株式会社ギミック( )

上場日 (2025-12-19) 
ブランドなど:ドクターズ・ファイル頼れるドクター
サービス業医療サービススタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E41115 

売上高

35.5億 円

前期

32.2億 円

前期比

110.2%

時価総額

57.0億 円

株価

1,088 (03/13)

発行済株式数

5,235,200

EPS(実績)

36.74 円

PER(実績)

29.62 倍

平均給与

492.8万 円

平均年齢(勤続年数)

32.1歳(4.8年)

従業員数

316人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

(1)事業の概要
 当社は「健康を願う人と守る人の『不』を『希望』に」というパーパスのもと、新・医療文化創造というドリームに向かい、日本の医療の最前線であるクリニックに関わるすべての人が感じている「不安」「不信」「不便」など様々な「不」を取り除くサービスを展開しております。
 
 このパーパスを実現するために、当社では患者に最適な医師の選択を実現させるための情報を網羅的に集積した「ドクターズ・ファイル」を中心とした医療特化型のプラットフォームを展開しております。なお、当社の報告セグメントは医療特化型プラットフォーム事業の単一であります。


 「ドクターズ・ファイル」の根源的なニーズは、患者やその家族の立場になった時に多くの人々が感じたことのある「このクリニックで良いのか?」「他にもっと信頼できる医師がいるのではないか?」といった「不(不安・不信・不便)」にあります。我が国は、厳格な医療行政指導と国民皆保険制度によって、患者が受ける医療は相当程度に同質化されており、また保険診療内の同一医療行為であれば医療費は完全に同金額であるにも関わらず、患者の「不」は存在します。この理由は、顧客である患者に対して提供される医療サービスは、そのほとんどが医師とのコミュニケーション、または医師による医療行為であり、その質が患者自身の健康、或いは時として生命にまで影響を与えかねないという医療サービス独特の性質が存在するためです。しかしながら、その医療サービスに関する医師の客観的な情報を患者自身が集めるには限界があり、その為、患者の「不」は解消されないままの状況にあります。

 また、患者が医療機関を選択しようとするときの行動心理において、本来の消費行動であるパーチェスファネル理論である「認知」→「興味」→「比較」→「購入」というプロセスをたどり難い状況があります。理由としては、1948年に制定された「医療法」における医療広告の法規制が背景にあると考えられます。駅看板や電柱広告などで医療機関の存在を「認知」することはできても、「興味」「比較」に値する情報は発信できず、その結果適切な選択が行われないまま医療機関への受診が行われ、患者の「不」と医療機関側の「不」が共に存在してきました。

 

 医療情報サイト「ドクターズ・ファイル」は、患者の視点に立ち、患者が必要とする情報を第三者の客観的な立場で医師にインタビューすることで集められた情報の集積です。具体的には、その医師のインタビューレポートを作成し、それを集積・レジストリ化して患者へ提供する事業であります。患者はそのレジストリから医師のレポートを検索し、自身が受けるべき最適な医療サービス、もしくは自分にとって最適な医師を比較検討して自分自身の意思で選択することが可能となります。「ドクターズ・ファイル」はあくまでもレポートであるという立場を貫き、受診の誘因を意図するレコメンドを一切行いません。患者の「不(不安・不信など)」は、患者自身が自分の意思で納得して選択することで、初めて解消されると考えており、その選択には診療方針や専門性、通いやすさなどの適合性だけでなく、医師の価値観への共感や相性の良さ等の心理的側面を判断できる情報が必要であると考えております。

 一方で、医師は患者からの信頼をやりがいとして医療にあたっていらっしゃる方が多く、「ドクターズ・ファイル」のインタビューでもその思いをたくさん聞かせていただいております。しかしながら、多くの医師が患者とのコミュニケーションや意思疎通に問題を抱えております。この様に、患者が「ドクターズ・ファイル」を通じて「不」の解消を図ろうとする傾向が強まることは、医師にとっても「ドクターズ・ファイル」によるインタビューを受容し、自分自身のレポートをレジストリ化することの重要性が高まる、つまりネットワーク効果が働く構造にあると言えます。また、社会的情勢に目を転じれば、ネット上には医療機関(≒医師)に対する事実に反する情報や罵詈雑言が匿名でクチコミ投稿され続けており、患者の「不」は時として医師に重大な問題を引き起こしかねない社会問題へ発展しております。この様な社会課題の存在は、今後より一層「ドクターズ・ファイル」の必要性に繋がると考えます。患者が「不」の解消のために「ドクターズ・ファイル」を利用すれば、「ドクターズ・ファイル」に情報提供をしようとする医師が増えると考えられます。医師がレピュテーションリスクを下げるために「ドクターズ・ファイル」を利用すれば、「ドクターズ・ファイル」を検索する患者が増えるというネットワーク効果が発揮されることで事業が成長し、今後も成長を続けていくことを目指しております。

