株式会社ラウンドワン

ブランドなど:ラウンドワンギガクレーンゲームスタジアム
サービス業娯楽施設プライムTOPIX Small 1

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E04710 Japan GAAP

売上高

1,420.5億 円

前期

964.2億 円

前期比

147.3%

時価総額

2,249.0億 円

株価

782 (03/28)

発行済株式数

287,593,542

EPS(実績)

33.86 円

PER(実績)

23.10 倍

平均給与

594.0万 円

前期

558.1万 円

前期比

106.4%

平均年齢(勤続年数)

36.9歳(12.0年)

従業員数

1,284人(連結:2,062人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、提出会社、連結子会社5社及び関連会社2社で構成されており、ボウリング・アミューズメント・カラオケ・スポッチャ(スポーツをテーマとした時間制の施設)等を中心とした、地域密着の屋内型複合レジャー施設を運営しております。

 当連結会計年度における、報告セグメントごとの主な事業内容及び各事業に携わっている主要な関係会社等は、次のとおりであります。

 

 

主な事業内容

関係会社

報告セグメント

日本

日本国内における屋内型複合レジャー施設の運営

株式会社ラウンドワン

米国

米国国内における屋内型複合レジャー施設の運営

Round One Entertainment Inc.

 Round One Maryland, LLC

 Round One Kansas, LLC

その他

中国及びロシア国内における屋内型複合レジャー施設の運営

米国におけるキッズプレイゾーン施設等の運営

景品等の販売

朗玩(中国)文化娯楽有限公司

Round One Rus LLC

Kiddleton, Inc.

株式会社エスケイジャパン

 

主な事業の系統は、次の図のとおりであります。

「事業系統図」

※画像省略しています。

(注)1.Round One Rus LLCは休眠会社であります。

2.2023年4月6日付で、分割準備会社として株式会社ラウンドワンジャパンを設立しておりますが、当社からの事業承継は第45期となる2024年4月1日付のため上記事業の系統図には記載しておりません。

23/06/26

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、為替市場の円安や物価の上昇が進む中、新型コロナウイルス感染症からの社会経済活動の正常化に向けた取り組みが進み、当連結会計年度末にかけて個人消費の持ち直しの動きや、訪日外国人の増加の動きが見られる状況となりました。

 他方、世界経済においては、国際紛争をめぐる混乱や、各国の政策金利引き上げに伴う景気減速が懸念されましたが、景気の回復が続き、個人消費も堅調に推移いたしました。

 このような状況の中、当社グループは日本において、引き続き好評を得ている「ギガクレーンゲームスタジアム」の店舗導入を進め、業績の回復に努めました。また、人気バーチャルYouTuberやアーティスト等とのコラボレーションキャンペーンの実施や、ボウリング大会や各種キャンペーンをリニューアルする等、業績向上に努めました。

 米国においては、クレーンゲームを中心に、音楽ゲーム及びリデンプションゲーム等の様々な最新アミューズメント機器の導入を積極的に行いました。また、雇用情勢が逼迫するなか人材の確保に努め店舗運営の安定を図りつつ、時機を見た戦略的な値上げを実施しました。

 中国においては、新型コロナウイルス感染症による営業への影響が及ぶ中、様々な企画を実施し収益モデルの構築に努めました。

 また、営業基盤拡大のため、新たに日本において、2023年3月に所沢店(埼玉県)、米国において、2022年6月にペンブロークレイクス店(フロリダ州)、同年8月にローズビル店(カリフォルニア州)及びサウスヒル店(ワシントン州)、2023年3月にノーススター店(テキサス州)、中国において、2022年7月に南京江寧金鷹店(江蘇省南京市)を出店いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高142,051百万円(前年同期比47.3%増)、営業利益16,921百万円(前年同期は営業損失1,726百万円)、経常利益16,690百万円(同211.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,737百万円(同147.3%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(日本)

営業基盤を拡大すべく、新たに2023年3月に所沢店(埼玉県)を出店したほか、引き続き一部店舗の「ギガクレーンゲームスタジアム」への改装を順次行いました。ボウリング部門においては、賞金総額が国内最大級となるボウリング大会「ROUND1 GRAND CHAMPIONSHIP BOWLING 2023」を特別協賛として開催しております。アミューズメント部門においては、ラウンドワン限定の新作音楽ゲーム「MUSIC DIVER」を含む最新アミューズメント機器の導入を積極的に行いました。また、原材料価格等の高騰の影響を勘案し、アミューズメント以外の部門にて料金の見直しを行いました。

