E34544 Japan GAAP
前期
71.4億 円
前期比
87.2%
株価
261 (01/09)
発行済株式数
10,228,470
EPS(実績)
1.60 円
PER(実績)
162.74 倍
前期
795.2万 円
前期比
100.8%
平均年齢(勤続年数)
45.2歳(6.7年)
従業員数
40人(連結:232人)
当社グループは、持株会社である当社及び当社の連結子会社12社並びに非連結子会社1社(2025年9月末時点)で構成されており、教育分野における能力測定技術の研究開発及びその成果であるテスト法の実践を通じて、公的試験実施団体、文部科学省、各地方公共団体等の公的機関、一般企業、教育関連企業、学校法人などを顧客とし、英語その他の能力検査の試験開発、実施、分析、教育サービスの提供等を行っています。
当社グループは、人の能力を測定する技術の研究開発を行い、質の高いテスト及びラーニングの機会を提供することで、効果的な学びの機会を実現し、一人ひとりの能力の発展に寄与するというミッションを掲げ、テスト等ライセンス事業、AI事業、テスト運営・受託事業、テストセンター事業及びその他事業の5つの事業を展開しています。
① テスト等ライセンス事業
科学的根拠に裏付けられたテスト・学習理論を応用し、試験・学習サービスを提供しております。主なサービスは、大学等の教育機関、民間企業、個人向けの英語能力判定テスト「CASEC」、小学校低学年の児童や幼児向けの英語テスト「英検 Jr.」等があります。また、大学受験向け英語4技能テスト「TEAP CBT」を提供しておりましたが、当該サービスは2024年10月の試験実施を持ちましてサービスを終了いたしました。
② AI事業
自社で研究開発したAI技術を用いたサービス・製品の提供を行っております。主に、手書き文字の読み取りが可能なAI-OCR商品の「DEEP READ」に加え、2023年9月期より、ChatGPTを活用したAI自動採点ソリューション「DEEP GRADE」の提供を開始いたしました。こうした商品を適宜組み合わせて使用することで、人が行っていた煩雑な作業をAIによって自動化するトータルソリューションを提供し、教育分野にとどまらず、他の産業分野・市場に転用し、業務効率化や生産性向上に貢献してまいります。また、測定技術と組み合わせた独自のAIサービスの展開にも取り組んでおります。2024年3月には、AI自動採点ソリューションの技術を応用した英語ライティング学習サービス「UGUIS.AI(ウグイス エーアイ)」を開発、Beta版として無料提供を開始し、教員、生徒様の1年間の試用の声を反映して機能アップし、2025年4月に有償化を行いました。「UGUIS.AI」は、自学習者のみならず教育現場での校務の効率化にも寄与することから、株式会社教育測定研究所は2025年4月経済産業省「探究・校務改革支援補助金
2025」の事業者として採択され、募集応募で認定された中学校や高等学校が「UGUIS.AI」を利用することについて補助金の対象となりました。
③ テスト運営・受託事業
テストの問題作成・システム構築・管理・運営・採点等に関するサービスを提供しております。問題作成から印刷、配送、採点、集計、分析、システム構築まで、テストの実施・運営に必要な機能を提供しており、主な顧客は、学力調査事業を実施する国・地方公共団体等の公的機関や大学等の教育機関となります。また、アセスメントのコンテンツ開発・分析・運用の受託や、教育機関・民間企業を対象に、テスト分析やコンサルティングサービスも実施しています。
④ テストセンター事業
公平・公正な環境下でCBT(※)の実施を可能とするテストセンターを、現在、全国28都道府県約40拠点設置し、各種資格・検定試験のCBT受験に、テストセンターを提供しております。また、「CASEC」や「TEAP CBT」の開発運用などで培ってきた、IRT(Item Response Theory、項目応答理論)やCAT(Computerized adaptive test、コンピューター適応型)等とAIを用いた技術及び長年の実績を活用することで、会場の提供のみにとどまらず、作問から試験実施、採点までをトータルにサポートし、テスト市場全体のCBT化を推進しております。
(※)CBT(Computer Based Testing):コンピューターを使用した試験やテストの実施
⑤ その他事業
主に「英ナビ!」や「スタギア」プラットフォームで、各種検定・試験などのオンライン学習サービスを提供しておりました教育プラットフォーム事業が、2024年3月末をもって、一部サービスを除き、当該事業から撤退いたしました。サービスを提供している広告事業等を当該「その他事業」に分類しております。
なお、上記の5つの事業の区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
また、当連結会計年度より報告セグメントの区分変更をしております。詳細は「第5 経理の状況 (セグメント情報等)に記載のとおりであります。
当社グループのセグメント別の詳細は、以下のとおりであります。
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セグメント区分 |
区分 |
事業内容 |
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テスト等ライセンス事業 |
CASEC (Computerized Assessment System for English Communication) |
CASECは、IRT(Item Response Theory、項目応答理論)とCAT(Computerized adaptive test、コンピューター適応型)の技術を用いたテストです。IRTとは、従来型の画一的な試験とは異なり、試験項目の難易度に左右されることなく、テスト受験者の能力を正確に測定するための理論です。さらにCATを併せて用いることで、テスト受験者の試験項目に対する回答を自動的に分析し、出題を変化させることにより、受験者の能力を短時間で正確に測定することが可能となります。 |