 

 「ドクターズ・ファイル」は、しばしば“医療広告”(=集患メディア)と捉えられることがありますが、それは「ドクターズ・ファイル」の本質を表現しておりません。集患の必要性がないと考えられる既に十分な患者数を抱える医療機関にも「ドクターズ・ファイル」を利用いただいており、このことが、「ドクターズ・ファイル」の事業の本質を表現しております。全ての患者、全ての医療機関に存在する「不」を解消するというソリューションを提供するという点で、「ドクターズ・ファイル」は他の集患メディアとは一線を画する独自のポジショニングを構築していると考えております。

※画像省略しています。

 

 また、医療特化型プラットフォーム事業のネットワーク効果を通じて患者と医師が受ける便益が増殖する過程で、多様なビジネスチャンスが発生していることも事実であります。具体的には、「ドクターズ・ファイル」「頼れるドクター」といった患者と医療機関におけるマッチングにとどまらず、これまで約3万院(2025年9月時点。過年度の累計取材顧客数であり、既に解約したクリニック・動物病院を含む。)もの医療機関との取引の中で、医療機関が抱える様々な課題の解決を求められる存在になり、その課題解決に向けて新しいサービスを順次開発・提供してまいりました。特に、人材採用やスタッフマネジメント、スタッフ間コミュニケーションの領域に課題を抱える医師が多く、それらの課題解決に向けた人材紹介やマネジメントシステム、院内情報共有アプリ等の展開は、今後、当社事業ポートフォリオの一翼を担う事業として成長することが見込まれております。

 収益構造としては、売上高の70.6%は「ドクターズ・ファイル」、20.7%は「頼れるドクター」、8.7%はその他のプロダクトから得られる「その他収入」にて構成されております。「ドクターズ・ファイル」は月額サービスであることからストック収入として分類され、解約率0.72%となっております。また、「頼れるドクター」は各地域ごと年1回発行されるクロスセル商材でありリピート収入として分類しており、「ドクターズ・ファイル」とセットでの利用が多く、また毎年申込継続率が高いことから安定的な収益構造を構築しております。(2025年3月期)

 

サービス名称

収益区分

売上構成比(2025年3月期)

サービス概要・収益形態

ドクターズ・ファイル

ストック収入

70.6%

医療情報サイト:クリニックの医師と患者をつなぐ医療情報の提供、月額利用料

頼れるドクター

リピート収入

20.7%

医療情報マガジン:各エリア別医療機関情報、年1回発行、全32版(2025年3月期)、掲載料

ホスピタルズ・ファイル

その他収入

8.7%

病院版医療情報サイト:病院等の医療機関と患者をつなぐ医療情報の提供、月額利用料

動物病院ドクターズ・ファイル

動物病院情報サイト:動物病院と飼い主をつなぐ情報の提供、月額利用料

ドクターズ・ファイル エージェント(Agent)

医療職向け転職支援サービス:医療人材の紹介、紹介手数料

ドクターズ・ファイル クリニコ(CLINICO)

クリニック専用 人事評価/人材マネジメントシステム:人事考課システムの提供、年間利用料

ドクターズ・ファイル アポ レジタス

LINE連携型予約管理システム:患者予約システムの提供、月額利用料

ドクターズ・ファイル メディパシー(medipathy)

医療機関専用 情報共有アプリ:院内コミュニケーションツールの提供、月額利用料(一部無料提供)

東京・神奈川の医療連携を大切にしている病院

医療連携ガイドブック:医療連携に関する情報提供、年1回発行、掲載料

     <事業系統図>

※画像省略しています。

 

(2)サービスの内容

〔主なサービス〕

医療情報サイト「ドクターズ・ファイル」(マッチング領域プロダクト)