以上の結果、ボウリングは前年同期比37.3%増、アミューズメントは同38.2%増、カラオケは同82.6%増、スポッチャは同45.5%増となりました。

(米国)

営業基盤を拡大すべく、新たに2022年6月にペンブロークレイクス店(フロリダ州)、同年8月にローズビル店(カリフォルニア州)及びサウスヒル店(ワシントン州)、2023年3月にノーススター店(テキサス州)を出店いたしました。また、クレーンゲームを中心に、音楽ゲーム及びリデンプションゲーム等の様々なアミューズメント機器の積極的な導入を行ったほか、昨今の経済状況を勘案し各部門にて料金の見直しを行いました。

以上の結果、ボウリングは前年同期比51.6%増、アミューズメントは同56.8%増、カラオケは同72.6%増、スポッチャは同77.3%増となりました。

(その他)

その他の事業セグメントにおいては、日本・米国以外の地域に出店準備を進めております。

なお、中国において、2022年7月に南京江寧金鷹店(江蘇省南京市)を出店いたしました。この店舗は、連結子会社である中国現地法人、朗玩(中国)文化娯楽有限公司による出店です。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における連結キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローで35,830百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローで11,911百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローで42,110百万円減少しました。これらの結果、現金及び現金同等物は期首と比べて17,209百万円減少しております。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により増加した資金は35,830百万円で、その主な内訳は、税金等調整前当期純利益15,038百万円の計上、減価償却費19,823百万円の計上によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により減少した資金は11,911百万円で、その主な内訳は、有形固定資産の取得による11,830百万円の支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により減少した資金は42,110百万円で、その主な内訳は、長期借入金の返済による25,696百万円の支出、リース債務の返済による11,051百万円の支出、自己株式の取得による3,501百万円の支出によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

イ 生産実績

 該当事項はありません。

ロ 仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

前年同期比(%)

(日本)

 

 

プロショップ用品、飲食商品(百万円)

2,390

162.2

(米国)

 

 

プロショップ用品、飲食商品(百万円)

1,581

171.1

報告セグメント計(百万円)

3,971

165.6

その他(百万円)

18

233.3

合計(百万円)

3,990

165.8

(注)仕入実績はサービス別に区分しておりません。

ハ 受注実績

 該当事項はありません。

ニ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

前年同期比(%)

(日本)

 

 

ボウリング収入(百万円)

19,248

137.3

アミューズメント収入(百万円)

46,940

138.2

カラオケ収入(百万円)

6,648

182.6

スポッチャ収入(百万円)

13,701

145.5

その他付帯収入(百万円)

3,268

121.4

小計(百万円)

89,808

140.9

(米国)

 

 

ボウリング収入(百万円)

5,577

151.6

アミューズメント収入(百万円)

37,987

156.8

飲食・その他付帯収入(百万円)

7,825

184.9

小計(百万円)

51,390

159.9

報告セグメント計(百万円)

141,199

147.3

その他(百万円)

852

151.9

合計(百万円)

142,051

147.3

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 また、連結財務諸表の作成に当たりまして採用した重要な会計方針や見積りの評価等に関しましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりであります。

 

②当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ 財政状態及び経営成績

 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりです。

1)財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ12,924百万円増加の170,623百万円となりました。この要因は、現金及び預金の減少17,209百万円、貯蔵品の増加672百万円等による流動資産の減少15,564百万円、使用権資産(純額)の増加27,315百万円、繰延税金資産の減少4,072百万円、リース資産(純額)の増加2,483百万円等による固定資産の増加28,488百万円によるものであります。

 

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ6,347百万円増加の109,442百万円となりました。この要因は、リース債務の増加6,143百万円等による流動負債の増加8,080百万円、リース債務の増加32,232百万円、長期借入金の減少25,582百万円等による固定負債の減少1,733百万円によるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,577百万円増加の61,180百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益9,737百万円の計上等による利益剰余金の増加7,633百万円、自己株式の増加3,501百万円、為替換算調整勘定の増加1,874百万円等によるものであります。

