E01533 Japan GAAP
前期
9,439.8億 円
前期比
114.6%
株価
3,275 (11/01)
発行済株式数
122,905,481
EPS(実績)
266.40 円
PER(実績)
12.29 倍
前期
806.7万 円
前期比
98.6%
平均年齢(勤続年数)
42.9歳(14.0年)
従業員数
4,033人(連結:25,303人)
当社グループは、総合機械メーカーとして、子会社179社、関連会社7社及び当社を含め総計187社から構成されております。
当社グループが営んでいる主な事業内容と、主要な関係会社の当該事業に係る位置付けなどは、以下のとおりであります。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に記載しているセグメント情報と同一の区分であります。
減・変速機につきましては、当社及び住友重機械ギヤボックス㈱が製造及び販売全般を行うほか、Sumitomo Machinery Corporation of Americaが主に北米地域を、Sumitomo(SHI)Cyclo Drive Germany GmbHが欧州地域を、Sumitomo(SHI)Cyclo Drive Asia Pacific Pte.Ltd.が東南アジア地域を、住友重機械(唐山)有限公司と住友重機械減速機(中国)有限公司が中国における製造を担当しております。国内での販売は住友重機械精機販売㈱が担当しております。
モータにつきましては、Sumitomo Heavy Industries(Vietnam)Co., Ltd.が製造を、 Lafert S.p.A.が製造及び販売全般を行っております。
インバータにつきましては、Invertek Drives Ltd.が製造及び販売全般を行っております。
レーザ加工システム、精密位置決め装置及び制御システム装置につきましては、当社が製造及び販売全般を行っております。
プラスチック加工機械につきましては、当社が製造及び販売全般を行うほか、Sumitomo(SHI) Demag Plastics Machinery North America,Inc.が北米地域における販売全般を、Sumitomo(SHI)Demag Plastics Machinery GmbHが欧州地域における製造及び販売を担当しております。
極低温冷凍機、加速器、医療機械器具、鍛造プレス及び防衛装備品につきましては、当社が製造及び販売全般を行っております。
半導体製造装置につきましては、当社及び住友重機械イオンテクノロジー㈱が製造及び販売全般を行っております。
フローフォーミングマシンにつきましては、日本スピンドル製造㈱及びLeifeld Metal Spinning GmbHが製造及び販売全般を行っております。
油圧ショベル及び道路機械につきましては、住友建機㈱が製造及び海外向け販売を、住友建機(唐山)有限公司が中国における製造を、住重建机(上海)有限公司が中国における販売を、PT Sumitomo Construction Machinery Indonesiaがインドネシアにおける製造を、住友建機販売㈱が国内向け販売を、LBX Company,LLCが北米地域における販売を行っております。
建設用クレーンにつきましては、住友重機械建機クレーン㈱が開発、販売全般及び国内における製造を、Link-Belt Cranes,L.P.,LLLPが主に北米地域における製造及び販売全般を担当しております。
運搬荷役機械、物流システム及び駐車場システムにつきましては、住友重機械搬送システム㈱が製造及び販売全般を行っております。
フォークリフトにつきましては、住友ナコフォークリフト㈱が製造及び販売全般を行っております。
ボイラ及び大気汚染防止装置につきましては、当社とSumitomo SHI FW Energie B.V.が製造、販売全般及び運転業務を行っております。
水処理装置につきましては、住友重機械エンバイロメント㈱が製造、販売全般及び運転業務を行っております。
産業用タービン及びポンプにつきましては、新日本造機㈱が製造及び販売全般を行っております。
反応容器につきましては、当社及び住友重機械プロセス機器㈱が製造及び販売全般を行っております。
食品機械につきましては、㈱イズミフードマシナリが製造及び販売全般を行っております。
船舶につきましては、住友重機械マリンエンジニアリング㈱が製造を、当社が販売を行っております。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社は前連結会計年度より決算日を3月31日から12月31日に変更しております。決算期変更の経過期間となる前連結会計年度は、当社及び3月決算であった連結子会社は2022年4月1日から2022年12月31日の9か月間を、12月決算であった連結子会社は2022年1月1日から2022年12月31日の12か月間を連結対象期間とする変則的な決算としております。このため、当連結会計年度と同一期間となるように組み替えた前期(以下「調整後前期」という。)による比較情報を記載しております。
当期における当社グループを取り巻く経営環境は、国内においては、一部底堅い分野があるものの、製造業を中心に設備投資は力強さを欠き、半導体市況の調整局面が続くなど、全般に弱さが見られました。海外においては、米国などで景気が緩やかに回復し、設備投資も堅調に推移する一方、欧州ではインフレ進展による経済減速、東南アジアにおいても投資マインドの低下が見られました。中国においては、不動産市況の悪化により生産、消費の持ち直しの動きが鈍く、需要の減少が続いています。また、調達品の需給逼迫が緩和する中、一部資材の価格上昇は継続、加えてロシア・ウクライナ問題などの地政学上リスクが残るなど、依然として不透明感が高い状態でもありました。
このような経営環境のもと、当社グループは「中期経営計画2023」を推進し、製品・サービスによる社会課題解決を通じて持続的に企業価値を拡大することをめざし、強靭な事業体の構築、企業価値向上のための変革、SDGsへの貢献拡大及び環境負荷低減への取組み強化などの施策を推進してまいりました。