 当社が2006年より提供している医療情報サイト「ドクターズ・ファイル」は、医師や医療機関の「伝えたい」というニーズと、患者の「知りたい」というニーズの最適なマッチングを実現するサービスとなります。具体的には、クリニックの医師に対して詳細な取材を行い、時に医師本人でさえ気づいていない他院の医師との違いを描き出し、情報プラットフォームにより患者へ伝えることで、ベストマッチングを図っております。この当社の取材力・コンテンツ制作力、営業力は、これまで約3万院(2025年9月時点。過年度の累計取材顧客数であり、既に解約したクリニック・動物病院を含む。)もの医師を取材してきた経験から得られた暗黙知の集積であり、これこそが「ドクターズ・ファイル」の競争力の源泉と考えており、他の集患メディアとの模倣障壁でもあると考えております。

 また、「ドクターズ・ファイル」では、「医師の紹介記事(ドクターズファイル)」のほか、そのクリニックで受診できる検査方法などに関する「検査検診レポート」や、「医療トピックス」といった医療行為に関する情報も取り扱うことで、患者の「知りたい」ニーズにより詳細に応えております。また、医療機関を選択する前に患者が必要とする情報「病気・ケガを知る」は全て医師の監修のもと作成され提供をしており、総合的な医療情報の提供に努めております。料金体系としてはクリニックから毎月一定額の利用料(月額定価3.5万円~)として収益を得ております。

 なお、「ドクターズ・ファイル」において、当社が制作にあたる情報については、厚生労働省が定める医療広告ガイドライン(※)を遵守しており、情報の網羅性だけでなくその安全性についても徹底した管理体制を構築しております。

(※)厚生労働省が公開している「医業若しくは歯科医業または病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」

 

「ドクターズ・ファイル」PC版・スマートフォン版トップページ/医師の紹介記事(ドクターズファイル)

 

※画像省略しています。

※画像省略しています。

医療情報マガジン「頼れるドクター」(マッチング領域プロダクト)

 各地域において年1回の頻度で出版する医療情報マガジン「頼れるドクター」は、書店(雑誌・健康コーナーに陳列)およびインターネットで販売しているだけでなく、医療機関や薬局、銀行などに無料で配本しており、地域住民に有用な医療情報を届けるメディアとして出版エリアを年々拡大し、2025年3月末時点において全国32エリア(17都府県)で展開しております。本誌のメインコンテンツとしては、ドクターズ・ファイルと同様のドクター紹介記事となっており、ドクターズ・ファイルを利用しているクリニックが合わせて本誌を利用いただいております。それにより、ユーザーへのリーチが拡大し、地図情報やクリニック詳細情報などの情報連携を図ることが可能でユーザーの利便性を向上させています。また、紙メディアの特徴として、①スマートフォンやインターネットが不得手なユーザーへのリーチが可能、②偶発的なマッチングの可能性が高いといった特徴があり、特に慢性的な疾患を抱え始める年齢層に愛読される傾向が強いメディアであります。なお、料金体系としては掲載料(1ページ28万円~)として収益を得ております。

 

「頼れるドクター」表紙/医師の紹介記事

※画像省略しています。

※画像省略しています。

〔その他のサービス〕
病院版医療情報サイト「ホスピタルズ・ファイル」(マッチング領域プロダクト)

 100床以上の病床を有する総合病院を対象としたサービスとして「ホスピタルズ・ファイル」を展開しております。「ホスピタルズ・ファイル」は「ドクターズ・ファイル」同様、「患者の知りたい」と「総合病院の伝えたい」を実現する情報プラットフォームであるだけでなく、クリニックと総合病院間の患者の紹介といういわゆる地域医療連携においても重要な役割を担っており、クリニックの医師が総合病院へ患者を紹介する際の情報提供を実現しています。限られた医療インフラを適切に配分するという地域医療連携は我が国の喫緊の医療課題であり、この背景からも「ホスピタルズ・ファイル」は成長を続けております。料金体系としては医療機関から毎月一定額の利用料として収益を得ております。

 

医療職向け転職支援サービス「ドクターズ・ファイル エージェント(Agent)」(HR領域プロダクト)

 医療機関における、人材の定着率の低さは医療機関の経営を逼迫しかねない事象であると厚生労働省からも課題視されております。定着率の低さの主たる要因は、応募者が実際の医療機関の方針や、院長の思い、スタッフの情報などを事前に知ることが困難であるという点にあると考えます。当社は「ドクターズ・ファイル」で培った取材力で医療機関の情報を登録者により詳細に伝えることが可能で、他社の人材紹介サービスと差別化を図っております。なお、料金体系としては人材紹介手数料として収益を得ております。