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英検Jr. |
英検Jr.は、主に幼児から小学校低学年の児童までを対象とする英語の教育・テストのプログラムです。英検Jr.は、英語に親しみ、外国の文化を理解することを目標として1994年から提供を開始しています。テストをはじめ、英語リスニング教材などを搭載し、子どもが楽しく「学習&力試し」ができる英語学習システムで、学校や塾を中心に幅広く利用されています。 |
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TEAP CBT (Test of English for Academic Purposes) |
TEAP CBTは、主に高校3年生を対象とした、英語力に関する4技能(読む・書く・聞く・話す)を測定するテストであり、大学入試を実施する大学等の教育機関に採用されています。 なお、TEAP CBTは、2024年10月の試験実施を持ちましてサービスを終了いたしました。 |
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その他 |
「英検4-5級スピーキングシステム提供サービス」 英検4級、5級受検者の話す力を測定するためのスピーキングテストのモジュールを提供しています。 |
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AI事業 |
DEEP READ |
AIを活用し、各種の膨大な手書きデータを当社が独自に分析して開発した文字認識技術です。大規模学力調査や金融機関への導入をはじめとし、多様な業界に提供範囲を拡大しています。 |
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DEEP GRADE |
ChatGPTを活用したAI自動採点サービスです。AIが問題文の意味や出題の意図と実際に書かれた解答の内容を解析し、採点結果を即座に返却するため、採点にかかる工数を大幅に削減することが可能となり、教育業界のDXを推進します。また、採点結果に加えてフィードバックや学習アドバイスを同時に表示することにより、採点だけではなく学習の効率も飛躍的に向上させることが可能となります。 |
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UGUIS.AI |
当社グループにおける採点業務の自動化に向けた研究・開発の実績に、自然言語処理技術とChatGPTを掛け合わせたAI自動採点ソリューションの技術を応用した英語ライティング学習サービスです。2025年4月に有償化を行いました。 |
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テスト運営・受託事業 |
- |
テスト運営・受託事業は、学力テスト等の問題作成・システム構築・管理・運営・採点等に関する受託事業です。テスト問題の作成、印刷、配送、採点、集計、分析、システム構築等、テストの実施・運営に必要な機能を提供しています。発注主体は、主に学力調査事業を実施する国、地方公共団体等の公的機関や大学教育機関等です。 |
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テストセンター事業 |
- |
公平・公正な環境下でCBTテストの実施を可能とするテストセンターを、現在、全国28都道府県約40拠点設置し、各種資格・検定試験のCBT受験に、テストセンターを提供しております。会場の提供のみにとどまらず、IRTとAIを用いた技術と長年の実績を活用することで、作問から試験実施、採点までをトータルにサポートし、テスト市場全体のCBT化を実現します。 |
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事業の系統図は概ね次のとおりであります。
[事業系統図]
※画像省略しています。
※画像省略しています。
上記のうち海外子会社に関する主な事項は以下のとおりであります。
[海外子会社一覧]
(2025年9月30日現在)
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子会社名称 |
所在地 |
主要な事業の内容 (集団を形成する子会社に関する情報) |
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Edutech Lab, Inc. |
アメリカ合衆国ワシントン州ベルビュー |
●テスト等ライセンス事業、教育プラットフォーム事業におけるコンテンツ、ソフトウエア提供(TEAP CBTのテスト問題、英ナビ・スタディギアの一部ソフトウエア) ●テスト等ライセンス事業における役務提供(CASECの問題開発や採点業務、TEAP CBTの採点業務) ●成長企業、EdTech系ファンドへの投資 ●在米子会社への出資、経営指導 (EduLab Capital Management Company, LLC) 所在地 :アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン 事業内容:EdTech系投資ファンドの管理、事務 (EduLab Capital Partners I, LP) 所在地 :アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン 事業内容:EdTech系投資ファンド (EduLab Edtech Partners LP) 所在地 :アメリカ合衆国ワシントン州ベルビュー 事業内容:教育系ベンチャーファンドに対する投資 (DoubleYard Inc.) 所在地 :アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン 事業内容:AI技術、ソフトウエア及びソリューションの開発、提供 (DoubleYard Europe Inc.) 所在地 :アイルランド共和国ダブリン県ダブリン市 事業内容:AI技術開発、製品管理 |
