売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E02488 Japan GAAP

売上高

348.7億 円

前期

296.1億 円

前期比

117.8%

時価総額

334.2億 円

株価

1,370 (04/18)

発行済株式数

24,395,500

EPS(実績)

217.09 円

PER(実績)

6.31 倍

平均給与

718.1万 円

前期

635.3万 円

前期比

113.0%

平均年齢(勤続年数)

42.5歳(15.0年)

従業員数

440人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、当社および子会社3社、関連会社1社により構成されており、パチンコ遊技機、パチスロ遊技機の開発、製造、販売を主たる業務としております。

当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。

 

[事業系統図]

※画像省略しています。

23/06/29

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、ウィズコロナのもとで各種政策の効果もあり、景気は緩やかに持ち直しつつありますが、海外景気の下振れリスクや物価上昇、供給面での制約などに留意することが必要な状況が続いております。

パチンコホール業界におきましては、のめり込み防止や依存症対策および感染防止対策等の取り組みを通じてファンの皆様がより安心・安全に楽しめる環境づくりを推進しております。その中で、ゲーム性や遊技環境、セキュリティの向上およびのめり込み防止や感染症防止対策の強化などに寄与するとされる、次世代遊技機「スマート遊技機」が2022年11月より導入されました。パチンコホール店舗数が減少傾向にあるなかで、スマート遊技機による業界の活性化が期待されております。

遊技機業界におきましては、パチンコ遊技機では複数のヒットタイトルが登場するなど、パチンコホール様での稼働も引き続き堅調に推移しております。一方、パチスロ遊技機では市場全体での稼働が低調に推移しておりましたが、6.5号機の市場投入を契機に回復に転じ、スマートパチスロの導入が後押しする形となり、稼働は回復傾向にあります。

このような状況のもと、当社グループにおきましては、持続的な成長に向けて市場トレンドの先端を行く機種開発による稼働力向上を最重点課題として取り組むとともに、商品力を備えた新機種の継続的な市場投入を通じてホール設置シェア拡大と販売台数の底上げを図り、企業業績のさらなる向上に努めております。また、スマート遊技機を早期に市場投入できるよう、スマート遊技機の開発にも注力しております。

 

当連結会計年度におきましては、パチンコ遊技機では、人気格闘ゲームや人気漫画、国民的時代劇など、多様なジャンルの遊技機を新たに4機種市場投入し販売は堅調に推移いたしました。また、パチスロ遊技機では、若年層向けのタイトルを中心に新たに4機種市場投入いたしました。なかでも、当社グループの新たな主力シリーズでもある「とある」シリーズのパチスロ遊技機につきましては、当初の計画を大幅に上回る販売台数を確保するとともに、多くのファンの皆様に高い評価をいただきました。

また、今後の業績動向を勘案し、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、当連結会計年度末において繰延税金資産を計上し、法人税等調整額(益)20億22百万円を計上いたしました。

以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高348億69百万円(対前年同期比17.8%増)、営業利益38億76百万円(前年同期は営業損失6億98百万円)、経常利益40億66百万円(前年同期は経常損失5億99百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益52億96百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失17億83百万円)となりました。

 

製品別の状況は次のとおりであります。

 

(パチンコ遊技機)

上半期では、新規タイトルとして「PストリートファイターⅤ」(2022年5月発売)、「Pサラリーマン金太郎」(2022年7月発売)、「Pシンデレラブレイド」(2022年8月発売)を市場投入したほか、前連結会計年度に発売したシリーズ機種などを継続販売いたしました。

また、下半期では、新規タイトルとして「P新・遠山の金さん」(2022年10月発売)を市場投入したほか、「Pとある科学の超電磁砲(レールガン)最強御坂ver.」(2023年2月発売)など、その他シリーズ機種を継続販売いたしました。

以上の結果、販売台数は66千台(対前年同期比15.9%減)、売上高は252億75百万円(同11.6%減)となりました。

 

(パチスロ遊技機)

パチスロ遊技機では、「S FAIRY TAIL2」(2022年7月発売)、「SLOTとある科学の超電磁砲(レールガン)」(2022年10月発売)、「パチスロ緋弾のアリアⅡ」(2023年1月発売)を市場投入いたしました。また、当社初のスマートパチスロである「Lゴブリンスレイヤー」(2023年3月発売)を市場投入いたしました。

以上の結果、販売台数は22千台(対前年同期比633.2%増)、売上高は95億93百万円(同850.6%増)となりました。

 

②財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は343億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億74百万円増加いたしました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が15億95百万円、原材料及び貯蔵品が11億86百万円、現金及び預金11億23百万円増加したことに対し、電子記録債権が9億31百万円、未収還付法人税等が3億4百万円減少したことによるものであります。固定資産は168億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億82百万円増加いたしました。これは主に、投資有価証券が20億96百万円、繰延税金資産が10億42百万円増加したことに対し、工具器具備品(純額)が3億11百万円、建物及び構築物(純額)が2億27百万円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は511億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億56百万円増加いたしました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は96億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億87百万円増加いたしました。これは主に、未払法人税等が6億50百万円、買掛金が6億48百万円、未払金が5億49百万円増加したことによるものであります。固定負債は17億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億93百万円減少いたしました。

この結果、負債合計は113億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億94百万円増加いたしました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は397億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億62百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益52億96百万円、自己株式の取得23億61百万円および剰余金の配当11億19百万円によるものであります。