 

クリニック専用人事評価/人材マネジメントシステム「ドクターズ・ファイル クリニコ(CLINICO)」(HR領域プロダクト)

 クリニック内の医療従事者のモチベーションを高めるために必要な目標設定、人事考課などの人材マネジメントをサポートするサービスが、クリニック専用人事評価/人材マネジメントシステム「ドクターズ・ファイル クリニコ(CLINICO)」であります。クリニック専用に設計された目標設定項目などにより、医療業務に時間を取られる院長でも簡単に目標設定や査定評価を行うことが出来ます。また、社労士事務所へ手軽に相談できる機能がサービスとして付帯されており、労務問題に不安がある院長をバックアップしております。なお、料金体系としては年間利用料として収益を得ております。

 

クリニック向け人事相談窓口「人事の外来」(HR領域プロダクト)

 クリニックの院長が抱える、人事や組織に関する課題に対してのソリューション提供サービスです。現状の組織の状態などに対し客観的な調査を実施したうえで、より良いクリニック運営のヒントとなるアドバイス等を提供しております。ドクターズ・ファイル有料企画の付帯サービスとなっております。

 

 

LINE連携型予約管理システム「ドクターズ・ファイル アポ レジタス」(HR領域プロダクト)

 患者予約システムを提供しております。一般的な予約機能に加えLINEからの予約を行うことも可能なサービスとなります。なお、料金体系としては月額利用料として収益を得ております。

 

医療機関専用 情報共有アプリ「ドクターズ・ファイル メディパシー(medipathy)」(院内業務DX領域プロダクト)

 医療機関専用に開発された院内医療従事者同士のコミュニケーションツールです。医療情報におけるセキュリティの観点から、厚生労働省、経済産業省、総務省が策定した医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(3省2ガイドライン)の基準を満たし、院内の医療従事者に限定してアカウントを発行する事で情報漏えいのリスクをミニマイズしております。一般的なコミュニケーションツールが提供するチャット、掲示板に加え、業務タスクの受け渡しを管理できる「タスク管理機能」、「ファイル送信機能」などの搭載により、医療従事者の負担は大幅に軽減されております。現在、上記基本機能は院内アカウント数20名まで(50GBまで)無料提供されており、それ以上の利用について有料で提供されております。また、今後医療従事者のアカウント増加に伴って次世代でのマネタイズを計画しております。

 

医療連携プラットフォーム「D-Search」(医療連携領域プロダクト)

全国のクリニック情報と病院情報をデーターベースとして保有し、ドクターズ・ファイルやホスピタルズ・ファイルで独自に取材した情報を合わせて提供しています。地域医療機関の円滑な連携を実現するプラットフォームとして病院・クリニックに利用いただいております。病院からクリニック、クリニックから病院への紹介先探しや、連携したい医療機関に向けたメッセージ配信機能などを有しております。現在は無料で提供しております。

 

医療連携ガイドブック「東京・神奈川の医療連携を大切にしている病院」(医療連携領域プロダクト)

 医療機関間の連携を促進する新たな地域医療連携のプラットフォームとして2024年に提供開始いたしました。病院の医療連携室を中心に丁寧な取材を行い、患者の紹介元となるクリニックや病院が患者を紹介する際に「知りたい情報」、また受け入れる病院が「伝えたい情報」を主に情報提供しています。また、約350を超える病院、東京都医師会、東京都病院協会などにご協力をいただき、医療連携が抱える課題や医療と介護の連携の在り方など地域医療連携にまつわる情報を多角的に掲載し、地域医療連携促進のバックアップを図っております。対象地域のクリニック等へ無料配布されています。なお、料金体系としては掲載料として収益を得ております。

 

医療連携イベント「メディカライアンスデー(MedicallianceDAY)」(医療連携領域プロダクト)

 医療機関間の連携を促進し、地域医療サービスの更なる機能向上をめざし、垣根を越えた「新たな地域医療連携交流会」として2025年9月20日に初開催いたしました。医療従事者同士の「顔が見える連携づくり」に貢献すべく、対面でのコミュニケーションをテーマとした来場型イベントとし、東京都渋谷区・目黒区・品川区・港区・世田谷区・大田区の病院・クリニック・介護施設を対象として開催。双方の情報不足を解決するため、垣根を越えた「新たな地域医療連携交流会」として、各地域にて全国展開してまいります。なお、料金体系としてはイベント参加料として収益を得ております。
 