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Edutech Lab AP Private Limited |
シンガポール共和国 |
●テスト等ライセンス事業、教育プラットフォーム事業におけるソフトウエア提供(英ナビ・スタディギア、英検Jr.、TEAP CBT、CASEC、テストシステム提供のソフトウエア) ●テスト等ライセンス事業、教育プラットフォーム事業における役務提供(英ナビ・スタディギア、英検Jr.、TEAP CBT、CASEC、テストシステム提供のソフトウエア開発、運用) ●テスト運営・受託事業におけるソフトウエア提供(学力調査の採点、集計システム開発、運用) ※2024年7月31日に、解散決議を行いました。なお、清算手続き中です。 |
[当社グループの構造]
(2025年9月30日現在)
※画像省略しています。
(注)1.当社グループの構造図は、非連結子会社を含むすべての子会社を掲載しております。
2.Edtech Lab AP Private Limitedは、2024年7月31日に解散を決議し、現在清算手続き中です。
3.2025年10月1日を効力発生日として、Edutech Lab, Inc.は、DoubleYard Inc.を吸収合併しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
2023年12月8日公表の中計の3つの改革、ⅰ)事業構造改革、ⅱ) コスト構造改革、ⅲ)組織体制・企業風土構造改革の取り組みにつき、第2年度にあたる当連結会計年度では、主に以下に記載の取り組みを行いました。
ⅰ)事業構造改革
事業ポートフォリオの見直しを行い、高付加価値事業及び成長事業に対して経営資源を積極的に投下するとともに、不採算事業からの撤退を行い、高収益な企業体質を目指す目標を着実に遂行してきました。
テスト等ライセンス事業では、不採算事業・サービスの整理を徹底し、主力製品・サービスの「CASEC」、「英検Jr.」の品質・サービス改善施策、及び顧客開拓に注力しました。
AI事業では、自動採点・添削機能を搭載した英文ライティング自学習ツール「UGUIS.AI」を、約1年間の試用版提供を経て、2025年4月に有償化としてリリースしました。「UGUIS.AI」は、自学習者のみならす教育現場での校務の効率化にも寄与することから、株式会社教育測定研究所は2025年4月経済産業省「探究・校務改革支援補助金2025」の事業者として採択され、募集応募で認定された中学校や高等学校教育機関が「UGUIS.AI」を利用することについて補助金の対象となりました。
テスト運営・受託事業では、採算を重視した案件選別、強みを活かした新規案件獲得により利益額・利益率の面で当期の業績に大きく貢献しました。2024年9月27日、文部科学省「令和7年度全国学力・学習状況調査を実施するための委託事業(小学校事業)」を株式会社Z会が落札、教育測定研究所は再委託先として受託し、2025年9月期に円滑にその受託業務を完遂しました。その他、公共案件の受託を積極的に取り組み、2025年6月には、3件の受託を実現しました。具体的には、文部科学省が実施する「セキュアな環境における生成AIの校務利用の実証研究事業」における「生成AIの校務での活用に関する実証研究の支援・分析・成果とりまとめ、諸課題の調査・検証」業務を受託、スポーツ庁が実施する「令和7年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」業務を受託、国立教育政策研究所が実施する「OECD-PISA2025年本調査支援業務(2025年度)一式」に係る業務の受託を実現しました。
テストセンター事業では、2024年7月に新設分割した株式会社EdTech RISEに株式会社Z会が49%資本参画し、当事業年度より同社と共同で事業に取り組み、増加するCBT受験者の環境で、効率的な運用を実現し、当期の業績に貢献しました。
ⅱ)コスト構造改革
2024年9月期末までに大きなコスト構造改革は、実現しておりました。国内においては、2024年2月に本社を渋谷から品川に移転させたことにより、グループとしての家賃負担(販売費及び一般管理費)の大幅な削減を実現させると共に、管理部門の業務内容の見直しとスリム化を行い人件費を削減させました。
海外においては、当社グループの海外子会社間の取引仲介及び管理業務を行っていたシンガポールの連結子会社であったEdutech Lab AP Private Limitedの清算手続きに入り、同社が行っていた業務を当社管理部門で一元管理することとした他、DoubleYard Europe Limitedの清算方針を決議し、AI事業の開発業務をDoubleYard Inc.に一元化しました。また、以上の海外の法人整理に加えて、ボストンの連結子会社のEduLab Capital Management Company, LLCにおいても人員縮小と管理費の削減を行いました。
上記の施策は、2025年9月期以降に通年の影響として効果が出ていますが、2025年9月期は、更に香港・上海の連結子会社の清算を結了しております。
また、不採算事業・サービスの撤退に伴い発生する人材余力で、外部への業務委託を内製化し、外注費を削減した効果が利益に貢献しました。
ⅲ) 組織体制・企業風土構造改革
