E33044 IFRS
前期
3.16億 円
前期比
135.8%
株価
35 (04/24)
発行済株式数
273,414,365
EPS(実績)
-3.20 円
PER(実績)
--- 倍
前期
1,310.0万 円
前期比
113.0%
平均年齢(勤続年数)
56.0歳(7.9年)
従業員数
17人(連結:22人)
当社グループは、当社と連結子会社であるSolasia Medical Information Consulting (Shanghai) Co. Ltd.及び持分法適用関連会社の1社で構成されており、日本及び中国・韓国を中心としたアジア諸国におけるがん領域の革新的医薬品の開発及び販売を目的として設立されたスペシャリティファーマであり、医薬品及び医療機器の製品開発品ポートフォリオを有しています。
当社グループの事業系統図は下記のとおりです。なお、医薬候補品等の導入、導出契約における経済条件(支払条件)は、主に以下の形態の取引によって構成されます。
・契約一時金 :導入導出契約を契機として導入側が支払う一時金
・開発マイルストン:開発の一定の進捗を契機として導入側が支払う一時金
・販売マイルストン:導入側乃至そのサブライセンス先等の、一定の製品販売金額への到達を契機として、導入側が支払う一時金
・ロイヤリティ :導入側乃至そのサブライセンス先等の製品販売金額等に応じて導入側が支払う使用料
<事業系統図>
※画像省略しています。
(1) 当社グループの事業領域
現在、日本及び中国では悪性腫瘍(一般に悪性新生物又はがんという。以下同じ)が死因の第一位を占めており、その他のアジア諸国でも死因の上位を占める傾向にあります。当社グループは、悪性腫瘍治療を目的とする医薬品の開発及び販売を主たる事業領域としています。また、悪性腫瘍治療薬の投与や放射線治療によって生じる有害事象(副作用等)を軽減し、悪性腫瘍に対する治療及び患者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)向上が期待できる医薬品及び医療機器の開発及び販売も事業領域としています。
(2) 製薬バリュー・チェーン(初期研究活動から事業化までの機能連鎖)での位置づけ
※画像省略しています。
標準的な製薬バリュー・チェーンは、上流の基礎研究、製剤研究、非臨床開発の各機能、中流の臨床開発機能、下流の販売、マーケティング、製造販売後調査※、製造の各機能により構成されます。当社グループは開発候補品の導入から薬事承認を取得するまでの臨床開発機能及び承認申請を含む当局対応機能等を中心とした事業を推進しています。
※ 製造販売後調査:医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令において、医薬品の製造販売業者又は外国製造医薬品等特例承認取得者が、医薬品の品質、有効性及び安全性に関する情報の収集、検出、確認又は検証のために行う使用成績調査又は製造販売後臨床試験をいう。
(3) 事業内容
① 医薬品又は医療機器候補物質(以下、医薬品等候補という。)の権利導入
近年、多くの疾患原因の特定が遺伝子レベルの解析によって行われつつあることに伴い、基礎研究及び製剤研究は、より複雑化又は多様化する傾向にあります。大学や病院等の研究機関による成果、この研究を土台とするベンチャー企業の創薬技術や製剤化技術、あるいは国際的な大手製薬企業による研究を通じて、多くの医薬品等候補が産み出されています。当社グループは、一定の開発段階に至った医薬品等候補の権利を導入し、日本や中国等で臨床開発等を通じて当該医薬品等候補を販売可能な状況に導き、これの販売又は導出を通じて収益を得る事業を行っています。基礎研究や製剤技術の他社への提供による収益化を行うものではありません。
当社グループでは、臨床試験開始前から第Ⅰ相臨床試験※終了までの早期開発ステージ、又は有効性のproof of concept※が確認される第Ⅱ相臨床試験※から承認までの臨床後期ステージにある医薬品等候補を導入検討の対象としています。また、基礎研究、製剤研究、非臨床開発等の進捗状況の観点からは、少なくとも当社グループの主たる事業エリアである日本及びアジア諸国において科学面及び薬事行政面でも臨床開発が実施可能なレベルで基礎情報が整備されていることを導入の要件としています。
当社グループは、上記要件を満たす医薬品等候補について、当該医薬品等候補が対象とする適応症、非臨床・臨床データ、市場規模、競合品の開発及び販売状況等を検討し、経済条件及び特許権等の知的財産の扱い等について契約相手方と合意を得られた後、導入を決定しています。
※ 第Ⅰ相臨床試験:実施する国において初めて対象となる医薬品候補品(治験薬)を使用する臨床試験で、健康成人がボランティアとして参加することが多い。第Ⅰ相臨床試験の主たる目的は、治験薬の安全性並びに忍容性(薬剤投与によって発現する副作用について、患者が治療を継続できる許容程度)の評価・確認及び薬物動態(生体に投与した薬物の体内動態)の検討である。
※ proof of concept:医療の領域においては、期待あるいは想定される作用(一般には有効性)を初期臨床試験において確認すること。
※ 第Ⅱ相臨床試験:対象となる疾病に罹患している少数の患者群に対し、医薬品候補品を投与して、その有効性及び安全性(副作用の発現等)の予備的評価、将来の実際の臨床現場で使用する投与量や用法の評価を主たる目的とした臨床試験。