25/11/17

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

第22期事業年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ48百万円増加して1,630百万円となりました。また、負債合計が前事業年度末に比べ144百万円減少して918百万円となり、純資産合計が前事業年度末に比べ192百万円増加して712百万円となりました。

 

(資産)

資産増減の主な要因は、現金及び預金が61百万円、業績拡大に伴い売掛金が48百万円増加したこと、及び、減価償却によりソフトウエアが56百万円減少したこと等によるものです。

 

 (負債)

負債減少の主な要因は、借入金返済により1年内返済予定の長期借入金が42百万円及び長期借入金が85百万円減少したこと、並びに、中間納付により未払消費税等が33百万円減少したこと等によるものです。

 

 

 (純資産)

純資産増加の要因は、当期純利益の計上により利益剰余金が192百万円増加したことによるものです。また、自己資本比率は43.7%となりました。

 

 

第23期中間会計期間(自2025年4月1日 至2025年9月30日)

 当中間会計期間末の資産合計は、前事業年度末に比べ49百万円増加して1,679百万円となりました。また、負債合計が前事業年度末に比べ131百万円減少して786百万円となり、純資産合計が前事業年度末に比べ180百万円増加して893百万円となりました。

(資産)

 当中間会計期間末における流動資産は1,301百万円となり、前事業年度末に比べ70百万円増加いたしました。資産増加の主な要因は現金及び預金が71百万円増加したことにありますが、これは業績拡大に伴い営業活動によるキャッシュ・フローが堅調に推移したことが背景にあります。

 

(負債)

 当中間会計期間末における流動負債は、未払金が87百万円減少したことにより、前事業年度末に比べ93百万円減少し、673百万円となりました。また、固定負債は、業績拡大に伴い長期借入金を37百万円返済したことで前事業年度末に比べ37百万円減少し、112百万円となりました。

 

(純資産)

 純資産増加の要因は、中間純利益の計上により利益剰余金が180百万円増加したことによるものです。また、自己資本比率は53.2%(前事業年度末は43.7%)となりました。

 

② 経営成績の状況

第22期事業年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

当事業年度における我が国の経済は、世界的な景気変動や資源価格の上昇といった外部環境の影響を受けながらも、緩やかな回復基調を維持いたしました。各種政策支援や内需の堅調さが下支えとなり、企業活動や個人消費においては一定の活発化が見られましたが、依然として先行きに不透明感が残る状況が続いております。

また、医療業界においては患者に対する情報発信の重要性を再認識するだけでなく、これまでの広告手法や院内業務運用またはそれを支えるインフラ、人員体制やマネジメント等のクリニック経営そのものを見直す動きが加速しております。

このような事業環境の中、当社の事業は、「健康を願う人と守る人の『不』を『希望』に」というパーパスを掲げ“新・医療文化創造”というドリームの実現に向かい、日本の医療の最前線であるクリニックに関わるすべての人が感じている「不安」「不信感」「不便」など様々な「不」を取り除くサービスへと進化してまいりました。医療特化型プラットフォーム事業における医療機関との取引の中で、医療機関が抱える様々な課題の解決を求められる存在となり、その課題解決に向けて新しいサービスを順次開発・提供。院内業務支援システムや人材領域など複合的にクリニックの経営課題を解決することで、取引施設数を拡大しております。

 

以上の結果、当事業年度の業績は、売上高3,552百万円(前年同期比10.2%増)、営業利益272百万円(同79.9%増)、経常利益273百万円(同83.5%増)、当期純利益192百万円(同121.2%増)となりました。

 なお、当社は医療特化型プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。

 

 

第23期中間会計期間(自2025年4月1日 至2025年9月30日)

 当中間会計期間における我が国経済は、世界的な景気変動や資源・エネルギー価格の上昇など外部環境の変化に影響を受けながらも、全体としては緩やかな回復基調をたどりました。各種経済対策の効果や雇用・所得環境の改善、堅調な個人消費が景気を下支えした一方で、国際情勢の不確実性や物価上昇の長期化により、先行きに対する警戒感が残る状況となりました。

