E33623 Japan GAAP
前期
141.2億 円
前期比
9.8%
株価
2,893 (01/28)
発行済株式数
13,066,700
EPS(実績)
9.72 円
PER(実績)
297.65 倍
前期
900.0万 円
前期比
100.0%
平均年齢(勤続年数)
42.3歳(5.6年)
従業員数
31人(連結:822人)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社アイ・ピー・エス)と連結子会社8社(KEYSQUARE, INC., Shinagawa Lasik & Aesthetics Center Corporation, InfiniVAN, Inc. , CorporateONE, Inc., ISMO Pte. Ltd., Carrier Domain, Inc., Shinagawa Healthcare Solutions Corporationおよび株式会社アイ・ピー・エス・プロ)により構成されており、「国際通信事業」、「国内通信事業」、「メディカル&ヘルスケア事業」の3つのセグメントに分類されます。
各セグメントの事業内容および関係会社の位置付けは以下のとおりです。
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報告セグメント |
事業内容 |
関係会社 |
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国際通信事業 |
フィリピンと北米・香港等とを結ぶ国際通信回線を、CATV事業者等のインターネット接続事業者に提供しております。併せて、通信機器をCATV事業者等に販売しております。 子会社であるInfiniVAN, Inc.がフィリピン国内で法人向けインターネット接続サービスを行っております。 フィリピン国内に敷設した通信回線の提供を行っております。 |
KEYSQUARE, INC. ISMO Pte. Ltd. Carrier Domain, Inc. InfiniVAN, Inc. CorporateONE, Inc. |
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国内通信事業 |
・音声通信(電話サービス)の提供 国内外の固定/携帯電話事業者と相互接続協定を締結し、自社ネットワークを通じた音声通信サービスを提供しております。他の通信事業者向けの格安な通話サービスの提供や、クレジットカード会社向けの自動督促用音声装置と組み合わせた音声通話サービス等、大手通信事業者が提供しないサービスを提供しております。大手通信事業者の着信者払い通話サービスを大口で仕入れて小口で再販し、1秒単位で課金する秒課金サービスを提供しております。 ・コールセンターシステムの販売 インドのDrishti社が開発したコールセンターシステム「AmeyoJ」のライセンスを仕入れ、日本国内のコールセンター事業者へ販売。 ・データセンターサービス 東京都内にデータセンターを保有し、他の事業者のサーバーを預かるコロケーションサービス(注1)等を提供しております。 |
株式会社アイ・ピー・エス・プロ |
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メディカル&ヘルスケア事業 |
レーシック手術による近視矯正等の眼科、美容皮膚科等の科目で診療を行っております。 フィリピンにおいて、人間ドック・健診センターを運営し、予防医療を提供しております。 |
Shinagawa Lasik & Aesthetics Center Corporation Shinagawa Healthcare Solutions Corporation |
(注1) コロケーションサービス
主に通信事業者の局舎内で、通信機器等を設置する場所を提供することをいう。
[事業系統図]
事業系統図は、以下のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、Open Doorという企業理念のもと、いまだ誰も突破できていない障壁のある生活に密着した分野で、誰よりも先んじて事業機会を創造し、事業を展開し、産業構造を変え、あるべき社会を実現すべく、さまざまな事業に取り組んでおります。特に、新しいIT技術を活用した通信環境の提供によりフィリピンの社会課題を解決し、SDGsに貢献しつつ、事業の拡大を図っております。
当連結会計年度においては、インフレの鎮静化や景気安定を見込んだ欧米を中心とする金融緩和の影響や、ウクライナ情勢、中東情勢等の地政学リスクへの高い警戒感、中国経済の減速や関税をはじめとする米政策動向の不確実性など、依然として先行き不透明な状況が続いております。日本においては、商品・エネルギー価格の高止まりが続く中、日銀による利上げが行われ、インバウンド需要の回復等により景気の緩やかな回復が見られるものの、物価の動向や外国為替相場など、先行きを見通しにくい状態で推移しました。
当社グループの主要市場の一つであるフィリピンにおいては、台風等の天候不順の影響を受ける中、インフレの鈍化を見据えた中央銀行による利下げが行われ、2024年の実質GDP成長率は前年比5.6%と政府目標には届かなかったものの、アジア諸国の中で高い水準となっております。デジタル化の加速に伴い、人工知能(AI)やデータセンターへの投資が活発化しており、データ流通を支える通信回線の重要性は飛躍的に高まっています。社会基盤としての通信回線の整備・拡充は、日本やフィリピンをはじめ世界で急務となっており、今後とも積極的に事業の拡大を図ってまいります。
当社グループは、フィリピンとシンガポール・香港を結ぶ海底ケーブル(City-to-City Cable System、以下「C2C回線」)の使用権の一部及び各国の陸上回線から成る国際通信ネットワークを取得して、キャリアズキャリア(通信事業者のための卸売業者)としてのポジションを確立し、拡大する通信需要に応えるとともに、2023年12月に完成したフィリピン国内海底ケーブルネットワーク(Philippine Domestic Submarine Cable Network、以下「PDSCN」)を中心とする国内基幹網の拡充を通じ、フィリピン全土に通信回線やサービスを展開することにより、さらなる事業の拡大を図ってまいります。