② 医薬品等候補の開発
当社グループは、医薬品等候補の導入後、自社の臨床開発機能を中心として、日本を含むアジア各地域の外部委託機関(Contract Research Organization:CRO※)と開発チームを構成し、アジア各地域における臨床試験(当該国の製造販売承認に必要な一部の追加非臨床試験を含む)又はアジア各地域を中心とした国際共同治験※を計画し、実施します。
医薬品等候補開発の最終的な目標は、質の高い医薬品等を、早期に医療現場に提供することにあります。そのためには、有望な医薬品等候補の将来性及び可能性を活かして厳格な臨床試験を効率的に計画・実施し、不要な失敗を回避して成功確率を高めることが重要であると考えています。これらを実現するための当社グループにおける医薬品等の開発体制は以下のとおりです。
※ Contract Research Organization, CRO:医薬品等開発の一部の工程を依頼者との契約を以て受託し、実施する企業又はグループの総称。
※ 国際共同治験:共通の実施計画書に基づき、複数の国が参加して実施される臨床試験。
a 当社グループの開発機能
医薬品等開発、臨床試験は、対象となる治療領域における問題点や改善点の評価、具体的な対象疾患及び患者の選択、最適投与量や用法の設計、有効性の評価項目の設定等の試験計画に始まり、実施に当たっては、対象疾患の専門医の選択と当該医師との臨床試験内容の協議、臨床試験実施地域や実施医療施設の評価と選択の過程を経て、実際の投薬及び試験モニタリング、さらに有効性と安全性のデータの収集、解析、評価等の複雑かつ多くのプロセスと諸活動により構成されます。
これらの医薬品等開発のプロセスは、薬事行政規制等に基づいて進められるとともに、常にデータや理論に基づく科学的判断が求められることから、最適な判断のためには、医薬品等や臨床開発全般に対する科学的見識と経験の裏付けが必要不可欠です。当社グループの開発部門は、採用に際してこれらの要素を最重要視して選考を行っており、悪性腫瘍治療薬の臨床開発について、国際的製薬企業等における経験を有する人材、日本国内や中国をはじめとするアジア諸国、さらには国際共同治験の経験を有する人材、あるいは薬事面では各規制当局と密な情報交換が可能な人材等を中心として構成し、少人数であっても医薬品等開発諸活動を円滑に支障なく運営し得る開発体制を構築することに努めています。
b 開発における外部機関の活用
近年、製薬企業における臨床試験実施は、その一部を外部委託機関に外注する傾向にあります。当社グループの開発部門は、臨床開発計画、試験設計、運営、評価及び医薬品等開発に関わる薬事行政対応を基本機能としており、試験実施に際しては、業務効率の向上並びに固定費削減を図るため、この外部委託機関(開発業務委託機関等)等を活用しています。これら外部委託機関の活用においては、当社グループが指示する臨床試験の方針や計画・設計を、正確に理解し実現し得る外部機関を選定することが重要です。そして外部委託機関が計画どおりの成果を果たすために、双方向で詳細な最新情報を共有するとともに、当社グループが随時指示の徹底を図り、管理監督の厳格な実施に努めています。
③ 医薬品等候補の収益化
当社グループが医薬品等候補の開発に成功して製造販売承認を取得し、上市できることになった場合には、他社への販売権導出を通じて、製品販売収益、マイルストン収入及びロイヤリティ収入による収益確保を図ります。また上市に先立ち契約一時金、マイルストン収入を得る場合もあります。
(4) 当社グループの製品開発品ポートフォリオ(2026年2月末現在)
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当社グループは、がん領域を対象とする製品の開発事業化に特化するスペシャリティファーマであり、バイオベンチャー企業の一種です。医薬品等の研究開発は臨床試験等を実施するために多額の先行投資を要し、かつその期間は中長期に亘ることから、収益確保、投資資金回収には相当程度の期間を要するものとなります。これまでの先行投資の結果として、3つの開発品について開発に成功し、販売開始に至りました。製品の販売開始により、投資資金回収の端緒に就いたものと認識しておりますが、医薬品等の研究開発過程において最大の投資が必要とされる最終段階の開発を複数行ってきたことから、事業全般においては未だ先行投資を継続している状況にあります。
バイオベンチャー企業の成功事例を多数有する米国において、その大半の企業の単年度損益は赤字です。これは、当該企業の単年度損益への評価に比して、有望な医薬品開発への先行投資を積極的に図る事業戦略への評価が金融市場においてより重要視されていることによるものと考えられます。当社グループは、現時点において同様の事業戦略によって運営されております。
当連結会計年度は、主に、以下の各開発品等の事業活動に努めてまいりました。
[開発完了した販売開始済製品]
■Sancuso® (効能・効果:がん化学療法に伴う悪心・嘔吐)
・新製造所からの初回輸入に対する中国税関からの要請により、受け入れ試験全項目の実施に時間を要したため、製品出荷の時期が遅延しておりましたが、新製造所から初回出荷を完了しました。
