株式会社マクアケ

上場日 (2019-12-11) 
ブランドなど:MakuakeMakuakeIncubationStudio
情報・通信業インターネットグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E34557 Japan GAAP

売上高

38.1億 円

前期

42.1億 円

前期比

90.6%

時価総額

84.5億 円

株価

665 (04/25)

発行済株式数

12,704,700

EPS(実績)

-38.65 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

640.6万 円

前期

624.6万 円

前期比

102.6%

平均年齢(勤続年数)

33.5歳(2.7年)

従業員数

191人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社は、「生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界の実現」というビジョンのもと、「世界をつなぎ、アタラシイを創る」をミッションに掲げ、世にない新しいものを提供するプロジェクト実行者(事業者)と新しいものや体験を作り手の思いや背景を知った上で応援の気持ちを込めて購入するプロジェクトサポーター(消費者)をつなぐ応援購入サービスMakuakeを運営しております。

 

(1) 当社の事業内容について

当社事業は、応援購入サービス事業の単一セグメントでありますが、①Makuake、②Makuake Incubation Studio及び ③その他の3つのサービスにより構成されております。

① Makuake

Makuakeは、アタラシイものや体験の応援購入サービスMakuakeの運営を通じて、新しいアイデアや優れた技術等を用いた新商品や新サービスの実現及び加速を希望する企業や個人(プロジェクト実行者)と、そのプロジェクトを応援購入する国内外の個人等(プロジェクトサポーター)を、インターネット上でマッチングするサービスであります。

本サービスは、プロジェクト実行者が量産前の新商品や新サービスをMakuake上で先行販売し、プロジェクトサポーターが応援の気持ちを込めて先行購入(応援購入)する仕組みであります。当社は、プロジェクトサポーターが商品やサービスを購入することが決定(プロジェクト成立)した場合に、プロジェクト実行者から一定のプラットフォーム利用料を受領しております。

当該サービスにおけるプロジェクト実行者への応援購入金額提供の決定方式は、①応援購入金額の目標達成結果に関係なくプロジェクト掲載の終了期日までに売り上がった応援購入金額がプロジェクト実行者に提供されるAll-in方式及び ②応援購入金額が設定された目標額に達した場合にのみ売り上がった応援購入金額をプロジェクト実行者に提供されるAll or Nothing方式があり、プロジェクト実行者のご希望に応じて方式を決定しております。

 

Makuakeの業務の流れは以下のとおりであります。

STEP1:プロジェクト実行者が新商品や新サービスとして国内市場デビューを企画しているプロジェクトについて当社に申し込みます。

STEP2:当社は、プロジェクト実行者に対してプロジェクト掲載にかかるコンサルティングを行います。

STEP3:プロジェクトのカテゴリー別に審査項目を設け、法令順守や実現可能性等に関する審査を実施した上でMakuakeに公開します。

STEP4:プロジェクトサポーターは、掲載されたプロジェクト情報及び応援購入金額に応じて設定されたリターンを踏まえて、先行購入(応援購入)を行います。

STEP5:プロジェクトが成立した場合、プロジェクト実行者に対して当社の手数料等を控除した応援購入金額が提供されます。

STEP6:プロジェクト実行者からプロジェクトサポーターにリターンが提供されます。

 

 

<Makuake概略図>

※画像省略しています。

 

② Makuake Incubation Studio

Makuake Incubation Studioは、企業等が有する研究開発技術及び独自技術を活かした新事業を創出するため、製品開発領域における以下の各種インキュベーションサービス(注)を提供しております。

 

・技術用途探索サポート

企業の保有技術を起点に、先行市場データと組み合わせ新たな技術用途開発を実現

・製品の共同プロデュース(R&Dプロデュース)

メーカーとともにMakuakeで世に生み出すところまで新製品・新事業を共同プロデュース

・事業創出ワークショップ

実践を通じた事業創出の仕組み化と人材育成を一連のプログラムとして提供

 

当社は、企業の研究開発テーマや成果の中に有用な技術であるにも拘らず事業化に至っていない案件が数多く存在していると考えており、Makuakeの運営を通じて蓄積した顧客ニーズのデータやノウハウ等を活用し、企業の有用な技術を活用した新しい発想の製品開発をサポートすることで、報酬を受領しております。

なお、当該サービスによる製品開発サポートを通じて、Makuakeにおけるプロジェクト導出に注力しております。

 

(注) インキュベーションサービスとは、新事業を創出するための支援業務をいいます。

 

<Makuake Incubation Studio概略図>

※画像省略しています。
 

③ その他

Makuakeの運営に関連して以下のサービスを展開しております。

・広告配信代行

Makuakeにおける応援購入金額の拡大を目的に、プロジェクト実行者に対して各種SNS広告やCriteo広告等を活用した広告配信代行サービスを提供しております。

・Makuake STORE(EC(電子商取引)サイト)

