売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E01628 Japan GAAP

売上高

196.8億 円

前期

169.4億 円

前期比

116.2%

時価総額

223.6億 円

株価

1,803 (04/18)

発行済株式数

12,401,720

EPS(実績)

129.59 円

PER(実績)

13.91 倍

平均給与

769.5万 円

前期

668.3万 円

前期比

115.1%

平均年齢(勤続年数)

43.0歳(18.0年)

従業員数

234人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社は、機械器具製造業の単一セグメントであり、フィルム、金属箔及び紙などの基材に各種の機能性を持たせるための塗工乾燥装置を主とした各種乾燥機、熱処理機、化工機、その他産業機械の設計、製作、据付販売を行っています。

 

23/06/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経済情勢及び業界の概況

 当事業年度における経済環境は、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化しており、開戦後1年2ヶ月が経過し厳寒の一冬を越えて今でも戦闘状態にあり、最近になって中国による解決に向けた動きも見られましたが状況に変化はありません。

 3年続いたコロナ禍も、国をまたいだ往来制限もほぼ撤廃され収束が見えつつありますが、世界中でエネルギー・食糧不足や価格の高騰に加え米中の分断が一段と進み、依然として先行きが不透明な状況が続いております。

 このような状況下において、当社は大きな成長が見込まれる車載用リチウムイオン二次電池の電極用、セパレータ用、及び燃料電池用塗工乾燥装置、液晶テレビやスマートフォン、タブレット端末用の光学フィルム、タッチパネル用塗工乾燥装置、及び電子部品関連塗工乾燥装置の受注強化に取り組んでまいりました。

 

②売上及び損益の概況

 売上高は、19,677百万円(前期比16.2%増)となりました。主な最終製品別売上高は、ディスプレイ部品関連機器が7,464百万円(前期比42.8%増)、機能性フィルム関連塗工機器が5,257百万円(前期比21.4%減)、電子部品関連塗工機器が1,112百万円(前期比33.3%減)、エネルギー関連機器が4,536百万円(前期比76.9%増)となりました。売上高に占める輸出の割合は、84.0%(前期は76.0%)となりました。売上総利益は、3,174百万円(前期比28.7%増)、売上総利益率は、16.1%(前期は14.6%)となりました。販売費及び一般管理費は、941百万円(前期比14.3%増)となりました。営業利益は、2,232百万円(前期比35.9%増)、経常利益は、2,277百万円(前期比34.5%増)、当期純利益は、1,607百万円(前期比38.0%増)となりました。

 

③受注の概況

 受注高は、22,017百万円(前期比17.2%減)、その内輸出受注高は、13,789百万円(前期比30.5%減)となりました。受注高に占める輸出の割合は、62.6%(前期は74.6%)となりました。受注残高は、26,803百万円(前期比9.6%増)、その内輸出受注残高は、15,874百万円(前期比14.8%減)となりました。受注残高に占める輸出の割合は、59.2%(前期は76.1%)となりました。

 

④財政状態の概況

 総資産は、27,909百万円(前期末比4.8%減)となりました。これは主に現金及び預金の減少によるものです。負債は、9,331百万円(前期末比21.7%減)となりました。これは主に仕入債務の減少によるものです。純資産は、18,577百万円(前期末比6.7%増)となりました。自己資本比率は66.6%(前期末は59.4%)となりました。

 

⑤キャッシュ・フローの概況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ1,055百万円減少し、9,483百万円(前期末は10,538百万円)となりました。

 

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

 営業活動の結果使用した資金は、459百万円(前期は得られた資金1,372百万円)となりました。これは主に税引前当期純利益2,275百万円と仕入債務の減少及び法人税等の支払いによるものです。

 

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

 投資活動の結果使用した資金は、55百万円(前期は使用した資金759百万円)となりました。これは主に有形・無形固定資産の取得によるものです。

 

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

 財務活動の結果使用した資金は、541百万円(前期は使用した資金439百万円)となりました。これは主に配当金の支払いによるものです。

 

⑥生産、受注及び販売の実績

 当社は、全ての製品が一品一様の受注生産で事業部門別の組織とはならず、単一セグメントとなっています。よって、セグメントごとの記載に代えて、品目別に記載しています。

a.生産実績

品目別

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

塗工機械(千円)

