E01107 Japan GAAP
前期
133.5億 円
前期比
91.3%
株価
2,260 (01/09)
発行済株式数
2,024,000
EPS(実績)
210.43 円
PER(実績)
10.74 倍
前期
590.1万 円
前期比
102.1%
平均年齢(勤続年数)
40.8歳(16.4年)
従業員数
310人(連結:342人)
当社グループは、当社、連結子会社4社の計5社で構成されており、消防・防災事業、航空・宇宙、工業用品事業、不動産賃貸事業を展開しております。
当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。
(消防・防災事業)
主に、当社、桜ホース㈱並びに日本エス・エイ・エス㈱において、消防ホース、消防用吸管、防災救助資機材、労働安全機器などの製造販売を行っております。
(航空・宇宙、工業用品事業)
主に、当社及び㈱川尻機械において、航空・宇宙関連部品、金属部品、ダクト、複合材、石油関連ゴム製品、建築土木関連ゴム製品及びゴム製品等製造用金型などの製造販売を行っております。
(不動産賃貸事業)
当社及び㈱二十一世紀において、主に笹塚ショッピング・モールの賃貸、運営を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
(注)前連結会計年度において、子会社であった櫻テクノ㈱は、2024年11月25日付で清算結了いたしました。
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益とともに所得環境の改善も継続しており、緩やかな回復基調にあります。一方、国内では慢性的な人手不足や原材料価格の高騰、海外では長引く地政学リスク、中国経済の減速などによる先行き不透明感が残る状況で推移しました。
このような状況のもと当社グループといたしましては、引き続きお客様に満足される製品・サービスの提供により、安心・安全な社会の維持に貢献するべく事業活動を行っております。また、当連結会計年度において、消防・防災事業では火災現場における省人化・省力化ニーズを取り込む資機材の企画開発及び販売を進め、航空・宇宙、工業用品事業では金属3Dプリンタへの設備投資を行うとともに、金属3Dプリンタを活用する案件の受注や製造工程の改善に取り組んでまいりました。
しかしながら、消防・防災事業における大型案件の販売剥落と、全社的な原材料価格高騰の影響などにより、当連結会計年度は減収・減益となりました。
その結果、売上高は12,188百万円(前期比8.7%減)、営業利益643百万円(前期比43.4%減)、経常利益653百万円(前期比40.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益425百万円(41.9%減)となりました。
当連結会計年度における報告セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(消防・防災事業)
消防ホース・消火栓ホースは、期初計画に比べて販売数量が伸びたことから売上高は増加しました。大口径ホースは、発電所向け更新案件の受注が前年同期に比べ少ないことから売上高は減少しております。資機材では、当社企画開発の資機材を搭載する特殊車両の納入があったものの、前期にありました前々期持ち越し案件と安全対策資機材などの大型案件の販売が剥落したことから売上高は減少となっております。
利益面では、材料価格上昇などのコスト増加要因は一定程度に抑制できたものの、減収の影響により減益となりました。
その結果、売上高6,839百万円(前期比21.5%減)、セグメント利益(営業利益)は344百万円(前期比60.5%減)となりました。
(航空・宇宙、工業用品事業)
航空・宇宙部門は、前年同期に比べ官需大型機用並びにH3ロケット用チューブ配管類の販売が大幅に増加しております。工業用品部門では、原油貯蔵施設向けタンクシール及び水門用止水ゴムの販売が増加しております。
利益面では、原材料価格高騰などの影響を受け原価率は上昇しておりますが、増収効果により増益となりました。
その結果、航空・宇宙、工業用品事業の売上高は4,849百万円(前期比17.2%増)、セグメント利益(営業利益)は640百万円(前期比22.9%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
売上高は順調に推移しております。利益面では、人件費など管理費用が増加したものの修繕費が減少したことから前期に比べ増益となっております。
その結果、売上高は499百万円(前期比0.4%増)、セグメント利益(営業利益)は103百万円(前期比13.2%増)となりました。
当連結会計年度末の流動資産残高は11,990百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,224百万円の減少となりました。主として棚卸資産が210百万円増加した一方、受取手形、売掛金及び契約資産が1,510百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の固定資産残高は4,599百万円となり、前連結会計年度末に比べ245百万円の増加となりました。主として、有形固定資産が129百万円、投資有価証券が120百万円それぞれ増加したことによるものです。
当連結会計年度末の流動負債残高は5,352百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,134百万円の減少となりました。主として、支払手形及び買掛金が1,195百万円、未払法人税等が312百万円それぞれ減少したことによるものです。