この結果、自己資本比率は77.8%となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、200億1百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は55億7百万円となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益40億77百万円、減価償却費18億57百万円などが増加の要因であり、棚卸資産の増加額17億31百万円、売上債権の増加額6億64百万円などが減少の要因であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は9億11百万円となりました。

これは主に、有価証券の償還による収入2億円などが増加の要因であり、有形固定資産の取得による支出9億12百万円などが減少の要因であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は34億72百万円となりました。

これは主に、自己株式の取得による支出23億61百万円、配当金の支払額11億19百万円などが減少の要因であります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは、遊技機事業の単一セグメントにより構成されておりますが、当連結会計年度の製品別に生産実績を示すと、次のとおりであります。

製品別

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

金額(百万円)

前期比(%)

パチンコ遊技機

24,127

85.4

パチスロ遊技機

11,368

合計

35,496

121.3

(注)金額は販売価格によっております。

 

b.受注状況

当社グループは、基本的に製品の受注動向を見ながら生産を行っておりますが、生産から納品までが非常に短期間であることなどから、初期受注分については、見込み生産を行っております。また、総受注に占める初期受注分の割合が大半であることから、受注状況の記載は営業実態を表さないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当社グループは、遊技機事業の単一セグメントにより構成されておりますが、当連結会計年度の製品別に販売実績を示すと、次のとおりであります。

製品別

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

金額(百万円)

前期比(%)

パチンコ遊技機

25,275

88.4

パチスロ遊技機

9,593

950.6

合計

34,869

117.8

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成にあたって用いた、会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②経営成績の分析

a.売上高

売上高については、前連結会計年度の296億6百万円から52億63百万円増加し、348億69百万円(対前期比17.8%増)となりました。

当連結会計年度の製品別売上高は、パチンコ遊技機において252億75百万円(同11.6%減)、パチスロ遊技機において95億93百万円(同850.6%増)であります。

なお、各製品別の販売台数は次のとおりであります。

 

(パチンコ遊技機)

《機種別販売台数》

前連結会計年度

 

 

当連結会計年度

 

Pとある科学の超電磁砲(レールガン)

24千台

 

Pサラリーマン金太郎

18千台

P地獄少女 華

17千台

 

PストリートファイターⅤ

10千台

他4機種

11千台

 

他4機種

11千台

その他

26千台

 

その他

26千台

    計

79千台

 

    計

66千台

 

パチンコ遊技機については、多様化するファンのニーズにマッチした「ヒト味違う」多種多様なジャンルの遊技機を新たに6機種市場投入し、販売台数は66千台(対前期比15.9%減)となりました。

 

(パチスロ遊技機)

《機種別販売台数》

前連結会計年度

 

 

当連結会計年度

 

Sリング 運命の秒刻

3千台

 

SLOTとある科学の超電磁砲(レールガン)

12千台

 

 

 

S FAIRY TAIL2

5千台

 

 

 

他2機種

5千台

    計

3千台

 

    計

22千台

 

パチスロ遊技機については、新規タイトルとして4機種を市場投入し、販売台数は22千台となりました。

 

b.売上原価

売上原価については、前連結会計年度の164億96百万円から4億68百万円増加し、169億95百万円(対前期比2.8%増)となりました。

また、売上原価率は、前連結会計年度の55.7%から7ポイント低下し、48.7%となりました。

これは、主として材料費率の低下などによるものであります。

 

 

c.販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費については、前連結会計年度の138億8百万円から2億19百万円増加し、140億27百万円(対前期比1.6%増)となりました。

これは、主として賞与の増加1億92百万円(同44.5%増)などによるものであります。

また、売上高に占める販売費及び一般管理費の割合は、前連結会計年度の46.6%から6.4ポイント低下し、40.2%となりました。

 

d.営業利益

営業利益については、売上高の増加などにより、当連結会計年度においては営業利益38億76百万円(前期は営業損失6億98百万円)となりました。

 

e.営業外収益、費用

営業外収益については、違約金収入や受取配当金などにより2億15百万円となりました。

営業外費用については、シンジケートローン手数料や貸倒引当金繰入額などにより26百万円となりました。

 

f.経常利益

経常利益については、当連結会計年度において経常利益40億66百万円(前期は経常損失5億99百万円)となりました。

 

g.特別利益、損失

特別利益については、固定資産売却益の計上により12百万円となりました。

特別損失については、固定資産除却損の計上により1百万円となりました。

 

h.税金費用

法人税、住民税及び事業税8億3百万円、法人税等調整額(益)△20億22百万円の計上により、△12億18百万円となりました。

 

i.親会社株主に帰属する当期純利益

上記aからhの要因により、当連結会計年度においては、52億96百万円の親会社株主に帰属する当期純利益となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要について、運転資金、設備投資資金ともに、原則として自己資金で賄うことを基本としております。

運転資金需要の主なものは、原材料の仕入、研究開発費、納税による支払などであります。設備投資資金需要の主なものは、機械及び装置、新規金型の取得などであります。これらは、生産性の向上などを目的としており、今後も発生する可能性があります。

これらの資金管理については、販売計画、生産計画、設備投資計画をもとに資金需要に対応すべく資金計画を作成し、管理しております。

また、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行3行と総額100億円の貸出コミットメント契約を締結しております。なお、当該契約に基づく当連結会計年度における借入実績はありません。