらに、人材サービス事業と連携し、「看護roo! 就活」サイトへの広告掲載先の開拓及び全国各地での「看護roo! 就活合同説明会」の開催、「看護roo!転職」の成果報酬型求人サービスの掲載先の開拓等にも引き続き注力しました。

 この結果、リクルーティング事業の売上高は3,430百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益は884百万円(同58.2%増)となりました。

(地域情報サービス事業)

 地域情報サービス事業では、生活情報誌において、飲食店やショップ等の販促広告の取り扱いは堅調でした。しかしながら、住宅広告の取り扱いが引き続き低調だったことに加え、求人広告も「Indeed」をはじめとするWebメディアへの移行が進んだことで、生活情報誌全体としては減収となりました。一方、注力商品の「Indeed」や「Indeed PLUS」は生活情報誌からの顧客移行や人手不足を背景とした顧客の採用ニーズの高まりもあり、大きく増収となりました。

 また、各家庭に折り込みチラシ等を配布するポスティングサービスは、新店オープンや習い事、リサイクル関連のチラシの取り扱いにより、業績は順調に推移しました。「ココカラ。」ブランドで展開するコンサルティングサービスは、転職領域における営業体制の強化や若手の戦力化が進み、業績が拡大しました。さらに、ブライダル領域が好調だったことに加え、住宅領域の業績も改善が進み、「ココカラ。」全体として増収となりました。

 この結果、地域情報サービス事業の売上高は2,670百万円(前年同期比7.2%増)、営業利益は362百万円(同5.5%増)となりました。

(HRプラットフォーム事業)

 HRプラットフォーム事業では、企業経営者や人事担当者からのHR領域の課題解決に関するサービスへの関心やニーズが、依然として旺盛な状況です。こうした中、人事ポータルサイト「日本の人事部」への広告出稿の問合せや取引社数は拡大しました。しかしながら、主要顧客であるHRテック企業や採用サービス関連企業の広告出稿規模が縮小傾向となり、オンライン広告事業の収入は減少しました。一方、HRイベントへの出展ニーズは強く、人事イベント「HRカンファレンス」については、今期開催の4回全てで出展枠が完売し増収となりました。また、2024年4月にスタートした「CHRO養成塾」についても定員を増員して開催する等、イベント事業の業績は順調に拡大しました。

 この結果、HRプラットフォーム事業の売上高は1,247百万円(前年同期比5.6%減)、営業利益は588百万円(同13.6%減)となりました。

(海外事業)

 海外事業において、米国では、上半期に採用活動を集中的に行う企業が多かった一方、期末にかけては大統領選挙の結果を見据えた採用控えにより、製造業を中心に日系企業の採用ニーズが減退しました。こうした中、拠点間の連携強化に加え、営業エリア拡大や新規顧客開拓を目的とした近隣州への営業強化、求人企業や転職希望者との面談強化に取り組みました。また、メキシコでも米国大統領選挙の影響が予想されるものの、現地日系企業の採用意欲は依然として旺盛な状況が続いており、現地人材の紹介実績も徐々に増えてきました。これらにより、北中米における人材紹介、米国での人材派遣は増収となりましたが、米国における積極的な採用及び拠点展開に伴う費用の増加により減益となりました。

 英国でも上半期に採用活動を集約させる企業が多かったものの、期末にかけて採用強化を図る企業が増えて転職マーケットは回復しました。こうした中、人事セミナーの開催やビジネスイベントへの参加を通じた新規顧客開拓及び既存顧客との関係強化、営業体制の強化や登録サイトの機能拡充、プロモーション強化に取り組みました。また、オランダでも同様の取り組みを強化するだけでなく、英国との連携強化にも取り組みました。これらにより、国際間の転職支援サービスである「クロスボーダーリクルートメント®」を含めた欧州での人材紹介、英国での人材派遣ともに増収となりました。

 中国では、厳しい景況を背景に事業縮小や撤退に踏み切る現地日系企業が増える中、相談顧問サービスや研修サービス等の人事労務コンサルティングが低迷しました。一方、景気回復が進むベトナムでは既存顧客への深耕営業、現地人材の採用を考える顧客の開拓に加え、人事労務コンサルティングの拡販にも注力しました。タイにおいても景気回復が続く中、営業体制の見直しや採用難易度の高い日本人の採用支援強化、それに向けた日本人登録者獲得に努めました。これらにより、アジアにおける人材紹介は増収となりましたが、人事労務コンサルティングの業績は厳しい状況が続いております。

 この結果、海外事業の売上高は2,408百万円(前年同期比33.7%増)、営業利益は134百万円(同20.9%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増減額は、法人税等の支払、配当金の支払等はありましたが、税金等調整前当期純利益の計上等により、前連結会計年度末に比べ2,009百万円資金が増加し、当連結会計年度末における残高は15,007百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 法人税等の支払1,020百万円等により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益5,304百万円の計上等により資金が増加したため、営業活動の結果得られた資金は4,158百万円(前年同期比39.9%増)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資有価証券の売却による収入760百万円等により資金が増加しましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出707百万円、事業譲受による支出260百万円等により資金が減少したため、投資活動の結果使用した資金は224百万円(前年同期比70.1%減)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 配当金の支払1,962百万円等により資金が減少したため、財務活動の結果使用した資金は1,965百万円(前年同期比31.6%増)となりました。

