売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E05048 Japan GAAP

売上高

337.0億 円

前期

347.6億 円

前期比

97.0%

時価総額

4,945.7億 円

株価

6,559 (04/19)

発行済株式数

75,404,000

EPS(実績)

146.32 円

PER(実績)

44.83 倍

平均給与

694.0万 円

前期

702.1万 円

前期比

98.8%

平均年齢(勤続年数)

34.9歳(11.1年)

従業員数

918人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当企業集団は、株式会社オービックビジネスコンサルタント(当社)、関連会社1社、その他の関係会社1社及びその他の関係会社の子会社1社で構成されており、当社は主に企業業務に関するソリューションテクノロジー(会計・人事・給与等の基幹業務や、それに係る周辺業務)の開発メーカーとして、パートナー企業を通してお客様の業務効率化に貢献するクラウドサービス等を提供しております。

関連会社ユニオンソフト株式会社(当社出資比率20.1%)は、ビジネスソフトウェア(手形の達人等)の開発・販売を行っております。

その他の関係会社株式会社オービックにおいては、コンピュータのシステムインテグレーション事業、システムサポート事業を行っており、当社ソフトウェアプロダクトの一部を販売しております。また、その他の関係会社の子会社である株式会社オービックオフィスオートメーションにおいては、OA関連機器の販売及び消耗品の販売を行っており、当社ソフトウェアプロダクトの販売も行っております。

当企業集団の取引を図示しますと次のとおりとなります。

[事業系統図]

※画像省略しています。

 

23/06/27

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症と社会経済活動の両立や、原材料や物価高等への対応が課題となる中で、内需の回復や日本政府による水際対策の緩和、円安の影響等によるインバウンド需要の回復等により、持ち直しの動きが見られました。

当社の属する情報サービス産業においては、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)やクラウドサービス利活用に対する注目度は依然として高く、これらに貢献するサービス提供に強い期待が寄せられております。

このような状況の中、当社は「顧客第一主義」を念頭に置き、「業務にイノベーションを お客様に感動を」をミッションとして掲げ、広く顧客及びパートナー企業に、今まで以上に利便性や信頼性を備え、高い満足をいただけるクラウドシステムや業務サービスの企画・開発、サポート&サービスを提供することに努め、企業のDX化を後押しする活動を行ってまいりました。

主な施策といたしまして、上期には、企業の経営者とバックオフィス部門がDX(デジタルトランスフォーメーション)の価値やメリットを理解し、安心してDX化を進めることができるよう、全国のパートナー企業とともにDX化推進を支援する活動母体「バックオフィスからDX化プロジェクト」を始動しました。また、あらゆる企業のバックオフィス業務のDX化に貢献する「奉行クラウド DX Suite」の発売や、あらゆる販売管理システムと連携できる請求書の電子化・ペーパーレス化を実現するDXサービスとして、「奉行Edge 請求管理電子化クラウド」をリニューアルいたしました。

下期には、政府・各地方自治体の方針に従い、テレワークやリモート会議を活用するとともに、行動制限の緩和に合わせて対面でお客様、パートナー様にお会いする機会を増やし、コミュニケーションをより強化した営業活動を行ってまいりました。2022年11月には、あらゆるサービス・データとつながり、業務の生産性向上と経営力強化を実現する中堅・成長企業のための即戦力型SaaS ERP「奉行V ERPクラウド」を発売しました。

 

この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

当事業年度の資産合計は、1,793億14百万円となり、前事業年度末に比べ74億7百万円増加いたしました。

当事業年度の負債合計は、395億25百万円となり、前事業年度に比べ42億57百万円増加いたしました。

当事業年度末における純資産合計は1,397億88百万円となり、前事業年度末に比べ31億49百万円増加いたしました。

b.経営成績

当事業年度の経営成績は、売上高337億4百万円(前期比3.0%減)、営業利益147億9百万円(同10.1%減)、経常利益158億34百万円(同7.7%減)、当期純利益110億33百万円(同6.6%減)となりました。

売上高が同3.0%、営業利益が同10.1%、経常利益が同7.7%、当期純利益が同6.6%それぞれ減少した主な要因は、オンプレミス売上の減少とサブスクリプション型(継続収益)へのシフトによる収益構造の変化によるものであります。

当社はソフトウェア事業の単一セグメントとし、品目別に「プロダクト」(ソリューションテクノロジー及び関連製品)と「サービス」で区分し、販売実績の品目別に開示することにしております。当期の品目別の売上状況は次のとおりです。

(ソリューションテクノロジー及び関連製品)