 医療業界においては、患者への情報提供やコミュニケーションの在り方が改めて問われるとともに、デジタル技術の進展を背景に、従来型の広告・集患手法からデータ活用や業務効率化を重視した経営体制への転換が進みつつあります。これに伴い、院内オペレーションの見直し、ICTインフラの整備、人材配置やマネジメントの最適化など、クリニック経営の持続可能性を意識した取り組みが加速しております。

 このような事業環境のもと、当社は「健康を願う人と守る人の『不』を『希望』に」というパーパスを核に、“新・医療文化創造”の実現を目指して事業を推進してまいりました。医療現場で生じる「不安」「不信」「不便」といった課題を、情報・仕組み・人の力で解決することを使命とし、サービスを継続的に高度化させております。

 医療特化型プラットフォーム事業では、医療機関とのパートナーシップを通じて、経営・運営上の多様な課題を共有し、その解決に資する新たなサービスを開発・展開しております。院内業務支援システムや人材ソリューションなど、複数の領域を横断的に組み合わせることで、クリニック経営を総合的に支援する体制を整備し、取引施設数の着実な拡大を実現しております。

 以上の結果、当中間会計期間の業績は、売上高1,877百万円、営業利益254百万円、経常利益254百万円、中間純利益180百万円となりました。

 なお、当社は医療特化型プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

第22期事業年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末から61百万円増加し、444百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は212百万円(前事業年度は249百万円の獲得)となりました。これは主に増加要因として税引前当期純利益273百万円(前年同期比129百万円増加)、未払金の増加額43百万円(前年同期は未払金の減少額35百万円)等があった一方で、減少要因として未払消費税等の減少額33百万円(前年同期は未払消費税等の増加額64百万円)、法人税等の支払額82百万円(前年同期は法人税等の支払額1百万円)等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は22百万円(前事業年度は17百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出13百万円(前年同期は有形固定資産の取得による支出7百万円)、無形固定資産の取得による支出9百万円(前年同期は無形固定資産の取得による支出10百万円)によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は128百万円(前事業年度は169百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出167百万円(前年同期は長期借入金の返済による支出178百万円)によるものであります。

 

 

第23期中間会計期間(自2025年4月1日 至2025年9月30日)

 当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末から71百万円増加し、516百万円となりました。当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は157百万円となりました。これは主に増加要因として税引前中間純利益254百万円、減価償却費37百万円等があった一方で、減少要因として未払金の減少額86百万円、法人税等の支払額60百万円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は13百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出8百万円、無形固定資産の取得による支出4百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は72百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出68百万円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

 当社は、医療特化型プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、サービスごとに記載しております。

 

a.生産実績

 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当事業年度の販売実績は次のとおりであります。

サービスの名称

第22期事業年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

第23期中間会計期間

(自 2025年4月1日

  至 2025年9月30日)

販売高(千円)

前期比(%)

販売高(千円)

ドクターズ・ファイル(ストック収入)(注1)

2,506,895

110.1

1,338,285

頼れるドクター(リピート収入)(注2)

734,533

109.3

380,304

その他(その他収入)(注3)

310,736

113.2

158,824

合計

3,552,165

110.2

1,877,414

 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。

(注)1:「ドクターズ・ファイル」の収入。

(注)2:「頼れるドクター」の収入。

(注)3:主な内容はホスピタルズ・ファイル、ドクターズ・ファイル エージェント、CLINICO、レジタス、

メディパシー等です。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 当社の財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

第22期事業年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

a.売上高

 当事業年度における売上高は、ドクターズ・ファイル(ストック収入)が2,506百万円(前事業年度比10.1%増)、頼れるドクター(リピート収入)が734百万円(前事業年度比9.3%増)、その他収入が310百万円(前事業年度比13.2%増)で順調に増加した結果、3,552百万円(前事業年度比10.2%増)となりました。

 

b.売上原価、売上総利益

 当事業年度における売上原価は、事業規模拡大のための社員数の増加に伴い人件費が前事業年度比で22.8%増と大幅に増加した一方で、外注費を中心とした経費が前事業年度比2.7%増と売上の伸びに比して抑えることができた結果、671百万円(前事業年度比10.3%増)となりました。その結果、売上総利益は2,880百万円(前事業年度比10.2%増)となりました。

