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最終更新:

E35287 Japan GAAP

売上高

48.1億 円

前期

40.7億 円

前期比

118.0%

時価総額

43.2億 円

株価

266 (05/01)

発行済株式数

16,245,228

EPS(実績)

-14.69 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

528.7万 円

前期

487.7万 円

前期比

108.4%

平均年齢(勤続年数)

34.0歳(3.3年)

従業員数

117人(連結:192人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

 

ミッション・ビジョン

当社グループは「個のエンパワーメント」をミッション、「すべてのビジネスを『ランサーの力』で前進させる」、「誰もが自分らしく才能を発揮し、『誰かのプロ』になれる社会をつくる」をビジョンに、インターネットを通じてクライアントとランサー双方への価値提供を行っております。

当該ミッションを果たし、ビジョンを実現するために、当社グループは、仕事を依頼したいクライアントと仕事を受けたいランサー(注1)をオンライン上でマッチングさせるフリーランスプラットフォームを運営しております。

 

(注1)「ランサー」とは、当社グループが提供しているサービスにおいて、クライアント企業の依頼(発注)に対し、役務提供を行うフリーランスを指します。こちらのフリーランスには、特定の会社に属さずに報酬を得ている「専業フリーランス」に加え、直近1年間にフリーランスとしての報酬を得たことがある人(副業をしている一般の会社員等)を含んだグループ(広義のフリーランス)を示します。

 

当社グループが運営するサービス

 当社グループは、企業(クライアント)には優秀な人材を、個人(フリーランス)には時間と場所にとらわれない働き方を提供するプラットフォームを展開しております。運営するサービスは、オンラインのみで完結し仕事を依頼したい企業と働きたい個人をマッチングする受発注プラットフォーム「Lancers」、より専門性の高いエンジニアやデザイナーといったIT人材をエージェントを介してマッチングする「Lancers Agent」、それと同様の形でコンサルタントをマッチングする「Professionals On Demand」を展開しております。(注2)

 

(注2)当社グループの管理会計基準の事業区分であり、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントと異なります。

 

(1)マーケットプレイス事業

 オンラインで企業が直接利用するサービスで構成されており、主力サービスは「Lancers」です。クライアントからの依頼(発注)に対してランサーから見積(納期や予算等)が提案され、その中から特定の1名(1社)を決定して案件を開始するプロジェクト方式、多数のランサーが同時に依頼作業を行い最終完成物に近い形でランサーからクライアントへ提案が行われ、クライアントが複数の中から意向に沿ったものを選ぶコンペ・タスク方式、ビジネスカテゴリにおいて個人のスキルに基づいた商品をパッケージとして出品し、クライアントは特定のランサーを決定して発注するパッケージ方式等の依頼方式があります。当連結会計年度においては、機能拡張やカスタマーサポート体制の強化、システム手数料の改定等を行いました。また、2023年10月より施行されるインボイス制度への対応として登録番号の登録機能を実装する等、複雑化が想定されている受発注及び請求業務のサポートができるよう各種対応を行っております。

 

(2)エージェント事業

 当社グループが介在し、プロフェッショナル人材を紹介する事業であり、主力サービスは「Lancers Agent」と「Professionals On Demand」です。「Lancers Agent」においては、エンジニア、デザイナー、マーケターといったIT人材を当社グループを介してクライアントへ紹介し、クライアントからの業務委託内容や当該業務を再委託するランサーの要件やスキルレベルを明確にした上で、精度の高いマッチングを成立させています。「Professionals On Demand」は同様の形式で、経営課題に応じてIT系や戦略系といった各分野におけるフリーコンサルタントのマッチングを行っております。当連結会計年度について、「Lancers Agent」においては撤退事業からの人員異動により営業力の強化及び組織生産性の向上を目指してまいりました。また「Professionals On Demand」を運営する株式会社ワークスタイルラボを第1四半期に子会社化し、ランサーズプラットフォームとの連携を開始しており、今後更なるシナジーを創出してまいります。

 

 

〈事業系統図〉

 

※画像省略しています。

プラットフォーム事業における課金形態は下記であり、それぞれ収益として計上しております。

 

※画像省略しています。

 

マーケットプレイス事業は依頼金額に伴うシステム手数料及びオプション利用料を売上として計上、エージェント事業は業務委託料とシステム手数料の総額を売上として計上しています。

 

23/06/26

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の分析

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は緩和され、経済活動の正常化が期待されたものの、資源価格の上昇や物価高により金融市場の見通しは未だ先行き不透明な状況が続いております。