中計に基づく営業組織体制の変更、人事評価制度の再構築は、2024年9月期から実行され、事業運営に大きく寄与しました。
2025年9月期は、更に組織の活性化に取り組み、グループ会社各社の開発体制の大部分を株式会社教育測定研究所に集約し、効率的な開発体制を実現しました。連結孫会社DoubleYard Inc.のAI事業の開発チームも、実質的に株式会社教育測定研究所の開発チームと一体的な開発体制をとっていたことから、2025年10月1日より正式に株式会社教育測定研究所に「イノベーションラボ」として組み込むこととしました。あわせて、2025年10月1日を効力発生日としてに連結子会社Edutech Lab, Inc.が連結孫会社DoubleYard Inc.を吸収合併することとしました。
また、2025年9月期の組織活性化のあらたな取り組みとして、「EduLab高校生インターンシップ2025」を開催して、課題解決提案型のビジネスコンテストを実施しました。高校6校12チーム約50名の参加者と2か月の活動を通じて、高校生の成長に貢献するとともに、高校生との対話を通じて、当社側も新たな商品を生み出す上で新鮮な気付きを得ることが出来ました。組織内部の活性化を図る上では大きなきっかけとなり、今後も継続していきたいと考えています。
以上の中計の3つの改革の取り組みの結果、当連結会計年度の当社グループの経営成績は、売上高につきましては、テスト運営・受託事業の全国学力・学習状況調査が直接受注から間接受注になったことから、前年比で減少し6,229,675千円(前期比12.8%減)となりましたが、利益面では、中期経営計画の3つの改革が功を奏し、営業利益391,647千円(前期は325,746千円の営業損失)、経常利益450,090千円(前期は経常損失492,616千円)、親会社株主に帰属する当期純利益16,404千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,273,591千円)となりました。
期初における営業利益、経常利益での黒字化という目標を達成し、更に親会社株主に帰属する当期純利益も黒字化し、全利益区分の黒字化を達成しました。
経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益との乖離の主な要因は、香港・上海の連結子会社清算結了に伴う、子会社清算損135,088千円、共用資産の減損損失99,414千円、訴訟関連費用引当金繰入50,000千円等の特別損失項目、新設分割子会社の株式会社EdTech RISEにおける法人税等の計上や、非支配株主持分利益48,988千円によるものです。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
a. テスト等ライセンス事業
テスト等ライセンス事業においては、オンライン英語テスト「CASEC」及び英語スピーキングテストに関わるライセンス収入が減少したこと、更に一部サービスの終了に伴う減収等の影響により、当該セグメントの売上高は668,033千円(前期比27.4%減)、セグメント利益は175,076千円(前期比7.0%減)となりました。
b. AI事業
AI事業においては、手書き文字認識「DEEP READ」ライセンス収入が安定して推移しました。また「UGUIS.AI」を2025年4月に正式リリースしましたが、当会計期間の影響は軽微の予定です。なお、過年度に一部の役務提供を行った取引の契約負債のうち、当会計期間に履行義務を充足した諸案件について収益認識したことにより、売上が増加しております。以上の結果、当該セグメントの売上高は374,432千円(前期比153.8%増)、セグメント利益は184,334千円(前期はセグメント損失44,758千円)となり、増収増益で黒字転換しました。
c. テスト運営・受託事業
テスト運営・受託事業においては、文部科学省による全国学力・学習状況調査について、当連結会計年度は直接受注から間接受注となったことから、売上高は減収となった一方で、業務の内製化によるコスト削減等により、利益額、利益率ともに大幅に改善しました。当該セグメントの売上高は1,519,179千円(前期比37.8%減)、セグメント利益は376,761千円(前期比45.3%増)となりました。
d. テストセンター事業
テストセンター事業においては、テストセンター利用者数が安定して推移し、当該セグメントの売上高は3,282,893千円(前期比4.1%増)、運営体制・業務の最適化により、セグメント利益は395,631千円(前期比28.5%増)となりました。
e. その他事業
当社グループは、2024年3月に教育プラットフォーム事業から撤退したことにより減収となりましたが、サービスを継続した広告事業は順調に推移しました。当該セグメントの売上高は385,135千円(前期比19.3%減)、セグメント利益31,578千円(前期はセグメント損失86,212千円)となり、黒字転換しました。
(当連結会計年度よりセグメント事業名を「プラットフォーム事業」から「その他事業」に変更しています。)