18,794,765

117.9

化工機械(千円)

294,281

23.2

その他(千円)

529,707

339.1

合計(千円)

19,618,753

113.0

 (注)上記金額は販売価格によっています。

b.受注実績

品目別

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

塗工機械

20,939,607

△19.3

26,074,983

8.7

化工機械

172,820

△63.7

321,440

△28.9

その他

904,617

427.5

407,203

1,227.0

合計

22,017,045

△17.2

26,803,626

9.6

 (注)上記金額は販売価格によっています。

c.販売実績

品目別

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

塗工機械(千円)

18,846,016

21.3

化工機械(千円)

303,288

△75.4

その他(千円)

528,101

223.7

合計(千円)

19,677,406

16.2

(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

椿本興業株式会社

6,101,389

36.0

7,092,126

36.0

機能性フィルム関連メーカー

(中国)

4,691,237

27.7

3,694,883

18.8

丸紅テクノシステム株式会社

3,193,786

16.2

(注)1.当社と機能性フィルム関連メーカー(中国)との間には、秘密保持契約が締結されているため、社名の公表は控えさせていただきます。

2.前事業年度の丸紅テクノシステム株式会社に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しています。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

 当社は、受注から完成までの納期が長期間に及ぶため、契約時の前受金獲得、試運転時及び検収時に区分して効率的な売掛金の回収を進めています。営業活動で生み出された資金により借入金を減少させ、健全な財務体質を目標としております。

 なお、財政状態等の分析の具体的数値については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ④財政状態の概況」に記載しております。

b.経営成績の分析

 当社は、大きな成長が見込まれる車載用リチウムイオン二次電池の電極用やセパレータ用、液晶テレビやスマートフォン、タブレット端末用の光学フィルム、タッチパネル用塗工乾燥装置及び電子部品関連塗工乾燥装置の受注強化に取組んだ結果、売上高については、大きく増加いたしました。

 売上総利益については、工程の効率化、外注管理及び仕様の標準化などの施策により、利益の確保に努めました。

 販売費及び一般管理費については、売上高の増加に伴い増加いたしました。

 営業外損益及び特別損益については、受注先との契約条件に応じて、契約履行保証などを支払保証料として計上いたしました。

 なお、経営成績等の分析の具体的数値については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②売上及び損益の概況」に記載しています。

c.経営成績に重要な影響を与える要因

 個別の受注金額は、中国市場や新興国を最終需要先とした国内企業向けをはじめ、中国や韓国企業向けでも、国内外の設備メーカーとの価格競争は依然として大変厳しいものとなっております。

 今後も光学フィルム関連と合わせて、二次電池及び燃料電池などのエネルギー関連業界に対し、更なる販売強化に取り組みたいと考えております。

 また、当社の経営成績等に影響を及ぼすリスクにつきましては、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載しております。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ1,055百万円減少し、9,483百万円(前期末は10,538百万円)となりました。

 なお、各キャッシュ・フローの状況と分析の具体的数値については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ⑤キャッシュ・フローの概況」に記載しております。

 

b.資本の財源及び資金の流動性に関する情報

 当社は、営業活動においてキャッシュ・フローを獲得し、中期的に安定して資金を獲得することが重要と考えております。また、財務活動においても取引銀行と当座貸越契約の枠を十分に設定して不測の事態に備えております。

 また、2019年に新株予約権の発行及び行使による資金調達を行い、生産能力増強のため滋賀事業所の耐震工事及び増築工事に取組んでまいりましたが、当該工事については2021年6月末に完成いたしました。今後は引き続き実験棟の新規工事、実験機及び加工機械の新規購入等に着手する予定で、顧客からの先端技術の実験要望に応え得る体制づくりと生産効率の向上を図り、更なる受注及び販売の増加を目指してまいります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成において、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標

 第3次中期経営計画(2023 年度~2025 年度)の各数値目標は、以下の通りです。

(単位:千円)

 

2023年度(計画)

2024年度(計画)

2025年度(計画)

売上高

20,000,000

21,000,000

22,000,000

営業利益

2,200,000

2,500,000

2,600,000

ROE(自己資本比率)

8%以上

8.5%以上

9%以上

 当事業年度におけるROEは8.9%(前年同期比2.1ポイント改善)となりました。引き続き当該指標の改善に努めていきたいと考えております。