当社グループを取り巻く事業環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け大きく変容しました。2023年1月に当社グループが実施した「働き方調査2023」(注1)によると、フリーランスの約4割、副業者の約6割が2020年以降に活動を開始しており、新型コロナウイルス感染症の流行が働き方に変化をもたらしたと言えます。また、収益を得ることのみならず、スキルアップといった自己実現を目的にそのような働き方を選択する人材が増えていることも特徴的です。一方、経済活動の再開に伴い企業側の人手不足の問題もより深刻化しています。特に2030年にはデジタル人材が最大79万人不足すると言われており、日本政府はデジタル人材の育成に投資することを表明しております。そういった状況下で、デジタルスキルを習得したフリーランスや副業人材の活躍がより一層期待されるとともに、企業側の外部人材の受け入れや多様な働き方ニーズへの対応が進み、人材の流動性が増していくことが予測されます。また「働き方調査2023」によれば、フリーランスや副業人材の案件獲得方法として当社のようなプラットフォームを利用しての獲得が半数を占め、獲得や依頼におけるオンライン化が進行していることが窺えます。それらは人材の流動性を加速させる後押しとなっており、今後更なる市場拡大が見込まれることと想定しております。

当社グループはこのような環境において「個のエンパワーメント」をミッション、「すべてのビジネスを『ランサーの力』で前進させる」、「誰もが自分らしく才能を発揮し、『誰かのプロ』になれる社会をつくる」をビジョンとして、マッチングプラットフォームを通じた双方への価値提供を強化してまいりました。オンライン上でクライアント(企業)とランサー(個人)を直接マッチングするサービスである「Lancers」、クライアントのエンジニア・デザイナー・マーケター等の求人ニーズに対応して、エージェントを介してフリーランス人材を紹介するサービスである「Lancers Agent」、それと同様の形でコンサルタントを紹介する「Professionals On Demand」を当社グループの主力事業に位置付け、堅調に事業を拡大しております。

当連結会計年度においては、主力事業の成長戦略の推進、撤退事業からの顧客移管、販管費の適正化により、恒常的な黒字化へ向けた基盤構築を行ってまいりました。マーケットプレイス事業の主要サービスである「Lancers」においては、プロダクト及びマーケティングの各施策が奏功し、新規クライアント獲得課題が改善に向け前進しました。2022年10月には手数料改定を実施し、テイクレートの向上を実現しました。また、エージェント事業においては、人員拡大を行ったものの戦力化が遅延している状況が続いており、組織体制の見直し及び営業戦略の再構築と営業力の強化により一人当たり生産性の拡大を目指してまいります。更に、2023年4月に、当事業を運営するランサーズエージェンシー株式会社を当社へ吸収合併することで、経営の効率化と成長を加速してまいります。また、第1四半期に子会社化した高度プロフェッショナル人材のマッチングプラットフォームを運営する株式会社ワークスタイルラボにおいても、ランサーズプラットフォームとの連携等を開始し、今後の更なるシナジーの創出を目指し、エージェント事業の成長性及び収益性の改善に努めてまいります。

 

以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,808,345千円(前年同期比18.0%増)となり、営業損失は249,830千円(前年同期は営業損失367,013千円)、経常損失は244,304千円(前年同期は経常損失358,491千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は238,625千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失672,369千円)となりました。

なお、当社グループはプラットフォーム事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

(注1)「働き方調査2023」は、当社グループが「ランサーズ」にランサー(受注者)として登録している個人(フリーランス)を対象に、2023年1月30日~2月5日までの期間に実施した調査であり、209名からの回答を得てまとめたものです。

 

 

②財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産につきましては、前連結会計年度末と比較して233,058千円増加し、3,073,518千円となりました。これは主に、流動資産において現金及び預金が305,205千円減少したものの、無形固定資産においてのれんが236,434千円、ソフトウェアが300,654千円増加したこと等によるものです。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債につきましては、前連結会計年度末と比較して464,089千円増加し、2,116,122千円となりました。これは主に、流動負債において買掛金が152,412千円、固定負債において長期借入金が359,770千円増加したこと等によるものです。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して231,031千円減少し、957,395千円となりました。これは主に、譲渡制限付株式報酬としての新株式発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ2,294千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失を238,625千円計上したこと等によるものです。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ305,494千円減少し、1,348,779千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、324,589千円の支出(前年同期は313,237千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が234,304千円があったこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、298,645千円の支出(前年同期は145,284千円の支出)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出159,479千円、ソフトウェア開発等にかかる投資支出が149,070千円があったこと等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、317,740千円の収入(前年同期は14,883千円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入330,000千円があったこと等によるものです。

 

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております

 

b.受注実績

当社グループは、受注から役務提供の開始までの期間が短いため、当該記載を省略しております

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

(単位:千円)

事業の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

プラットフォーム事業

4,808,345

+18.0

合計

4,808,345

+18.0

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、当社グループのサービス経由で取引される金額の総額である流通総額と、クライアント及びランサーへ提供される付加価値を示す売上総利益の最大化を重視した経営を行っております。

当連結会計年度の売上総利益につきましては2,270,015千円(前年同期比13.3%増)と順調に推移しております。

なお、当社グループの流通総額の推移は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「(1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

④資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要としては、事業の拡大に伴う人件費、外注費、クライアント獲得や認知度向上のための広告宣伝費に加え、M&A等の投資を実施する方針であります。当社グループは、財政状態等や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。

 

⑤経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。