Makuakeより創出された商品をMakuake STOREにて販売取次するサービスであり、プロジェクトが終了した後もプロジェクト実行者に対して商品を販売できる機会を提供しております。当社は、Makuake STOREにおける販売実績に基づく手数料を受領しております。

・Makuake Global

Makuake実施中のプロジェクトにおいて掲載期間中に国内だけでなく、海外から応援購入を受け付けることができるサービスを提供しております。Makuake Global掲載中の応援購入金額に対する手数料に加え、プロジェクト掲載にあたって必要となるグローバル版のページ作成やカスタマーサポート、物流面などの支援に対する追加の手数料を受領しております。

・Makuake SHOP

Makuakeにおいてプロジェクトが成立した後、ビジネスの広がりをサポートするため、全国各地の様々な業態のパートナー企業と連携し、Makuake発の商品をリアル店舗で展示・販売するMakuake SHOPサービスを提供しております。当社は、プロジェクト実行者から販売実績に基づく手数料を受領しております。

 

(2) 当社事業及びサービスの特徴について

① キュレーター(注)によるコンサルティングサポート

プロジェクト実行者のMakuake活用に際し、全てのプロジェクトに担当キュレーターを配置し、コンサルティングサポートを実施しております。プレゼンテーションやマーケティング、PRを得意としないプロジェクト実行者に対して、プロジェクト内容の明瞭化やプロジェクトサポーターに対する訴求力向上等をサポートすることにより、新商品や新サービスの魅力を最大限に引き出すとともにプロモーションプランニングの提案を通じて応援購入金額を拡大させる支援をしております。

同時に、キュレーターが複数のプロジェクトをコンサルティングサポートするにあたり、オペレーション管理システムを構築・運営するとともに、改善開発を継続することで、コンサルティングサポートの効率向上やクオリティ維持を図っております。

 

(注) キュレーターとは、プロジェクト実行者がプロジェクトを開始するにあたって受付からリターンの提供完了までをサポートする当社コンサルタントをいいます。

 

② プロジェクトの品質を確保する審査体制

当社は、Makuake基本方針及びMakuake品質基準を定め、プロジェクト掲載基準を明確にするとともに、社内ガイドラインを策定し、個々のプロジェクトにおける実現可能性や法令遵守、プロジェクト実行者の評価等に留意した審査・チェックを実施しております。担当キュレーターにおけるプロジェクトチェック体制に加え、プロジェクト法務局における審査専門のチームによる審査を合わせて実施することにより、プロジェクト品質を確保し、掲載に不適切なプロジェクトの排除に努めるほか、プロジェクト実行におけるリスク低減を図り、プロジェクトサポーターへ及び得るリスクの低減に努めております。

 

③ 応援購入金額の最大化をサポートする広告配信代行体制

当社は、プロジェクト実行者がプロジェクト掲載中に売り上がった応援購入金額の一部を使って各種SNS広告やCriteo広告等を活用し効率よく広告配信ができるよう、広告配信代行の体制を構築しております。広告配信代行サービスを通じてプロジェクト実行者が別途の費用を持ち出すことなく、応援購入金額の最大化を狙えるようサポートしております。

 

④ 各種メディアを活用した広告宣伝活動

当社は、各種メディア媒体を活用した広告宣伝活動を展開しております。Webメディア(SNSを含む)、新聞・雑誌及びテレビ局等(その記者やライター等)に対して、各媒体が興味を示すジャンルのプロジェクト情報を提供することはもちろん、取材受付を始めとした各種連携を積極的に実施する等、メディア向けの取り組みを継続することにより掲載プロジェクトが各媒体へ掲載される機会を拡大し、プロジェクトサポーターの集客を図る仕組みを構築しております。

また、各媒体に当社サービスを取り上げられることが魅力あるプロジェクトの獲得にもつながっており、事業成長の好循環が作られているものと認識しております。

 

⑤ 既存会員のリピート応援購入による安定した顧客基盤

当社は、魅力のあるプロジェクトの提供及び各種メディアを活用した広告宣伝活動による集客等により、自分の趣味嗜好に合った新商品や新サービスに高い関心を持つユーザー層の獲得を推進しており、プロジェクトサポーターにおけるリピート購入割合は7割を超える高い水準で推移していることが特徴であります。

当該リピート率を維持しつつ、より多くの新規ユーザー層を獲得すべく、キュレーターによるコンサルティングサポート力の強化、プロジェクト審査によるプロジェクト品質確保の強化、WEBサイトやスマートフォンアプリの機能強化、プロジェクト実行者がリターンを提供するまでにおけるサポート拡充等を通してプロジェクトサポーターの満足度を向上し、更なるリピート利用を促進するとともに、WEB広告やアプリ広告等の自社出稿広告への先行投資による新規ユーザーの獲得を継続しております。