当連結会計年度末の固定負債残高は2,177百万円となり、前連結会計年度末に比べ181百万円の減少となりました。主として、長期借入金が229百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産残高は9,059百万円となり、前連結会計年度末に比べ337百万円の増加となりました。主として、利益剰余金においては親会社株主に帰属する当期純利益425百万円の増加と剰余金の処分174百万円による減少、その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が78百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より124百万円増の2,974百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、423百万円の資金の増加(前期は366百万円の資金の増加)となりました。これは、主として税金等調整前当期純利益600百万円、減価償却費336百万円、売上債権の減少額1,652百万円などの資金増加要因と、仕入債務の減少額1,306百万円、棚卸資産の増加額210百万円などの資金減少要因によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、197百万円の資金の減少(前期は146百万円の資金の減少)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出165百万円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、101百万円の資金の減少(前期は223百万円の資金の減少)となりました。これは、主として社債及び借入金による収支75百万円の増加、配当金の支払額172百万円などによるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合
(注) 前連結会計年度の三菱重工業㈱については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、最近の当社グループを取り巻く経営環境の変化が大きいことから、まずは安定的な収益率の確保へ注力することとし、目標とする経営指標を「連結売上高経常利益率3%の維持」としております。
当連結会計年度は、航空・宇宙、工業用品事業の販売が伸びたものの、消防・防災事業における大型案件の販売剥落が影響し減収となっております。利益面では、航空・宇宙、工業用品事業の利益率が良いことから同事業の増収は利益を押し上げる要因となったものの、全社的な原材料価格の上昇や賃上げの影響と、消防・防災事業の減収による利益額減少の影響を受け減益となりました。連結売上高経常利益率5.4%となり、目標とする経営指標を達成しておりますが、前期比で2.9%低下しております。現状の物価上昇、賃上げ、金利上昇などのコスト上昇要因に対し、お客様の理解をいただいた上で売価の再設定などの対策を実施しておりますが、原材料価格の上昇については売価の再設定を上回るスピードで推移しており、今後も価格動向を注視していく必要があります。また、当社グループの中長期的な成長に向けた設備や人的資本への投資も課題であり、これらの要因や課題に取り組みつつ、次期以降も目標である「経常利益率3%の維持」を目指してまいります。
売上高の減少により固定費の負担割合が相対的に高まったことから、外部顧客への売上高に対するセグメント営業利益率は5.0%(前期10.0%)に低下しております。エンドユーザーの多くは官公庁であり、その予算による調達品目や金額により事業の売上高は増減する状況にあります。そのような状況の中で、顧客ニーズに寄り添う営業活動の結果、当連結会計年度では当社企画開発による資機材の納入もあり、今後の需要掘り起こしに向けた事業展開を進められております。
航空・宇宙部門では、エンドユーザーの中期的な計画による官需大型機用製品の需要回復に加え、H3ロケットの打上げが軌道に乗り始めたことから、同ロケット向け配管類の販売が増加しております。工業用品部門では、業界動向の影響を受けてタンクシールの受注は当社へ集中する状況となっており、交換需要が中心ではあるもの、売上高の増加に寄与しております。一方、コロナ禍後の航空機の需要回復や地政学リスクを端緒とした需給のタイト化により、航空・宇宙部門で使用するチタン材やアルミ材などの原材料と部品の価格高騰が継続しております。原材料価格の上昇に対して売価の再設定など対策を進めましたが、航空・宇宙部門では売価を決定した受注時から生産出荷までの期間が長期となる案件が多く、受注契約後の原材料価格上昇分を売価へ反映させることが難しい状況で推移しております。外部顧客への売上高に対するセグメント営業利益率 は13.2%(前期12.6%)となりました。増収効果による利益押上げ要因と、原材料価格上昇の利益押下げ要因により、利益率は前期比並みの水準となっております。
(不動産賃貸事業)
外部顧客への売上高に対するセグメント営業利益率は20.7%(前期18.4%)となり、事業の収益性に問題ありません。
主要な科目残高の前期比は、現金及び預金104.1%、売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産並びに電子記録債権の合計。)76.1%、棚卸資産(商品及び製品、半製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品の合計)106.7%となりました。
