E01628 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経済情勢及び業界の概況
当中間会計期間における経済環境は、海外ではロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の緊迫化といった地政学リスクの高まりに加えて、各国の通商政策等の影響など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
わが国経済は為替変動の影響で不透明感はあるものの、景気の停滞期間を抜けて緩やかに持ち直しの動きがみられました。しかし、物価高の動きは依然歯止めが効いておらず、賃金は上昇傾向にあるものの実質賃金がマイナスで推移しております。
当社の主な販売先である電気自動車(EV)市場は、依然として需要拡大が鈍化しております。しかしながら欧州におけるEUの環境規制強化と政府のインセンティブ政策(購入補助金や税優遇措置)が今後のEVの販売促進に影響することや、生産ラインの整備、工場の新設や拡張などの製造設備への投資の動きも見られることから、長期的なEVの需要は拡大すると見込まれております。また、車載用全固体電池の開発が数年の間に試作品から商業化へと移行する段階にあり、自動車業界でも全固体電池を搭載したEVの計画があることからEVの普及が期待されています。
このような状況下において、当社はエネルギー関連機器において中長期的な成長が見込まれる車載用リチウムイオン電池関連の塗工乾燥装置をはじめ、全固体電池や燃料電池用塗工乾燥装置の受注強化に取り組んでまいりました。今後もエネルギー関連機器に加え、液晶ディスプレイやスマートフォン、タブレット端末等に用いられる光学フィルム、及び各種機能性フィルムや半導体・電子部品用途の塗工乾燥装置の受注強化に取り組んでまいります。
②売上及び損益の概況
売上高は12,547百万円(前年同期比66.6%増)となりました。主な最終製品別売上高は、ディスプレイ部品関連機器が6,763百万円(前年同期比318.4%増)、機能性フィルム関連塗工機器が3,142百万円(前年同期比16.2%増)、電子部品関連塗工機器が123百万円(前年同期比35.5%減)、エネルギー関連機器が2,101百万円(前年同期比18.8%減)となりました。売上高に占める輸出の割合は58.2%(前年同期は49.2%)となりました。売上総利益は3,356百万円(前年同期比65.0%増)、売上総利益率は26.7%(前年同期は27.0%)となりました。販売費及び一般管理費は969百万円(前年同期比69.7%増)となりました。営業利益は2,386百万円(前年同期比63.2%増)、経常利益は2,395百万円(前年同期比60.9%増)、中間純利益は1,522百万円(前年同期比53.4%増)となりました。
③受注の概況
受注高は8,176百万円(前年同期比40.5%増)、その内輸出受注高は5,652百万円(前年同期比49.2%増)となり、受注高に占める輸出の割合は69.1%(前年同期は65.1%)となりました。受注残高は19,913百万円(前年同期比33.9%減)、その内輸出受注残高は11,835百万円(前年同期比32.4%減)となり、受注残高に占める輸出の割合は59.4%(前年同期は58.1%)となりました。
④財政状態の分析
総資産は37,037百万円(前期末比13.5%増)となりました。これは主に電子記録債権の増加によるものです。負債は16,204百万円(前期末比24.8%増)となりました。これは主に短期借入金及び長期借入金の増加によるものです。純資産は20,832百万円(前期末比6.1%増)となりました。自己資本比率は56.2%(前期末は60.2%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前期末に比べ161百万円減少し6,734百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は4,621百万円(前年同期は使用した資金194百万円)となりました。これは主に売上債権の増加及び仕入債務の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は92百万円(前年同期は使用した資金407百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は4,552百万円(前年同期は使用した資金1,939百万円)となりました。これは主に短期借入金及び長期借入金の借入によるものです。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当中間会計期間の研究開発活動に要した費用は、総額67百万円となりました。
なお、当中間会計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。また、当社は単一セグメントのため、セグメントごとの研究開発活動については記載していません。
(5)生産、受注及び販売の実績
売上高については、前中間期と比較すると当中間期においては、大型製番の進捗度が進んだことにより、増加いたしました。
受注高については、前中間期と比較すると当中間期においては、電池市場の減速によりエネルギー関連機器が減少したものの、ディスプレイ部品関連機器及び機能性フィルム関連塗工機器が堅調に推移いたしました。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
EV市場の需要の鈍化を受け、当社の顧客でも設備投資の延期や鈍化の動きが見られます。車載用リチウムイオン電池関連で商談中の案件もいくつかありますが、顧客の発注時期が不透明であり、今すぐに回復基調とは言えない状態が続いています。一方、国内・海外ともにディスプレイ部品関連機器は需要が高い状況が継続しており、機能性フィルム関連塗工機器も底堅く推移する見通しです。今後の市場と顧客の動向を注視し、新エネルギーとして期待される種々の電池関連の生産機、試作機などの受注活動に注力してまいります。
新規受注のためには価格競争に加えて、顧客希望納期への対応が必要となりますが、半導体問題に端を発した電装機器の長納期化は概ね改善されました。また当社滋賀事業所において新実験機が稼働したことにより、顧客とのサンプル製作までの期間短縮が期待されます。納期検討においては顧客希望納期を十分に認識し、業務の効率化と生産量確保に努め、引き続いて納期短縮を進めてまいります。
このような中、光学フィルム関連設備と合わせて、今後の成長に期待のかかる二次電池、燃料電池などのエネルギー関連業界に対する更なる販売強化と、全固体電池などの応用分野の開発に顧客と一緒に取り組み、次世代通信向け新素材等を含めた新技術に対する情報収集とともに、積極的な取り組みにより営業展開の幅を広げてまいります。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、営業活動においてキャッシュ・フローを獲得し、中期的に安定して資金を獲得することが重要と考えております。また、財務活動においても取引銀行と当座貸越契約の枠を十分に設定して不測の事態に備えております。
また、2019年より生産能力増強のため滋賀事業所の耐震工事及び増築工事に取組んでまいりましたが、当該工事については2021年6月末に完成いたしました。実験棟の新規工事につきましても、2024年12月に完成し、2025年3月より稼働を開始しております。実験までお待ちいただく日数が短縮されるとともに、高クリーンクラス環境を実現し、様々な塗工条件に応じたテストが可能になりました。更なる受注及び販売の増加を目指してまいります。