2)経営成績

・日本

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、クレーンゲーム機を大幅に増台する「ギガクレーンゲームスタジアム」への一部店舗の改装や人気バーチャルYouTuberとのコラボレーションキャンペーン等により売上が好調に推移したことにより、前連結会計年度に比べ26,083百万円増加の89,808百万円(前年同期比40.9%増)となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度における経常利益は、米国子会社からのロイヤリティーの収入及びクレーンゲーム機を大幅に増台する「ギガクレーンゲームスタジアム」への一部店舗の改装や人気バーチャルYouTuberとのコラボレーションキャンペーン等により売上が好調に推移したことにより、前連結会計年度に比べ6,498百万円増加の10,881百万円(前年同期比148.3%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、米国子会社からのロイヤリティーの収入、「ギガクレーンゲームスタジアム」への一部店舗の改装等により売上が好調に推移したこと及び関係会社出資金評価損を計上したことにより、前連結会計年度に比べ681百万円増加の4,221百万円(前年同期比19.3%増)となりました。

・米国

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、新規出店を4店舗行ったほか、様々な最新アミューズメント機器の導入や各部門にて料金の見直しを行ったことにより、前連結会計年度に比べ19,256百万円増加の51,390百万円(前年同期比59.9%増)となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度における経常利益は、新規出店を4店舗行ったほか、様々な最新アミューズメント機器の導入や各部門にて料金の見直しを行い、また日本親会社へのロイヤリティーの支払いを行ったことにより、前連結会計年度に比べ5,656百万円増加の8,816百万円(前年同期比179.0%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、新規出店を4店舗行ったほか、様々な最新アミューズメント機器の導入や各部門にて料金の見直しを行い、また日本親会社へのロイヤリティーの支払いを行ったことにより、前連結会計年度に比べ4,622百万円増加の6,321百万円(前年同期比271.9%増)となりました。

3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 なお、キャッシュ・フローの関連指標の推移は、以下のとおりであります。

キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

53.3

47.8

27.0

34.4

35.7

時価ベースの

自己資本比率(%)

113.7

39.4

73.3

81.7

84.0

キャッシュ・フロー対

有利子負債比率(年)

1.6

2.2

2.5

2.3

インタレスト・カバ

レッジ・レシオ(倍)

44.2

42.6

34.1

43.8

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

① いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

② 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

③ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

④ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

⑤ 2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については以下のとおりです。

(資金需要)

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの店舗運営に係る人件費、賃借料、設備維持管理費、その他運営に係る費用があります。また、設備資金需要としては、ボウリング機器やアミューズメント等の営業設備への投資や新規出店する店舗の建物や内装への投資があります。

(財政政策)

 当社グループは、営業活動により獲得した自己資金等を海外の新規出店への投資や事業活動の維持拡大に必要な資金としております。また、リース取引を活用することで財政状態の安定化を図っております。運転資金及び設備資金につきましては、当社グループ会社が個別に管理を行っており、その重要な投資判断は当社取締役会が行っております。

 なお、株主への還元については「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。

ロ 財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループは、ボウリングやアミューズメント等の多種多様なアイテムにより構成された屋内型複合レジャー施設を日本国内及び米国を中心に展開しております。

 当社グループが持続的に成長するためには、既存店舗の発展と新規店舗の出店が大きな要因となります。また、その他の要因に関しましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

ハ 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び検討内容

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針、経営戦略、経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。

ニ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは収益基盤を拡大すべく、海外への出店数を重要な指標としております。また、海外への新規出店を行ううえで、自己資本での投資を行うために、継続的な収益の獲得が必要となります。そのため、当社グループは海外への新規出店と事業の収益構造の改善を重要な課題と位置づけ、海外への新規出店数・総売上前年対比・売上高経常利益率を重要な指標としております。これらの指標を基礎として市場の現状に即した経営戦略・各種企画を策定し、取締役会等での決議を基にこれを実施しております。

 また、当連結会計年度の海外への新規出店数は5店舗(前年同期5店舗)、総売上高前年対比は47.3%増(前年同期58.2%増)、売上高経常利益率は11.7%(前年同期5.6%)となっております。