E01495 Japan GAAP
前期
1,481.3億 円
前期比
103.5%
株価
2,553 (04/24)
発行済株式数
97,823,748
EPS(実績)
209.09 円
PER(実績)
12.21 倍
前期
723.9万 円
前期比
100.8%
平均年齢(勤続年数)
43.7歳(18.5年)
従業員数
1,738人(連結:2,848人)
当グループは、当社、子会社16社で構成され、電子部品実装ロボットならびに工作機械の製造販売を主業務として事業活動を展開しております。
当グループの事業に係わる位置づけとセグメントとの関連は次のとおりであります。
セグメントの名称 |
主な製品 |
主な会社 |
ロボット ソリューション |
電子部品実装ロボット 半導体製造装置 |
当社、㈱アドテック富士、㈱エデックリンセイシステム ファスフォードテクノロジ㈱ フジ アメリカ コーポレイション フジ ヨーロッパ コーポレイション ゲーエムベーハー 富社(上海)商貿有限公司 昆山之富士機械製造有限公司 フジ ド ブラジル マキナス インダストリアイス リミターダ フジ インディア コーポレイション プライベート リミテッド フジ マシン アジア プライベート リミテッド |
マシンツール |
工作機械 |
当社、㈱アドテック富士 フジ マシン アメリカ コーポレイション 昆山之富士機械製造有限公司 |
その他 |
制御機器 電子機器 画像処理開発 |
㈱アドテック富士、㈱エデックリンセイシステム、FUJIリニア㈱ |
事業系統図(当社及び子会社)は次のとおりであります。
※画像省略しています。
経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出の不振などを背景に一部弱さが見られたものの、コロナ禍からの挽回消費で個人消費が持ち直し、企業の設備投資は緩やかに増加しました。世界経済は、北米および欧州では高インフレや金融引き締めにより景気減速した一方、中国ではゼロコロナ政策の解除を機に景気は回復傾向に転じました。しかしながら、ロシアのウクライナ侵攻をきっかけとしたサプライチェーンの混乱により、製造業における生産・販売活動は先行き不透明な状態が続いております。
このような環境のなかで、当グループは「人々の 心豊かな 暮らしのために」をパーパスに掲げ、ロボティクスと自動化技術を礎に、製造・介護・物流などの分野において、驚きと感動を与える商品・サービスをお届けすることで社会に新しい価値を創造し、人々の笑顔があふれるサステナブルで心豊かな社会の実現を目指しています。主力事業である電子部品実装ロボットの分野では、ハイエンドモデルである「NXTR」によるお客様の生産自動化・省人化の実現を目指すとともに、「変種変量生産」のご要望にも応えるべく、新たに拡張型オールインワン装着機「AIMEXR」を開発、発表しました。また、工作機械の分野では、主力機種「CS」「TN」シリーズの拡販を進めつつ、ガソリン車から電気自動車(EV)への転換を見据え、モーター部品加工に強みがある「ANW」シリーズをバージョンアップしました。さらにお客様のご要求に応える「ターンキー技術」、「ロボットシステムによる自動化」の強化に努めてまいりました。そのほか、全社を挙げて、カーボンニュートラルに向けて環境に配慮した省エネ設計、ものづくりの効率化を推進してまいりました。
当グループの当連結会計年度の経営成績は、ロボットソリューションセグメント、マシンツールセグメント共に売上を伸ばした結果、売上高は153,326百万円と、前連結会計年度と比べて5,198百万円(3.5%)増加しました。
海外売上高は、車載・産業機器関連を中心とする欧米市場が伸長したため、137,942百万円と、前連結会計年度と比べて6,057百万円(4.6%)増加しました。売上高に占める海外売上高の割合は90.0%(中国29.7%、他アジア25.8%、米国14.2%、欧州11.3%、その他9.0%)と、前連結会計年度と比べて1.0ポイント上昇しました。国内売上高は、ロボットソリューションセグメントにおいて半導体関連向け設備が軟調に推移したため、前連結会計年度と比べて859百万円(5.3%)減少し、15,384百万円となりました。
一方、部材の価格高騰および供給不足により、営業利益は27,108百万円と、前連結会計年度に比べて1,364百万円(4.8%)減少しました。また、為替市場における円安の進行により為替差益が増加したことから、経常利益は29,016百万円と、前連結会計年度に比べて927百万円(3.1%)減少にとどまり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて733百万円(3.5%)減少し、20,454百万円となりました。
以上の結果、1株当たり当期純利益は212円05銭と、前連結会計年度の219円70銭から7円65銭減少しました。
また、自己資本利益率(ROE)は9.4%となり、前連結会計年度に比べて1.1ポイント下降しました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
ロボットソリューション
売上高は139,879百万円と、前連結会計年度と比べて3,016百万円(2.2%)増加しました。主力製品であるマウンター市場は欧米を中心とする車載・産業機器市場で継続的な設備投資がみられました。また、事業活動としては、自動化やDXを積極的に取り入れることで生産の効率化や利益率向上に努めるとともに、主力機種の拡販およびソリューション営業の推進によりマーケットシェアの拡大に取り組んでまいりました。
営業利益は、31,399百万円となり、前連結会計年度と比べて1,218百万円(3.7%)減少しました。
セグメント資産は162,853百万円となり、前連結会計年度と比べて8,332百万円(5.4%)増加しました。これは主に生産増、売上増により棚卸資産が増加したことなどによるものであります。
当年度は中期経営計画の2年目であり、過去最高の売上高を達成した一方で、部材コストの高騰や販管費の増加により営業利益は前年度を下回る結果となりました。中期経営計画の最終年度となる来年度は、スマートフォン関連設備需要の減少や半導体市場の一時的な減速が見込まれ、当初計画を下回る予想となっておりますが、今後もマウンター市場の規模は拡大が続く見通しであり、引き続きマーケットシェア拡大に取り組んでまいります。
マシンツール
売上高は10,261百万円と、前連結会計年度と比べて2,155百万円(26.6%)増加しました。これは、北米を中心とする自動車関連設備需要の増加によるものであります。
営業損益は644百万円の損失(前期:営業損失852百万円)となりました。
セグメント資産は、19,409百万円となり、前連結会計年度と比べて2,943百万円(17.9%)増加しました。これは主に売上増に伴う売掛金の増加などによるものであります。
