E01402 Japan GAAP
前期
534.0億 円
前期比
96.4%
株価
482 (07/12)
発行済株式数
34,057,923
EPS(実績)
-346.94 円
PER(実績)
--- 倍
前期
584.7万 円
前期比
101.1%
平均年齢(勤続年数)
40.4歳(15.8年)
従業員数
675人(連結:2,172人)
当社の企業集団は、サンコール株式会社(当社)と子会社12社及び関連会社5社で構成され、「自動車分野」、「電子情報通信分野」における製品、及び「その他製品」を製造・販売しております。
(1) 「自動車分野」の製造・販売事業における区分は、次のとおりであります。
[材料関連製品](日本、北米、アジア)
オイルテンパー線、硬鋼線、ピストンリング材、精密異形線、精密細物ピアノ線等の製造・販売を行っております。
[自動車関連製品](日本、北米、アジア)
自動車エンジン用弁ばね、AT部品、自動車用安全装置機能部品、ABS用センサーリング、ABS用アクチュエーター、バルブコッター、ブーツクランプ、各種異形ばね、異形リング、細工ばね、薄板ばね、リアクトルコイル、LED関連、バスバー、シャントバスバー、電流センサー等の製造・販売を行っております。
(2) 「電子情報通信分野」の製造・販売事業における区分は、次のとおりであります。
[HDD用サスペンション](日本)
ハードディスク・ドライブ用サスペンションの製造・販売を行っております。
[プリンター関連](日本、アジア)
プリンター用精密紙送りローラー等の製造・販売を行っております。
[通信関連](日本、北米、アジア)
光ファイバー用精密部品等の製造・販売を行っております。
(3) 「その他製品」(日本)の製造・販売事業における位置付けは、次のとおりであります。
電子回路検査機器用プローブ、歩行アシストロボット等の製造・販売を行っております。
事業の系統図は、次のとおりであります。※画像省略しています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症に関する行動制限が緩和され、社会・経済活動 の正常化が進んでおります。一方で、ロシアのウクライナ侵攻長期化によるエネルギー・原材料価格の高騰や、各 国の金融引き締めによる景気後退懸念の継続により、先行きは不透明な状況が続いております。
また、わが国経済においては社会経済活動が正常化する中、非製造業で改善が見られるものの、製造業において は不安定な為替相場・物価上昇によるコストの増加が収益の下押し要因となっております。
当社グループの主な事業領域である自動車分野は、半導体不足等供給制約も解消しており、回復傾向にありま す。
電子情報通信分野では、デジタル社会進展によりデータセンター向け投資に旺盛な需要が続いておりましたが、 2022年9月以降各国の金融引き締めや地政学的リスクによる景気後退の懸念が強まり、データセンター向け投資抑 制の影響が継続しました。
当社グループの業績もこのような外部環境の影響を強く受け、売上高は514億96百万円(前連結会計年度比3.6% 減)となりました。
利益面では、HDD用サスペンションでの売上高減少影響に加え、新機種増産準備にかかる費用の増加及び訴訟 対応に関して有効な防御策を講じるための弁護士費用・その他の費用などの影響により営業損失は35億42百万円 (前連結会計年度は3億4百万円の営業利益)、為替差益の発生や持分法による投資利益により経常損失は26億92 百万円(前連結会計年度は8億48百万円の経常利益)となりました。また、当社HDD用サスペンション事業及び 海外連結子会社SUNCALL AMERICA INC.の自動車関連製品での固定資産減損損失の計上、繰延税金資産の取り崩しに より親会社株主に帰属する当期純損失は118億16百万円(前連結会計年度は5億57百万円の親会社株主に帰属する 当期純利益)となりました。
≪セグメント別の業績≫
[日本]
電子情報通信分野でHDD用サスペンションの需要減少の影響から、セグメント売上高は334億83百万円(前連結会計年度比5.5%減)となりました。利益面ではHDD用サスペンションでの売上高減少影響に加え、新機種増産準備にかかる費用の増加及び訴訟対応に要する弁護士費用・その他の費用などの影響により、セグメント損失は35億2百万円(前連結会計年度は2億28百万円のセグメント損失)となりました。
[北米]
米国子会社の自動車関連製品での販売増加及び円安の影響により、セグメント売上高は86億86百万円(前連結会計年度比6.4%増)となりました。セグメント損失は7億14百万円(前連結会計年度は2億23百万円のセグメント損失)となりました。
[アジア]
プリンター関連及び通信関連での販売減少により、セグメント売上高は111億90百万円(前連結会計年度比5.5%減)、セグメント利益は14億80百万円(同9.2%減)となりました。
≪製品区分別の売上業績は次のとおりであります。≫
製品区分の名称 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
|
|||
自 2022年4月1日 |
自 2023年4月1日 |
増 減 |
|||||
至 2023年3月31日 |
至 2024年3月31日 |
|
|
||||
金 額 |
構成比 |
金 額 |
構成比 |
金 額 |
前期比 |
||
|
|
百万円 |
% |
百万円 |
% |
百万円 |
% |
|
材料関連製品 |
7,430 |
13.9 |
7,950 |
15.4 |
519 |
7.0 |
|
自動車関連製品 |
26,487 |
49.6 |
29,591 |
57.5 |
3,103 |
11.7 |
自動車分野 |
33,918 |
63.5 |
37,541 |
72.9 |
3,623 |
10.7 |
|
|
HDD用サスペンション |
12,931 |
24.2 |
8,679 |
16.9 |
△4,252 |
△32.9 |
|
プリンター関連 |
4,239 |
8.0 |
3,315 |
6.4 |
△923 |
△21.8 |
|
通信関連 |
1,563 |
2.9 |
1,451 |
2.8 |
△112 |
△7.2 |
電子情報通信分野 |
18,734 |
35.1 |
13,446 |
26.1 |
△5,288 |
△28.2 |
|
その他製品 |
746 |
1.4 |
508 |