・中国販売パートナーであるLee’s社とのライセンス契約期間満了が2026年末に到来することに鑑み、2027年以降の販売を担うパートナーとして2026年1月にMAAB社とライセンス契約を締結いたしました。同社には製造権も導出し、中国現地生産を企図しております。また、同社とはSancuso®以外の当社製品及び開発品に関する戦略的提携についても評価・検討を進めております。
■ダルビアス® (効能・効果:再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫)
・2022年に日本で承認され、日本化薬株式会社により販売が開始されています。
・現在、再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫に引き続く、他のがん種への適応拡大の検討を行っており、国内の大学研究室及び中国の研究施設において、ダルビアス®の作用機序並びに臨床における症例報告等から可能性のあるがん種を選定し、その細胞株を用いたin vitro非臨床試験を進めております。
・2025年8月に、英国 WEP Clinical 社との現契約を終了し、新たに INTEGRIS PHARMA S.A.(本社:ギリシャ共和国 アテネ市、設立:2008 年、医薬品販売業、CEO:Harry Therianos)と東欧13か国でのMAP(Managed Access Program)制度を前提とした販売等独占的権利の許諾に関するライセンス契約を締結いたしました。
・2025年4月に、シンガポールFirebird社と東南アジアの一部、オセアニア、中東の一部及びアフリカの一部でのダルビアス®及びエピシル®販売権ライセンス契約を締結しましたが、同年12月に契約を解除致しました。
■エピシル®(使用目的:がん等の化学療法や放射線療法に伴う口内炎で生じる口腔内疼痛の管理及び緩和)
・2024年12月に中国販売パートナーをLee’s Pharmaceutical (HK) LimitedからChangchun GeneScience Pharmaceutical Co., Ltd. (Gensci)へ変更する契約を締結し、当連結会計年度中に同社への出荷を開始しました。Gensciは2025年3月より販売を開始しております。
・2025年8月に、Daiichi Sankyo Brasil Farmacêutica Ltda.(本社:ブラジル連邦共和国サンパウロ市、President: Marcelo Gonçalves、第一三共株式会社 100%子会社)と、ブラジルを対象地域とする独占的販売権ライセンス契約を締結いたしました。
[非臨床試験段階の開発品]
■SP-04(PledOx®: 予定する効能・効果:がん化学療法に伴う末梢神経障害)
・大腸がん患者におけるオキサリプラチンを含む多剤併用化学療法に起因する末梢神経障害を対象とした、日本を含む国際共同第III相臨床試験(POLAR-A試験及びPOLAR-M試験)の結果に鑑み、当該対象の開発を留保し、タキサン製剤に起因する末梢神経障害を対象とした開発の可能性を探索するため追加の動物試験を実施しております。これまで、導入元Egetis社と協力により海外の大学研究室及び国内の大学の研究室で実施した動物試験項目の一部で有効性が見られたことから、国内の大学においてより詳細な効果発現機序を検討するための新たなin vitro非臨床試験を進めております。
[臨床試験段階の開発品]
■SP-05(アルホリチキソリン:予定する効能・効果:フルオロウラシルの抗腫瘍効果増強)
・大腸がん患者を対象とした、日本を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(AGENT試験)の最終結果として、主要評価項目及び重要な副次評価項目で統計学的に有意な結果を示さなかったことが2022年に判明し、当社は開発を停止しておりました。2024年に、権利導入元のIsofol社がSP-05の開発再開を決定したことを受け、当社もIsofol社から提供された新たな情報を改めて評価し、日本における開発再開方針を決定しております。
・Isofol社は、2025年1月までにAGENT試験事後解析結果とSP-05用量反応性等に関する非臨床試験結果を公表しております。新たに実施した非臨床試験結果から、至適ではなかったと想定されるSP-05の投与量と投与タイミングで実施されたAGENT試験において、SP-05投与群が対照のロイコボリン投与群に比べて抗腫瘍効果は数値的には優位であったという解析結果が報告され、また試験実施計画書を厳格に遂行した患者群のみを解析対象とした場合、SP-05投与群が対照のロイコボリン投与群に比べて高い有効性が示されたこと等が報告されております。現在進行中の第Ib/Ⅱ相臨床試験では、これらの事後解析結果等を踏まえてSP-05投与量及び投与タイミングが修正されており、ポジティブなデータを得る可能性を高めるものと考えられます。
・2025年3月、ドイツ規制当局よりSP-05第Ib/Ⅱ相臨床試験の開始許可を取得し、2025年4月にベルリン大学医学部シャリテ病院で患者への投与が開始されました。2025年6月には当該試験第Ib相パートの用量漸増第2コホート(第2段階)が完了し、現在第3コホートを実施中です。なお、当社権利地域である日本では、当該試験第Ⅱ相パートから2026年度後期の参加を予定しております。
