売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E05232 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

 当中間連結会計期間における日本経済は、継続的な賃上げによる所得環境の改善や、インバウンド需要の拡大に支えられ、緩やかな回復基調が見られましたが、物価上昇による消費マインドの停滞や中東地域をめぐる情勢、米国の通商政策の影響等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 また、国内の雇用情勢は8月の有効求人倍率(季節調整値)が1.20倍、完全失業率(季節調整値)が2.6%と、各雇用関連指標も依然として企業の人手不足を反映した結果となっております。

 このような事業環境の中、当社グループでは既存事業のさらなる拡大とともに、新たなマーケットの開拓や新たなサービスの提供、注力分野における投資、グループ内での連携強化、事業提携や連携による事業領域の拡大等により、顧客企業の人材に関する課題解決をサポートし、他社との差別化や顧客満足度の向上に取り組んでおります。さらに、これらの取り組みを推進すべく、積極的な採用活動や従業員のエンゲージメント強化等、人材への投資による事業基盤の強化も進めております。

 この結果、当中間連結会計期間における当社グループの売上高は17,972百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は3,863百万円(同2.1%増)、経常利益は3,901百万円(同2.2%増)となりました。しかしながら、親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期に計上があった投資有価証券売却益(前年同期は713百万円計上)が当中間連結会計期間になかったことから、2,598百万円(同16.6%減)となりました。なお、当社は、2025年4月28日付「特別利益(投資有価証券売却益)の計上見込みに関するお知らせ」にて公表の通り、2026年3月末日までには保有する投資有価証券を一部売却する予定であり、投資有価証券売却益(特別利益)約1,070百万円を計上する見込みです。

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 各セグメントにおける売上高は外部顧客への売上高を記載しており、営業利益はセグメント間取引消去前の金額を記載しております。

 なお、当中間連結会計期間より報告セグメントの区分を一部変更しており、前年同期との比較及び分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。

(人材サービス事業)

1.人材紹介

 人材紹介では、注力領域である建設・不動産や自動車、電気、機械、化学、プラント等の製造業、IT分野における各職種に加え、看護師の採用ニーズが旺盛でした。こうした中、新たな注力職種の開拓や求人企業と転職希望者との面談強化、迅速かつ丁寧な対応等に取り組みました。また、看護領域では、「看護roo!」ブランドのさらなる浸透や登録者獲得に向けてTVCMやウェブCM、SNSの活用によるプロモーション強化にも取り組みました。こうした取り組みの結果、建設及び不動産関連職種や製造業・ITの各種エンジニア等の特定領域の人材紹介、看護師紹介ともに増収となりました。

2.人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等

 人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等では、直接雇用のみでは看護師不足の問題が解消されないことから、依然として看護師派遣へのニーズは高い状況が続いております。こうした中、Webプロモーション強化による派遣希望登録者獲得、面談強化、派遣スタッフの契約更新等に注力したことで、看護師派遣は堅調に推移しました。一方で、保育士派遣は政府の処遇改善施策による保育士の定着率向上に伴い、派遣希望登録者の獲得に苦戦したことで減収となり、人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等全体としては、ほぼ横ばいとなりました。

 この結果、人材サービス事業の売上高は13,006百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は3,430百万円(同2.2%増)となりました。

(リクルーティング事業)

 リクルーティング事業では、幅広い業種・職種において採用ニーズが旺盛な一方、採用手法の多様化がより一層進み競争環境が激化しております。このような市場環境の中、注力商品である「Indeed」や「求人ボックス」といったアグリゲーション型(特定の情報を複数のWebサイトから収集する検索エンジン型)求人サービスの取り扱いが好調でした。また、リクルート社の掲載課金型の採用メディアの販売終了に伴い、業界特化型やアルバイト・パート採用特化型など他メディアの拡販も進めたことで、競争環境が厳しい中でも求人広告全体の取り扱いは堅調に推移しました。

 求人広告取り扱い以外のサービスにおいては、競合他社との競争が激化する中、新規顧客開拓のためのマーケティング強化、SNSやイベントを活用したブランディング強化、パートナー企業との営業連携強化に取り組みました。この結果、採用サイトや会社案内、採用プレゼン資料作成等の制作領域が好調に推移し、求人広告取り扱い以外のサービス全体としても増収となりました。

 また、当中間連結会計期間より、人材サービス事業からリクルーティング事業に移管した看護roo!就活事業は、看護学生向けの就職サイト「看護roo! 就活」への掲載病院件数が順調に増加しているほか、主要都市に加え地方でも合同説明会を開催する等、着実に事業基盤を強化しております。

 この結果、リクルーティング事業の売上高は1,687百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益は471百万円(同19.1%増)となりました。

(地域情報サービス事業)

 地域情報サービス事業では、飲食店やショップ等の販促広告の取り扱いに加え、有効求人倍率の高止まりを背景に求人広告の取り扱いが堅調に推移しました。加えて、住宅リフォームに関する別冊を発行したことも寄与し、生活情報誌全体は増収となりました。また、今期も引き続き注力商品として営業強化を進めている「Indeed」は、新規顧客開拓が進んだことで稼働社数が増加し好調でした。