日本においては、通信トラフィックの需要があるコールセンター事業者向けを中心に、ソフトウェア、通信回線及びコンサルテーションを顧客ごとに最適化したソリューションサービスの提供を継続してまいります。
メディカル&ヘルスケア事業は、フィリピンにおいて、Shinagawa Lasik & Aesthetics Center Corporation(以下「SLACC」)によるレーシックの安定的な提供を行うとともに、Shinagawa Healthcare Solutions Corporation(以下「SHSC」)で2023年4月に開院した日本基準の健診センター・人間ドックである、Shinagawa Diagnostic & Preventive Care Center(以下「SDPCC」)を通じ、フィリピン国内での予防医療の普及啓発に努めてまいります。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は15,264百万円(前期比8.1%増)、営業利益は4,413百万円(同13.3%増)となりました。また、円安の進行に伴い為替差損を276百万円計上(前期は為替差益を730百万円計上)したことにより、経常利益は4,073百万円(同8.0%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,544百万円(同10.3%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(国際通信事業)
当社グループが使用権を保有するC2C回線と、PDSCNを中心とするフィリピン国内基幹網のネットワークの強みを生かした回線提供を、マニラ首都圏及び地方へと展開しました。大口取引だけでなく小口の容量販売も伸長し、ネットワークと組み合わせた通信機器の販売も堅調に推移するなど、事業の多様化を進めました。InfiniVAN, Inc.による法人向けインターネット接続サービスは、2024年12月末の課金顧客数が2024年9月末より157件増加して1,593件となり、事業全体では増収増益となりました。
その結果、売上高は11,219百万円(前期比32.9%増)、セグメント利益は4,500百万円(同55.1%増)となりました。
(国内通信事業)
当社グループが日本国内の販売代理権を持つコールセンターシステム「AmeyoJ」と、大手電気通信事業者から仕入れた電話回線をコールセンター事業者向けに秒単位の課金体系で販売する秒課金を組み合わせたソリューションサービスにおいて、顧客ニーズに応じたライセンス販売等を継続したほか、電話網のIP化(PSTNマイグレーション)を契機として、着信側が課金される「0120」等を自社提供する新サービス開始に向けた対応を進めました。
一方、電気通信事業者間の音声通信回線の相互接続も電話網のIP化の影響を受け、接続料(アクセスチャージ)水準の変更、3年度分の遡及精算、また、一部取引を保守的に見直したことの影響により、当連結会計年度に限って一時的に収益減少や損失計上が発生し、事業全体では減収、営業赤字となりました。
この結果、売上高は2,489百万円(前期比39.5%減)、セグメント損失は11百万円(前期は925百万円のセグメント利益)となりました。
(メディカル&ヘルスケア事業)
SLACCがマニラ首都圏で展開するレーシックは、競争環境の激化等の影響を受けながらも黒字を維持しました。今後は人口増加を背景に若年層を中心とする適応拡大を見込んでおり、マーケティング手法やサービス体系を柔軟に見直して、手術件数の増加を図ってまいります。
SHSCは健診センター・人間ドックSDPCCにおいては、CTやMRIなど先端医療機器の減価償却費の影響は続くものの、日本基準の高度な画像診断の提供等を通じた法人の定期健診、個人の継続的利用の促進に取り組み、来院患者数は着実に伸長しており、フィリピンにおける健康・予防意識の向上と予防医療の啓発活動を継続いたします。
この結果、売上高は1,555百万円(前期比0.4%減)、セグメント損失は84百万円(前期は67百万円のセグメント利益)となりました。
また、財政状態は次のとおりであります。
(資産の状況)
当連結会計年度末の流動資産は23,637百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,772百万円増加いたしました。これは主に、売掛金が5,736百万円増加したことによるものです。
また、有形固定資産は12,882百万円となり前連結会計年度末に比べ1,316百万円増加いたしました。これは主に、建設仮勘定が1,398百万円増加した一方、建物及び構築物(純額)が92百万円減少したことによるものです。無形固定資産は4,006百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,141百万円増加いたしました。これは主に、通信回線使用権が513百万円増加したことによるものです。この結果、資産合計は42,031百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,501百万円増加いたしました。
(負債の状況)
当連結会計年度末の流動負債は16,747百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,215百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金が1,530百万円、繰延延払利益が633百万円、買掛金が467百万円、未払金が298百万円それぞれ増加したことによるものです。
また、固定負債は4,300百万円となり前連結会計年度末に比べ1,513百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が1,503百万円減少したことによるものです。
この結果、負債合計は21,048百万円となり、前連結会計年度に比べ2,702百万円増加いたしました。
(純資産の状況)
当連結会計年度末の純資産は20,982百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,799百万円増加いたしました。これは主に、為替換算調整勘定2,055百万円、非支配株主持分1,834百万円がそれぞれ増加した一方、親会社株主に帰属する当期純利益2,544百万円の計上、配当金の支払額509百万円の減少によるものであります。