 

⑥ プロジェクト成立後納品までをモニタリング

当社は、プロジェクトが成立した後、プロジェクト実行者よりプロジェクトサポーターにリターンが提供されるまでの間、Makuakeプロジェクトページの「活動レポート」にて納品までの進捗状況を定期的に掲載していただいております。また、カスタマーサクセス局にて、全てのプロジェクトに対し定期的な報告状況の確認を行っており、プロジェクトサポーターとのコミュニケーションを促すとともにリターンの納品までを見える化しております。

 

⑦ マーケティングへ活用可能なユーザー分析データの提供

Makuakeに掲載されるプロジェクトは、テストマーケティング(新商品や新サービスの顧客ニーズ・評価等の調査、ブランディング等)やPR及び新規顧客獲得等を目的に実施されるケースが多く、当社は、当該ニーズに対応すべく、キュレーターによるコンサルティングサポートに加えて特許を取得しているマーケティング分析ツールから得たユーザー分析データを提供しております。

 

⑧ 良質なプロジェクトの継続的獲得への取組み

当社は、Makuakeにおいて、魅力的なプロジェクトを継続的に獲得していくため、金融機関や地方自治体、その他事業者とのビジネスマッチング等の連携により、各地域の取引先企業の紹介を受ける取り組みを行っております。特に、金融機関の場合、事業性評価融資(注)の拡大が求められており、その一環として当社サービスを活用するケースも多数あります。

また、Makuake Incubation Studioにおける企業保有技術等の活用による新製品創出サポートを通じ、注目度の高いプロジェクトの能動的な創出に努め、Makuake案件としての展開に注力しております。

 

(注) 事業性評価融資とは決算書の内容や保証・担保だけで判断するのではなく、事業内容や成長可能性等も評価して行う融資のことをいいます。

 

⑨ 自律的成長モデル

当社は、Makuakeの運営を通じ、良質なプロジェクトを獲得・創出し、メディア掲載等による認知度向上や集客により、プロジェクト実行者とプロジェクトサポーターを結び付け、Makuakeにおけるプロジェクトの実行実績及びその成功事例を積み上げてきております。

事業開始以来上記取り組みを継続してきた結果、プロジェクト実行者によるプロジェクト掲載希望の問い合わせやプロジェクト掲載数が安定的に確保できております。また、魅力的なプロジェクトの増加に伴い各種メディアに継続的に掲載され、当社サービスの認知度が向上しているほか、当社サービスにおける訪問者数や会員数、プロジェクト応援購入数が応援購入総額及び事業拡大に結び付いております。これらのことから、自律的な事業成長のサイクルが構築されているものと認識しており、成長サイクルの強化によるさらなる事業拡大を推進しております。

 

当社の事業系統図は以下のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

※ 手数料は決済額に一定の割合を乗じたものとなり、当該手数料が当社の売上として計上されます。

 

23/12/08

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度(2022年10月1日~2023年9月30日)におけるわが国経済は、ウィズコロナの新たな段階に移行する中で各種政策の効果もあって経済活動の正常化が進み、緩やかに景気が回復に向かっております。中でも、個人消費は政府が実施する全国旅行支援等に後押しされ、旅行及び外食を中心に持ち直しがみられております。一方、世界的な金融引き締めが続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクがあることや原材料価格の上昇、供給面での制約等に起因する物価上昇、金融資本市場の変動等が続いており、依然として先行きは不透明な状況となっております。

当社事業は新商品デビューにおけるEコマース市場、新サービスにおける予約販売Eコマース市場等の影響を受けております。当該市場は2020年から2021年に掛けて、新型コロナウイルス感染症拡大によって変化したライフスタイルやワークスタイルにより需要が急拡大した後、国内における経済活動の正常化が進む中で落ち着きを戻した形で成長を続けており、今後においても新商品及び新サービスデビューのEコマース市場は非常に高い成長ポテンシャルがあると考えております。

このような状況のもと、当事業年度は成長に向けた基本方針である「顧客満足度向上施策をより強固にすることでリピート顧客から作られる事業の安定成長基盤を拡大すると同時に、獲得に特化した組織を構築することで顧客層をより拡大し潜在市場(TAM)を顕在化していく」ことの施策として、実行者及びサポーターのリピータブルな顧客体験の仕組み作りを進めてまいりました。

実行者側においては、実行者のニーズに基づいたオペレーションの改善や効率化を機能開発と同時に進めることでプロジェクト掲載までの実行者負担を軽減してまいりました。また、サポーターから寄せられた実行者への意見を見える化し、実行者自身で応援購入したサポーターをファンにつなげていく施策が検討できるよう基盤を作ったことに加え、サポーターからの意見に対する改善策を実行者に提案する等サポーターの満足度向上に関する伴走を続けております。なお、実行者のリピート掲載可能性に基づいたサポートプログラムを仕組み化し展開、中でも目標金額の高い実行者に対しては初日の応援購入金額向上体制を強化することで実行者の満足度向上及びプロジェクト当たりの単価向上を図りました。