この結果、当社グループの受注高は1兆87億円、売上高は1兆815億円となりました。損益面につきましては、営業利益は744億円、経常利益は702億円となりましたが、多額の特別損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は327億円となりました。特別損失は主に、開発を進めていた基幹システムの開発計画の変更によって、ソフトウェア資産(建設仮勘定)の資産性を再検討した結果、減損損失として115億円計上したものであります。また、当社の連結子会社である住友建機(唐山)有限公司において、中国における事業環境の変化により、当初予定していた収益が見込めなくなったため、同社が保有する固定資産69億円について、減損損失として計上したものであります。
また、ROICは7.0%となりました。
② セグメント別の状況
各部門の経営成績は次のとおりであります。
この結果、受注高は1,978億円(調整後前期比10%減)、売上高は2,200億円(調整後前期比11%増)、営業利益は124億円(調整後前期比35%増)となりました。
b.インダストリアル マシナリー
プラスチック加工機械事業は、中国では電気電子関連の需要が停滞し、国内や欧州においても投資の冷え込みにより受注、売上、営業利益は減少しました。
その他の事業は、半導体市況軟化に伴う顧客の在庫調整や投資先送りの影響などを受け、受注は減少しましたが、受注残があったこともあり、売上、営業利益ともに増加しました。
この結果、受注高は2,650億円(調整後前期比19%減)、売上高は2,798億円(調整後前期比6%増)、営業利益は256億円(調整後前期比3%減)となりました。
c.ロジスティックス&コンストラクション
油圧ショベル事業は、米国での前期の先行発注の反動減などにより受注は減少したものの、受注残があったこともあり売上、営業利益ともに増加しました。
その他の事業では、建設用クレーン事業が、北米の需要が底堅く推移したことから受注、売上ともに増加しました。営業利益は固定費の増加などにより前期並みとなりました。また、運搬機械事業は、港湾クレーンでの大型案件があったことから受注は増加したものの、当期売上対象となる案件が少なかったことから売上、営業利益とも減少しました。
この結果、受注高は3,936億円(調整後前期比5%減)、売上高は3,934億円(調整後前期比10%増)、営業利益は281億円(調整後前期比70%増)となりました。
d.エネルギー&ライフライン
エネルギープラント事業は、国内のバイオマス発電設備の大型案件の減少により受注、売上は減少したものの、欧州での大型プロジェクトにおける不採算案件の減少などにより営業利益は増加しました。
その他の事業は、前期に実施した一般廃棄物処理事業の譲渡の影響などにより受注、売上、営業利益とも減少しました。
この結果、受注高は1,463億円(調整後前期比25%減)、売上高は1,822億円(調整後前期比6%減)、営業利益は63億円(調整後前期比13%増)となりました。
e.その他
受注高は調整後前期並みの60億円、売上高は61億円(調整後前期比9%増)、営業利益は19億円(調整後前期比11%減)となりました。
総資産は、前連結会計年度末に比べて520億円増の1兆2,009億円となりました。これは、ソフトウェア資産(建設仮勘定)の減損等に伴い無形固定資産が110億円減少した一方で、売上規模の拡大に伴い棚卸資産が456億円、有形固定資産が151億円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
負債合計は、契約負債が124億円減少した一方、未払法人税等が108億円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて14億円増の5,734億円となりました。
純資産は、円安に伴い為替換算調整勘定が216億円、利益剰余金が200億円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて505億円増の6,275億円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比2.1ポイント増加し、51.6%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ65億円増加し、1,002億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
なお、前連結会計年度は、決算期変更に伴い、当社及び3月決算であった連結子会社は2022年4月1日から2022年12月31日の9か月間を、12月決算であった連結子会社は2022年1月1日から2022年12月31日の12か月間を連結対象期間とする変則的な決算としております。このため、対前期増減については記載しておりません。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、654億円の資金の増加となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益514億円、減価償却費364億円であります。支出の主な内訳は、売上規模の拡大に伴う棚卸資産の増加額377億円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、433億円の資金の減少となりました。支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出395億円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、172億円の資金の減少となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額129億円であります。
(2)生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