中期経営計画につきましては、当社の主要マーケットである自動車向けの設備投資が軟調に推移したため、当年度も引き続き営業損失となっておりますが、これまで以上にコスト削減や経費の見直しを進めつつ、販売・開発・生産が一体感を持って新たなビジネスモデルの構築を図り、目標達成に向けて革新的成長を目指してまいります。
その他
制御機器製造、電子機器製造、画像処理開発等のその他事業の売上高は3,185百万円となり、前連結会計年度と比べて26百万円(0.8%)増加しました。また、営業損益は38百万円の損失(前期:営業利益68百万円)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は176,750百万円となり、前連結会計年度末から10,771百万円増加しました。これは主に棚卸資産が10,510百万円増加したことによるものであります。固定資産は77,416百万円となり、前連結会計年度末から84百万円増加しました。
この結果、資産合計は、254,167百万円となり、前連結会計年度末から10,856百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は27,569百万円となり、前連結会計年度末と比べ5,467百万円減少しました。これは主に、支払手形及び買掛金が3,379百万円、未払法人税等が2,134百万円減少したことによるものであります。固定負債は1,493百万円となり、前連結会計年度末から2百万円増加しました。
この結果、負債合計は、29,062百万円となり、前連結会計年度末と比べ5,464百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は225,104百万円となり、前連結会計年度末から16,321百万円増加しました。これは主に、配当金の支払により利益剰余金が7,234百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が20,454百万円、為替市場における円安の進行により為替換算調整勘定が2,819百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は88.5%(前連結会計年度末は85.8%)となりました。1株当たり純資産額は2,332円15銭(前連結会計年度末は2,163円55銭)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から444百万円増加し59,982百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、12,994百万円の収入(前期:15,720百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益29,322百万円などのプラス要因が、法人税等の支払額10,831百万円や棚卸資産の増加額9,034百万円などのマイナス要因を上回ったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、5,779百万円の支出(前期:11,598百万円の支出)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出10,792百万円などによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、7,951百万円の支出(前期:6,513百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額7,230百万円などによるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料及び部品の購入費のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また運転資金、戦略投資資金及び設備投資資金は内部留保金を充当することを基本方針とし、将来の成長に向けた周辺事業、新規事業への戦略的投資や設備投資のために一定水準の内部留保を維持してまいります。一方、必要に応じて借入れによる資金調達も検討してまいります。重要な資本的支出及びその資金の調達源につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
なお、当社は、資金需要に対する機動性・安全性の確保及び財務リスクの低減を図るため、主要取引金融機関と総額120億円の特定融資枠契約を締結しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(6) 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
ロボットソリューション |
147,985 |
0.6 |
マシンツール |
12,154 |
19.0 |
報告セグメント計 |
160,139 |
1.8 |
その他 |
3,139 |
△11.6 |
合計 |
163,279 |
1.5 |
(注) 金額は販売価格によっております。
b 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
ロボットソリューション |
127,708 |
△14.8 |
45,127 |
△21.2 |
マシンツール |
11,796 |
17.2 |
7,179 |
27.2 |
報告セグメント計 |
139,505 |
△12.8 |
52,307 |
△16.9 |
その他 |
2,923 |
△17.6 |
387 |
△40.3 |
合計 |
142,429 |
△12.9 |
52,695 |
△17.1 |
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
ロボットソリューション |
139,879 |
2.2 |
マシンツール |
10,261 |
26.6 |
報告セグメント計 |
150,141 |
3.6 |
その他 |
3,185 |
0.8 |
合計 |
153,326 |
3.5 |
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、アメリカンテック カンパニー リミテッドへの販売実績の総販売実績に対する割合が当連結会計年度においては10%未満となりましたので、記載を省略しております。
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
アメリカンテック カンパニー リミテッド(中国) |
24,447 |
16.5 |
- |
- |