・Isofol社において、今後のSP-05 開発資金を株主割当等の手法にて調達することとなり、当社も出資要請を受け、2025年7月に77百万円の出資を実施しました。当社は、本件出資を通じ、今後のSP-05開発活動におけるIsofol社とのより綿密な連携を期待し、このほか日本以外の地域で生じるSP-05開発進捗により得られる経済価値の一部を享受することを期待しております。
[開発候補品プロジェクト]
■RECQL1-siRNA(予定する効能効果:卵巣がん又は消化器がんの腹膜転移(腹膜播種))
・新規核酸医薬候補品RECQL1-siRNAは、国内で創製されたがん細胞で過剰発現が認められるDNA修復酵素ヘリカーゼRECQL1に対するsiRNAで、これまでの非臨床研究により、がん細胞内で当該酵素のみを選択的に発現抑制することで細胞死に誘導する新作用機序が考えられています。当社は2020年7月に株式会社ジーンケア研究所と同プロジェクトのオプション契約を締結し、同社と共同で開発にむけての評価を進めております。
・国内の大学研究室と共同で、同候補品のプロトタイプ剤型を用いた動物試験を進めております。
上記のとおり製品開発品価値向上に努め中長期観点での企業価値向上を図りましたが、短期的損益面においては、製品販売が未だ初期段階にあるため、製品販売利益を超過する医薬品開発先行投資等を継続している状況にあります。このため、当連結会計年度の単年度損益業績は次のとおりとなりました。
売上収益は、Sancuso®、ダルビアス®及びエピシル®製品販売収益等及びエピシル® ブラジル権利ライセンスアウト収益発生により429百万円生じ、また、売上総利益は207百万円となりました。
研究開発費は430百万円発生いたしました。これは主にダルビアス®の原価低減、適応拡大及び中国臨床開発の検討、SP-04動物実験、新規開発品候補への投資によるものです。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ1,084百万円減少し、637百万円となりました。売上総利益より研究開発費と販売費及び一般管理費を減じた営業損益は861百万円の損失となり、当期損益は876百万円の損失となりました。
② 財政状態およびキャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローについては、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載のとおりです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っていませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っていませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
医薬品事業(百万円) |
429 |
135.4% |
(注)1.当社グループは、医薬品事業の単一セグメントです。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
Lee’s Pharmaceuticals (HK)Ltd. |
27 |
8.7 |
177 |
41.3 |
|
日本化薬株式会社 |
82 |
26.1 |
105 |
24.7 |
|
GenSci Singapore Pte.Ltd. |
158 |
49.9 |
75 |
17.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
① 重要性がある会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの重要性がある会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記3.重要性がある会計方針、5.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績及び分析は以下のとおりです。
経営成績
|
|
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
前期比 (百万円) |
|
売上収益 |
316 |
429 |
112 |
|
売上総利益 |
185 |
207 |
21 |
|
営業利益(△損失) |
△1,951 |
△861 |
1,090 |
|
当期利益(△損失) |
△1,941 |
△876 |
1,064 |
当社グループは、販売開始済3製品を含むがん領域医薬品パイプラインの拡充育成を中心に事業運営を図っており、当期は主に上記「(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況」に記載の通り、事業活動に務めてまいりました。
上記のとおり製品開発品価値向上に努め中長期観点での企業価値向上を図りましたが、短期的損益面においては、製品販売が未だ初期段階にあるため、製品販売利益を超過する医薬品開発先行投資等を継続している状況にあります。このため、当連結会計年度の単年度損益業績は次のとおりとなりました。
(売上収益、売上総利益)