他方、サポーター側においては、定期的なユーザーヒアリングを実施することでサポーターのリアルな声を拾い、実行者と協力しながら提供サービスの質を向上するとともに、オフラインでプロジェクトの商品を体験できるイベント等を実施し、Makuakeの「応援購入」をより深く理解していただく機会を増やしました。また、クーポン機能をはじめとした各種CRM施策を通じてリピート応援購入のきっかけを提供しました。なお、大手IPとのコラボレーションプロジェクトの掲載やプロジェクトに関する情報取得の体験を改善する新機能のリリースを進め、Makuakeにおけるマイナス体験をできるだけゼロにしつつ、繰り返し利用したくなる楽しさの提供を続けてまいりました。

これらの施策を展開してきた結果、当事業年度から最重要指標としているリピート実行者による掲載開始数が4,378件、リピート応援購入金額が13,325,854千円となりました。一方、前事業年度の下半期から始まったリ・オープニングの影響によりリアルでの消費が加速し、前事業年度の第4四半期から応援購入総額の規模が大きく減少したことから応援購入総額は前年同期比11.0%減少し、17,609,329千円となりました。

その結果、当社の当事業年度における売上高は3,810,185千円(前年同期比9.4%減)、営業損失は489,032千円(前事業年度は営業損失324,080千円)、経常損失は482,471千円(前事業年度は経常損失302,562千円)、当期純損失は491,076千円(前事業年度は当期純損失1,347,356千円)となりました。

なお、当社は応援購入サービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

当事業年度末の総資産は、前事業年度末と比べ299,923千円減少し、7,955,211千円となりました。

流動資産は831,240千円減少し、7,061,287千円となりました。主たる要因は、現金及び預金が1,044,809千円減少したことによるものであります。

固定資産は538,278千円増加し、891,998千円となりました。主たる要因は、ソフトウエアが346,386千円、ソフトウエア仮勘定が195,233千円それぞれ増加したことによるものであります。

当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べ170,609千円増加し、2,849,394千円となりました。

流動負債は174,394千円増加し、2,790,834千円となりました。主たる要因は、預り金が162,674千円増加したことによるものであります。

固定負債は3,784千円減少し、58,560千円となりました。主たる要因は、勤続インセンティブ引当金が5,553千円減少したことによるものであります。

当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ470,532千円減少し、5,105,816千円となりました。主たる要因は、当期純損失の計上に伴い利益剰余金が491,076千円減少したことによるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は6,414,469千円となり、前期と比べ907,328千円の減少となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、減少した資金は339,218千円(前年同期は減少した資金827,321千円)となりました。これは主に、税引前当期純損失503,768千円、預り金の増加額162,674千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は582,118千円(前年同期は減少した資金475,792千円)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出575,278千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、増加した資金は14,008千円(前年同期は増加した資金33,658千円)となりました。これは主に、株式の発行による収入14,008千円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

当社は、応援購入サービス事業の単一セグメントのため、当事業年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。

サービス区分の名称

当事業年度

(自 2022年10月1日

至 2023年9月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

Makuake

3,126,063

89.7

Makuake Incubation Studio

160,644

175.2

その他

523,476

83.1

合計

3,810,185

90.6

 

(注) 主要な販売先につきましては、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略して

おります。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。

当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高・営業利益)

当事業年度における売上高及び営業利益は、実行者側において実行者のニーズに基づいたオペレーションの改善や効率化を機能開発と同時に進めたことや、実行者のリピート掲載可能性に基づいたサポートプログラムを展開したことでリピート実行者による掲載開始数が増加したことに加え、サポーター側において実行者と協力しながら提供サービスの質を向上するとともに、各種CRM施策を通じてリピート応援購入のきっかけを提供し続けたことによりリピート応援購入金額が伸びました。一方、前事業年度の下半期から始まったリ・オープニングの影響によりリアルでの消費が加速し、前事業年度の第4四半期から応援購入総額の規模が大きく減少したことが影響し、売上高は3,810,185千円(前年同期比9.4%減)、営業損失は489,032千円(前年同期は営業損失324,080千円)となりました。

(経常利益)

当事業年度における経常損失は482,471千円(前年同期は経常損失302,562千円)となりました。

(当期純利益)

当事業年度における当期純損失は491,076千円(前年同期は当期純損失1,347,356千円)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金のほか、金融機関からの借入、新株の発行等により、最適な方法による資金調達にて対応する予定です。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、6,414,469千円となっております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。