なお、当社は前連結会計年度より決算日を3月31日から12月31日に変更しております。決算期変更の経過期間となる前連結会計年度は、当社及び3月決算であった連結子会社は2022年4月1日から2022年12月31日の9か月間を、12月決算であった連結子会社は2022年1月1日から2022年12月31日の12か月間を連結対象期間とする変則的な決算としております。このため参考値として、当連結会計年度と同一期間となるように組み替えた前期(以下「調整後前期比(%)」という。)による比較情報を下記に表示しております。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容
当社グループの連結会計年度の経営成績等の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況」に記載のとおりであります。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は事業活動に必要な手元流動性について、現金及び現金同等物及びコミットメントラインの未使用額を合わせた金額を流動性として位置づけています。当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は1,002億円となりました。当社は複数の金融機関との契約によるコミットメントラインも保持しており、当連結会計年度末の未使用のコミットメントラインの総額は900億円であります。現預金、未使用のコミットメントライン額の合計で1,902億円を確保しており、当社の手元流動性は十分に確保されていると考えております。
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&Aなどの長期資金需要と当社グループの製品製造のための材料及び部品の購入などの運転資金需要であります。
資金の調達については、調達コストの低減と資金の安定調達の観点から、社債、コマーシャル・ペーパー等の直接金融と銀行借入等の間接金融の比率や、調達期間の分散を図りながら、その時々のマーケットの状況から有利な調達手段を機動的に選択・活用しております。その結果、有利子負債残高は前連結会計年度末より15億円増加し1,622億円となりました。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び、「第5 経理の状況 2 財務諸表等(重要な会計方針)」に記載しております。
また、連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。
会計上の見積りが必要となる項目のうち、特に当社グループの財政状態又は経営成績に対して重要な影響を与える可能性があると認識している主な項目は以下のとおりであります。
a.一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額
当社グループは、一定の期間にわたり充足される履行義務につきましては、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。進捗度の見積りは主に原価比例法を用いており、原価比例法においては、実施した工事に関して発生した工事原価が見積工事原価総額に占める割合をもって工事の進捗度としております。当初想定できなかった経済情勢の変動やプロジェクトごとの進捗状況等によって当初の見積りが変更された場合、認識された損益に影響を与える可能性があります。
b.受注工事損失引当金
当社グループは、未引渡工事のうち、期末時点で大幅な損失の発生する可能性が高いと見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、翌期以降の損失見積額を受注工事損失引当として計上しております。受注工事損失引当金の見積りを行っていますが、当初想定できなかった経済情勢の変動やプロジェクトごとの進捗状況等により、受注工事損失引当金の金額に影響を与える可能性があります。
c.有形固定資産、のれん及びその他無形固定資産の減損
当社グループは、減損損失の認識の判定及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。将来の当該資産又は資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能価額を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の金額に影響を与える可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループの繰延税金資産の回収可能性は、将来の収益力やタックスプランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の発生状況等に基づき判断しております。当該見積り及び当該仮定において、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産の金額に影響を与える可能性があります。
e.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては、貸倒実績率により貸倒引当金を計上しております。また、貸倒懸念債権及び破産更生債権につきましては、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。将来、債務者の財政状況の悪化等の事情によってその支払能力が低下した場合には、貸倒引当金又は貸倒損失の金額に影響を与える可能性があります。
当社グループは、2024年度を初年度とする3か年の中期経営計画「中期経営計画2026」に基づき、あらゆるステークホルダーの期待に応え、企業価値を持続的に高めるため、ROIC経営を継続してまいります。
「中期経営計画2026」の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題」を参照ください。
「中期経営計画2026」財務目標及び、現時点での2024年12月期の業績予想は以下のとおりであります。