売上収益は、Sancuso®、ダルビアス®及びエピシル®製品販売収益等及びエピシル® ブラジル権利ライセンスアウト収益発生により429百万円生じ、また、売上総利益は207百万円となりました。
研究開発費、販売費及び一般管理費の内訳
|
|
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
前期比(百万円) |
|
研究開発費 |
414 |
430 |
16 |
|
販売費及び一般管理費 |
1,721 |
637 |
△1,084 |
|
計 |
2,136 |
1,068 |
△1,068 |
|
(内訳)人件費 |
422 |
449 |
27 |
|
業務委託費 |
428 |
433 |
4 |
|
減価償却費、無形資産償却費及び減損損失 |
1,154 |
37 |
△1,116 |
|
その他 |
131 |
147 |
16 |
(研究開発費、販売費及び一般管理費、営業損益、当期損益)
研究開発費は430百万円発生いたしました。これは主にダルビアス®の原価低減、適応拡大及び中国臨床開発の検討、SP-04動物実験、新規開発品候補への投資によるものです。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ1,084百万円減少し、637百万円となりました。売上総利益より研究開発費と販売費及び一般管理費を減じた営業損益は861百万円の損失となり、当期損益は876百万円の損失となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
|
|
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
前期比(百万円) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
△1,033 |
△847 |
185 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△0 |
△81 |
△81 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
1,180 |
1,425 |
245 |
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ782百万円増加し、2,145百万円となりました。流動資産は1,890百万円であり、そのうち現金及び現金同等物は1,387百万円、売掛金を中心とする営業債権及びその他の債権は374百万円です。非流動資産は254百万円です。使用権資産97百万円およびその他の金融資産141百万円が主要構成要素です。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べ186百万円増加し、393百万円となりました。流動負債は312百万円であり、そのうち営業債務及びその他の債務は229百万円です。非流動負債は80百万円であり、そのうちリース負債64百万円が主要構成要素です。
(資本)
当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末と比べ595百万円増加し、1,752百万円となりました。主な増加要因は新株予約権行使による新株発行1,458百万円であり、主な減少要因は当期損失876百万円です。このほか、2025年5月に繰越利益剰余金欠損填補を目的として、資本金と資本準備金を合計で3,633百万円減少させる処理を行っております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは847百万円のマイナス(前連結会計年度は1,033百万円のマイナス)であり、税引前当期損失876百万円が主要因です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは81百万円のマイナス(前連結会計年度は0百万円のマイナス)です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは1,425百万円のプラス(前連結会計年度は1,180百万円のプラス)であり、新株予約権行使による株式発行収入1,458百万円が主要因です。
④ 経営戦略と見通し
当社グループの事業は、医薬品開発パイプラインの強化と収益化を経営戦略の中心に据えて、事業展開を図っています。当社グループはベンチャー企業であり、一般の製薬企業に対し相対的に経営資源に制約があることから、開発成功確率を高めることを最重要視し、体制構築、開発品選定、臨床試験戦略の策定と実行を図っています。具体的な戦略は、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりの以下を遂行することにあります。
a. 既存開発パイプラインの進捗
b. 新規開発パイプラインの拡充
c. 強固な販売パートナーシップの構築
d. 組織の強化
e. 内部統制の強化
f. 資金調達の実施
上記諸戦略は、すべて戦略目標を中長期に亘り設定しており、当面は継続して推進する所存です。
(3) 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3.事業等のリスク」に記載のとおりです。