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、資産は3,607,827千円(前連結会計年度末比36,526千円減)、負債は1,777,187千円(前連結会計年度末比99,902千円減)、純資産は1,830,640千円(前連結会計年度末比63,376千円増)となりました。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて163,633千円減少し、2,818,120千円となりました。これは、借入金の返済等により、現金及び預金が284,520千円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて128,321千円増加し、789,706千円となりました。これは、ソフトウエアが、182,007千円増加したことや、有形固定資産が33,957千円、敷金が46,624千円減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて36,526千円減少し、3,607,827千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて16,737千円減少し、1,645,275千円となりました。これは、新規の借入金の借入等により、短期借入金が200,000千円増加したことや、一年内返済長期借入金の返済により223,217千円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて83,165千円減少し、131,911千円となりました。これは、長期借入金が81,596千円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて99,902千円減少し、1,777,187千円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて63,376千円増加し、1,830,640千円となりました。これは、当期純利益の計上による利益剰余金の増加などの増減要因によります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は、1,236,914千円(前連結会計年度末比334,520千円減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは98,987千円の収入(前連結会計年度は1,227,116千円の支出)となりました。これは、税金等調整前当期純利益161,018千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失1,040,206千円)、共用資産の減損損失99,414千円(前連結会計年度は202,584千円)などの非資金項目、前受金の増減額89,884千円の増加要因がある一方で、特別調査費用引当金237,770千円の減少などの減少要因の影響によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは321,755千円の支出(前連結会計年度は997,152千円の収入)となりました。これは、定期預金の純増減額50,000千円減少(前連結会計年度は定期預金の純増減額1,122,503千円増加)、ソフトウエア開発による無形固定資産の取得による支出226,093千円(前連結会計年度は244,287千円)などの影響によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは119,572千円の支出(前連結会計年度は900,150千円の支出)となりました。これは、短期借入金の借入による収入200,000千円、長期借入金の返済による支出324,813千円(前連結会計年度は1,317,468千円)などの影響によります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
|||
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受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
テスト運営・受託事業 |
1,559,315 |
75.1 |
375,083 |
112.0 |
(注)テスト運営・受託事業以外のセグメントについては事業の性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
テスト等ライセンス事業 |
668,033 |
72.6 |
|
AI事業 |
374,432 |
253.8 |
|
テスト運営・受託事業 |
1,519,179 |
62.1 |
|
テストセンター事業 |
3,282,893 |
104.1 |
|
その他事業 |
385,135 |
80.7 |
|
合計 |
6,229,675 |
87.2 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
||
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
公益財団法人日本英語検定協会 |
2,400,983 |
40.4 |
2,120,760 |
34.0 |
|
文部科学省 |
1,941,945 |
32.7 |
601,095 |
9.7 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り・仮定設定を必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高6,229,675千円(前年同期比12.8%減)となりました。これはAI事業の売上高が374,432千円(前年同期比153.8%増)、テストセンター事業の売上高が3,282,893千円(前年同期比4.1%増)と増加しましたが、テスト等ライセンス事業668,033千円(前年同期比27.4%減)、テスト運営・受託事業の売上高が1,519,179千円(前年同期比37.8%減)、その他事業の売上高が385,135千円(前年同期比19.3%減)減少したこと等によります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は4,174,523千円(前年同期比23.0%減)となりました。その結果、売上総利益は2,055,151千円(前年同期比19.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,663,503千円(前年同期比18.6%減)となりました。