現金及び預金は、地政学的リスクをはじめとする外部環境の動向を踏まえ、適切な流動性を確保しております。
売上債権は、例年、消防・防災事業の販売が顧客予算との関連性から年度後半に集中するため、期末の残高が増加する傾向にあります。期末残高の前期比につきましては、消防・防災事業は前期にありました安全対策資機材の販売剥落により減少しております。また、航空・宇宙、工業用品事業の期末残高においては、前期から続く受注回復の継続により増加しております。
棚卸資産は、受注の増加、原材料価格の高騰に伴い残高が増加しております。とくに、航空・宇宙、工業用品事業の受注増加は同事業の受注から生産・出荷までのリードタイムが長いことから、棚卸資産の増加要因となっております。引き続き調達及び生産の効率化に向けた取り組みが必要と認識しております。
(固定資産)
当連結会計年度は、有形固定資産及び無形固定資産への投資額464百万円(建設仮勘定を除く。)に対し、減価償却費(無形固定資産の償却費を含む。)336百万円となりました。金属3Dプリンタへの設備投資や工場設備の能力強化・合理化・更新等並びに賃貸商業施設の更新等を行った結果となっております。これらは中長期的な投資行動として適切であると判断しております。
(流動負債、固定負債)
支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計残高は前期比63.0%となっております。売上債権と同様、消防・防災事業における安全対策資機材の仕入剥落により減少しております。
資金調達関連として、社債、長期借入金並びに短期借入金の合計残高は前期比102.6%となりました。手元資金の残高を維持しつつ在庫運転資金等に対応しており、有利子負債残高は適切な水準で推移しているものと判断しております。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益の計上や配当実施の結果、株主資本残高は前期比103.0%となりました。その他の包括利益累計額はその他有価証券の時価上昇により357百万円(前期比+131.5%)となっております。
なお、自己資本比率は54.6%(前期49.6%)と前期に比べ上昇しており、経営基盤の安定性は引き続き確保しているものと判断しております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、航空・宇宙、工業用品事業において販売増加となりましたが、消防・防災事業における大型案件の販売剝落と、全社的な原材料価格高騰の影響などにより減収・減益となりました。また、減価償却費をはじめとしたその他の資金増加要因は安定した数値で推移しましたが、仕入債務の大幅な減少によりマイナスの影響を受けた結果、営業キャッシュ・フローは前期比115.3%となっております。投資活動によるキャッシュ・フローでは、前期に引き続き資金のバランスを維持しつつ設備投資を行っております。その結果、現金及び現金同等物の残高は前期比104.4%となっております。
資金調達については、金融機関からの借入を基本としております。調達した資金は自己資金とあわせ、原材料や商品購入資金、人件費や経費支払いなどの運転資金と、研究開発費や設備投資資金に充当しております。長期借入を行う場合、借入期間は原則5年以内としておりますが、不動産取得などの投資資金については、投資回収期間を考慮し借入期間を別途設定する場合があります。なお、当社は運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行5行と当座貸越契約を締結しており、突発的な資金需要が発生した場合の手許流動性を確保する手段を準備しております。当連結会計年度末日現在の当座貸越契約の未実行残高は1,540百万円であります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産、負債の報告数値及び報告期間における収益、費用の報告数値に影響を与える見積りを行う必要があります。見積りを行った時点で合理的と考えられる仮定に基づき判断を行いますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる可能性があります。
当期の連結財務諸表に対して、重要な会計上の見積りとして認識している項目は以下のとおりであります。
(棚卸資産の評価)
棚卸資産について適正な価値で貸借対照表に計上するため、評価を行っております。過剰、滞留、陳腐化した棚卸資産については、合理的な見積り在庫回転期間に基づき評価損を計上しております。また、収益性の低下した棚卸資産については、将来の需要や販売価格等の見積りに基づき、正味実現可能価額まで評価損を計上しております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りやタックス・プランニングに基づき、一定期間における回収可能性が高いと判断した部分に限り計上しております。回収可能性が見込めないと判断した部分については評価性引当金を計上しております。将来の課税所得の見積りやタックス・プランニングは、事業計画を基礎として過去の業績等も考慮し策定しておりますが、経済情勢の変動、経営成績の悪化、事業計画の変更などにより、適宜、見直しが行われます。繰延税金資産の回収可能性についても定期的に検討を行い、繰延税金資産の計上額及び税金費用に適切に反映しております。
詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。