 

c.販売費及び一般管理費、営業利益

 当事業年度における販売費及び一般管理費は、給与手当、賞与、賞与引当金繰入等の人件費の合計が1,561百万円、地代家賃、減価償却費などの施設費が158百万円、広告宣伝費、販売促進費、業務委託費等の諸経費が887百万円となったことから、2,607百万円(前事業年度比5.9%増)となりました。その結果、営業利益は272百万円(前事業年度比79.9%増)となりました。

 

d.経常利益

 当事業年度における営業外収益は、受取保険金1百万円、違約金収入1百万円等の発生等により3百万円(前事業年度比126.2%増)となり、営業外費用は支払利息2百万円の発生等により2百万円(前事業年度比30.5%減)となりました。その結果、経常利益は273百万円(前事業年度比83.5%増)となりました。

 

e.当期純利益

 当事業年度における当期純利益は、法人税、住民税及び事業税87百万円の発生等により192百万円(前事業年度比121.2%増)となりました。

 

第23期中間会計期間(自2025年4月1日 至2025年9月30日)

a.売上高

 当中間会計期間における売上高は、ドクターズ・ファイル(ストック収入)が1,338百万円、頼れるドクター(リピート収入)が380百万円、その他収入が158百万円で順調に増加した結果、1,877百万円となりました。

 

b.売上原価、売上総利益

 当中間会計期間における売上原価は、337百万円となりました。これは主に、売上の増加に比べて広告販売原価の増加を抑えたことによるものです。その結果、売上総利益は1,539百万円となりました。

 

c.販売費及び一般管理費、営業利益

 当中間会計期間における販売費及び一般管理費は、給与手当が543百万円、賞与引当金繰入額が109百万円、減価償却費が10百万円となったことから、1,284百万円となりました。これは主に、人件費は増加したものの、業務委託費や広告宣伝費、販売促進費等の経費が減少したことによるものです。その結果、営業利益は254百万円となりました。

 

d.経常利益

 当中間会計期間における営業外収益は、業務受託料1百万円、受取利息0百万円、受取保険金が0百万円等の発生により2百万円となり、営業外費用は上場関連費用1百万円、支払利息1百万円の発生等により2百万円となりました。その結果、経常利益は254百万円となりました。

 

e.中間純利益

 当中間会計期間における中間純利益は、法人税、住民税及び事業税77百万円の発生等により中間純利益は180百万円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性

 キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社の運転資金需要のうち主なものは、人件費、広告宣伝費等の営業費用であり、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、今後収益を拡大するためには、既存の事業の更なる拡大、知名度向上のための広告活動の展開、新サービスの開発が必要であると認識しております。

 そのためには、優秀な人材の確保や組織体制の整備を引き続き行い、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めていく所存であります。

 

⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社は、持続的な企業価値の向上を目指し現時点においては事業成長において最も重要な指標である「売上高」及び「営業利益」を重要経営指標と位置付けております。これらの経営指標を達成するための重要業績評価指標としては、「ドクターズ・ファイル」においては、「ARR(注1)」「顧客数(注2)」「ARPA(注3)」「解約率(注4)」、「頼れるドクター」においては、「継続率(注5)」を設定しており、件数と単価及び継続性を重視し、事業KPIとしております。現時点において予定通りの進捗となっており、堅調に推移しているものと認識しております。

 

 

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

中間期

ARR(千円)(注1)

2,360,264

2,602,274

2,700,962

顧客数(件)(注2)

6,743

7,288

7,502

ARPA(千円/月)(注3)

29.2

29.8

30.1

解約率(%)(注4)

0.77

0.72

0.74

 

(注)1:各期末月のMRRに12ヶ月分を乗じて算出。

(注)2:各期末時点の「ドクターズ・ファイル」の顧客数。

(注)3:各期末時点のストック収入売上高を、同期末時点の「ドクターズ・ファイル」の顧客数で除し

     て算出。

(注)4:解約率(Net Revenue Churn Rate)

各期末の「ドクターズ・ファイル」の解約及び契約変更に伴い増減した当月末MRRを前月末MRRで除

した数値(12カ月平均)

 

 

2024年3月期

2025年3月期

継続率(%)(注5)

77.7

74.7

(注)5:継続率(Revenue Repeat Rate)

前事業年度の「頼れるドクター」の取引顧客のうち、当事業年度にも同顧客から「頼れるドクタ

ー」の取引のあった顧客の収入ベースの割合を通期数値にて算出。