 各家庭に折り込みチラシ等を配布するポスティングサービスは、通販や買取サービス、冠婚葬祭や習い事関連のチラシの取り扱いが好調だったことに加え、Web施策を強化したことにより増収となりました。

 さらに「ココカラ。」ブランドで展開するコンサルティングサービスは、北信越における旺盛な採用ニーズを背景に、高単価案件の成約に加え、昨年本格稼働した長野エリアの業績が寄与したことで、転職領域は好調でした。また、住宅領域においてもイベント開催等の集客施策が奏功し増収となりました。これにより、「ココカラ。」全体の業績は好調でした。

 この結果、地域情報サービス事業の売上高は1,486百万円(前年同期比16.0%増)、営業利益は313百万円(同57.1%増)となりました。

(HRプラットフォーム事業)

 HRプラットフォーム事業では、「日本の人事部」関連サービスのマーケットにおいて、人材採用・育成・定着に関する各種サービスやHRテック領域のサービスに対するリプレースニーズが一巡し、落ち着きが見られました。このような市場環境の中、人事支援サービス企業は販促や集客のためのウェブ広告への投資が慎重になり、「日本の人事部」サイト内の広告をはじめとするオンライン広告は減収となりました。これに対し、人事支援サービス企業のHRイベントへの出展ニーズは依然として強く、5月開催のオンライン人事イベント「HRカンファレンス2025-春-」は過去最高の売上となりました。また、8月開催の人事責任者のリアルディスカッションイベント「HRラウンドテーブル」も出展枠が完売する等、好調でした。加えて、当中間連結会計期間より新たに次世代リーダー育成イベント「次世代リーダーカンファレンス」を開催したことも寄与し、イベント事業は増収となりました。

 この結果、HRプラットフォーム事業の売上高は549百万円(前年同期比11.1%減)、営業利益は230百万円(同23.8%減)となりました。

(海外事業)

 米国では製造業や物流、IT等の分野を中心に企業の採用ニーズが順調に推移する中、新規顧客開拓や現地人材の登録者獲得等に取り組みました。しかしながら、一部地域を中心に米国政権の関税政策による影響を想定した採用控えの動きが顕在化したことから、人材紹介・人材派遣はともに減収となりました。メキシコでは米国政権の関税政策に加え、日系自動車メーカーの経営不振の影響が懸念される中、スペイン語及び英語の登録サイトの立ち上げや営業体制を強化したことによる登録者獲得及び新規求人獲得が進み、人材紹介は好調でした。しかしながら、為替の影響により売上は、ほぼ横ばいとなりました。

 英国では国内景気の先行き不透明感がある中、新規求人獲得が進んだことに加え、高年収帯の人材紹介が好調だったことにより、増収となりました。また、オランダでは好調なマーケットを背景に、ビジネスイベントへの参加等を通じた新規求人獲得や生産性向上等の取り組みが奏功し、増収となりました。

 ベトナムでは経済の回復を受けて中国企業のベトナム進出が活発化しており、現地日系企業との人材獲得競争が激化しております。こうした中、新規求人獲得や営業体制の構築に取り組みましたが、日本人紹介が苦戦し減収となりました。また、タイでは米国政府の関税政策や中国系自動車メーカーの経営破綻等の影響により景気の先行きが不透明な中、前期から進めている採用難易度の高い職種への対応強化や登録者獲得施策等の実施により、増収となりました。なお、中国については2025年6月11日付「海外連結子会社の解散及び清算に関するお知らせ」にて公表のとおり、上海クイック有限公司を解散及び清算することを決議しており、撤退に向けて準備を進めました。

 この結果、海外事業の売上高は1,242百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は102百万円(同50.0%減)となりました。

 

②財政状態

 当中間連結会計期間末における総資産は25,815百万円となり、前連結会計年度末と比較して684百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金が減少しましたが、投資有価証券が増加したこと等によるものであります。

 負債合計は6,260百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,027百万円減少しました。主な要因は、未払金、未払法人税等、賞与引当金が減少したこと等によるものであります。

 純資産合計は19,554百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,712百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上による利益剰余金の増加であります。なお、自己資本比率は75.7%と前連結会計年度末と比較して4.7ポイント改善しました。

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増減額は、税金等調整前中間純利益の計上、法人税等の支払、投資有価証券の取得等により、前連結会計年度末と比較して214百万円資金が減少し、当中間連結会計期間末における残高は14,792百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前中間純利益の計上3,806百万円等により資金が増加し、賞与引当金の減少539百万円、法人税等の支払1,341百万円等により資金が減少したため、営業活動の結果獲得した資金は2,116百万円(前年同期比17.9%減)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有形及び無形固定資産の取得による支出417百万円、投資有価証券の取得による支出1,028百万円等により資金が減少したため、投資活動の結果使用した資金は1,392百万円(前年同期は121百万円の獲得)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 配当金の支払922百万円等により資金が減少したため、財務活動の結果使用した資金は923百万円(前年同期比15.3%減)となりました。

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

(4)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。