田辺三菱製薬株式会社

上場廃止 (2020/02/27) 株式等売渡請求による取得 医薬品東証1部-

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

報告書・短信

  • 2020/02/07四半期報告書-第13期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)
  • 2019/11/06四半期報告書-第13期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)


最終更新:

E00924 IFRS

売上高

4,247.7億 円

前期

4,338.6億 円

前期比

97.9%

平均給与

846.0万 円

平均年齢(勤続年数)

45.3歳(20.1年)

従業員数

0.0人(連結:7,228人)


3【事業の内容】

当社グループは、2019年3月31日現在、当社および当社の関係会社である親会社、子会社34社(連結子会社34社)および持分法適用会社2社の計38社で構成されており、主に医薬品事業を営んでおります。事業等の内容と各関係会社の位置付けは以下のとおりであります。

 

[医薬品事業]

 当社グループは、医療用医薬品、要指導医薬品および一般用医薬品の研究開発・製造・仕入・販売等を、国内および海外で行っております。

 医療用医薬品とは、医師もしくは歯科医師によって使用され、またはこれらの者の処方せんによって使用されることを目的として供給される医薬品をいい、一般用医薬品とは、医療用医薬品以外の医薬品で、一般消費者が薬剤師等による説明や相談を参考にしながら直接薬局・薬店等から購入して使用することを目的として供給される医薬品をいいます。また、要指導医薬品とは、医療用医薬品から一般用医薬品に移行して間もなく、一般用医薬品としてのリスクが確定していない医薬品をいいます。

 当社グループにおいては、医療用医薬品の売上収益が医薬品事業全体の9割以上を占めております。

 なお、医療用医薬品および一般用医薬品の主要な製商品は以下のとおりであります。

 

 

製商品名

効能・効果

2019年3月期

売上収益

医療用医薬品

レミケード

関節リウマチ、クローン病、ベーチェット病による難治性

網膜ぶどう膜炎、乾癬、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎、腸管型・神経型・血管型ベーチェット病、川崎病

国内  588億円

海外   1億円

 

シンポニー

関節リウマチ、潰瘍性大腸炎

国内  375億円

海外   20億円

 

ラジカヴァ

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

国内     -

海外  271億円

 

テネリア

2型糖尿病

国内  152億円

海外   6億円

 

ステラーラ

尋常性乾癬、関節症性乾癬、クローン病

国内  152億円

海外     -

 

レクサプロ

うつ病、うつ状態、社会不安障害

国内  140億円

海外     -

 

セレジスト

脊髄小脳変性症における運動失調の改善

国内   90億円

海外   0億円

 

ヘルベッサー

本態性高血圧症、狭心症、異型狭心症等

国内   21億円

海外   69億円

 

タリオン

アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒

国内   64億円

海外   5億円

 

ウルソ

慢性肝疾患・C型慢性肝疾患における肝機能の改善、

胆石の溶解等

国内   43億円

海外   26億円

 

カナグル

2型糖尿病

国内   67億円

海外   1億円

 

クレメジン

慢性腎不全時の尿毒症症状の改善、腎機能低下進展抑制、

透析導入の遅延

国内   67億円

海外     -

 

メインテート

本態性高血圧症、狭心症、心室性期外収縮、慢性心不全、頻脈性心房細動

国内   51億円

海外   1億円

 

デパス

神経症、心身症、うつ病、統合失調症、筋収縮性頭痛、頚

椎症、腰痛症における不安・緊張・神経衰弱・睡眠障害等

国内   46億円

海外   5億円

 

ラジカット

脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善、筋萎縮性側索硬化症(ALS)

国内   45億円

海外   2億円

 

イムセラ

多発性硬化症

国内   43億円

海外     -

 

 

 

製商品名

効能・効果

2019年3月期

売上収益

医療用医薬品

ワクチン

ミールビック(麻しん風しん予防)、インフルエンザHA

ワクチン(インフルエンザ予防)、ジェービックV(日本脳炎予防)、テトラビック(百日せき、ジフテリア、破傷風およびポリオの予防)、水痘ワクチン(水痘予防)等

国内  373億円

海外     -

一般用医薬品

フルコート

湿疹、皮膚炎等

国内   27億円

海外     -

 

アスパラドリンク

肉体疲労時の栄養補給等

国内   7億円

海外     -

 

 

(国内)

 医薬品は、当社から医薬品卸売業者を経て、病院・診療所等の医療機関、薬局等を通じ、患者さんに提供されております。一部他社からの仕入品がありますが、当社、製造子会社である田辺三菱製薬工場株式会社等が製造し、当社が医薬品卸売業者へ販売しております。なお、当社は、吉富薬品株式会社に当社販売品の学術情報伝達業務の一部を委託しております。

 

(海外)

 北米においては、ミツビシ タナベ ファーマ アメリカ社等が、当社から製品の供給を受け、販売を行っております。また、当社は、ミツビシ タナベ ファーマ ディベロップメント アメリカ社およびタナベ リサーチ ラボラトリーズ U.S.A.社へ研究開発業務を委託しております。ならびに、メディカゴ社はワクチンの研究開発に取り組んでおり、MPヘルスケア ベンチャー マネジメント社は、創成期のバイオベンチャー企業を対象に投資を行っております。