1.0 |
△237 |
△31.8 |
|
合 計 |
53,399 |
100.0 |
51,496 |
100.0 |
△1,902 |
△3.6 |
(自動車分野)
[材料関連製品]
材料関連製品は、自動車生産も回復傾向にあり、前連結会計年度から増加しました。その結果、売上高は79億50百万円(前連結会計年度比7.0%増)となりました。
[自動車関連製品]
自動車関連製品は、自動車生産が回復傾向であることに加え、バスバー等電動化関連やLED関連製品等一部の製品で大きく増加したことにより、前連結会計年度から増加しました。その結果、売上高は295億91百万円(前連結会計年度比11.7%増)となりました。
(電子情報通信分野)
[HDD用サスペンション]
HDD用サスペンションは2022年9月以降各国の金融引き締めや地政学的リスクによる景気後退の懸念が強まり、データセンター向け投資抑制の影響が継続しました。結果、売上高は86億79百万円(前連結会計年度比32.9%減)となりました。
[プリンター関連]
プリンター関連は需要が減少傾向にあり、売上高は33億15百万円(前連結会計年度比21.8%減)となりました。
[通信関連]
通信関連は、景気後退懸念によるデータセンター投資抑制の影響から減少となり、売上高は14億51百万円(前連結会計年度比7.2%減)となりました。
(その他製品)
その他製品は、売上高は5億8百万円(前連結会計年度比31.8%減)となりました。
②財政状態の状況
[資産]
総資産は604億47百万円(前連結会計年度末比32億88百万円減)となりました。これは主に、株価の上昇等により投資有価証券が22億37百万円、退職給付に係る資産が17億75百万円増加したものの、HDD用サスペンションの減損損失等により有形固定資産が74億81百万円減少したことによります。
[負債]
負債は310億95百万円(前連結会計年度末比53億98百万円増)となりました。これは主に、未払金が8億13百万円減少したものの、短期借入金が43億25百万円、繰延税金資産の取り崩し等により繰延税金負債が24億23百万円増加したことによります。
[純資産]
純資産は293億51百万円(前連結会計年度末比86億86百万円減)となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が14億19百万円、退職給付に係る調整累計額が11億61百万円、為替変動等により為替換算調整勘定が10億67百万円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失及び配当により利益剰余金が123億94百万円減少したことによります。
③ キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億20百万円減少し、当連結会計年度末には73億87百万円となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動によるキャッシュ・フローは、6億78百万円の収入(前連結会計年度比10億13百万円の収入減)となりました。増加要因としては、主に減価償却費(43億12百万円)のほか、固定資産の減損損失(76億5百万円)があり、減少要因としては、税金等調整前当期純損失(100億34百万円)、売上債権の増加額(5億84百万円)、法人税等の支払額(5億27百万円)などがあったことによります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動によるキャッシュ・フローは、43億20百万円の支出(前連結会計年度比6億26百万円の支出減)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入(4億30百万円)があった一方、固定資産の取得による支出(46億26百万円)があったことによります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動によるキャッシュ・フローは、28億75百万円の収入(前連結会計年度比94百万円の収入増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出(6億63百万円)及び配当金の支払額(5億78百万円)があったものの、外部借入れによる収入(43億7百万円)があったことによります。
④資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは手許資金、株主還元、投資への資金配分を重視し、強固な財務基盤を築いてまいりましたが、近年は持続的成長可能な企業の実現に向けて成長投資を加速させております。当方針については今後も継続する予定にしており、事業環境の変動等により一時的に資金の保有水準が低下することも予想されますが、資本コストを上回る厳選した投資判断をいたします。
また、当社は資金調達の機動性及び安定性の確保を図るため、既に借入枠の設定及び借入実行をしており、機動的かつ円滑な資金調達が可能な体制を構築しております。当社の資金調達余力に問題はないと考えておりますが、今後の事業環境の変化等を注視しつつ、現在必要とされる資金水準を充分満たす流動性を保持し、財務の健全性維持に努めてまいります。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表及び財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」 及び 「2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
⑥生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産、受注及び販売の実績は売上実績に類似しているため、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」をご参照下さい。
主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
売上高(百万円) |
割合(%) |
売上高(百万円) |
割合(%) |
|
WESTERN DIGITAL STORAGE TECHNOLOGIES (PHILIPPINES) CORP |
8,861 |
16.6 |
5,677 |
11.0 |