③生産、受注及び販売の実績

a.仕入実績

 当社グループの各事業における仕入実績につきましては、提供するサービスの性格上該当事項がない又は金額が僅少であることから、記載を省略しております。

 

b.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

人材サービス事業(千円)

22,744,267

110.2

リクルーティング事業(千円)

3,430,314

105.8

地域情報サービス事業(千円)

2,670,290

107.2

HRプラットフォーム事業(千円)

1,247,145

94.4

海外事業(千円)

2,408,999

133.7

合計(千円)

32,501,017

110.2

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

 当連結会計年度末における連結総資産は25,130百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,088百万円増加しました。主な要因は、投資有価証券は減少しましたが、現金及び預金、受取手形及び売掛金が増加したこと等によるものであります。

 連結総負債は7,288百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,666百万円増加しました。主な要因は、繰延税金負債は減少しましたが、買掛金、未払法人税等が増加したこと等によるものであります。

 連結純資産は17,842百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,421百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。なお、自己資本比率は71.0%(前連結会計年度末は74.5%)となりました。

 

b.経営成績の分析

 売上高

 当社グループでは既存事業の更なる拡大とともに、新たなマーケットの開拓、グループ内での連携強化、M&Aによる事業領域の拡大等により、人材に関する顧客企業の課題解決をサポートし、他社との差別化や顧客満足度の向上に取り組んでおります。さらに、積極的な採用活動等、人材に関する投資による事業基盤の強化も進めております。

 この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、32,501百万円と前年同期比10.2%の増加となりました。人材サービス事業の売上高は、注力領域である建設や電気・機械、IT分野等の各職種に加え、看護師や保育士の採用ニーズが旺盛だったこと等により順調に拡大し、22,744百万円(前年同期比10.2%増)となりました。また、他のセグメントについては、リクルーティング事業では、注力商品である「Indeed」等のアグリゲーション型(特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索エンジン型)求人サービスや、「Indeed」による求人配信プラットフォームサービス「Indeed PLUS」の取り扱いが順調に拡大したこと等により売上高は3,430百万円(同5.8%増)となりました。地域情報サービス事業では、注力商品の「Indeed」や「Indeed PLUS」の取り扱いの増加、また、各家庭に折り込みチラシ等を配布するポスティングサービスや「ココカラ。」ブランドで展開するコンサルティングサービスの業績の拡大等により売上高は2,670百万円(同7.2%増)となりました。HRプラットフォーム事業では、人事ポータルサイト「日本の人事部」への広告出稿の問合せや取引社数は拡大しましたが、主要顧客であるHRテック企業や採用サービス関連企業の広告出稿規模が縮小傾向となり、オンライン広告事業の収入が減少したこと等により売上高は1,247百万円(同5.6%減)となりました。海外事業では、米国、英国において人材紹介、人材派遣の業績が拡大したこと等により売上高は2,408百万円(同33.7%増)となりました。

 売上原価、販売費及び一般管理費

 当連結会計年度における当社グループの売上原価は、前年同期比16.1%増の11,116百万円となりました。プロモーション強化をはじめとする看護師領域への投資を積極的に行った影響等もあり、売上原価率は34.2%となり、前年同期より1.7ポイント増加いたしました。

 販売費及び一般管理費は、人材投資に係る人件費の増加等もあり、前年同期比12.7%増の16,851百万円となりました。

 営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益

 以上の結果、営業利益は前年同期比8.7%減の4,533百万円となりました。営業外収益において、受取販売協力金17百万円等の計上、また、営業外費用において支払利息1百万円等が計上された結果、経常利益は前年同期比8.3%減の4,611百万円となりました。

 さらに、特別利益において投資有価証券売却益718百万円、また、特別損失において投資有価証券評価損13百万円等を計上したほか、法人税等1,720百万円の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比2.2%増の3,583百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上等により、投資を行うための十分な資金を獲得しました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に事務所等に係る設備投資や社内システムへの投資であります。財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払でありますが、フリー・キャッシュ・フローの範囲内であり、事業の運営に影響を与えるものではありません。

 なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

b.資本の財源及び資金の流動性

 資本政策については、財務の健全性や資本効率等を考慮し、将来の事業展開のための内部留保の充実と、株主への利益還元とのバランスを考えながら実施していくことを基本としております。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員に係る人件費等であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、事業所等の附属設備への投資、社内システムへの投資であります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金を基本としており、必要に応じて金融機関から資金調達することとしております。また、設備投資や長期運転資金についても必要に応じて金融機関から資金調達することとしております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は120百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は15,007百万円となっております。

③経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは事業規模の拡大に向けて、独自の営業網や求職者の獲得ノウハウ等、グループ内の事業資産の有効活用を進めてまいります。また、既存事業の強化や新たな事業領域の開拓に向けて必要な投資を積極的に推進していくことで、中長期的に安定的な成長と堅実な財務体質を実現させ、売上高経常利益率及び自己資本当期純利益率(ROE)の向上を目指してまいります。

 当連結会計年度においては、売上高経常利益率は14.2%(前年同期比2.9ポイント低下)となり、自己資本当期純利益率は20.9%(前年同期比2.4ポイント低下)でありました。引き続き当該指標の向上に取り組んでまいります。

⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。

 なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。