この結果、自己資本比率は36.3%(前連結会計年度末は33.7%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ316百万円減少し、当連結会計年度における残高は3,918百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動において獲得した資金は704百万円(前年同期は574百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4,042百万円、減価償却費998百万円、売上債権の増加5,048百万円、繰延延払利益の増加633百万円、未払金の増加273百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動において使用した資金は2,542百万円(前年同期は4,735百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,255百万円、無形固定資産の取得による支出1,239百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動において獲得した資金は1,380百万円(前年同期は2,315百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増1,530百万円、非支配株主からの払込みによる収入が1,795百万円あった一方、長期借入金の返済による支出1,890百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
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国際通信事業 |
2,961 |
98.4 |
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国内通信事業 |
1,980 |
76.1 |
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メディカル&ヘルスケア事業 |
1,102 |
113.9 |
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合計 |
6,043 |
91.8 |
(注)1.セグメント間取引は相殺消去しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績
当社グループは受注生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国際通信事業 |
11,219 |
132.9 |
|
国内通信事業 |
2,489 |
60.5 |
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メディカル&ヘルスケア事業 |
1,555 |
99.6 |
|
合計 |
15,264 |
108.1 |
(注)1.セグメント間取引は相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、各販売先への当該割合が100分の10未満
のため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
1)財政状態及び経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループは、国際海底ケーブルを利用する通信トラフィックをフィリピン各地で獲得するために、フィリピン国内の通信回線網の強化のための投資が必要となり、2023年12月に共同建設していたフィリピン国内海底ケーブルネットワーク(PDSCN)が完成しました。当社グループによる回線構築にあたっては、他の事業者と共用できるように事前に他の事業者と調整する等、当社グループの負担額を抑えることに努めておりますが、PDSCNが完成したものの、引き続き通信回線網の強化のための投資が必要となります。投資に振り向ける資金の調達は、営業キャッシュ・フロー、銀行からの長期借入金を充てることを想定しております。手許資金については、今後少なくなることが見込まれますが、銀行からの当座貸越枠の設定・拡大等を通じて対応していく計画です。
日本及びフィリピンの通信回線網への投資が落ち着き、収益が安定したときは、手許資金を積極的に株主に還元していくことを予定しております。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、過去の実績や取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産、負債の帳簿価額及び収益、費用の全般に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。なお、本項に記載した予想、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性があるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
③ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は常に外部環境の構造や変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
(3)資金調達と資金の流動性についての分析
当社グループの資金調達は、金融機関からの借入による間接調達及び資本市場からの調達による直接調達で構成されております。
長期運転資金及び設備投資資金につきましては、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの長期借入やリースによる間接調達及び株式発行による直接調達を基本としております。
短期資金需要につきましては、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び当座貸越契約の融資枠の利用を含めた金融機関からの短期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は10,070百万円、現金及び現金同等物の残高は3,918百万円となりました。