これは業務委託費や人件費が削減されたこと等によります。その結果、営業利益は391,647千円(前連結会計年度は、325,746千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は受取利息12,019千円、為替差益92,083千円、保険金収入30,248千円、補助金収入32,388千円等により211,128千円となり、営業外費用は投資事業組合管理費65,691千円、支払利息10,360千円、事業撤退損25,060千円等により152,685千円となりました。その結果、経常利益は450,090千円(前連結会計年度は、492,616千円の経常損失)となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別損失は減損損失99,414千円、訴訟関連費用引当金繰入額50,000千円、子会社清算損135,088千円等により292,172千円となりました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益16,404千円(前連結会計年度は、1,273,591千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
b. 財政状態
財政状態の状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要につきましては、売上原価並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
設備資金需要の主なものは、テスト及びラーニングツール開発のためのソフトウエア開発及びコンテンツ開発費であります。当連結会計年度においては、249,086千円の設備投資となりました。
翌連結会計年度の資金需要については、ソフトウエア開発及びコンテンツ開発による設備投資を中心に194,344千円を予定しております。
運転資金につきましては、自己資金を基本としており、必要に応じて金融機関から短期借入を実施しております。設備投資資金につきましては、自己資金を基本としており、必要に応じて長期借入の実施、社債発行を行っております。
今後も収益構造の強化と成長性の維持のため継続的な設備投資が必要となりますので、安定的な自己資金の確保を目指してまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業運営体制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズにあったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行っていく予定でおります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、持続的な成長を目指した体制構築に向け、2024年9月期から2026年9月期までの3年間を期間とする、「中期経営計画 -事業計画及び成長可能性に関する事項-」を2023年12月8日に公表いたしました。
当社は、以下に記載する3つの改革に取り組み、2025年9月期に、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全利益区分の黒字化を達成しました。「中計」最終年度となる2026年9月期も引き続き、全利益区分での黒字の維持を目指します。
i) 事業構造改革
事業ポートフォリオの見直しを行い、高付加価値事業及び成長事業に対して経営資源を積極的に投下するとともに、不採算事業からの撤退を行い、高収益な企業体制を目指します。具体的には、テスト等ライセンス事業及びテスト運営・受託事業で、より付加価値を高めていくとともに、テストセンター事業及びAI事業を成長事業として育成します。一方で、教育プラットフォーム事業については、上記に記載の通り、撤退することで、他事業へ資源を再配分してまいります。
ii) コスト構造改革
早期のコスト削減、人員の再配置を行い、筋肉質な組織体制を目指します。具体的には、海外子会社の運営体制の見直しによるスリム化、外注費の最適化、オフィス移転を含めた徹底的な販管費の削減に取り組むとともに、一部事業・サービス撤退による、成長事業への人員の再配置を行います。
iii) 組織体制・企業風土改革
これまでの事業部制を廃止し、顧客軸とプロダクト軸を明確にし、顧客ニーズに応じた適切なソリューションを提供する組織へ移行することで複合的なサービス展開を行い、更なる販売拡大を目指します。また、これまで取り組んできたガバナンス体制強化に引き続き注力していきます。更に、人事評価制度を再構築することで、変革に挑戦できる組織を目指してまいります。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
国内教育市場においては、少子化の影響はあるものの、児童・生徒1人に1台端末が整備され、学校のICT環境の更新、データ利活用など更なる進化が必要なフェーズに入っております。テスト市場全体においては、従来型のペーパー(紙)ベースのテストからコンピューターベースのテスト(CBT:Computer Based Testing)への移行が進みつつあり、学習のオンライン化及びテストのCBT化が加速する傾向が続いております。また、英語教育の低年齢化、リスキリング需要の高まり及びデジタル化により、英語に対する教育とテスト需要の拡大も見込まれております。当社グループはこれを事業機会と捉え、経営資源を投入してまいります。
海外においては、海外子会社の運営体制の見直しによるスリム化を図り、早期のコスト削減を目指してまいります。選択と集中を意識した経営資源投入を行い、事業を展開してまいります。
経営者の問題認識については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。