当事業年度のプロダクト(ソリューションテクノロジー及び関連製品)の売上高は182億66百万円(売上高構成比54.2%)となりました。

当事業年度は、昨年は製品サポート終了に伴う製品バージョンアップ等が好調であったことの反動を受け、ソリューションテクノロジー売上高は150億56百万円(前期比1.7%減)、関連製品売上高は32億9百万円(前期比1.7%増)となりました。なお新規のお客様の需要がほぼクラウドサービスに移行していることなどを背景に、クラウドサービス売上は好調に推移しています。

(サービス)

当事業年度におけるサービスの売上高は154億38百万円(売上高構成比45.8%)となりました。これは、安定的な保守契約及びWebなどを使用した手法による操作指導等の売上が寄与したことによるものです。

 

なお、当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品  目

当事業年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

プロダクト(千円)

18,266,067

△1.1

 

ソリューションテクノロジー(千円)

15,056,817

△1.7

  クラウド(千円)

12,653,043

47.3

  オンプレ(千円)

2,403,774

△64.3

関連製品(千円)

3,209,250

1.7

サービス(千円)

15,438,446

△5.2

 

保守(千円)

12,983,028

△4.9

その他サービス(千円)

2,455,418

△6.8

合  計(千円)

33,704,514

△3.0

(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

当事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社オービックオフィスオートメーション

3,860,811

11.1

4,047,372

12.0

②キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ99億84百万円増加し、1,344億44百万円(前期比8.0%増)となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、154億49百万円(前期比6億3百万円減)となりました。

主なプラス要因は、税引前当期純利益の計上額158億34百万円、前受収益の増加額64億7百万円等であり、主なマイナス要因は、法人税等の支払額55億26百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、2億2百万円(前期比6億1百万円減)となりました。

主なプラス要因は、投資有価証券の売却による収入94百万円等であり、主なマイナス要因は、有形固定資産の取得による支出1億9百万円、無形固定資産の取得による支出2億5百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、52億62百万円(前期は48億85百万円の使用)となりました。

これは、配当金の支払額52億61百万円等によるものであります。

③生産、受注及び販売の実績

当社は、ソフトウェア事業の単一セグメントとし、品目別に「プロダクト」(ソリューションテクノロジー及び関連製品)と「サービス」で区分し、生産実績、販売実績のみを開示することにしております。

a.生産実績

当事業年度の生産実績をプロダクト別に示すと、次のとおりであります。

プロダクト別

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前期比(%)

ソリューションテクノロジー(千円)

2,341,184

34.6

関連製品(千円)

833,779

82.4

合計(千円)

3,174,964

40.8

(注)1.金額は販売価格によっております。

   2.ソリューションテクノロジーの生産実績は、提供するサービスの性格上、クラウドサービスを除いております。(前期比は、前期の生産実績からクラウドサービスを除いた金額と比較しています)

b.受注実績

当社は、主にソフトウェア(ソリューションテクノロジー)の販売を行っており、個別受注に基づく製品の生産の割合が僅少のため記載を省略しております。

c.販売実績

当事業年度の品目別販売実績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりです。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

(資産)

当事業年度末における流動資産は1,477億12百万円となり、前事業年度末に比べ113億13百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が99億84百万円、売掛金が13億23百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は316億2百万円となり、前事業年度末に比べ39億5百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券が38億90百万円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は、1,793億14百万円となり、前事業年度末に比べ74億7百万円増加いたしました。

(負債)

当事業年度末における流動負債は332億27百万円となり、前事業年度末に比べ52億93百万円増加いたしました。これは主に前受収益が64億7百万円増加したことによるものであります。固定負債は62億98百万円となり、前事業年度末に比べ10億35百万円減少いたしました。これは主に繰延税金負債が12億2百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、395億25百万円となり、前事業年度に比べ42億57百万円増加いたしました。

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は1,397億88百万円となり、前事業年度末に比べ31億49百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が57億71百万円増加し、その他有価証券評価差額金が26億40百万円減少したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は78.0%となりました。

b.経営成績

当事業年度の経営成績は、売上高が337億4百万円(前期比3.0%減)、営業利益は147億9百万円(同10.1%減)、経常利益は158億34百万円(同7.7%減)、当期純利益では110億33百万円(同6.6%減)となっております。

(売上高)

当事業年度は、昨年は製品サポート終了に伴う製品バージョンアップ等が好調であったことの反動を受け、ソリューションテクノロジー売上高は150億56百万円(前期比1.7%減)、関連製品売上高は32億9百万円(前期比1.7%増)となりました。なお新規のお客様の需要がほぼクラウドサービスに移行していることなどを背景に、クラウドサービス売上は好調に推移しています。

また、サービスの売上高は154億38百万円(前期比5.2%減)となりました。これは、安定的な保守契約及びWebなどを使用した手法による操作指導等の売上が寄与したことによるものです。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上原価は、58億81百万円(前期比4.8%増)となりました。主な要因は、材料費が2億33百万円、労務費が1億20百万円それぞれ増加したことによるものであります。