 アジアにおいては、天津田辺製薬有限公司、ミツビシ タナベ ファーマ コリア社、ミツビシ タナベ ファーマ インドネシア社が、当社から一部原料の供給を受け、製造・販売を現地で行っており、ミツビシ タナベ ファーマ タイランド社は、販売を現地で行っております。また、台湾田辺製薬股份有限公司が製造し、一部を除き台田薬品股份有限公司を通じて現地で販売しております。ならびに、ニューロダーム社は、主として、米国および欧州で、中枢神経系治療薬の研究開発に取り組んでおります。

 欧州においては、ミツビシ タナベ ファーマ ゲーエムベーハー社などが販売を行っております。また、当社はミツビシ タナベ ファーマ ヨーロッパ リミテッド社に開発業務を委託しております。

 

 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

2019年3月31日現在

※画像省略しています。

 

19/06/21

1【業績等の概要】

当社グループは、当連結会計年度(2016年4月1日から2017年3月31日まで)より、IFRSを適用しています。また、前連結会計年度の財務数値についても、IFRSに組み替えて比較分析を行っております。

日本基準からIFRSへ変更するにあたっての調整の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 37.初度適用」をご参照下さい。

当社グループは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す段階利益として「コア営業利益」を導入し、経営管理等の重要指標と位置付けています。「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下、非経常項目)を除外したものです。非経常項目として、事業譲渡による損益、構造改革費用、製品に係る無形資産の減損損失、災害による損失等を想定しております。

 

(1) 業績

 業績の概況

医薬品産業を取り巻く環境は、国内における特例拡大再算定等の薬価制度の見直しや後発医薬品の使用促進策の浸透等により、厳しい状況が続いております。

このような事業環境のもと、当連結会計年度の連結業績は、国内重点品は伸長したものの薬価改定の影響や長期収載品の減収、前連結会計年度に導出に伴う一時金収入が発生していたことなどにより売上収益は減収となりました。利益面については、減収に加え、米国における販売準備の費用増加などもあり、コア営業利益は減益となりましたが、前連結会計年度において主要な事業構造改革に目処をつけたことなどにより営業利益は増益となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は当社発足以来の最高益となりました。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

増減率

売上収益

425,764

423,977

△1,787

△0.4%

コア営業利益

106,976

94,510

△12,466

△11.7%

営業利益

81,803

94,083

+12,280

+15.0%

税引前利益

83,255

96,059

+12,804

+15.4%

親会社の所有者に帰属

する当期利益

59,306

71,263

+11,957

+20.2%

 

<研究開発費>

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

連結会計年度

増減

増減率

研究開発費

64,613

64,783

+170

+0.3%

 

 ①売上収益

 売上収益は、前期比△0.4%17億円減収4,239億円となりました。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

増減率

医薬品事業

425,764

423,977

△1,787

△0.4%

国内医療用医薬品

308,084

314,221

+6,137

+2.0%

海外医療用医薬品

24,711

22,689

△2,022

△8.2%

ロイヤリティ収入等

86,639

82,239

△4,400

△5.1%

一般用医薬品

3,765

3,413

△352

△9.3%

その他

2,565

1,415

△1,150

△44.8%

 

国内医療用医薬品は、2016年4月の薬価改定の影響はあったものの、関節リウマチ治療剤「シンポニー」が国内の販売の一本化により大幅に伸長したほか、2型糖尿病治療剤「テネリア」、同「カナグル」等の重点品の売上が伸長し、前期比2.0%増収の3,142億円となりました。

ロイヤリティ収入等は、前期比5.1%減収の822億円となりました。ノバルティス社に導出した多発性硬化症治療剤「ジレニア」に係るロイヤリティ収入は順調に伸長しましたが、ヤンセンファーマシューティカルズ社に導出した2型糖尿病治療剤「インヴォカナ」および同剤とメトホルミンの合剤に係るロイヤリティ収入は為替の影響により減少しました。また、当連結会計年度において、自己免疫疾患治療剤「MT-1303」に関するバイオジェン社とのライセンス契約終了に伴い、繰延収益として負債計上していた契約一時金残高を一括で収益計上しましたが、前連結会計年度にアムジェン社およびデジマ社との脂質異常症治療剤(CETP阻害剤)「TA-8995」に関する特許・ノウハウの譲渡契約に係る一時金収入があったことなどにより、一時的な収益についても減少しました。

 

 ②コア営業利益

 コア営業利益は、前期比△11.7%124億円減益945億円となりました。

国内重点品の伸長が寄与したものの、薬価改定の影響、長期収載品やロイヤリティ収入等の減収に加え、米国の医薬品販売会社であるMT ファーマ アメリカ社における販売体制の構築および販売準備の推進などによる販売費及び一般管理費の増加により、減益となりました。

 

 ③営業利益

 営業利益は、前期比+15.0%、122億円増益の940億円となりました。

・コア営業利益から除外した非経常項目は、前連結会計年度において主要な事業構造改革に目処をつけたことから、大幅に改善し増益となりました。

 

 ④親会社の所有者に帰属する当期利益

 親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比+20.2%、119億円増益の712億円となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

(単位:百万円)

 

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

 

営業キャッシュ・フロー

80,842

59,785

△21,057

 

投資キャッシュ・フロー

△42,213

△10,566

+31,647

 

財務キャッシュ・フロー

△22,236

△24,408

△2,172

現金・現金同等物増減額

15,582

24,304

+8,722

現金・現金同等物期首残高

73,337

88,

19/06/21