販売費及び一般管理費は、131億14百万円(前期比2.5%増)となりました。主な要因は、広告宣伝費が4億43百万円増加したことによるものであります。

(営業利益)

営業利益は、147億9百万円(前期比10.1%減)となりました。主な要因は、売上高の減少及び売上原価、販売費及び一般管理費の増加によるものであります。

(営業外損益)

営業外損益は、営業外収益11億37百万円(前期比9.9%増)、営業外費用12百万円(同94.7%減)となり、11億25百万円の利益となりました。営業外収益の主な内容は、受取配当金10億51百万円の計上によるものであります。営業外費用の主な内容は、投資事業組合運用損の計上によるものであります。

(経常利益)

経常利益は、158億34百万円(前期比7.7%減)となりました。主な要因は、売上高の減少によるものであります。なお、売上高経常利益率は、当事業年度は47.0%(前期は49.4%)となりました。

(特別損益)

当事業年度は特別損益は発生しておりません。

(当期純利益)

以上の結果、当期純利益は110億33百万円と前事業年度に比べ7億77百万円減少し、売上高当期純利益率は32.7%となりました。1株当たり当期純利益は146円78銭、自己資本当期純利益率は8.0%となっております。

c.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の経営に影響を与える大きな要因として、法律・税務等の制度改正、情報技術の動向が挙げられます。

当社が開発しているプロダクトは、主に企業の基幹業務や企業業務全体に向けたビジネスソフトウェアや業務サービスであるため、会計基準の変更や法制度改正等があった場合に、これに対応するための最新プログラムの提供が必要となります。この改正に伴うプログラム開発が複雑かつ煩雑、広範囲にわたる場合には、開発コストの増加や当初の製品開発スケジュールの変更を余儀なくされ、当社の経営計画及び経営成績に重要な影響を及ぼすことが考えられます。

また、当社では、Microsoftプラットフォームにフォーカスした製品開発を行っております。クラウドに対応した製品については「Microsoft Azure」を採用し、常に最新環境にてサービス提供しておりますので、Microsoftプロダクトのライフサイクルが当社の開発環境及び計画に大きな影響を及ぼすことが考えられます。

加えて、クラウド製品は従来のパッケージソフトウェアの役務提供方法と異なり、多様な方法をとっております。当社の主力製品として、製品ラインナップの充実を図り、売上に貢献していくものである一方、セキュリティ面や会計処理の方法による潜在的なリスクがあり、状況により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

その他、当社が属する情報サービス産業では、技術、市場のニーズなどの側面から、業界を取り巻く環境の変化が激しく、臨機応変な対応が求められ、当初の予定から大きく変更をせざるを得ない場合があります。

当事業年度におきましては、オンプレミス売上の減少やサブスクリプション型(継続収益)へのシフトによる収益構造の変化により前期と比較して売上高が減少しておりますが、新規のお客様の需要がクラウドサービスに移行していることなどを背景として、クラウドサービスの売上は順調に推移しております。アフターコロナに向けた規制緩和の拡大などにより企業活動の活発化が期待される中で、クラウドサービスへの投資は継続されることが見込まれます。当社は奉行クラウドに全集中し、奉行クラウドをはじめとするクラウドサービスの強みをお客様にアピールし続けてまいります。

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社が、目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。

当事業年度の売上高営業利益率は43.6%(前期は47.1%)、売上高経常利益率は47.0%(前期は49.4%)と堅調に推移しており、今後もこれらの指標を重視しながら、収益性の高い企業を目指して取り組んでまいります。

e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社はソフトウェア事業の単一セグメントとし、品目別に「プロダクト」(ソリューションテクノロジー及び関連製品)と「サービス」で区分し、販売実績の品目別に開示することにしております。

なお、当事業年度の品目別の売上状況は「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社の資金需要は、製品・サービスの開発に必要な研究開発費、受注獲得のための販売促進費や広告宣伝費及び展示会費等が主な内容であります。

クラウド等成長分野に関しては、社会のニーズを的確にサービスに反映し、次世代の製品へと成長させることが重要であり、そのために必要な研究開発、クラウド基盤のシステム利用等については、今後も引き続き投資を継続していく予定です。

また、当社は資金需要についてすべて内部資金より充当しており、資金の借入等の需要はございません。収益面を重視し売上高を伸ばしながら、営業利益、経常利益を維持し、継続して高めていくことにより、生産、受注活動等に必要な資金を確保してまいります。

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しております。

この財務諸表を作成するにあたり、当社が採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しているとおりであります。また財務諸表の作成にあたっては、投資有価証券の評価、貸倒引当金の計上基準、退職給付債務の認識等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績等を慎重に検討した上で行い、見積りに対しては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。